大学生の頃に訪ねることができたオランダのゴッホ美術館の作品が京都に来ている。
これは絶対いかねばいかん。そしてせっかく連休なのだからと普段はお宿を取ることなく帰ってしまう京都にあえて泊まることにした。
候補に挙がったのは兼ねてより関心を抱いていた京都の旅館。俵屋や柊家本館に一度行ってみたいがお財布的に難しい…。
ということで宿代とお部屋京料理&朝食がついて2万円いかないリーズナブルな(その類とすれば)柊家別館
ネットの情報で料理の評判がすこぶる良いので一室だけ残っていたし、ものは試しと予約を入れてみた。
近代的な建物が並ぶ京都の街中に違和感を放つくらい純和風な建物で、築100年を超えているとか。
柊家別館は駐車場を持ってないとホームページに書かれていたが柊家本館で8台分の駐車場を確保しているらしく、早い者勝ちで空いていれば無料で利用をさせてくれる。因みに界隈で駐車場に車を停めると一泊3000円くらい取られるので駐車場確保は至上ミッション
朝イチでゴッホの絵を堪能し、まだチェックイン時間前になる前の13時頃に車を置きにいったところ、まだ空きがあった。
まずは少し離れたところにある柊家本館まで車を持っていくと玄関でキーごと車を預かってくれる
話は前後するが帰る時はチェックアウト時間に合わせて別館まで車を持ってきてくれるので、スムーズに出発が可能。
車を預けた後は電車とバスで北野天満宮や金閣寺までお出かけ(京都の街中は駐車場でいちいち困ることになるのでパーク&ライドが便利だと思われる)
宿に戻り京都らしい意外にちいさな門をくぐると、中はぱっとみの広さを感じない。
落ち着いた雰囲気で静かな空気が流れている。飾り気が無いのがまたいいなと思う
建物は古いがきちんとお手入れされているので嫌な感じは全くない。
建物内は14室ほど有るのかな、広くはない通路と部屋で建物はぎっちりなので奥行きは感じるが広さはやはり感じない
館内には家族風呂が3部屋あり、ここを交代で使うためかフロの管理人が通路に常に立っており、その見張りがあるから?自由に歩き回るのもしにくいな^^;
因みに風呂は順番になっているので駐車場のために早めに訪れ、その際に風呂の時間も指定しておくのが吉であると思われる。食事前と食事後が相当混むとのことなので。
シンプルなお部屋。とても静かだ
立派なお庭。外には出れない
つまり、部屋でゆっくりする以外の方法はない。
そして僕の部屋は二回の一部屋で、窓の前は建物がドーンと立っており視界は絶望。うむ、簀垂れで視界を遮っているのにはそういう理由があるのだろう。
まぁこんな感じで建物と眺望そして旅館によくある広い溫泉(笑)はさして望むべくものは無いという感じであるが、それを補って余りあるのはお料理。
18時か19時スタートになっているとのことで、指定した時刻がきたら料理を一品ずつ運んでくださる。
京都市は清酒で乾杯することが条例で定められているのだとか。素晴らしいことです。
炙り雲子と車海老、このこ、芽甘草 にごこりの部分には海老100匹分のエキスが凝縮されているとのこと。濃厚で凝縮されたお味が素晴らしい
こちらの旅館、至る所に柊があしらわれており、柊探しがまた面白いなと思う。
柊のお椀の中にはかに身丈、白木耳、浜防風。身丈には蟹の身がぎっしりで大満足のボリューム感
季節のお作り
織部焼の中には
道明寺蒸し のどぐろ めっさうまい(´;ω;`)これしか言えない語彙力のなさが情けない…
牡蠣揚げ もちろんただ揚げたものではなく、仕事がなされている。聞いてみたが企業秘密って言われちゃった。
鳥獣戯画の器の中にはたけのこと昆布 木の芽あん。
海老芋蒸し あん肝 これがまた美味しくて…
合わせ味噌と酢の物 ご飯はかまど炊きと炊飯器炊きの二種類味比べ
デザート
こんな感じで素晴らしいお料理達、お値段はなんと税金込で2600円
このあり得ないコストパフォーマンスは何。京料理の相場と言うものを詳しくは知らないが、この味で2600円と言われるには安すぎる。
確か菊乃井の昼ごはんで9000円したことがあったし(もちろん相応に美味しいと思ったが)
もしこれが3倍の値段を請求されても文句なしに払っていたと思う。
それくらい美味しくてお安いお料理だった。一泊二食とよく言うが、ここ柊家別館は二食一泊付というのが正しいのかもしれない。
因みにちょっと飲みたい日本酒があって持ち込みを持ちかけたところ、どうぞご自由にお飲みくださいとのことだった。ありがたい。もちろん柊家のオリジナル銘柄の地ビールだとか日本酒も注文させていただきました。
ここは絶対また来たい。京都を満喫するにはとてもとても価値があると思う。