震災から早五か月。お盆の時期なので関東圏に避難していた友人が福島に戻ってきました。一時帰宅やちょっとした書類関係の用事では来ていたらしいのですが、ゆっくりお茶を飲む時間などなく、今日はとにかく「会いたい!」との一心で来てくれました。震災の時は「一緒に居ようね」と言っていたのに・・・・。おいて行かれたけど。仕方ないです。彼女もいろいろ探して今は柏に住宅を借りて住んでいるようです。妹夫婦と子供たちを含めると11人家族。支援物資の鍋やかんが余っていたのであげました。早く言えばいいのに。
結構右往左往しましたが結果オーライ。何事のトラブルもなくすべてがうまく回っているとか。仕事も見つかり、来春卒業の二男の就職も決まり、取りあえず安泰だとか。良かった。仕事の関係で福島を離れられないのでここにいる自分ですが、それも人生。今はここに決めて良かったと思います。
何より、子供たちが安心して勉強できて、わがままも言える状態にあることが一番です。
お盆なので親戚宅には供物としてお香を持っていきました。叔母が好きな白檀を選んだのですが気に入ってくれるとうれしいのですが、代わりにラジウム卵を持たされて来まして、これは飯坂温泉の名物。普通の温泉卵と違って黄身と白身がしっかりしているんです。朝はこれだけで十分。トーストに乗せてもおいしいし。ご飯はもちろんばっちり。桃も送っておいたのでおいしいうちに食べてねと念を押しました。ついでに八丈のくさやも持たせて、臭みを取る方法を教えてみました。クサヤは臭いのですが本当においしいものは臭くない。まあ独特の風味はありますがね。一般の干物より味が濃い感じで私は好きです。
いろいろ話して、人生はその時々で選択肢があり、どれをとっても間違いではないし、後から考えてみれば後悔するのも当たり前。でも結果が良ければそれもいい。どうしなければならないのかという正解はない。けれども上手に生きるべきだと思うのです。
秋田に行った絶交した友人は相変わらずだそうで、働かない旦那に動かない娘。月に一度福島まで秋田から通信高校の授業を受けに来るそうで、いくら高速道路が無料とはいえガソリン代とか食事代とかかかるだろうし。秋田にも通信制はあるだろうに。何故臨機応変に考えられないのかが不思議。しかも仕事が出来る年で仕事をしない夫がだらだら妻の実家にいたらどうなんでしょうね。ありえないなああ。と盆休みで帰ってきた我が家のダーリンとも話しました。仕事しているかなんかしてないと頭がおかしくなるとか。そうでしょうね。普通はそうでしょう。いくら義捐金や仮払金が入ってもそれは生活費にはしないで取っておくのが本当でしょうね。津波で家が流されたとか漁師や農業で仕事ができないというのであればまた話は別ですけど。弊社の仕事は原発関係なので注文があれば仕事をするという綱渡り状態。それでもあるだけ頑張れば次の仕事につながるかもしれないと懸命にやってます。
社会保険や厚生年金が免除になったので助かりました。銀行の借り入れも出来そうで、今まで止まっていた役員報酬の支払いも出来そうです。
だから今月はちょとリッチ。久々に七ケタの預金残高を見ると安心します。
会いに来てくれた友人は津波の崩れる中を必死で逃げて助かったつわもの。だから生きていることに素直です。すべてにありがたいと思うと言ってます。長男の2月に買ったばかりの新車は波をかぶってダメになり廃車にするとか。残念ですね。やっと千葉県も家賃の補助がきまり少しは助かるでしょう。それにしても遅いですね。
自主避難に賠償をという報道に怒り爆発。勝手に怖がって県外へ移転というのはどうなのかしら。勿論この事故が無ければ起こりえない行動ですからわからなくもないのですが、同じく県内に住んでいて内部被ばくも外部被ばくも無しに生きている自分たちはなんなんのでしょうね。何十年先の心配をするよりも、交通事故や新幹線の事故、飛行機の事故で亡くなる確率の方が高い。たばこや発がん性の物質を持つ食物は多いですからね。その中で放射能とうまく共存し進化してきた地球ですから、落ち着いて欲しいと切に願います。
落ち着いたら京都に行こうねえと約束。そうだよね。何か目標がないと。面白くないもん。
物理的距離が離れた分心が近くなった気がします。
友人ってそういうものですね。ありがたいです。