Now+here Man's Blog

Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

スキーという職業

2007-01-15 22:42:04 | ThinkAbout..

(オー!サニーディ!サンシャイン!)

山から帰ってきた。

スキースクールという職業について、ちょっと書いてみようと思う。

全国的にスノースポーツは、マリンスポーツと同じように底辺が拡大していない。
『私をスキーに連れてって』以来、メディアに取り上げられなくなり、
モーグルスキーのように初心者には程遠いものがもてはやされた結果、スキー人口が減った。

ウインドサーフィンで言えば、初心者には不可能なウエーブのクローズアップと同様である。

スキー場のホテルは何年も先に決まっているスキー修学旅行をブッキングするのが最善なのだ。
当然、スキースクールも確実に稼動する。そして想像を絶する忙しさなのだ。

今、全国の多くのスキースクールのメインレッスンは修学旅行である。

中学生や高校生を担当するスキー教師は大変な目にあう。

何故かと言うと、まず彼ら生徒はスキーをしたいわけではない。
標高1500Mの極寒の山に連れてこられ、ガンダムのような靴を履かされるのだ。
天気のいい日ばかりではなく、生まれて初めてのゲレンデが猛吹雪のときもある。

一つの班は10名前後。
動きの悪い子、気持ちの弱い子、やる気の無い子、様々である。
10名の子の上達に差が出ないように、同じレベルに持っていくのは、本当に大変である。
落伍者が出ないよう、思春期の子供たちに多くの気を遣い、怪我をしないよう体調管理もする。
彼らが吹雪を背中から受け、正面から受けないように、コロコロ変わる天候に気を払う。

生まれて初めてスキーをはいた子達は3日目には林間コースを下りれるようになる。
そこで、山やユキの話をする。
天気が良ければ、信州の山々の名前を教え、寒ければ、ウエアについた雪の結晶の話をする。


(スキーやってて良かったなって思う景色)

スキー教師たちはスキーを教えるだけではなく、
ミーティングの結果を学校に報告し、ツアールートのコンディションを前日に確認しに行き、
経験の浅いスキー教師を研修し、自分の技術も高め、
夜遅くまで生徒たちの認定証を作成し、毎日ベッドにつくのは午前様である。

とにかく、A HARD DAY'S NIGHTがシーズンいっぱい続くのである。

オイラの得意技は大声である。
大声を出して、彼らのモチベーションを上げる。寒い日はなおさら大声を出す。
トレーン(みんなで繋がって滑る)ときも最後尾の子に声が届くよう、とにかく声を上げる。
元気のもとは声のデカサなのだ。
だから、オイラは山にいると喉を痛めて常にハスキーボイスになる。


話は変わり、昔、こういうことがあった。
デキの悪い関西の高校を担当したときだ。オイラが25歳のころだ。
男子を10人持った。ヤンチャ不良高校生だ。
レッスン初日は、誰もスキーを履こうとしない。いきなり文句をたれ座り込む彼ら。
オイラは覚悟を決め、彼らと真正面から向かい合った。
舐められないように、かなりキツク彼らに接したのを覚えている。
3日間のレッスンはなんとかかんとか終了し、彼らの帰り時間が迫るころ、
オイラは彼らに呼び出された。ホテルの外だ。
『こりゃ、ひょっとしてフクロかな』なんて思った。

オイラを囲むように彼らは立った。
リーダー格のヤツがいきなり、色紙をオイラに差し出した。
『先生、これ受けとってくれや』ドスのきいた関西弁だ。
それには彼ら一人一人のお礼の言葉が汚い字で書かれていたのだ。
それと、ホテルの売店で買ったであろうハンドタオルも差し出してくれた。
オイラは少しでも気を許すと涙が出そうになって、確か笑ってごまかした。

オイラがスキーをやってて本当に良かったと思った瞬間だった。



スキー自体の楽しさと山の景色の素晴らしさと人間のつながりの感動がいつも雪山にあった。

この度は、カービングスキーに慣れることができ、
雪山の美しさを再認識し、多くの後輩が歓迎してくれて、実にこの三位一体を経験できた。

どうやらスキー教師がオイラの天職のようである。

一人、ナイターゲレンデに立ったとき、自分自身大して変わっていないことに気がついた。
20年前に同じゲレンデに立っていたとき、そのときと考えることは大して変わっていない。
つまり、人生はとても短い。時間の隔たりを全く感じなかったのだ。

時間はあまりにも早く経ってしまうのだよ。
だからオイラは第二の人生にフルアタックだ。

結局のところ、オイラは雪山と多くの仲間たちがいるスキースクールでパワーをもらって帰ってきた。

そしてスキーとはサヨナラである。


左、全日本スノーボード技術選1位ヒラマ


春からムラスポ社員の青学女子大生イントラ


夜の班別ミーティング。

毎日マイナス15度でやんす~ IN 志賀高原

2007-01-13 21:28:33 | ThinkAbout..
PC使わせてもらったので、やっと記事アップだ。

山に入って5日目。
朝は7時に食事を取り、8時にはゲレンデ。
5時近くまでゲレンデにいる。
打ち合わせやミーティング、修学旅行生が多いので夜のグループミーティングや、
コーチ連中の宿泊調整とか、とにかく普通の会社員みたいな仕事までしてる。
食事なんて夜の10時以降で、酒もろくに飲めない。

昔はそんな仕事を120日休みなしで連続でやったなどと信じられない。
とにかくヘロヘロである。

人が足りなくてもうちょい延長になった。

エスロさんも、このプロスキースクールにいたことがあり、
人目を盗んでパウダーに入る話で盛り上がった。

昔に比べ、教師の質が低くなってがっかりした。
40人のコーチの前で指導法をなんちゃってレクチャーしたりした。

あまりバカなことは披露してないのである。



雪山のインチキラクターはかく語りけり

2007-01-10 18:38:09 | windsurfin'
今日、生まれて初めてカービングスキーをはいた。 若いイントラの研修をするために板に慣れておかなくちゃいけなくて、 朝一、整地されたゲレンデを滑ってみる。 とてもEasy! 多分、ウィンドと波乗りのお陰で、 スキーに対する感覚が以前よりも研ぎ澄まされた感じがした。 約1時間で完全復活した。 オイラ思った。ウィンドの方がはるかに難しいと。 ウェーバーの諸君、ウェーブはスゲーぜ!

今日のwave、明日のski

2007-01-08 20:29:46 | windsurfin'


爆弾低気圧通過後の8日、月曜、成人の日。
まさかまさかの西5.3㎡。
波はクリーンで、アウトはフラット。
実はこのコンディションが一番気持ちよかったりして!

あまりのプレーニング快感に絶叫しすぎて喉が痛い。
パークは約10艇ほど。

インサイドはサーファーが多くて、なかなか波乗りできなかったけど、
たまたま捉えた波が肩くらいあってすこぶる気持ちよかった。

その波は沖からオイラが曳いてきたやつなので、オイラに優先権があったのだ。
海にいるサーファーは何人かがウインドサーファーだったので、何本か波を譲ってもらった。
サーフィンにも最高の波で、その波にウインドで乗れたので言うことなし!
やっぱりウインドサーフィンは波に乗るスポーツなのだねと実感すました!


さて、今日は成人の日である。
テレビのインタビューで新成人たちは抱負を語っている。
『責任ある大人になりたい』
『自立できる人間になりたい』。。。などなど。

オイラは成人を迎えたとき、こう思った。
『スキーを生業として生計を立てる!』
で、プロスキーヤーという職業を選んだのだ。
紆余曲折し、現在に至るが、実はオイラの原点は海ではない。雪山なのだ。

ウインドサーフィンを愛し、新しい職を見つけ、素晴らしい仲間と海沿いに住むが、
そこに到達するまで、自分で言うのもなんだけど実に深い歴史を歩んでいる。
まったくマトモとはいえない人生だ。
しかし、その出発点になったのは、雪山なのである。

オイラは自分の原点に今一度戻るために、急遽雪山に行くことにした。
志賀高原である。
そこには日本で有数の伝統校となるスキースクールがある。
逗子のココナッツボーイみたいな感じかな。
そこの門を叩きに行くのだ。今後二度と行くことは無いだろう門だ。
そこで、古き山の仲間と酒を飲み、若いプロの連中に指導を与える。
指導というのは、技術じゃないよ。指導法ってやつだ。
お客様にスキーを楽しませるコツを教えに行くのだ。

キンキンに冷えた朝に、ゲレンデを歩く。
ナイターのカンカンに冷えた照明で照らされた幻想的なゲレンデを歩く。
朝一でパウダーをいただきに板をはく。
若い連中とスキーについて語り合う。
ウインドサーフィンのためにスキーをやめたことを語る。

オイラはその時々何を思うだろう。
いずれ、オイラの原点を再認識し、新年もとい第二の人生の起爆剤になればと思っている。

明日から一週間だけど、プロスキーヤーaio『THE インチキラクター』の復活である。
週末の御前崎ウエーブコンディションまでは帰って来たいものだ。

The BIG DAY!

2007-01-07 20:49:15 | windsurfin'


本日のパーク、オバーヘッド、でかいのは頭半ちょい。
風は3.7~4.2㎡のサイドショア。

泣く子も黙る、猛烈なカレント。

波はフェイスがなかなか張ってくれず、がんがんブレーク。

インサイドは風が足りなく、出艇1発目でスープに食われ、あっという間にリストラへ流される。

続けて2発目、なんとかブレークセクションを乗り越えてアウトへ。
4.0㎡ジャストアンダー。全然風上へ上れていないのに気づく。
沖でもデカイのが割れる。
沖のデカイうねりを捉える。
ボトムターンをかます。きれいなフェイスへ向けて駆け上る。
切り替えしたら、まるで直滑降で滑り落ちていく。
スンゲースンゲー!超ウエーブライディング!3Dの異次元空間!
目の前がまるでNHKハイビジョン(*^_^*)!!

オイラはこの数本で終わってしまった。
風が落ちちゃったのだ。

今日は日曜ということもありウインドだらけだった。
御前崎は2.8㎡以下ということで湘南に流れてきたのかな?

今日、波に乗る積丹さんを発見した。
完全に頭半ある波に乗りダウンザラインをしてた。
『おーい!どこまで行くの~!』というくらいのロングライド。波が切れないのだ。
パト吉親父は『波コワイダス!』といいながらニコニコ出てたな。
ノンピもなんとか出たようだな。ウエルカム本格パークへ!って感じすか!
この日、レディースはナミヘイ君一人。
頭のブレークを何本も超え、アウトで完プレーニング。
帰りも頭半以上のブレークに追われながらも余裕の帰還。
のりだぁが残念ながら名誉の負傷をし戦線離脱。

風はたいしたことなかったけど、海面がハードだった。
このコンディション、誰もぐうの音を吐かず遊んだ。
年々確実にみんな上達してる。
仲間のライディングは見ていても楽しいものだ。

今回の風と波をもたらした低気圧は全国各地に大きな被害をもたらした。
新幹線は止まり、飛行機は欠航し、家の屋根が吹き飛び、雪国では猛吹雪になった。
被害にあった人には申し訳ないが、その爆弾低気圧で少し楽しんでしまった。
恐らく世間の人が今日の海を見にきて、ウインドを見たらあきれるだろう。
サーファーですら、ウインドサーファーを見てあきれるくらいぐらいだ。

そうそう!今日は初乗りだったのだ。
初乗りで頭オーバーのウエーブライディング!
幸先よろしい。