グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

『鉢のちがい』を、蜂に教わる。

2015-09-20 01:47:38 | Weblog
『鉢のちがい』を、蜂に教わる。

素焼や駄温鉢といった植木鉢の種類と特性についての昨年の回と
なりますが、次回関連で再掲載です。

 ↓

『鉢のちがいを、蜂に教わる』

通気性・吸水性・排水性に優れているとされる素焼きの鉢があります。

 テラコッタ.jpg

たとえばこの写真の鉢。イタリア製のもので園芸店ではテラコッタ
などという名称でも よばれています。

一昨年の夏のこと。この鉢に、ドロバチ[こちらが映像]が巣/産室
を かけました。

ののののののののののの テラコッタに巣.jpg

材質は泥。
縦横8センチほどの大きさで、中は内部が空洞になっています。

 みごとな巣.jpg

この土でできた巣のなかに、ドロバチに卵を産み付けられた虫[イモ
虫やクモなどの
]が入ってる。

通常であれば、巣のなかで孵化し餌となるムシを食べて育った幼虫
が、ハチの姿となって出てくるはずなのですが・・・

しかしいっこうに現れない。

もう2回も冬を越したのに、それでもハチは現れない。

ののののののののののの ガチガチな巣.jpg

原因は、巣の土の硬さ

叩くと金属音がするほどに土が固いのです。これでは孵化したハチは
でられない。でてこれない。

この土の硬さの原因は、水分が少ないため。植物が栽培されていない
状態の素焼きの鉢が、巣の水分を奪ったのです。

もし、この鉢に植物が植えられていたとすれば、これほど乾燥するこ
とはなかったのでしょう。もし、この鉢が素焼きではなく駄温鉢[映
像はこちら]であったなら、これほどまでに乾燥することもなかった
ことでしょう。

結果的に巣に閉じ込められた形となった]ハチの子どものことを思
えば、そうであったなら、と 悔やまれます。

ということで今回は、ドロバチに鉢のちがいを教わったというおはな
しでした。


◎ 乾きやすさでは、素焼き>駄温鉢>プラスチック鉢ということに
  なりますね。保湿性があるといいかえれば、プラスチック鉢>駄
  温鉢>素焼きの順 となるかとおもいます。


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