なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

知っている人が一人減りました。

2009-07-23 17:46:02 | Weblog
 地球上に50憶とか60億人生活していたとしても、話したことがある、顔馴染みである、同僚・・・そういう人は面倒ではあるけれど数えようと思えば数えられそうで,それは限りのある数字です。
 ましてや、一緒に仕事をした同僚ともなれば相当絞られて来ます。

 昨日市内出張から夕方事務所に戻ると訃報が机の上に置いてありました。
  昨年まで一緒に仕事をした同僚です・・・イヤ年令は私が2才上で、最近知ったのですが大学も同じところで私が先輩格、但しこの仕事に関しては彼の方の専門であり私の方が教わる立場でした。
 一昨年に同時に新しい職場に転勤して初めて出会って、昨年彼が長期療養に入るまでの1年半余り机を並べていました。
 昨年の秋に「故郷の病院で手術を受けるので長期療養に入ります」という事でしたから、印象としてはどこかの不具合を手術を受ければ回復するものと安易に受け止めていました。
 ですから、送別会も開かないうちに彼がさっさと入院したのも、復帰したらお祝いをすれば良いという程度に考えていたのです。
 思えば既に相当悪かったらしい・・・

 彼の思い出は仕事上のことを除けば、19年度の勤め先での休憩室の様子です。
  昼休みは私と囲碁将棋仲間3人は畳のある休憩室で囲碁あるいは将棋を指すのが日課でした。
 彼もその休憩室の常連ですが、彼の場合は囲碁を覗くでもなく、将棋をみるでもなく、ひたすらごろ寝でTVを見ていたものです。
 囲碁将棋には全く興味が無いらしいのですが、もしも昼休み風景という事でこの休憩室を写真に撮ったならば、碁盤を挟んで向かい合っている人の向こう側に必ず彼が寝転んでいるのが写っているはずです。
 そういう写真を見れば、その限りでは全く興味を持っていない人には見えないでしょうね。

 無口で愛想が良いわけでもない・・・彼の口から冗談を聞いたことが無い・・・それでもそこに彼がいないと寂しいものです。
 今の事務所に統合されて二人とも一緒に移動したのですが、ほかのメンバーは皆別の事務所に転勤という事なので、必要書類・資料の荷造り・整理は彼と二人やり、新事務所の二階に人力で運ぶのも二人でした。
  ともかく、お互い名前を知っていて、顔を合わせれば挨拶をして、仕事上の疑問点は教えて貰える・・・そういう人が一人減ってしまいました。

 大腸癌とか・・・一番手術をしやすいというか治りやすい癌だと聞いているもですが・・・発見が遅かったらしい。
 普段健康だったのでしょうね、きっと。
  私みたいに万病息災の方がしぶとく生き残っています。
 それと、まだまだ遊び足りないという執念の差で生き残ってりるだけかも知れません。
 良い人は早く神様に呼ばれる?・・・「良い人になる」心配はないから、後は「潔くならないこと」が肝心かもしれません。
  昔に本因坊の辞世の句に「碁なりせば・・・」私は薬に頼って「無理コウ」みたいに・・・。