葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

パソコン大好き爺さんの日誌。mail:akebonobashi@jcom.home.ne.jp

ダイヤモンド・プリンセス号の横浜港留置きと「医務室」

2020年02月22日 | 新型コロナウイルス問題

国立感染症研究所は横浜港に停泊した5日以前に発症したと見解を述べています。そうすると香港で陽性の中国人を下船させた後は、公海上を日本に向けて航海していますので、「医務室(感染研は常設診療所と呼ぶ)」のドクターと船長がどのように新型コロナウイルスを認識して乗客・乗員に対応したのかが問われると考えられます。船長は日本の領海に入った時は、横浜検疫所に連絡をして検疫所からの指示を仰いだはずです。ダイヤモンド・プリンセス号にある「医務室」のドクターは、(株)カーニバル・ジャパンとは関係ありませんと、「旅客運送約款」から見ると船長の責任は逃れないと考えられます。この辺のことは管理人には理解に苦しむところですが・・・。

さて、感染研報告は「日本政府は2月3日横浜港に入港したクルーズ船に対し、その乗員乗客の下船を許可しなかった。」とあるように、「海に浮かぶホテル」であるクルーズ船という「ホットスポット」に留め置きしたことは日本政府の大きな過ちです。

武漢から飛行機便で帰国した人々は勝浦市のホテル三ヶ月と税務大学校宿舎に隔離しました。

政府はクルーズ船の乗客・乗員を隔離する施設が無かったと盛んに言い訳をしていますが、「かんぽの宿」、「自治体の保養所・健康村」、「ビジネスホテル」の一括借り上げと、検査体制も大学病院や民間検査機関を活用すれば可能だったと考えられます。自民党の細田博之代議士の「大変な白い船がやってきた」に見られるようなクルーズ船に対する「厄介者扱い」が根底にあると考えます。

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(傍線は管理人)

国立感染症研究所ホームページ

現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例」(2020年2月19日掲載)

背景
クルーズ船ダイアモンドプリンセス号(以下クルーズ船)は、2020年1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜港に帰港した。この航行中の1月25日に香港で下船した乗客が、1月19日から咳をみとめ、1月30日に発熱し、2月1日に新型コロナウイルス陽性であることが確認された。そのため、日本政府は2月3日横浜港に入港したクルーズ船に対し、その乗員乗客の下船を許可しなかった。2月3日からの2日間、全乗員乗客の健康診断が検疫官により行われ、症状のある人、およびその濃厚接触者から新型コロナウイルスの検査実施のために咽頭ぬぐい液が採取された。2月5日に検査結果よりCOVID-19陽性者が確認されたことから、クルーズ船に対して同日午前7時より14日間の検疫が開始された。この時点でクルーズ船には、乗客2,666人、乗員1,045人、合計3,711人が乗船していた。

(略)

暫定的な結論
発症日の判明している確定例の検討に基づいて評価すると、2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前にCOVID-19の実質的な伝播が起こっていたことが分かる(下記船内の常設診療所に発熱で受診した患者数参照)。確定患者数が減少傾向にあることは、検疫による介入が乗客間の伝播を減らすのに有効であったことを示唆している。乗客の大半が検疫期間を終える2月19日に近づくにつれ、感染伝播は乗員あるいは客室内で発生している傾向にある。特記されるべき点は、クルーズ船の性質上、全ての乗員乗客を個別に隔離することは不可能であったことである。客室数には限りがあり、乗員はクルーズ船の機能やサービスを維持するため任務を継続する必要があったからである。

(略)

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ダイヤモンド・プリンセス号アンサーブック

画像は、ダイヤモンド・プリンセス号ホームページより

カーニバル・ジャパン」会社概要

旅客運送約款第12条「運送人は医療の提供機関ではありませんので、医師、看護師、その他の医療関係者又は職員は、直接乗客のために働くのであり、運送人の管理又は監督のもとで行動しているとはみなされません。」

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24時間の医療体制
 
プリンセス・クルーズには、英国の医師資格を持つ医師と看護師が乗船しています。 
メディカル・センター(医務室)は毎日診察を行い、緊急時には24時間いつでも対応いたします。不調を感じられましたら、船内電話のメディカルボタンを押してください。または、パッセンジャー・サービス・デスク(フロント)へお伝えください。また、日本発着クルーズでは、日本語で受診できます。診療は有料となりますが、クルーズカードでお支払いができるため現金は必要ありません。旅行傷害保険が適用されますので、予め保険の契約内容をお確かめください。 
プリンセス・クルーズの船内各所には、消毒ジェルを常備しております。予期せぬ感染症を予防するため、こまめな手洗いと除菌をおすすめいたします。

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旅客運送約款(日本発着クルーズ)

 重要:以下の旅客運送約款を注意してお読みください。この約款は、法律の範囲内において、貴殿と運送人との間のあらゆる取扱いを定め、貴殿の法的権利に影響し、貴殿を拘束することになります。特に、医療及びその他の個人的サービスに関する第12条、運送人の責任の制限及び訴訟仲裁に関する貴殿の権利に関する第13条 から第15条を精読して頂きますようお願いします。
第1条 総則:定義及び準拠法 クルーズを予約した時点で、各乗客は本約款の条項を明確に同意したものとします。クルーズ代金を受領した時点で、運送人は本約款の条項に基づいて乗船券面に記載される氏名の乗客を本クルーズに受け入れます。
乗客は、本約款に別段の定めがない限り、本約款の解釈、適用及び執行については、日本法が排他的な準拠法として適用され、日本法は、同法に反する 他国の法令にとって代わり、これらに優先することを承認します。
本約款は、貴殿とカーニバル・ピーエルシー(以下、「運送人」といいます)の間の完全な理解及び合意を構成し、かつ、口頭によるか書面によるかを問わ ず、または黙示的か否かを問わず、貴殿と運送人との間の以前の一切の表明または合意に優先します。本クルーズが貴殿自身により購入されたもので あれ、第三者によって、貴殿のために購入されたものであれ、本約款は貴殿と運送人の間の関係を規律するものであり、運送人が署名した書面によってのみ変更することができます。貴殿はeチケットを含む乗船券を第三者に売却、譲渡、移転、信託譲渡又は抵当権設定をすることができません。また、 乗船券に名前を記載された者以外の何人に対しても、乗船券の使用を許してはなりません。これに反したときは、貴殿は、これより生ずるいかなる結果 について連帯責任を課されることとなります。本約款のある部分又は条項が無効、違法又は執行不能のときは、かかる無効、違法又は執行不能はその 部分に限定されるものとし、下記第15条(B)(ii)に定める場合を除いては、当該無効、違法又は執行不能の規定は、本約款全体又は本約款のその余 の条項に対していかなる影響も与えず、完全な効力を持つものとします。
本約款に規定する運送人の抗弁、責任制限及び権利において、「運送人」とは、乗船券に記載された船舶、(又は代替船)、貴殿が運送人又は代理人又は 船員の指示に従い実際に乗船した船舶、その船主、運航者、管理者、傭船者、代理店及び、それらの関連会社、乗船券の販売代理店であるカーニバル・ ジャパン、並びに、その役員、乗組員、水先案内人、代理店、又は、従業員、並びに、全ての店舗営業権者、外部契約業者、船舶建造者、及び、海上で供給さ れたか陸上で供給されたかを問わず、船に付属するか、あるいは、船主、運航者、管理者、代理店、傭船者、契約業者又は店舗営業権者が所有又は運用する部品、汽艇、器具、舟艇又は設備の製造会社を含みます。
「本クルーズ」とは本約款あるいは本約款に従って変更された約款に従って発券された乗船券に記載される乗船港から下船港までの予定航海を意味し、航空機、鉄道、陸上輸送又は海上輸送、陸上旅行と航海のパッケージ商品の陸上での宿泊、本クルーズ代金に含まれる宿泊、並びに、クルーズに関 連し、あるいはクルーズ中に提供される催し物、ツアー、港湾施設を含みます。
「本クルーズ代金」とは、貴殿が本クルーズのために運送人に対して支払うべき金額の総額を意味します。本クルーズ代金は、本クルーズ、乗船中の予定 された食事及び宿泊、番組放映料、及び又は運送人が加えるその他の旅行料金、客室勘定付及び/又はクレジットカード付とされる諸費用を含みま す。本クルーズ代金は、ビール、ワイン、酒類、ソーダ又はその他のボトル入り飲料、又は本クルーズ中又は関連するその他の付随的な商品、活動、観光、 輸送又は個人的サービスの料金、チップ、ホテルサービス(諸)料金若しくは租税、手数料及び港湾費用、航空機又はその他の運送サービス費又は手荷 物運賃を含みません。
「貴殿」「乗客」とは、本クルーズを購入又は予約した者、及び、その者が監督する者を意味し、未成年者、相続人、親族、代理人を含みます。クルーズを購 入又は予約した乗客は、全ての同行者から本約款に規定されている全ての条項を承認及び同意する権限が与えられていることを表明します。
租税、手数料及び港湾費用とは、運送人が用いる場合には、国内及び/又は外国の政府機関又は準政府機関によって同社に課される全ての手数料、利用料、通行料金及び税金、並びに船舶が港湾又は港に留まることで生ずる第三者の手数料及び費用を含みます。租税、手数料及び港湾費用は、税関手数料、通行料金、人頭税、港湾使用料、港湾設備使用料、埠頭使用料、検査料、水先料、空港税、陸上のツアーで発生する宿泊税若しくは付加価値税又は入国管理手数料、及び、内国歳入庁費用、同様に、航行指示、碇泊、港湾荷役、手荷物の保管・貯蔵及びセキュリティーサービスを含みます。港湾費用は、 水先案内、碇泊、荷役、手荷物取扱/保管及びセキュリティーサービスに関連して第三者に支払われる料金を含みます。租税、手数料及び港湾費用は、 乗客単位、バース単位、トン単位、船舶単位のいずれかの基準で賦課されます。トン単位又は船単位により計算される課税負担は、船上の乗客の数に振り分けられます。租税、手数料及び港湾費用は変更される可能性があり、運送人は、当該料金がすべて支払われていても、航海中、増額分の支払いを求 める権利を留保します。 第2条 乗客の義務 A…貴殿は乗船する前に、以下の手続きを履践しなければなりません。 (i)… 本クルーズ代金を支払うこと。 (ii)… 本約款の内容を理解すること。 (iii)…パスポート、査証、国籍証明書、再入国許可書、未成年者に対する許可書、必要な予防接種を受けたことを示す医師の証明書、その他貴殿が旅行 する国の寄港地で必要とされる全ての書類等の旅行関係書類を持参すること。 乗客は、必要に応じて適切かつ有効な旅行関係書類を取得し、利用できるようにする責任があります。必要書類を決定するために、旅行代理店又は適 切な政府当局に問い合わせることをお勧めします。貴殿が適切な書類を持参していない場合、貴殿は、各種の払戻、支払、補償、又は与信供与がされることなく、乗船を拒否され又は下船させられ、かつ、書類が不適切であった又は法令を遵守しなかったために発生し、運送人が負担した罰金その他の 費用を負担するものとし、その金額は貴殿の客室勘定又はクレジットカードに請求されます。 (iv)…予定出港時刻あるいは変更出港時刻の少なくとも二時間前には集合し、貴殿がすべての必要書類を所持すること。 (v)… 各荷物に運送人の手荷物札を付けること。 (vi)…貴殿と貴殿が監督する者が本クルーズに適しているか確認すること(第4条参照) B… 貴殿は、乗船時に、乗客サービス係や乗務員係において、各種代金を貴殿の客室料金勘定に付けるために、有効なクレジットカードその他の承認 可能な支払方法を登録しなければなりません。 C… 貴殿は、下船前に、客室勘定に付けられた全額を完済しなければなりません。 運送人は、貴殿が上述の条件を満たさなかったことか生ずる払戻、支払、補償又はいかなる種類の与信、又は損害について責任を負いません。 第3条 安全及び保安に関する通告 運送人は世界中の多くの国の多くの港に寄港します。戦争、テロ、犯罪、天災、内乱、労働争議、及び又はその他危険を及ぼす潜在的要因によって、いつ でも世界中で「トラブルスポット」となる地域が存在します。現地の状況及びインフラも、下船中、乗客に対する危険を発生させることがあります。した
旅客運送約款(日本発着クルーズ) がって、予定されていた航海や寄港の中止や変更、本クルーズに関連した催し物の中止や変更も必要となるかもしれません。運送人は、貴殿に対して乗船中の快適性及び安全性について合理的な保護を提供するための努力を行いますが、運送人は、戦争、テロ、犯罪その他危険を及ぼす潜在的要因に係る全ての危険を回避することを保証はできません。乗客が、最終的には、陸地にいる間の行動について自己責任があることを自覚して頂かねばなり ません。運送人は、乗客及び旅行代理店が旅行の決定を行う際に、外務省又はその他類似の政府機関により発出される渡航情報及び警告を検討することを強く推奨します。

(略)


第4条 予約及び乗船を拒否する権利:予約の取消し:客船での待機又は下船 運送人は、もし、運送人、船長又は医師の意見により、貴殿又は未成年者又はクルーズ期間中貴殿が監督をする者が、何らかの理由でクルーズに適さない場合、貴殿が乗船することで自身の健康を害し又は快適・安全に過ごすことができなくなる場合、貴殿によって他の乗船者の健康が害され又は快適に・安全に過ごすことができなくなる場合、もしくは船長の判断が相当であるとされる場合には、貴殿を下船させ、又は、乗船を拒否し、別室で待機させ、隔離し、行動を制限し、部屋を変更し、又はいかなる時でも貴殿を下船させることができます。この場合には、本約款に別段の規定がある場合除いて、運送人から、払戻、支払、補償又は与信の供与を行うことはございません。運送人は、貴殿の健康状態が旅行に適していることを証明するレター を貴殿の医師に要求する権利を留保します。しかし、そのレターを要求しても、本条で規定する貴殿を下船させ、乗船を拒否する権利を放棄するもの ではありません。もし貴殿が傷害、疾病、障害若しくは政府又は当局の行為が原因で、若しくは運送人が責任を負わないその他の理由によって、本船内 又はその他の場所にとどまることを要求されたときは、貴殿は、貴殿又は貴殿の同伴者についての食事、輸送、宿泊、医療及び/又は本国帰還費用を含む上記の結果として発生したコスト及び費用を運送人に支払又は補償しなければなりません。クルーズの最終日までに妊娠24週目に入る乗客は、 クルーズを予約せず、乗船しないことに同意し、運送人が上記の者の乗船を固く禁ずることを理解し、同意するものとします。もし、運送人が、本条で述べた理由から事前に貴殿の乗船を拒否する場合でも、第6条に従って、乗船拒否時に払い戻されるものとし、運送人はそれ以上の責任を負いません。も し、貴殿が、クルーズ期間中何らかの理由で旅行に適さなくなった場合、及び又は貴殿が途中で下船した場合には、運送人は、一切の払戻、支払、補 償、与信の供与、損害について責任を負いません。

(略)

第12条 健康、医療その他の個人的なサービス海上を航海し種々の港に寄港する性質上、医療機関の利用が制限され又は遅れが生じ、本船の航行地からは緊急医療救助を受けることができない事態が発生する可能性があります。貴殿の本クルーズに関連する全ての健康、医療、その他の個人的なサービスは、これらサービスの費用を負担する乗客の便宜のために提供されます。貴殿は、貴殿のリスクと費用で、運送人に一切責任を負わせることなく、本船及びその他の場所で利用可能な医薬品、医療処置、その他個人的なサービスを受け又は利用し、貴殿のために発生した一切の医療費、救助費用、その他費用について運送人に補償することに同意します。運送人は医療の提供機関ではありませんので、医師、看護師、その他の医療関係者又は職員は、直接乗客のために働くのであり、運送人の管理又は監督のもとで行動しているとはみなされません。

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