安倍晋三首相と中国の習近平・国家主席は10日午前11時50分から約25分間、北京の人民大会堂で初めての首脳会談を行いました。
産経新聞は『政府高官によると、日中の合意文書の作成過程で中国側は首相が靖国神社に参拝しないと盛り込むことに固執した。これに対し、日本側が首脳会談の見送りも構わないとの意向を伝えたところ、中国側が折れてきたという。習氏には国際会議のホスト国として、首脳会談に応じなければ国際社会からそしりは免れないという事情があったためだ。』 と報じていますが、合意文書に「尖閣諸島」(魚釣島)という文言が入ったことは、日本政府の「尖閣諸島という領土問題は存在せず」の立場を後退させ、尖閣諸島周辺の海上警備については、今後協議せざるを得なくなった外交上の問題は大きいと思います。
習近平・国家主席は「歴史問題は13億人の中国人民の感情問題だ。日本が両国間で合意した政治文書や村山談話など歴代政権が明らかにしてきた約束を遵守する時に初めて友好関係を結ぶことができる」と発言し、靖国という単語を取り上げなかったが「政治的困難を克服することに若干の認識の一致を見た」という合意文に、安倍首相の靖国参拝の中断の意味が含まれていることに釘を刺したそうです。
安倍首相は「靖国神社を参拝するかどうかを、外国からとやかく言われることはない」と繰り返し言ってきましたが、来年の「戦後70周年」をどのようなスタンスで迎えるのでしょうか。「ポツダム宣言」によって日本を占領したGHQによって一宗教法人にさせられた靖国神社、その後A級戦犯を合祀した靖国神社を、もしも参拝することになるならば、中国政府、韓国政府のみならず国際社会からの批判を「関連問題を適切に処理する」できるのでしょうか。
【今日のTwitter】
日中"無表情"会談
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