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「検証・真珠湾の謎と真実 - ルーズベルトは知っていたか 」は2001年7月にPHP研究所から発刊されたものが、今回、日米開戦から70年の記念日に合わせ、中公文庫から発刊されたものである。全てを読んでいないが、一部を紹介したい。
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すなわち真珠湾謀略説である。
論者によってニュアンスは少しずつちがうが、要はルーズベルトが日本の真珠湾奇襲を予知しながら、対日参戦を確実にするため、それを現地のキンメル、ショートに知らせなかったというものだ。
このセオリーは日本へ輸入されると、一部の人々から無条件で歓迎された。東京裁判で開戦責任は日本にあると断罪されたのが、逆転ないし相討ちになると思われたからだろう。
私はこのセオリーを受け売りする人には「もしそうだったとすれば、ルーズベルトは直前に太平洋艦隊へ出港命令を出せばよい。そうすれば、日本の攻撃はカラ撃ちとなり、損害を出さないで目的を達せるではないか」と問うことにしている。
また、この陰謀説が成立するためには、各所に大統領の共謀者、同調者がいなければならない。ワシントンの関係閣僚は当然として、キンメル、ショートに始まり、レートン、ロシュフオートらの関係者、はてはオアフ島北端で試運転中だったオパナ・レーダーサイトの水兵が、二時間前に日本機らしい大群を発見したのに、報告を握りつぶした当直の若い中尉までを「買収」しておかねばならない。
買収しても「これは国家叛逆罪だ」と大統領を告発する部下がどこから出てくるか保障の限りではないし、戦後の半世紀以上にわたり、マスコミから大金を積まれてバラす人がいないとは信じられない。
こうした正統派からの反論はさまざまだが、修正派の代表的な所論を数例示しておこう。
(1)日本海軍の飛行機とパイロットの能力を軽視していた。それに多少の損害が出ないと世論は興奮しないだろう。
(2)海軍の主役はすでに戦艦から空母へ移りつつあった。だから“虎の子″の空母は二隻とも直前にウエークとミッドウェーへ飛行機輸送に派遣し、被害を免れさせた。それに、米海軍の主流は依然として戦艦第一主義者だったから、戦艦を頭の古い艦長もろとも沈めてもらい、空母中心主義へ切りかえる計算もあったと想像される。
(3)戦後に至っても秘密が守られたのは、陰謀に参画した人々へ「裏切ると年金の支給を打ち切るぞ」とおどしたのが利いたためだ。
まだまだあるが、あまりにもバカバカしいので省略し、とくにコメントも加えない。
どうやらこの陰謀説には反民主党、キンメルへの同情などさまざまな思惑がからんでいるようで、くすぶっていたキンメルの名誉回復運動も二〇〇〇年、もう一歩のところでクリントン大統領が署名せず流れてしまう。(詳しくは第一章を参照)
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