もう日付は跨いでしまったが、今日は年に一度の町田市合唱祭であった。
かつて、ウィーンの「第九」でご一緒させて頂いた荒谷俊治先生、85歳とのことだがハイドン「四季」を矍鑠と振られていた。
打ち上げの席でも、席に着かれることなく、立ち通しで、次々と訪れる人々と歓談されていた。まさに町田市の宝。
ボクが「大阪フィルハーモニー合唱団の指揮者に就任しました」とご報告すると、「朝比奈先生の創設された合唱団の指揮者就任とは素晴らしい」と我がことのように喜んでくださった。
お元気な荒谷先生にあやかってボクも頑張らなければと、心に誓った次第。
さて、ボクは、例によってHANAヴォーカルとスウィングロビンの指揮で登場。
ことしは、両コーラス共に、昨年までとは別の次元での演奏ができたことを、歓んでいるところ。
木下牧子の「月の角笛」から5曲を歌ったHANAヴォーカルも声に無駄がなくなり、ハーモニーやアンサンブルが様になってきたし、
寺嶋陸也&木下牧子の難曲に挑んだスウィングロビンは、従来の「本番で見せる爆発力」だけではなく積み重ねてきた本当の力で歌いきってくれた。
聴衆からの反響や講師の先生方からの講評のトーンも、これまでとは違っていたように感じたのは気のせいではないと思う。
大仰に聞こえるかも知れないが、これまで四半世紀にわたって追求してきた発声指導や音楽づぐりが、ようやく花開いたという深い感慨を持った。
その意味で、今日という日はボクにとって大きな意味のある1日であった。