ウェルザー=メスト&クリーヴランド管のブルックナー「4番」(ザンクト・フローリアン・ライヴ)Blu-rayを観始めたら止められなくて、こんな遅い時間(深夜2時)になってしまった。
迂闊にも再生してから気付いたのだが、第3稿、いわゆる改訂版のコーストヴェット校訂版というのに嵌まった。青春時代、クナのレコードで聴き馴染んだオーケストレーションを最新の生々しい音と映像で味わえるのがたまらなく幸せだ。あの日々の初々しい感動が蘇るようではないか。
クナとは芸風の異なるメストの棒で聴いても、共通した感動を味わえると言うことは、この効果を狙った厚塗りの改訂版にも大きな魅力があると言うことだ。このオーケストレーションのまま、スケルツォやフィナーレのカットがなければ・・・、などと無い物ねだりをしてもしかたがない。
演奏もすばらしく、先日のウィーン・フィルとの「5番」の名演といい、ウェルザー=メストが類い希なブルックナー指揮者であることを確認できたのは大きな収穫である。