福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

きしめんと楽しい在来線の旅

2015-11-10 15:16:44 | グルメ


ユジャ・ワンとコンセルトヘボウ管の余韻を胸に、名古屋の締めは、名代きしめん 住よしで決まり。このお店、新幹線ホームにもあるが、在来線ホームに限るには理由がある。というのも、ここでは注文してから掻き揚げを揚げてくれるからだ。この熱々の掻き揚げと汁の相性が抜群なのである。

と、ここで閃いたのは、このまま在来線で次のレッスンの待つ富士まで向かってしまおう、ということ。幸い、目の前の快速で豊橋までゆけば、一度の乗り換えで静岡まで行ける(乗車券の都合で、富士でなく新富士で途中下車しなければならず、静岡からひと駅のみ新幹線という寸法である)。
所要時間は3時間半弱。新幹線利用の倍以上掛かってしまうが、このノンビリしたスピードと程よい電車の振動は、新幹線に乗り過ぎのボクには優しく感じるではないか。

富士に着く頃は夕闇で、霊峰富士の姿を拝むことは、叶わないだろうなぁ。

弁天島~舞阪(浜松市)


天竜川の鉄橋

ユジャ・ワン(pf) グスターボ・ヒメノ指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管 @名古屋

2015-11-10 00:58:58 | コンサート



大好きな愛知県芸術劇場コンサートホールにて、ロイヤル・コンセルトヘボウ管を聴いた。

7月に町田で聴いたグスターボ・ヒメノ&都響のベートーヴェン#7にすっかり魅了されたため、旅の途中、名古屋に立ち寄ることとしたのである。

1曲目は今をときめくユジャ・ワンを独奏者に迎えてのチャイコフスキーの第2協奏曲。

余りの難曲故に滅多に演奏されない作品だが、ユジャ・ワンのパフォーマンスは超弩級で、テクニック、パワー、パッションともに申し分なし。ヒメノ指揮するコンセルトヘボウ管の極上のサウンドが真面目すぎて聴こえるほどの鮮やかさ。

ただ、音楽そのものの魅力は、第1協奏曲に敵うものではなく、ピアニストにとって努力の報われない作品とも言えそうだ。裏を返せば、ユジャ・ワンくらいの衝撃度が求められる作品ということだろう。

ユジャ・ワンはアンコールでさらに弾ける。

アルカディ・ヴァロドスによるモーツァルト「トルコ行進曲」の変態的とも呼べる超絶なアレンジを完璧にクリアしたことも凄いが、リスト編曲のシューベルト「糸を紡ぐグレートヒェン」では、テクニックばかりでなく、グレートヒェンの張り裂けんばかりの胸のうちを、一流の歌手以上に表現した内面性に最大級の讃辞を送りたい。



休憩後の「シェエラサード」も盤石。
ヒメノは管楽器のソロにかなり大きな表情を与えつつも、楽章間に休みを置かない全曲の造型に揺るぎはなく、アンサンブルも引き締まっていて見事であった。

ただひとつ言うなら、その音楽が一途過ぎるキライもあるかな? 今後、そこに大らかさや遊び心が加わってくれば鬼に金棒だろう。しかし、あの早足で入退場を繰り返す味も素っ気もないカーテンコール、ボクは嫌いじゃない(笑)。その虚飾のなさ、ストレートさがヒメノの音楽の魅力と同じだから。



アンコールは、ユジャ・ワンに負けじと写真の2曲。

マスカーニでコンセルトヘボウ管の弦の歌の豊穣さを見せつけたかと思うと、つづくリゲティでは、各セクションの目眩く妙技で聴衆の度胆を抜いた。つまり、歌ごころから超絶技巧まで、コンセルトヘボウ管の実力の奥深さを披露してくれたことになる。

東京、川崎公演にも駆けつけたいところだが、スケジュールの都合で今回はこれまで。またの機会を心待ちにしたい。


写真発見! いな少年少女合唱団とのレッスン

2015-11-04 02:13:43 | コーラス、オーケストラ

いな少年少女合唱団とのレッスンが信濃毎日新聞Web版11月3日付の記事となっていました。

写真ありです。

記事共々、無断転載はできないので、こちらからお訪ねください。

いな少年少女合唱団、地元でも大きな存在なのですね。

信毎ニュース

https://nano.shinmai.co.jp/news/newslist_detail/?id=2256

※読者登録が必要かも知れません。ご面倒お掛けし恐縮です。


いな少年少女合唱団との幸せな出会い 「マタイ受難曲」東京公演に向けて

2015-11-04 01:33:45 | コーラス、オーケストラ

 

順序は逆になったが、11月1日(日)の夕方、長野県伊那市の「いな少年少女合唱団」の練習にお邪魔した。

伊那市ご出身のピアニストである小沢さちさんの仲介により、来る1月30日(土)の「マタイ受難曲」東京公演にご出演願うことになったのだ。

八王子より特急あずさで2時間、かつて教えた音楽教室のある岡谷から、飯田線で豊橋方面へ南下すること約50分、伊那市に到着。この地に立つのも34年ぶりで、殆ど景色の記憶はなかった。

レッスンは幸せなものだった。

子どもたちの無垢な歌声の素晴らしさは、ご指導の山岸めぐみ先生の薫陶の賜物。

東京、厚木、長岡の大人組もうかうかしていられないぞ。

その日のうちに帰宅することもできたのだが、久しぶりの信州ということで、下諏訪の温泉宿にて骨休め。

無色透明の単純泉は、掛け流しで身も心もジンワリと温まった。露天風呂では信州ならではの冷たい空気が心地よい。

    

軒につるされた干し柿を眺めつつ、美味しい朝食。普段は朝食を抜くことの多いわたしだが、こんなときばかりは食べなきゃ損。

 

食後は氷雨の中、諏訪大社下社秋宮へ参拝。

素敵な出会いの数々を感謝すると共に、東京~ライプツィヒの「マタイ受難曲」公演の成功を誓った次第。

 

ところで、自分で指揮をしていたので、いな少年少女合唱団のみんなとの写真がない。

どなたかに撮って頂くか、レッスン後に記念写真でも撮るべきだったなあ。

それは次の機会に。本番前にはもう一度、伊那に訪れようと思う。

  

 

 

   

 


今日の名言 ~ マーラー「復活」 合唱稽古篇

2015-11-04 01:16:13 | コーラス、オーケストラ

ふじのくに記念合唱団 

富士フィル マーラー「復活」合唱稽古にて。

”Sterben werd' ich, um zu leben!”

のところで、

「生きるために死ぬのだ! と言っているのに、そんな精気のない声じゃ、皆さん死にっぱなしですよ!」

と言ったのは、我ながら名言だった。

・・・とまれ、合唱指揮者として十束先生と初共演できることは楽しみ。

富士フィルさんの創立30周年記念に花を添えるべく頑張ります!

富士フィルハーモニー管弦楽団
創立30周年 記念演奏会
2015 12 13 () 14:00開演予定
富士市文化会館 ロゼシアター 大ホール
指揮:十束 尚宏
独唱:井岡 潤子 (ソプラノ)
   児玉 祐子 (アルト)  

   □ プログラム     □
マーラー : 交響曲第2番 「復活」

http://www4.tokai.or.jp/fujiphil/

■ チケットお取りおきサービスの案内 ■
ご希望の方は増田 (054-347-0416)、もしくは fujiphil@music.tnc.ne.jp まで、
ご氏名、ご住所、ご希望のチケットの種類と枚数をお知らせ下さい。
後日、確認はがき (引換券) を郵送いたしますので、はがきと代金をお持ちの上、
当日券売り場 (大ホール入り口 12:45~) までお越し下さい。
指定席券は、お取りおきサービスでご用意できる枚数に限りがございます。
チラシに記載のプレイガイドも合わせてご利用ください。

なお、当日は駐車場が大変混雑いたします
富士市立中央病院第3駐車場もご利用ください