おお!今週のジャンプの【レジェンド作家スペシャルインタビュー】は松井優征先生ですか!
私が「天才(鬼才)」と尊敬している漫画家さんは現在のところ二人だけですが、そのうちの一人が松井先生なんですよね。(ちなみにもう一人は藤田和日郎先生です)
この方のセンスにはただただ脱帽。
『魔人探偵脳噛ネウロ』から受けたインパクトは未だに覚えています。
『暗殺教室』の面白さは言うに及ばず。
私の中では数少ない、「その人にしか描けない漫画を描ける漫画家」です。
【アクタージュ】
なんとも「青春!」といった感じで読後感の良かった回でした。
っていうか、先週から夜凪ちゃんどんどん可愛くなってきてません?
連載が始まってすぐの頃は「天才だけど何処かが欠落している危うげなキャラ」という印象でしたが、出会いを得て随分と感情豊かになってきましたね~。(^^)
派手なアクションや特殊設定の無い現実世界が舞台で、しかも女の子が主人公の作品は「少年ジャンプ」という掲載誌ではなかなか人気を得るのは厳しい傾向にある中、よく頑張っていると思います。(上から目線ですみません)
これはそれだけこの作品の話作りがしっかりしているということ。
そして「読み込み系」の読者が一定層いることを反映していると思います。
【ハイキュー!】
随分と珍しい掲載位置ですね・・・!!(驚)
入稿遅れでしょうか?
【ゆらぎ荘の幽奈さん】
夏のお約束ともいえるダイエット回でしたが、やはり今週もコガラシはイケメンでした。
大抵のラブコメ主人公はダイエットを目指すヒロインに対して、「無理に痩せる必要は無い、そのままで良い」といった宥めの言葉を掛けがちですが、そこがコガラシの一線を画すところ。
ヒロインの決意を尊重し、一緒に付きあってくれるというのがもう誠実すぎる・・・!!(><)
一番大きいのは、そんなコガラシと仲間達の協力のお陰で雲雀が楽しみながらダイエットできたということ。
なんといってもダイエットの最大の敵はカロリーでも間食でもなく、ストレスですから。
まあ、でも・・・。
五日間で1.5㎏減量出来た、という記述を見た瞬間オチが分かってしまいましたがね。
さすがにそのペースは急激すぎ。
理想は一ケ月で1~2㎏程。
ダイエットは時間をかけてゆっくりやるのがベストということですね。
それにしても作中の「時雨煮のせ素麺」美味しそうだったなあ~。
と、いうことで。
作ってみた。
ちなみに左上の小鉢に入っているのは、余った胡瓜を醤油・胡麻油・ラー油で浅漬けしたものです。
お味は勿論。
ウマーーー。(^▽^)
でしたよー♪
『ゆらぎ荘』に出てくるお料理が『ソーマ』に負けないクオリティになってきていると感じる今日この頃。
『ソーマ』も頑張って欲しいところです。
週刊少年ジャンプ2018年31号掲載
掲載順第15位
第269話 【創真と恵の湯けむり事件簿 其の5 ~恵のホスピタリティ~】
恵が出した料理は・・・
お子様ランチ。(カレープレート)
(・□・;;;)
素でボーゼン。
予想が全く掠りもしなかったのもそうですが、これは予想外すぎ。
っていうか、旅館でお子様ランチなんて出ないんですけど?
これの何処に「ホスピタリティ」が??
大の成人相手にこれを出すなんて、侮辱しているとしか思えませんよ???
旅館の風情も特徴も全く見受けられないその品に女将さんは疑問をぶつけますが、恵は至ってあっけらかんと対応。(ここらも創真に影響された模様)
モナールカはもはや勝利を確信して料理を口に運んだところ―――
震撼。
女将さんや板長さんも食べてみたところ、確かにそのカレーは大変美味でしたが、気になったのは
自分達よりも、モナールカの方が遥かにその料理が心に響いていることでした。
モナールカは分かったのです。
その料理はカレーではないことに。
その料理の本当の名前は、メキシコの家庭料理『ガンボ』。
そしてそのガンボは、モナールカの生まれ故郷の料理だったのでした。
何故恵はモナールカの出身地が分かったのでしょう?
それは、モナールカの喋り方にスペイン語に似た“訛り”があったからとのこと。
え?
それだけでなく、服装からはアメリカの雰囲気も感じ取ったと。
え?え?
それらの観察点を総合して推理し、モナールカの出身地がメキシコということを割り出したと。
えええ~~~?
私達読者だけでなく、モナールカ達も恵のそのワールドワイドな発言に驚愕。
その秘密はというと
遠月十傑の権限を使い、沢山の国々を巡ったためでした。
へ~~~。は~~~。(・0・)
その行動を取るのは創真とばかり思っていたのでしたが・・・まさか恵が。しかも十傑になってすぐにそんな行動を取っていたなんて。
これは良い意味で意表を突かれましたね。
現十傑陣の中で今のところ最も実力が下位に思われているであろう恵ですが、充分[十傑]の名に恥じない料理人になっているようですね。
ん?恵でこれということは、創真はここ数ヶ月の間に
どんな経験を積んだのでしょう?
(これで特に変わった事はしていませんでした、なんてオチだったらガチギレしますよ?)
でもって「メルシー」とお礼を言う恵が安定の美少女なのである。ここ加点。
でも犬ぞりを引くワンちゃんの足がなんだか不自然なのである。ここ減点。(佐伯先生?愛犬もこ丸君の走る姿をちゃんと観察なさいましたか?)
それでも、自分がここまでこの料理に感銘を受けてしまったのがモナールカには納得できません。
でも。
恵は見抜いていたのでした。
モナールカの出身地だけではなく、心の奥で求めていたものにまで。
なるほど。
今章は推理物っぽいストーリー展開でしたが、その「推理」という点を恵の勝因の一つに組み込んだとは。これは見事。
しかもその「推理」と並行して、モナールカという人物を「観察」し内外共に看破したという行為が「相手を見る」というこの作品の最大の鍵ともマッチしているという二重の巧みさになっているわけです。これまた見事。
・・・まあ、強いて欲を言わせてもらえば、この推理を披露する前にモナールカが「故郷」を求めていたというのを匂わせる描写をもう一歩だけ丁寧に描いてもらいたかったですね。
確かに日本の家庭的な「ホスピタリティ」の思想をこの推理に繋げる発想は納得できるものはあったのですが、モナールカのキャラクターの浅さがその納得性をも浅くしてしまったかなあ、と。
そんな恵の味は、四宮も感じ取っていた「母の味」。
かつてのえりなも、四宮も、薊も、そしてモナールカも。
自分が指示した事だけをやればいい。それ以外は余計なこと。という考えを権力や実力を盾に押し通していましたよね。
ですが恵を柱にして、この作品は主張しているわけです。
そんなのは所詮子供の我が儘だと。
そんな「子供の我が儘」の向こう側にあるのが「飢え」。
それは自分を丸ごと受け止めてくれる愛情や理解、温もり。
そんな「飢え」を、見事“母”の視点と心、そして味で満たしてくれた恵でした。
そんなわけで、第一印象はふざけているのかと思わんばかりに予想外だったものの、中々スジの通った見事な料理であった恵の「お子様ランチ」。
でも・・・。
理由がこれだけならば、カレー(ガルボ)だけ出せばいい話で、「お子様ランチ」という形にする必要は全くありませんよね?
いくらモナールカの「幼稚性」を反映するためとはいえ、自覚していない相手にいきなりそれを出すのはどう見ても不躾です。
なので出来れば「お子様ランチ」にする必要性を、付け合せのハンバーグやプリンにも何らかの意図や工夫が込められているといったような補足説明を、次回してもらいたいところ。
そうしてくれれば、この料理は非の打ち所が無くなると思います。
さて。
次回は個人的に留意している「十の倍数回」です。
この作品の「十の倍数回」は全体的に見て、ストーリーの転機や重要な話になる場合が多いんですよね。
見事モナールカの舌を唸らせた恵でしたが、失踪した旅館の従業員と調理道具の件は未解決のまま。
個人的には急展開を期待しますが、果たしてどんな展開が待っているのでしょうか。