あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第107話感想

2015-02-27 21:00:00 | 食戟のソーマ

 いや~~~今週の『暗殺教室』には度肝を抜かされました。
 今までは物凄く前向きに「暗殺」というものを捉えられたのですが、いよいよ「暗殺」の“リアル”を思い知ることになるのでしょうかね・・・。
 でもこういう描き方が非常に松井先生らしいと納得してしまっている自分です。



 そして来月発売の『ソーマ』単行本第11巻の表紙も公開!!
 うおーーー!第10巻を境に趣向を変えてきましたね!!
 何度も言ってきたと思うけど、ほんと料理漫画に思えん(爆)。

 それと一緒に、ドラマCD梱包版の表紙も公開されていましたが・・・。

 アレ?

 通常版と梱包版ってそれぞれ表紙違うの?

 商売上手だな集●社!!!
 (二冊買い決定だよ!!)
 




 週刊少年ジャンプ2015年13号掲載。
 掲載順第6位
 第107話 【理想との距離】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回の扉絵は前回と打って変わってとても正統派(苦笑)。
 そんでもってヘラ顔で凄い事やってる創真さんはやっぱ大物。





 何だかんだで順調なスタートを切った、創真と新戸のスタジエール研修。
 一方その頃、恵はというと・・・

 やっぱガクブルしてました(苦笑)。

 一体どうしてこうなっているのやら。
 乾の店だったら猫可愛がられてプシュウウウウになってるだろうし(←)、この様子から見るに角崎の店にでも派遣されちゃったのかな?
 それともまた黒木場とペアにでも・・・



 って

 

 

 

 

 

はいいいい!!!???






 なんと!
 なんと!!
 相方がまさかの!!!

 

 えりな!!!

 

 あらまー!
 ここでメインヒロインらの邂逅がきてしまうんだなんて!!
 てっきり創真を介した恋愛漫画の貸し借りによるものとばかり思っていたのに!!
 創真の相方が新戸になった時も驚かされましたが、それ以上に驚かされてしまいました。
 うん、附田先生は今日も絶好調のようです。

 となると、当の漫画の伏線はどうなるのでしょうかね?
 今回の二人の縁を強化することになるのでしょうか。それともまたもや予想の斜め上となる効果を発揮してくるのでしょうか。


 そんな二人の研修先は、一つ星獲得目前と言われている高級フレンチレストラン「エクセラン」。
 ですがそこの料理長である傘山は外部の者を快く思っておらず、二人に命じたのは皿洗い。

 案の定、拒否するえりな。

 傘山の見下した態度も問題ありだけど、皿洗いも立派な仕事の内。それを自分には不相応と拒んだえりなはさらに問題ありです。


 
あまりに険悪な雰囲気に恵ちゃんは気絶寸前。
 でも心に思い偲ぶのが創真だったことが嬉しかったり♪(←)


 かくしてどうなってしまったかというと―――



 えりなは厨房の全てを支配してしまいました。



 あ、ここで久し振りに料理関連の専門用語が出てきたので簡単にですが解説を。

 ソーシエ・・・ソースを専門に作る係。レストランによっては肉料理と兼任することも。
         フランス料理においてソースは非常に重要なものであり、それもあって、この役職に就くのは厨房内のシェフ、もしくは2番手の人が多い。
         厨房の組織内で最も尊敬される階級のひとつ。
         ちなみに菓子・デザートを受け持つのは「パティシエ」。(これはよく聞きますよね☆)

 ポシェ・・・液体を使って低温で茹でること。
       (※他にも広い意味があるのですが、ここではフランス料理における一般的な意味を取り上げました)



 カリスマ的存在感と的確な指示、そして[神の舌]による秀逸な味見。
 その圧倒的な実力によって、店の評価はこれまでより更に上がったと言われるまでに。
 えりなに自分のテリトリーを全て掌握されてしまった傘山は、彼女に屈服してしまうのでした。

 

うっわ~~~どっかの誰かとそっくり★★★


  

 “力”で従わせるえりなのこのやり方。
 まさに「厨房の独裁者」。
 「あの子」と全く同じです。


 その様子を監視していたのが、遠月学園の教務部:西園。
 彼女によれば、えりなは研修の合格基準である「目に見える実績を残す」という条件をクリアした模様。
 ふーん、ま、確かにそうでしょうね。

全く尊敬はできませんが。





 


 一方その頃、新戸は研修先の店員らとも打ち解け、店長である三田村の店を愛する気持ちに感銘も受けていました。
 ですが、創真は順調な今の状態に疑問を。
 やはり彼は「実績を残す」という事の意味を単純に捉えてはいない模様です。
 でもって「んーーー・・・」なプニ顔が和むったらありゃしないv


 帰り道でも、やはり煮え切らない様子の創真。
 創真に対して店に何も不満を抱いていない新戸は、「店の力になりたい」と言います。

 

 

 

 

 そんな新戸に、問いかける創真。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見透かされてた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 の店は変わらなきゃダメだと思う。
 それ以上は語らず、創真は新戸と別れるのでした。

 

 


 

 

 

やっぱり、創真にはドキッとさせられますね。

もう出会ってから二年以上経つというのに。

その言葉が。
その表情が。
その眼差しが。

  心を真っ直ぐ射抜きます。   

 

 
 前回で見直したこともあり、どちらかと言えば新戸の方に共感しながら読んでいた私。
 「あ~新戸もえりな以外の他者を尊ぶようになったんだな~(^^)」と。
 「そうだね、良い人達だし力になりたいよね(^^)」と。

 それだけに。


 ラストの創真の言葉には考えさせられました。


 ・・・私なりに考えてみての結論なのですが・・・。
 新戸は店の人達に必要とされることで、えりなに必要とされることに対する喜びとすり替えていた・・・?
 だとしたら、新戸は自分の本当の気持ちから逃げていたことになります。

 「自分は敗北者だから」という理由でえりなから逃げた時と同じように。 

 葉山に続き、新戸にとって“痛い”言葉を掛けた創真。
 もっとも、最低限に留めてくれましたが。(ここが葉山と違うところ)
 創真がこの言葉を敢えて口にしたのは、新戸を気に掛けてくれているからこそでしょう。
 新戸が自分自身の心を偽っている
 それを良しとしなかったのでしょうね。
 そしてそれは多分葉山にも思っていることなんだろうな・・・、と。

 今回はえりなが怖いまでの“力”を見せてきましたが、私はラストに見せた創真の“力”の方が怖かったです。
 彼の前ではどんな虚勢も、嘘も、全て見抜かれてしまうのが。





 久し振りに[氷の女王]たる実力を見せてたえりな。
 確かに「適材適所」というのも職場における一つの事実です。
 確かに店の料理の質は以前より上がりました。
 でも。
 えりなを見てると、本当に自分の事は顧みていないと思わされますね。
 創真という外部者が自分の聖域(遠月学園)に居るという事には、あんなにも否定しているというのに。
 自分が逆の立場に置かれたら・・・とか考えないんでしょうかこの子?


 雑務経験なんてこれまで無かったであろうえりなは今回の研修でどうするのだろうと思ってはいたのですが、こう持ってきましたか附田先生。
 新戸はこれまで知らなかった「世界」として大切な経験を積むことが出来ましたが、えりなは自らの手で「外の世界」を知るチャンスを潰してしまったわけです。
 でもそれだけではなく、彼女の圧倒的実力も見せつけるという形で。





 今回のスタジエール研修。
 創真が「外の世界」での経験を積める絶好のチャンスとばかり思っていたのですが、派遣先が創真にとって非常に慣れている環境だったことに正直残念感がありました。(勿論創真が大活躍する姿は非常に嬉しいものがありましたが)
 ですが、今回を読んで附田先生の意図を理解。

 「一般庶民が集う町の洋食屋」という店に創真を置いたこと。
 そして、「敷居が高い高級フレンチレストラン」という店にえりなを置いたこと。
 お互いに「昔から非常に慣れている環境」という同じ条件にすることによって、創真とえりな、両者の“やり方”を照らし合わせる意味を持たせたのではないのでしょうか?

 今回、えりなは己の圧倒的実力によって場を“支配”しました。
 そのやり方は非常に脅威的。
 だけど短絡的で無情。
 自分は動かず、“上”から冷静に周りに指示を出す。
 その姿勢はまさに「氷山」。

 そんなえりなに対し、創真は「荒野」であり「春の嵐」。 
 周囲と同じ場に立ち、一緒に動いて、考えてくれる。それが創真のやり方。
 
多分、創真が店にもたらすのは“変革”。

 でも。
 西園が「厄介」と言っていた通り、一筋縄ではいかないでしょうね。
 なぜなら、店長である三田村は店を愛し、「昔の店」を理想としているから。
 『商店街復興編』では、創真は“内”の人間であり、商店街の人達の要望に応えた形での改革でした。
 しかし今回は創真は“外”の人間であり、しかもあと数日で去っていく立場。加えて店の人達は「今の店」を変えようとなど全く考えていません。
 ・・・酷い言い方になりますが・・・。
 店長達からしてみれば、創真は長年愛してきた店を変えてしまう「荒らし」になりかねないのです。
 だけど・・・創真はそれらを全て覚悟の上で、現状に沿った変革を起こそうとするでしょうね。
 もっとも、創真のことですから「これまでの良い所は変わらず、より良く変えていく」という方法を懸命に模索してくれるでしょうけど。
 それに。
 自分の店が変わってしまうことの辛さ、寂しさ。
 その気持ちが店長と同じくらい分かるのは、他ならない創真です。
 それを考えると今回の章は、創真の成長という観点から見れば「大切な人の有無」より「“店を継ぐ”ということの意味」を真のテーマにしているのかもしれません。



 あとは、創真達に限らずえりな達にも「遠月学園の生徒」と周囲がやたら特別視するのが気になりました。
 「遠月学園」「薙切家」というバック。ブランド。
 その“肩書”に埋もれない、「自分にしか出来ない事」を研修先で発揮させることが「目に見える実績を残す」という事なのでは?
 えりなは自分の力を見せつけることで、より「遠月学園」の、「薙切家」の名を高く掲げました。
 対して、創真は「遠月学園」という名を跳ね除けそう。
 っていうかむしろそうして欲しいです(笑)。



 えりなのやり方は「自分がいなければ良くなっていかない」という考えに基づいたもの。
 対する創真のやり方はきっと「自分がいなくなっても良くなっていけるように」という考えに基づいたものとなるでしょう。
  
 確かにえりなの取った手段は自分の存在を歴然と現場に刻んでいるけど、自分がいなくなったら元の木阿弥。従業員達も、ただえりなに従っているだけです。
 一方創真は、店長を始め店の人達一人一人の意識を変えていってくれそうですね。“強者”に頼りっきりにならず、皆が協力し合って前に進んでいけるように。

 そして、創真とずっと一緒にいた恵は、えりなのやり方を見てどう思うのか。
 えりなとずっと一緒にいた新戸は、創真のやり方を見てどう思うのか。
 それも今回の章のひとつのポイントになりそうです。

 

 ヒロインらの邂逅という面で見れば、恵の働きをえりながどう思うのかも気になるところ。
 ですが、恵がもう一人のヒロインである郁魅と順調に仲良くなっていることから見ると、少なくとも今回の件では親しくはならないだろうと思います。
 むしろ今のえりなは、恵が何かしら活躍しても「自分のやり方に水を差された」と不快に思いそう。
 花音も思いっきり恵に反発してたし。(え)





 ・・・なにこの章凄い深い(汗)。
 「箸休め」なんて冗談でも言えませんね。

 


『食戟のソーマ』第106話感想

2015-02-20 21:20:00 | 食戟のソーマ

 去年応募を募った「デリシャス人気投票」。
 その結果が発表されました。

 なんと一位が創真の海苔弁による、アリスのあったかリアクション☆
 なんつー分かりやすい・・・。
 でも創真の料理によるリアクションなのはとっても嬉しい♪

 そして二位がなんとなんとの、恵と黒木場によるジョ●ョネタアクション。
 附田&佐伯先生、この結果に間違いなく絶句しただろうなあ・・・(大苦笑)。

 二位に引き続き、三位も妖怪田所ちゃんズがランクイン☆
 やっぱり恵は底力のある子ですね~!

 でもって4・5・6位は少年雑誌として非常に正直な結果に(苦笑)。

 全体的に見て、お色気系とギャグ系が予想以上にバランス良く人気を得ていて驚きました。もっとお色気系が上位を占めるとばかり。
 なので、えりなの天使の羽リアクションももっと上位に・・・、「どーせベスト3に入るんでしょ(┐( -"-)┌)」と思っていたので、これには意表を突かされました。
 えりなに勝つとは!やるなあ郁魅!
 そして新戸も侮りがたし!下剋上も夢じゃありません!
 新戸ファンにとっては今の展開も相まって、嬉しい結果になったことと思います。


 私としては『マジカル☆キャベツ』が一位になるに違いないと踏んでいたんですが。(←←←)

 

 

 さて、それでは本編感想にいってみましょー。



 週刊少年ジャンプ2015年12号掲載。
 掲載順第5位
 第106話 【問題の多い繁忙店】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ?

 今回『ソーマ』はセンターカラーの筈でしたが、違う漫画がカラーになってましたね。
 どうしたんでしょ?
 アニメ化も近づいてきて佐伯先生もお忙しいでしょうし、急きょ予定変更になったんでしょうか?
 別にいいの、附田&佐伯先生のお体の方が何より大事だから・・・。





 え?

 すっとぼけるのもそれぐらいにしとけと?

 ・・・だって・・・。



どうコメントしたらええねん。

 

 

 鉄人2●号ネタですか?

 それだったら創真が新戸ロボを操った方が・・・ブツブツ。
 いや戦力的には確かに創真の方がデカいですけど・・・ブツブツブツ。

 ・・・いや、まあ、ね?
 こういうぶっとびイラストになった理由も分からなくもないんですよ。あくまで個人的推測ですが。
 久し振りのセンターカラーという事もあり、本編的に見ても創真と新戸を描くべきですよね?
 でも創真とのツーショットなんて、恵さえもいまだに成し遂げていないこと。(えりなはライバル的描写で一応成し遂げてますが)
 さすがにメインヒロインらを差し置いていきなり新戸がその座に就くのはちょっと・・・ということで、今回のようなギャグ描写にしたのでしょうね、多分。

 単に佐伯先生がはっちゃけたかっただけかもしれませんが(核爆)。






 さて本編。

 スタジエール研修として創真と新戸が派遣されたお店は、客が注文をキャンセルして飛び出していくようなところでした。
 とりあえず店主の三田村と挨拶を済ませ、歓迎されながら創真達は研修を始めることに。

 店員服に着替え、「ゆきひらTシャツ以外で現場に立つなんて新鮮♪」と言う創真。





 

新鮮なんてもんじゃありません!!!!!

 





 襟付きシャツ!!襟付きシャツ!!
 そしてエプロン!!

 世界初公開です!!!うをー!!!(><)
 
 ゆきひらTシャツ以前に、私服であろうが扉絵であろうがこれまで創真はラフな服ばかりだったというのに!!
 前回の笑みといい一体どうしたんですかこの連続サービスは!!え?気のせい?あっそ!(←変なテンションになってます)




 新戸も着替え、そのエプロン姿に創真は天然にご感想。
 確かに。
 しっかし前回の郁魅といい、一色先輩といい(←コレはいつものこと)、今回の創真と新戸といい、なんなんだこのエプロン祭りは。

 案の定、創真との協力を拒否する新戸。
 遠月学園での授業や課題でチームプレーやスピードが求められる調理も経験しているし、自分一人で出来ると。
 創真:「・・・・・でもそれってさ 不特定多数の注文が飛んでこない状況でのハナシだろ?」
 ごもっとも。



 さあ、ということで。
 きましたよ。

 怒涛のお客様軍団が。 

 喧騒なんてものじゃありません。

 それは嵐。
 それは天変地異。
 それは戦争。

 つい先ほどまでの静かな店内が、あっという間に激変。
 その原因は店の最寄りの駅周辺の開発が一気に進んだことによる、乗車客の急激な増加によるもの。
 店の状況のめまぐるしい変化は新戸の予想を遥かに超えていました。
 翻弄される新戸。そして店員達。

 そんな中。

 頼りになるのはやっぱりこの男!!!

 接客にオーダー取り、調理にと創真さんフル活躍☆
 すっごーーーい!!(><)
 やっぱり“仕事ができる男の人”って格好良いなあ~v

 そんでもってゆきひらTシャツじゃない調理姿が新鮮過ぎる・・・!
 獲れたてのピチピチお魚よりも!採れたてのフレッシュフルーツよりも!
 遥かに新鮮!!もうどうしましょ!!(←どうもするな)


 客が来る前は「指図するな」と息巻いていたものの、結局新戸は創真の的確な頼まれ事に逆らえず、従わざるを得ませんでした。
 思い出される、葉山の「お前は何もかも狭い」という言葉。
 思い知らされる未熟さ。


 (じわ・・・)

 「・・・っ」

 「くそうっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

根性あるじゃん。(d(⌒⌒))

 

 

 

 

 

 

 そうした創真と新戸の働きによって、お店は見事閉店を迎えられることに。
 店員達から感謝される創真。
 そして、新戸も。
 創真の実力を見せつけられて自信を失いかけていた新戸にとって、店員らの笑顔と言葉は心に深く沁み入ったのでした。

 そんな折に創真のキラースマイル炸裂。
 ・・・もとい、ピュアスマイル炸裂。

 は~~~、やっぱ創真は良い奴です。
 本物のイケメンです。
 散々自分を毛嫌いしている相手にもこうして温かく接してくれるんだもんな~。
 創真のこういう人柄を知ってしまったら、相当の根性まがりでなければ彼に本気で嫌悪は抱けないですね。



 かくして、研修第一日目は無事終了。
 ですが、この研修にはまだ隠された試練が―――

 

 


 

 

 そんなわけで今回は
 創真さん大活躍の巻でした♪♪♪

 この漫画って、主人公や他のキャラクター達が敗北や挫折を味わっても、それをきちんとフォローしてくれるところが凄く信用できますよね。
 勝利だったり、人間関係だったり、精神的活躍など、様々な形で。

 己の未熟さに内心落ち込んでいた新戸がその努力を認められたことはもとより、自分の得意分野ということもあって実力を大いに発揮していた創真の姿も、私達読者にとって胸のすく思いでした。(^^)

 四宮編でも魅せていましたが、創真ってほんとサポートもメインもこなせるオールラウンダーなんですよね。
 初めて創真のその「実力」を知った際は心から尊敬させられましたっけ。
 しかも同時に感心させられたのが、創真のその「実力」は彼の「人柄」にも反映されているというところ。
 仕事場の全体の流れを見通しつつ、詳細な箇所にも気が付く創真。
 それは大らかに見守りながらも、細やかに相手を気遣う創真の人柄そのものでもあります。
 当時は創真の「サポート力」としてクローズアップされていた事柄ですが、その陰で示されていた事が今こうして彼の魅力を裏付けているのですものね~。
 これほど深読みのし甲斐がある漫画もそうはないかと。



 そんな自分のテリトリーだった創真とは反対に、初めて「生の現場」の実態を知った新戸。
 名門校である遠月学園で学んだこれまでの経験もあって相応の対応は出来ると踏んでいたのでしょうが、それは甘い考えだったということを新戸は痛感させられます。
 どんなに厳しい校風であろうが、学校の世界って「整えられた世界」なんですよね。あくまで生徒が学ぶために準備された環境。
 対して、現場というものはそんな学生の立場なんて一切お構いなし。お客が中心の、いわば「混沌の世界」
 予想外なんてザラ。
 時には理不尽な状況にも柔軟に対応を迫られる。
 その壮絶さはほんと体験しないと分からないと思いますよ。 

 あ、あとこれは実体験から言わせてもらいますが、同じメニューを沢山作るのと一品一品違うメニューを作るのとでは勝手がまるで違いますから。
 ハッキリ言って、違うメニューをそれぞれ作る方が遥かに大変です。
 それを難なくこなしている創真の実践力はやはり物凄いですね。感心しきりです。
 あ~~~本当に創真みたいな子が職場に居てくれたらな~~~。
 私でさえこう思わされるんですもの・・・、創真は本当に調理場から求められる人物だと思います。



 これまで全く知らなかった世界に放り出された新戸。
 未だに残る敗北の痛み。
 加えて思い知らされることになった己の無知さや狭さ、至らなさ。
 それでも。
 彼女は折れることなく、歯を食いしばって「戦場」へと戻りました。

私が新戸に求めていたのは、まさにこれだったんです。


 小説版第二弾感想で、「もっと根性見せんかい!!」と新戸に言いたかった私。
 例え這いつくばってでも。格好悪くても。泥にまみれても。
 なにくそと立ち上がるド根性。
 私が求めていたその気概を、まさに今回彼女は見せてくれていました。
 見直したよ、新戸。(^^)

 そ・し・て。

 どう?新戸。
 えりな以外の他者から認められるのも悪くないでしょ?(^^)
 創真だけでなく、ちゃんと自分のことも見ててくれた店員達。
 そして、見下したりすることなく笑顔で労ってくれた創真。
 ここで初めて、新戸はえりなからの賛辞以外で自分の努力が報われたと感じることが出来たと思います。
 この一日で、新戸の“世界”は確実に広がりましたね。 
 料理人としてだけではなく、一人の人間としても。



 期待通り、新戸の心に温かな一石が投げかけられた今回。
 ここが彼女のリスタート。
 次回からは彼女ならではの実力を発揮していってくれそうです。

 そしてやはりこのスタジエール研修も“本当の意味で”クリアするには一筋縄ではいかない様子。
 思えば「地獄の合宿」も単なる篩い落としではなく、卒業生達の自分の店のスタッフ選出、そして「秋の選抜」に向けての候補者の選考と、二つも三つも“真の目的”が隠されていましたからね~。
 わざわざ何のために“外”の現場に赴くのか。
 それがこの「スタジエール研修」の肝の部分だと思います。
 これまた実体験から言わせてもらいますが、職場にとって“外”の人の意見って貴重なんですよ。
 “内”にいると気付けない部分。それって結構あるんですよね。
 だからこそ内部の風潮に染まっていない外部の人からの意見は、職場の環境改善などの面において実は非常に重宝なものだったり。
 創真達はまさに“外”の人間。
 店の人達が気付けなかった改善点に気付いてくれそうです。




今週のジャンプとソーマ関連について、色々と。

2015-02-19 23:00:00 | 食戟のソーマ

 今回は本編感想以外にも語りたい・・・というよりツッコんでおきたい事(笑)が色々あったので、まずはそれらについて述べさせて頂こうかと。


 今週のジャンプ発売に合わせ、アニメ『食戟のソーマ』の公式サイトも一気にリニューアル☆
 色々なコンテンツも増えて、アニメサイトらしくなってきました♪
 そういえば、原作での郁魅の普段のブラの柄はアメリカ国旗なのですが、アニメでは特別な時以外でも炎柄が着用される模様。
 やっぱ「大人の事情」というヤツなのでしょうかね?

 一方で個人的に気になっているのが、PVでも語っておられたナレーターさん。(『なんでも鑑●団』の方でしたね(^^))
 アニメでもナレーターさんが原作通りに語ってくれるのでしょうか?
 この作品ってナレーターさんの存在が何気に大きいので、結構気になってます。
 でないとツッコミが成り立たないのよ(爆)。



 ジャンプ本誌の方では、去年に引き続き新人漫画賞の審査員として附田先生が漫画の作り方をレクチャーしてくださってましたね。
 今回は「主人公(創真)を立たせるためにはどうしているか」について答えてくださってます。

 へ~・・・、附田先生は創真の「そういうところ」を「子どもっぽさ」と捉えているのですか。にしては城一郎もそれをやってますが。(←言っちゃダメ)
 私から見れば、創真の「そういうところ」は彼の「チャレンジャーさ」ですね。
 一見困った点に見えますが、その反面非常に大きな意味も成している。
 それは私が創真自身の姿を通して教えてもらったことです。(^^)

 そして附田先生、「いい味付けになってるかと思います」じゃありません。
 「なってます」です。
 創真ファンとしてここは断言させて頂きます。
 イラストのチョイス、あまりに的確すぎて笑えました。



 巻末コメントも、今回は附田先生がコメントしておられましたね。
 森崎先生も御自身のブログで報告してくださっていましたが、食のオリンピックとも言える「ボキューズ・ドール」に取材に行ってきたと述べる附田先生。
 今年ミラノ博覧会の日本館サポーターに就任したこともありますし、これからの『ソーマ』はよりグローバルな食の世界が織り成されそうですね!(><)
 つい最近『情熱●陸』で、「ボキューズ・ドール」と同じ会場で行われていた「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」の様子が放送されていて、興味深く視聴しました。
 料理も好きですが、製菓方面の方が興味のあったりする栗うさぎです(苦笑)。

 そして同行なさってくださった担当の中路さん、得るものが多かったのは大変良かったのですが、人心が離れるのはマズすぎると思うの(汗)。



 『ソーマ』本編の感想は明日UPさせて頂きますね。
 それでは~。


『食戟のソーマ』第105話感想

2015-02-14 17:30:00 | 食戟のソーマ

 いよいよアニメ『食戟のソーマ』のCMが来週からオンエアとのこと!!
 おお~!これは要チェックです!!
 なんとそこでOPテーマも初めて公開されるという事で、既に興味シンシン♪
 確かOPテーマは『ウルトラタワー』、そしてEDテーマは『東京カランコロン』という方々が担当してくださるんですよね。
 うん、どちらも知らない(核爆)。
 とりあえず「Y●u Tub●」でその方達の歌を視聴させて頂きましたが、『ウルトラタワー』は青春系のロックグループ、そして『東京カランコロン』は独特のものを持っている音楽グループでした。
 ちなみに『東京カランコロン』って、ファーストシングルとして「少女ジャンプ」という楽曲を制作なされていたんですねえ~・・・。
 今回の抜擢はそれが縁だったりして☆(当人達も抜擢された時はひっくり返っただろうなあ~/笑)

 そして不安で堪らなかった放送局ですが・・・
 ですが・・・
 ですが・・・

 どうしよう!!!私の地域で放送される可能性低い!!!

 ・・・。

 ・・・・・。

 ・・・・・・・・・・。

 ま、放送されなかったらされなかったで、DVD(ブルーレイ)の発売を待つけどさ。(開き直り)



 そういえば、単行本第11巻も3月4日に発売とのことで。しかもドラマCD付き!
 前巻が去年の11月に発売されたというのに、今回は随分と間が空くなあ~と思っていたらそういうことだったのですね。
 脚本も附田先生自らが楽しんで作成してくださったとのことで、結構期待♪
 今週のジャンプにその内容が紹介されていましたが・・・。

 これマジで本編(又はアニメ)で描いて貰いたいんですけど?

 それぐらい、いずれもかなり興味深い内容となってました。
 特に絵付きで見てみたいのが郁魅編。
 郁魅のドレス姿見てみたいな~。
 ま、オチは既に見えてるんですが(苦笑)。

 あと、誰が表紙になるのかも気になるところ。
 内容的には美作でしょうけど、やっぱここは黒木場でしょうかね?





 週刊少年ジャンプ2015年11号掲載。
 掲載順第5位
 第105話 【スタジエール】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ホント郁魅可愛くなったなあ~~~。
 なんか私、郁魅に対して「可愛い」「可愛い」としか言ってませんが、本当に可愛いんだから仕方ない。
 正直ルックスには特に惹かれてないんですよ。ただ表情や対人反応(特に創真に対して)、そして性格が凄く良いんですよね、この子。
 登場したばかりの頃と比べて本当に雰囲気や表情が柔らかくなったこともあり、「女の子」としての魅力もどんどん成長している子だと思います。

 今回はそんな活き活きした郁魅の様子からスタート。
 「秋の選抜」を経て、すっかり仲良くなった郁魅と極星ガールズ。
 吉野や恵を名前で呼んじゃってますヨ!
 恵にエプロンを付けて貰っている郁魅がこれまた可愛いv

 極星ガールズと郁魅がそんな仲睦まじいやり取りを交わしている一方、創真は―――




 葉山&黒木場と仲睦まじく(?)食べ比べしていました。




 こっちも本当に仲良くなってくれて・・・。(TT)

 選抜決勝後に既に食べ比べをしていたのかと思いきや、日を改めていたのですね。
 まあ、多分運営スタッフの方から「表彰式の準備があるんですけど・・・(半泣)」とお願いされたのかと(笑)。 

 すっかりやり取りが板に付いた感じの創真と黒木場。
 そして葉山も苦労役がすっかり板に付いちゃってます(笑)。

 クッキーを流し込むという、ワイルドな黒木場さん。(^^;A)
 頬袋一杯な黒木場くんも見たかったです佐伯先生。

 そして結局リクエストに応えてくれたんですか葉山よ。(やっぱ君は良い奴だよ/苦笑)





 何故創真は、自分を負かした相手である葉山の所へ赴くのか。
 その理由を一色先輩が青木達に説明してくれていたのは有難かったです。
 よく「何を考えてるか分からない」と言われる創真ですが・・・。
 それ、私にとっては結構悲しいことなんです。
 強すぎて、深すぎて、器が大きすぎる創真。
 それ故に、普通の人達は彼の考えに追いつけない。
 自分の事を分かってくれない。それはとても寂しいこと。
 だからこそ、彼の考えを理解し、周囲の誤解を解いてくれる一色先輩や恵のような人物は本当に必要だと思いますし、感謝しています。

 体裁など関係無しに前へ進もうとする創真。
 そんな創真に影響され、自分達もともがいていく仲間達。
 そんな彼らに何かを思う伊武崎。
 一色先輩はそんな伊武崎を―――
 思いっきりからかいました(苦笑)。
 いやでも、一色先輩がこういう風に人をからかうのは珍しいですね。
 その服装(苦笑)と掴めない性格からいつもふざけているような印象のある一色先輩ですが、人をからかうようなことはしない人なんですよね。
 なのに伊武崎には・・・。

  




 そんな中、創真達はまもなく「スタジエール制度」という授業の一環によって、学園外の調理現場に派遣させられることを知ります。
 ふむ。普通の学校でいうところの職場体験のようなものですね。

 ちなみに「スタジエール」とは、調理場内での下準備や雑務を担当する料理人の事を言うそうで。
 創真:(し~ん)

 あ、こりゃ知らねえな。(葉山&黒木場&私の心の声)



 第60話でも述べていましたが、葉山からの刺激によって「外の世界」をもっと知りたいと思っていた創真にとって、「外」の現場に触れられるこのスタジエール研修はまさに絶好のチャンス☆

 って

 おおお~~~!!

 創真がこんな笑みを見せるようになるとはな~~~!

 
 創真は基本表情が「笑」な子だけど、こういった高揚感や好奇心といった感情を見せることはあまり無かっただけに、思いっきり目が釘付けになっちゃいましたよ。
 こういった表情、これから増えていってくれるんでしょうか?
 だとしたら嬉しすぎる。



 でもこの実習は単に与えられた仕事をこなせばクリア、という単純なモノではなく、遠月の名を汚すようなことがあれば退学もありえるとのこと。
 それを聞いてめっちゃメタ的な事思っちゃってる創真さん(汗)。

 そんなスタジエール研修の合格基準は、「目に見える実績」をあげること。





 かくして数日後、いざスタジエール研修開始!

 って 

 いやっほーう!!!


学ラン創真再来だーーーvvv

 


 予想的中!!やったーーー!!
 やっぱ創真の学生服姿といったら、この学ラン姿が一番しっくりきます。勿論これまでの秋服バージョンもとても好きでしたけども。
 そんな創真の秋服姿・・・、次にお目見え出来るのは数年後でしょうが、それまでどうぞお元気で・・・。(←?)

 
 実習地へ向かう様子も凄く良いなあ~。
 普通に登校する高校生といった感じで、こういう創真の姿も私としてはとても眼福ですね。(^^)
 この作品って「料理」という専門分野なだけにやや日常離れしている部分があるので、こういった風景はとっても新鮮でした♪



 今回の創真の実習は、二人一組で挑むことに。
 「秋の選抜」では榊や郁魅と一緒になったりした創真でしたが、かくして今回の相手は―――?

 新戸ってか・・・!(驚)

 創真と顔を合わせた新戸の反応。
 ここのシーン、多くの方が第34話で創真とえりなが顔を合わせたシーンを思い出したことでしょう。
 きっとこの描かれ方は附田&佐伯先生も狙っての事でしょうね。

 だって新戸は「もう一人のえりな」とも言えるキャラクターですから。

 だからほら。

 創真に対する態度が、全くえりなと同じ(笑)。

 

 そうしてお約束のようなやり取りを交しつつ(笑)、研修先のお店へ辿り着いた創真達。
 ですが、そのお店は何やら問題ありの様子・・・?

 「?」と顔を見合わせる創真と新戸。

 あ、こりゃ上手くいきそうですね☆

 

 


 

 

 今回は小説版第二弾を読んだ方にとっては、より一層味わい深いものがあったと思います。

 郁魅・伊武崎・新戸と、イサミ以外の小説抜擢キャラが揃っていたのに加え、それぞれが小説版での姿を裏付けるものとなっていました。
 これまで馴染みの無かった、同年代の女の子達と一緒に交流するという温かい世界を満喫している郁魅。
 堪らない悔しさを抱きながらも、それから目を逸らさずにがむしゃらに自分に足りないものを掴もうとする。そんな創真らの姿勢に自分を顧みる伊武崎。そしてそんな伊武崎を見守る一色先輩。
 選抜の敗北から立ち直れず、自らえりなのもとを離れても尚彼女に未練たらたらな新戸。
 最近小説版感想をUPしたばかりという事もあって、このタイミングにはちょっと驚かされてしまいましたよ☆



 「秋の選抜」がもたらした“変化”。
 それは郁魅達だけでなく、創真自身も。
 黒木場とのやり取りで、怒っちゃってた創真くん(苦笑)。
 ですが正直驚かされたんです。上記の笑みと同じくらい。
 創真がこんな風にムキになるなんて・・・!
 こんな表情を創真がするのは、これまで城一郎に対してのみだけでした。
 それが今や・・・。

 一皮むけた創真。
 本当に創真は良いライバルに出会えましたね。(^^) 

 私としてもぷにソーマとぷに葉山とぷに木場のコラボはもう感無量でした。(←)





 さて、新章開始と共に、新戸という新たな相方と組むことになった創真。
 その意外さに驚かされたものの、考えてみれば結構納得いくんですよね。
 第72話での決意トリオ(葉山・タクミ・新戸)の中で敗北のフォローがされていないのは、残りあと新戸だけでしたから。
 新戸を変えてくれるのは貞塚と考えていた私でしたが、確かに・・・!
 えりなと最も近しい立場である新戸だからこそ、変わるための“きっかけ”は創真が与えるべきですよね!
 附田先生の構成が一見意外に見えながらも、考えると非常に納得できるのはこういった人間関係やその背景をしっかり描写してくださっているからこそ。
 いつものことながらお見事です!



 当の研修先であるお店は、何やらお客がろくに食事も摂らずに怒って帰っていくお店の模様。
 今回の研修はそのお店の「問題点」を解決することが課題合格の条件とみてよさそうですね。
 お客の発言から、どうやら料理の味が云々ではなく食べる時間が無い様子。
 そのお店は大きな駅の近くにあるという事もあり、推測するに列車の待ち時間を利用して食べにくるお客が多そうですが・・・。


 どうやら今回は『商店街復興編(から揚げ編)』に共通する一件になりそうな予感。 
 『商店街復興編』では「地の利」を活かすことによって状況を逆転させましたが、今回は逆に「地の利」が仇になっているという状況なのかも。
 古びた外観にも関わらずあれだけのお客がいるという事は、きっと料理の味は折り紙つきなのだと思います。
 多分問題は、料理を出すまでの「時間」。
 今回は料理自体ではなく厨房の流れ、回転や運営効率が問題解決の鍵になりそうです。



 はてさて創真は一体どうやって今回のお店が陥っている問題を解決していくのでしょう?
 既に『商店街復興編』でも発揮していましたが、創真の発想力や着目点は「料理」だけに留まりませんからね~!(><)
 彼ならではの大きな視野と柔軟性でお店を改革していきそう!
 それでなくとも、
客が店の料理を食べずに怒って帰っていく。
 お客が料理を堪能し、笑顔で帰っていくという実家での風景を見てきた創真にとって、この状況は放っておけないでしょうから。(^^) 
 そして創真の事だから、自分達がいなくなってもお店が上手く切り盛りしていけるように、ということをきちんと配慮したうえでの対策を考えてくれそうですね。(^^)

 一方の新戸も、不本意でしょうがもし創真と協力したならばかなりの活躍をみせてくれると思います。(まあ、創真に反発して大きな問題を起こしてしまう可能性も無きにしもあらずですが)
 小説版第二弾で彼女がえりなに施していた看病は、非常に細部にまで気が行き届いている丁寧なものでした。
 薬膳に基づいたきめ細やかな気配りや着目点。そういった彼女ならではのものを発揮してきそうです。
 これまで、ただえりな一人の為だけに力を磨き、腕を上げてきた新戸。
 でも、もし今回の件でえりな以外の他者の為にその力を使う事に、喜びや満足感を得ることが出来たなら。
 それは新戸の“成長”の大きな一歩になるに違いありません。





 堅く狭い考えの持ち主で、葉山と並ぶ「もう一人のえりな」と言えるべき存在の新戸。
 新戸が創真に反発する理由は、えりなのように信念が相反するからというよりただ単にえりなに服従しないから。
 今回創真は、そんな新戸の「えりなが全て」という考えに一石を投じてくれるものと思います。
 新戸の「美学」を変えてくれるのは貞塚ということで(笑)。

 まず間違いなく、最初は創真との協力を思いっきり拒否してくるであろう新戸。
 でも、そこはあのえりなを手玉に取る創真。
 絶対。きっと。必ず。
 新戸を自分のペースに巻き込んでくれることでしょう。
 それが今からすっげ~楽しみです♪

 前回の感想で、えりなは新戸が離れたことで「外の世界」を知るチャンスになったと述べましたが、それは新戸にとっても言えることなんですよね。
 
美意識を共有していたえりなから離れたことによって、今回の研修は外の世界、そして他者の考えを知る良いチャンスになってくれそうです。

 そして、多分創真にとっても今回新戸と組む事になったのは「自分だけの料理」を見付ける良いヒントになるのでは。
 新戸は葉山と同様に、「ただ一人の大切な人の為に」という“鍵”となる考えを持っている人物ですから。
 そんな新戸の姿勢から何かを掴み取って貰いたいところですね!
 




 さて、新シリーズ『スタジエール編』。
 長さ的にも『商店街復興編』と同じくらいになりそうですね。

 正直今回の章が「職場体験」と知った時、「秋の選抜」で審査員を務めた乾や角崎、木久知の店に派遣されることになったりして・・・と思ったりしたのでした。
 実際は全く違う所でしたが(苦笑)。

 でも出来ることなら、創真達の活躍の一方で他のメンバー達の様子も描いてもらいたいな~と思ったり。
 「秋の選抜」によって因果関係が出来た人物達が今回の創真と新戸のようにペアを組むことになったりしたら、かなり面白いことになりそうなんですよね。
 例えば伊武崎と美作とか。
 伊武崎は美作から本戦出場を取られたという因縁がありますし、しかも「燻製」という自分のテリトリーを侵されたことにかなりの怒りを見せていましたから。
 他にも郁魅と北条が組んでも面白そう。
 お互い気が強くて男勝りなだけあって最初は衝突しそうですが、恵を仲介させると一気に気が合いそうです。(^^)
 でもって恵が乾の店に、そして黒木場が角崎の店に派遣されたりしたらとんでもないことになるに間違いない(爆)。

 ・・・あ。
 ひょっとしたら次の小説版ではこういったサイドストーリーが書かれるかも?

 


『食戟のソーマ』第104話感想

2015-02-09 02:15:00 | 食戟のソーマ

 2月2日からJ-WORLD TOKYOというところで行われているという、『食戟のソーマ 原画展』。


 行きたい。

 
 でも。
 ホームページに全然告知されてないのはこれ如何に???(前号のジャンプ本誌にほんの少し、最近の『ソーマ』公式ツイッターにあっさり紹介されただけ)

 これでは規模や開催期間など、具体的な様子が全然分かりません。
 凄く行きたくはあるのですが・・・もう少し情報が無いと行動に移せなさそうです・・・。





 週刊少年ジャンプ2015年10号掲載。
 掲載順第2位
 第104話 【新たなる『玉』】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 秋の選抜。
 その頂点を手にしたのは、葉山。


 そんな葉山は、駆け付けた汐見に思わず・・・・・・・・・・


 キャ~~~~~~~~~~!(///)


 抱擁ですよ!ハグですよ!キャー!
 まさに静かな、感情の爆発!

 確かにこの大会は葉山にとって、汐見のためだけにと頑張ったものでしたからね。
 この行動も当然でしょうが・・・。
 それでも抱擁シーンはこれまで一度も無かっただけに、むっちゃドキドキさせられちゃいました。

 そんな葉山の真意に気付かない汐見&観衆達。

 鈍すぎ!!!

 こんなの公開告白も同然じゃないですか!
 主人公といいヒロインといい、なんなんだこの世界の住人達は!
 そんな中で唯一察知していたのが吉野。
 まあ、やたらイノセントで真面目でストイックなキャラ達ばかりな中、色恋沙汰を良い具合に突っつけるのは吉野ぐらいですからね~。
 創真を通していずれ葉山も極星陣と交流を持ちそうですし、そうなったら吉野からからかわれそう(笑)。


 そして堂島先輩は、準決勝で葉山が見せていた笑みの意味を理解。
 虚勢。威嚇。
 自分で自分を追い詰めるこの姿勢。
 そうですね。確かに危ういです。
 ・・・創真は、葉山の笑みを目にしたあの時に、その真意を察していたのでは・・・?


 葉山がパートナーとそんなイチャラブやり取りを交わす一方、黒木場もパートナーと痴話喧嘩(笑)。
 さすがはアリス。一触即発な黒木場の激怒状態を一発でギャグに変えてくれました(笑)。
 
 葉山のように、
勝利の喜びをぶつけられる相手。
 黒木場のように、敗北の悔しさをぶつけられる相手。
 創真にはまだそういう相手がいな・・・・・・・・・・くもなかったりして☆ 



 そして、葉山に話しかける創真。
 ここからの流れマジ最高。

  • 葉山さんツッコみ連発(笑)。

  • ナレーター:炙ってもらえた
    良かったね。(^^)

  • 座って食べてる創真&黒木場が地味にお行儀良くってカワイイv

  • まーた売り言葉に買い言葉な葉山と黒木場。だめだこりゃ(笑)。

  • 遂に葉山さん、創真の天然さにペースが崩れた♪

  • そんでもって創真と葉山ユニゾン(大笑)。

  • この後創真や黒木場もお互いの料理を食べ比べしたのかな?



 堂島:「あの三人 中々面白いトリオになりそうじゃないか」

ごもっとも。(^^)(^^)(^^)

 もっとも


近いうちに「トリオ」から「カルテット」になるでしょうけど♪♪♪♪
(⌒⌒)

 

 闘いが終わった後の、彼らが繰り広げたやり取り。
 そこには屈服や挫折などは全く無い、温かさまで感じるような対等な空気が流れていました。
 そんな創真達の様子を眺めていたえりな。
 その胸中は―――





 こうして多くの名勝負を生んだ「秋の選抜」も無事に幕を下ろすことに。
 う~ん、改めて振り返ってみると、 Aブロックの選手のほぼ独壇場だったな~(汗)。
 そして大泉のお爺ちゃま、またの登場をお待ちしております。

 優勝しながらも、いま一つ調子が狂うといった葉山が良い感じ♪
 それは「見せてー」な創真君のお陰。(かわいーv)
 あっさり干渉してくるものの、図々しいというわけではない。
 創真のこの絶妙なフレンドリーさは、本当に葉山や黒木場みたいな子に必要だと思います。





 仲間達と帰路に付こうとした時、創真に電話が。
 それは城一郎から。
 なんともいいタイミングですな☆
 彼なりに選抜を終えての息子の様子を気にかけていたのでしょうね。
 そして創真をからかう時だけ異様に活き活きしちゃってる城一郎さん。
 これも愛情の一環なんです、頑張れ息子(苦笑)。

 ですが、創真は城一郎の予想よりも一歩だけ成長していました。

 創真が、この言葉を口にするとは・・・。

 タクミと出会った時点で気付き始めていた事ではありましたが、こうして改めて口にすることで一つの区切りと、これからに向けて志を新たにするという意味合いがあったと思います。
 それを告げたのが城一郎だったというのが、尚更それを感じさせますね。

 自分で言ったものの、この言い方ではこれまでと同じ?と創真君自己ツッコミ(笑)。
 いえ、そういうものだと思いますよ?
 改めて言葉にするとさほど変わらないものの、実際はこれまでと変わっている。
 これは私がこの作品の感想を書き始めるようになってから常に感じていることです。
 特にキャラクターについて考察している時それを顕著に感じますね。 
 例えば今回の創真・葉山・黒木場の三人。
 彼ら三人とも強気で自信家で負けず嫌いという、同じ言葉で表現できる性格。
 でも、実際目にするとその“形”は三者三様という。
 そういった絶妙な“言葉”と“実際”の差異。それもこの作品の醍醐味の一つですね。 


 そして城一郎は創真の言いたいことをちゃんと汲み取ってくれました。(^^)
 さすがはお父さん。
 でも息子が真面目に話してる時にあくびはやめましょう。



 「出会い」。
 それによって、また“歩み”を進めた創真。

 
一方、未だに一人であり、「出会い」に背を向けるえりな。

 果たして彼女が「出会い」に向き合うのは一体いつになるのでしょうかね?

 

 

 


 

 

 

 今回の後読感、本当に良かったです(⌒⌒)
 これほど温かくほっこりした気持ちでフィナーレを迎えられるとは思いもしませんでした。
 ありがとうございます附田先生。流石ですね附田先生。

 


そして[イケメンカルテット(現時点ではイケメントリオ)]公式認定です万歳。




 本当に今回の創真達三人のやり取りは見てて笑顔にさせられました。
 試合前のギスギスした雰囲気が嘘のよう。
 こんなにも明るい口喧嘩が出来る微笑ましい関係になってくれるとは。(^^)
 これもやはり創真が潤滑役になっているからに他ならないかと。
 あれほど水と油だった(本質的には同族嫌悪)葉山と黒木場がこんなに息ピッタリになっちゃうんだもんな~。
 もはや彼らは立派な「ライバル同士」ですね。(^^)

 さて、こうなってくれた以上、どうしてもタクミの復活を待ちわびてしまうところ。
 でもタクミが戻ってくるのは創真に勝ってメッザルーナを取り戻してからでしょうしね~。
 うむむ。うむむ。う~~~むむむ。(超複雑)
 まあ、その時はその時として、と。
 葉山とは同じ「えりな属性」。
 黒木場とは幼少時から「現場」で戦ってきたという経歴。
 そして創真とは言わずもがな。
 三人それぞれと共通点のあるタクミ。
 どうか早く「ヘラヘラ」と「チクチク」と「ガウガウ」の輪に「メラメラ」が入ってくれますよーに!(笑)
 まあ、間違いなく今の葉山以上の苦労人ポジションになるでしょうけども(大苦笑)。



 そして『地獄の合宿編』の時と同様に、城一郎の登場で今回も〆を迎えることに。
 ここの創真の独白。
 私には第60話での創真の独白と重なりました。
 アングル的にも同じで、加えてシチュエーションも同じ星空の下という。
 この作品は一つのシーンに二つも三つも意味を持たせてくる手法が、結構頻繁に用いられてるんですよね。
 ここもまさにそう。
 それでなくとも、創真が凄く誠実で繊細で純粋な己の内面を見せたこのシーンは、とても重要だったと思います。
 そして、それを見せたのが城一郎だけでなくもう一人いるというのも重要な点ですね。

 ここで引っかかったのが、「“創真が”ゆきひらを継ぐ」というくだり。
 店を継ぐという事。
 それは単純に考えれば、店を守ること。店の味を引き継ぐこと。店主である城一郎の料理を追うこと。
 でもそうではなくて。
 創真だからこそという、ゆきひらを継ぐ意味。
 今はこの言葉の真意を完全には理解出来ません。
 この言葉はかなり大きい意味を持っていると思うので、これからも考察していくつもりです。



 なまじ才能があるばかりに、一人で全てを背負い込んで「頂点」に上り詰めようとする葉山。
 そんな彼の姿勢はまさにえりなそのもの。
 やっぱり葉山はえりな属性のキャラでしたね。

 ですが彼の場合は、そーんな「自分で作った壁」など全く通じないライバルに出会いましたが(笑)。
 それは不運のような凄い幸運。
 早々に同年代で「素の自分」を出せる相手に出会えたのですから。
 
もっとも、葉山はこの「幸運」にまだ気付けていませんがね。
 そして黒木場も気付いていません。アリス以外で初めて対等にぶつかり合える相手に出会えたことに。
 今はまだ勝負を通してしか「自分」を打ち明けられない彼らですが、いつか日常でも普通に笑い合えるようになってもらいたいです。(^^)



 そして、そんな葉山の姿勢とラストの城一郎の語りを通して描かれていたえりなの姿勢。
 堂島先輩は葉山の「危うさ」に気付きましたが、彼女の「危うさ」は葉山を遥かに凌ぎます。
 その身に背負っているものも。周囲の期待も。置かれている立場も。
 全てが彼女を追い詰め、また彼女自身もそれを「当然」と思わなければ“自分”が成り立たなくなってしまっている。

 今回の創真・葉山・黒木場のやり取りを見て、思うところがあったであろうえりな。
 例え“勝者”になろうとも、その場に君臨するわけではない。敗者を屈服させられるわけではない。
 例え“敗者”になろうとも、それで終わりになるわけではない。挫折するわけではない。
 それこそがライバルとしての「対等」なぶつかり合い。
 彼らの姿を見て、そういう世界もあるというのを知ったであろうえりな。
 それでも―――
 


 既に「出会い」は得ている創真とえりな。
 ですが、創真はそれらを受け入れちゃんと自分の糧にしている一方、えりなはいまだにそれを否定して留まり続けている。
 「ライバル」としての出会い。
 そして将来の「大切な人」に繋がる出会いに向き合っているかどうか。
 それを考えると、ラストシーンは極めて意味深いものでしたね。
 創真と同じ場に立ち、彼という「出会い」に向き合っている恵と郁魅。
 対して、屋内の高所から見下ろし、尚も「それ」に背を向けるえりな。
 この場面は彼女らヒロイン達の立ち位置を上手く示唆していました。

 創真、恵、郁魅は順当に歩んでいっているものの、果たしてえりなが現状を打破されるのは一体いつ、どういう形となるのでしょう?
 勿論、それを担ってくれるのは創真に間違いないでしょうけども♪

 









 さて、今回第104話の感想はここで終わりですが、ここからは『秋の選抜編』を改めて振り返ってみての、これからの展開の予想を立ててみたいと思います。かなりメタ的な考えも入ると思われますので、苦手な方はどうかスルーしてくださいませ。



 約1年半にも渡った『秋の選抜編』。
 リアルタイムで追っていた時は色々と思う部分もありましたが、こうして改めて振り返ってみるとかなり巧みなストーリー構成だったなあと思います。
 この『秋の選抜編』も、これからの展開における土台だったのでしょうね。

 <予選>
  ここでは極星寮の面々の実力がようやく明かされたというのが大きかったですね。
  皆郁魅と同等レベルの実力者だったという。
  まあ、丸井はあれだけ意味深げに描かれていたというのに中堅止まりだったのには、正直肩すかし感が否めませんでしたが(苦笑)。

  でもこれからの展開を考えるうえでは、それ以上に注目すべきなのは新キャラであった「北条美代子」と「貞塚ナオ」。
  
両者とも今回は予選落ちという結果になりはしましたが、彼女らはそれぞれ恵と新戸にきっと大きな影響を与える存在になることでしょう。
  
  「中華料理」のスペシャリストである北条。
  「フランス料理」「トルコ料理」に並ぶ“世界の三大料理”の使い手を恵にぶつけてきたのは、かなり大きなことと思います。
  気丈で向上心が強く、姐さんタイプな北条は恵と対照的。
  それだけに、料理の面でも精神面でも恵の成長の良い刺激になってくれそうです。(^^)
  
  一方の貞塚。
  彼女も今回の戦いで新戸と因果関係ができましたが、彼女の重要性を感じたのは小説版第二弾を読んだ時。
  「美しいもの」を至上としている新戸。
  対して、貞塚が至上としているものは「おぞましさ」「混沌」。
  まさに新戸の美学の正反対(苦笑)。
  でも、だからこそ必要なのだと。
  
信条を共通していたえりなとずっと一緒にい続け、自身もまた堅く狭い考えの持ち主だった新戸。
  そんな彼女の考えを改めさせるには、相反する考えを持ちながら相当な根性をも持っている(※ドMなストーカー気質ともいう)貞塚がまさにうってつけ。
  いわば貞塚はある意味での創真のような存在なんですよね。
  ゲテモノ好きなところが(大苦笑)。
  相反する信念を持つからこそ、えりなを変えてくれるであろう創真。
  それと同様に、新戸にとって貞塚は相容れないながらも「これまでの自分」を変えてくれる存在になってくれると思います。
  ま、もともとえりなと「そっち」系のやり取りをしていた新戸にとっても、貞塚は良い相性だと思いますし。(←)

  
予選時の点数配分。
  これは選抜の最終結果と照らし合わせてみると、かなり忠実に反映されていました。
  附田先生・・・相当考えてくださったんだろうなあ・・・(尊敬)。


 <本戦第一回戦>
  ここでは創真とアリス、黒木場と恵、葉山と新戸、美作とタクミの間それぞれに因果関係が成立。
  見事なまでに「黒と白」の対決になってましたね(笑)。
  これらの関係図で特に注目すべきなのは、やはりアリス、恵というお互いの“親しい者”を通して創真と黒木場の両者にも間接的な因果関係が出来たこと。
  今回の選抜で確かなライバルとなった創真と黒木場。
  ですが、黒木場が創真に与える影響はまだ本番を迎えていないと思っています。
  料理スタイル的にも人柄的にも自分と正反対な恵と闘い、彼女の料理を口にした黒木場。
  そんな彼は、創真の「黒と白」の部分を一番理解する存在になると思うんですよ。
  自分と同じだからこそ創真の「黒」の部分が分かり、それでありながら恵と同じである創真の「白」の部分も分かる。
  それ故の黒木場の感情と創真の意思のぶつかり合い。
  それがこれからの展開で待ち受けているような気がします。

  そして注目どころはもう一つ。
  それは葉山と新戸の対決。
  「大切な人の傍にいるために勝つ」。
  そんな意志を共通していた彼らでしたが、勝利を手にしたのは葉山。
  そして彼は今回の「秋の選抜」をも制し、遠月学園1年生陣の暫定序列中でえりなに次ぐ立ち位置に。
  こういう結果になったことで、葉山は近いうちにえりなと対決する可能性が濃厚になったと思います。
  勿論対決理由は「十傑」の席を賭けて。
  でもそれだけではなく。
  この勝負は敗北を喫した新戸がえりなから離れる原因となったものでもありました。
  このことにより、葉山とえりなは新戸という仲介者を通して結構な因縁が出来てしまったと思います。
  もし彼らの勝負が起こってしまった場合・・・えりなが勝つ可能性が高いと思われますが、どちらにせよ敗者が酷く傷つく勝負になってしまいそうで、かなり心配です。


 <本戦第二回戦(準決勝)>
  やはり外せないのは創真と美作の対決でしょう!!
  というより、私からしてみればこの勝負こそがこの『秋の選抜編』最大の見せ場でした。
  美作のキャラの良さ故の今後の活躍、敗北を喫したからこそのタクミのパワーアップへの期待等、これからの展開を予想させる要素は幾つもありましたが、やはり大きな注目点は―――

創真の「儚さ」。


 それは第80話の「あのシーン」。
 リアルタイムで目にした時には彼の「深さ」や「大きさ」にもんどりうったものでしたが(←)、こうしてある程度落ち着いた今見直すと、つくづく思わされます。

 ああ・・・、創真もやはり「このタイプ」だったか・・・と。

 私が好きになる男の子って、大抵このタイプなんですよね。
 創真は違うかな・・・?と思っていたのですが・・・やはり大当たりでした。
 創真のこの「儚さ」。
 それは非常に肯定すべきところであり、否定すべきところでもあると思います。
 きっとこの先、創真のこの面が徐々にはっきりと露呈されていくことでしょう。
 この面は第27話と同様に彼の“核心”に触れる部分なので、詳しくは単行本感想にて述べようかと。
 ・・・・・・・・・・来年になるでしょうけど。(え゛)


 <決勝>
  一般の読者にとっては三つ巴という予想外の勝負だったでしょうが、[イケメンカルテット]応援員な私にとってはご褒美以外の何物でもありませんでした(核爆)。

  真面目に言わせてもらえば、この決勝戦は創真・葉山・黒木場のライバル関係を確立させる働きを成していましたね。
  そして葉山を優勝させることでえりなとの対決理由を作ると共に、創真とえりなの勝負を持ち越しにさせる狙いがあったかと。
  やはり創真とえりなが対決すると、非常に大きく話が動いてしまいますから・・・。
  私も、両者が闘うにはもう少し創真の「下地」を固める必要があると思います。
  創真とえりなの勝負に大切な意味を持たせるためにも、今は敢えて創真を「頂点」から一歩だけ後ろに下げさせるのは仕方の無い事でしょう。





 優勝は逃したものの、創真はこの『秋の選抜編』で非常に多くのものを得たと思います。
 それは単なる「勝敗」だけでは収まらない、とても尊いもの。
 「自分の料理」の模索や多くのライバル達との出会いもそうですが、私が一番大きかったと思うのは、今回の選抜で多くの人達が創真の存在を認めてくれたこと。
 編入当時は完全にアウェイとして孤立していた創真。
 極星寮の面々や、勝負を通して郁魅やタクミといった仲間達が出来ていったものの、それでも遠月学園のほとんどの生徒達は彼を敵視し、反感を抱いていました。
 それがこの「秋の選抜」を通してようやく、でも確かな形で認められることに。
 「遠月学園」を通して“世界”を広げていく創真。そして、「遠月学園」という“世界”もまた、創真という人物を認めてくれた。
 そのことが嬉しかったです。本当に。

 価値観や視野だけでなく、“力”においても創真はこれからの成長に繋がる片鱗を見せ始めたと思っています。
 それは彼の「吸収力」。
 これまでは「実家で積み上げてきた経験」を基にした料理を作ってきた創真でしたが、今回の大会で多くの料理人の戦う姿や、そんな彼らの様々な料理を目にすることに。
 そして、それらの体験を通して学び得たものが、どんどん創真の料理に取り込まれていっています。
 それは貪欲に外部の長所を学び取ろうとし、飽くなき探求心と向上心を持つ創真ならではの“力”。
 創真のそれは、多くの料理人に出会えば出会うほど、経験を積めば積むほど大きくなるもの。
 まさに「無限の可能性」。
 本当に創真は人柄的にも、料理人としてのポテンシャル的にもとんでもなく奥深い人物です。
 考えれば考える程惚れてしまいそうですよ(笑)。



 そして恵は後半こそは割と活躍は控えめでしたが、前半はこれでもかと言わんばかりに恋愛面においても、料理バトルの面においても大きく魅せていましたね。
 嫌悪される立場にいたものの、今回多くの学生達から認められた創真。
 そして恵も「落ちこぼれ」という立場におかれていたものの、今回の選抜で大きくその実力が周囲から見直されました。
 本当に創真と恵は一緒に歩んでいる。
 
そう思わされますね。(^^)


 恵はこれからもっと、もっと。
 驚くほどに強くなっていくことでしょう。
 なにせ恵は創真が認める料理人ですもの。(^^)
 まあ、既に黒木場とあれだけ良い勝負を繰り広げられただけでももはや充分と言えますが(笑)。
 
創真やえりなと違い、あまり周囲に共通点を持ったキャラがいない恵。
 つまりそれは、誰にも似ていない「自分だけのもの」を彼女は持っているということ。
 実際、主人公を始めとしてこの作品のキャラはそのほとんどが不敵でプライドが高く、自我の強い人物達ばかり。
 そんな中、闘争心が低く、あまり我を通さない恵の姿勢は良くも悪くも異色です。
 そんな彼女だからこそ出来ることはきっと多い筈。
 ヒロインとして、料理人として、創真と同様に彼女の活躍のポテンシャルにはこれからも大きく期待しています。
 
 


  

 創真と恵が着実に成長している反面、全然成長の無いのがえりな。
 今回彼女に起きた“変化”はといえば、新戸という“防壁”が無くなったこと。
 その事は彼女をより独りにさせてしまいました。
 同時に、「外の世界」に踏み出すチャンスにもなりました。
 結局はえりな次第なんですよ。
 
このまま目をそむけ、一人でい続けるのも。
 「外の世界」に目を向け、一歩を踏み出すのも。

 そして、その「外の世界」の象徴である創真がもたらしてくれたのが、恋愛漫画の貸し借り。
 まず間違いなく、当の恋愛漫画を持っている極星メンバーは恵と見て間違いないでしょうね。恵もえりなに負けず劣らずのピュアっ子ですから(笑)。
 その漫画を通して訪れるであろう、ヒロインらの邂逅。
 「外の世界」との繋がり。
 勿論「外の世界」に出るという事は、これまで知り得なかった事態にも直面するという事です。
 それは魅力でもあり、恐怖でもあり。
 実際子どもっぽい性格なえりなですが、人間的にもえりなは「子ども」。
 「世界の広さ」を何も知らない子ども。
 誰かが手を取って、少しずつ教えていかなくてはなりません。
 でなければ、その「子ども」は「才能」と「背負わされるもの」によって、いずれ壊れてしまうことでしょう。
 知った「世界」を、彼女がプラスに受け取るのか。マイナスと受け取るのか。
 その時が、彼女の器量をもう一度見直す機会だと思います。










 ふ~~~っ。
 語った語った。
 ここまで読んでくださって誠にありがとうございました!(^^)

 長編『秋の選抜編』もこれにて無事終結。
 果たして次からはどんな展開が待っているのでしょう?

 時期的には多分10月~11月頃でしょうから・・・。

 そろそろ学ラン創真再来かも~~~♪(←)