あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第96話感想

2014-11-27 23:50:00 | 食戟のソーマ

 今回は「ジャンプ+」にて、番外編が掲載。

 創真の悔しさは分かります。
 ものすっごく。

 私だったら不正を犯してで「スーパーそうまくん人形」を死守しますよ。(←ん?)

 

 週刊少年ジャンプ2014年52号掲載。
 掲載順第3位
 第96話 【掴んだ答え】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

連載二周年おめでとー!!

(\(≧▽≦)/)

 

 ・・・というお祝いはこのあいだ済ませてしまったため、今回は通常運転(苦笑)。
 二周年目を迎えるにあたり、アニメ化も発表となって更に大きな世界へ進出することになったこの作品。
 ですがどんなに有名になろうと、まずは附田先生・佐伯先生・森崎先生それぞれがお体を壊さずに、これからも頑張っていただけることを第一に祈っています。

 思い返せば、去年一周年目を迎えた時は丁度「秋の選抜編」が本格スタートしたタイミングでしたっけ。
 それから一年に渡って各キャラクター達の個性溢れる戦いが繰り広げられてきましたが、それもいよいよ大詰めに・・・!!
 それでは本編感想へと入りましょう!
  
 




 伊武崎や榊だけでなく、郁魅にも協力を仰いだ創真さん。
 相も変わらず罪な男ぶりを発揮させて(笑)。
 まあね、創真さんはただ真剣なだけなんだけどね。
 でもこんな真摯に見詰められたら、ときめかない方がムリってもんだよね。



 創真が思いついた「旬を超えるサンマ」の入手方法は、やはり「熟成」!!
 そういえばアリスも弁当対決の際に、低温熟成させたカツオや牛肉を使っていましたね。 
 ただ、今回恵の知恵は入らない模様。あれま。
 てっきり恵のお得意である「野菜の熟成」の応用として、サンマの天日干し等にも取り組むのかと思っていたのですが。

 皆も快く協力してくれ、かくして塩麹・燻製・高湿熟成という三方向からサンマの熟成に取り組むことに。

 不利な状況でも、全く諦めずに挽回する料理を模索する創真を、改めて見直す面々。
 ここで榊は伊武崎の内心を代弁。
 へえ~、榊って穏やかで落ち着いたイメージだったのですが、こんな風に人を茶化す一面もあったとは☆
 丸井や伊武崎といい、極星寮のメンバーのキャラクター性も徐々に深くなってきていますね。
 伊武崎みたいな内心が分かり辛い子へのフォローは必要でしょうし、これは中々良い関係性だと思います。
 どうやら小説第二弾でも伊武崎と榊の交流が書かれているようですし、それとリンクさせてもいたのかも。



 熟成が完了するまでの待ち時間も有効活用!!ということで、創真は毎朝魚河岸に通って目利きの鍛錬。
 例えそれが効果としては僅かだとしても、やれることは全てやる。
 創真のこういう姿勢はつくづく好ましいですね。
 彼のこういう姿勢がまた、周囲の好意や尊敬を集めるのでしょう。(^^)

 さすがは創真。
 持ち前の高いコミュ力から、魚河岸の人達ともすっかり打ち解けているようです。
 そのうち創真も「創真ちゃん」と呼ばれるようになっちゃったりして。(^^)

 そんな中で、葉山や黒木場と会う時も。
 ですが葉山は一瞬創真を見るもののすぐに目を逸らし、黒木場は無視。
 両者に至っては顔も向けない始末。(┐( -"-)┌)
 そりゃあね、お互い戦い合う関係なわけですし、私としても馴れ合いは別に望んでいません。
 でも・・・。

 目を合わせない葉山と黒木場を、ずっと見続ける創真。
 二人への対抗心は勿論あることでしょう。
 ですが、それ以外の思いも創真は抱いているように感じます。





 そして三日後。
 それぞれの手法によるサンマの熟成が完了し、味見してみる創真と仲間達。
 ここの熟成サンマが、それぞれしっかり描き分けられているのがさり気にお見事。
 質感や光沢の差等が非常に見事に表現されていますね。カラーにする必要が無いほどの表現力ですよ。
 佐伯先生、本当によく観察して描いてくださったんでしょうね~。(尊敬)

 いずれのサンマも旨味の質が格段に上がっており、郁魅達は笑顔で絶賛。
 ですが、創真と恵の表情は・・・。

 なんと、これでも新鮮なサンマの美味しさには届いていませんでした。



 仕切り直しとなり、改めて「熟成」からのアプローチという手段を見直す創真。 
 早々に物事に見切りを付けない。
 ここも創真の良い所!!(^^)
 あ~こうやって考えに耽る創真も素敵だな~v(←アホ)

 塩麹や燻製の他に、サンマの旨味を育てる熟成の起爆剤は何かないか―――?
 そんな折、晩酌していたふみ緒さんに声を掛けられる創真。
 ふと目に映ったのは、幾つかのおつまみ。



 創真:「あ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

核 爆 弾 投 下。
(しかもダブルで)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふみ緒さんだからこそ許されるんです。

 これが恵や郁魅だったら、日本全国のソーマ愛読者がひっくり返っていたことでしょう(真顔)。

 え?私はどうだったかって?

 

 

勿論ふみ緒さんに取って代わりたいと心底思ったよ!!!!!

 

 







 ・・・ふう。
 話を戻して、と。

 決勝戦まであと2日。
 見出した方法によって熟成させたサンマの出来を確認する創真。
 浮かぶ笑み。

 Σ d ( ̄ ̄)






 そして遂に迎えた、決勝戦当日。

 早朝の魚河岸。
 創真の姿が無いことに、逆に創真が何か企んでいることを察する黒木場と葉山。
 はい。とりあえず黒い笑みを浮かべるようなことは企んでおりますね(大苦笑)。



 いよいよ開戦時刻も迫り、試合会場である[月天の間]へと集結する面々。

 準備時間となり、仕入れたサンマを取り出す黒木場と葉山。
 やはり二人は新鮮さ溢れる極上のサンマを手に入れていました。

 一方の創真は、周囲の注目に乗らずマイペース(笑)。
 こういうゴーイングマイウェイ振りを見ると、彼の絶好調を感じて嬉しくなる今日この頃。


 そして創真が取り出したサンマはというと・・・

 黒木場と葉山のサンマが輝く名刀とするならば



 創真のサンマはTHE・錆び刀。



 で・も。

 案外こういう刀の方が、その“一撃”が重かったりするんですよね♪

 

 


 

 

 一体いつからだろうなあ~・・・。
 創真のブラックスマイル安堵感を抱くようになっちゃったのは・・・(苦笑)。

  

 

 さーてさてさてさてのさて。

 いよいよ決勝を迎えることと相成りました!!

 創真が見つけた熟成方法は、「糠漬け」とみてまず間違いないでしょう。
 でも・・・。
 果たして「それだけ」でしょうか?
 創真のことですから、更にプラスアルファの発想&工夫が加えてあるような気がしてなりません。
 それにヒントの示し方も、附田先生にしては分かりやすすぎですし。



 これで黒木場や葉山のサンマの旨さに追いついた創真ですが、これはまだ、あくまで「食材」の段階。
 肝心のどんな料理を作るかについては全く明かされないまま、本番を迎えることとなりました。

 さあ、果たして創真はこのサンマをどう料理するのでしょう?
 私としては・・・

 「お寿司」と予想します!!

 理由は幾つかあったり。

 一つ目。
 折角創意工夫によってサンマ自体の美味しさを跳ね上げたわけですし、出来ることならその美味しさをそのまま活かせられる料理にして貰いたいから。

 二つ目。
 「寿司にしても絶対美味い」と言っていた郁魅の傍らに創真が居たこと。
 創真はさり気なく、でもきちんと他者の意見を聞いてくれている子ですから。

 三つ目。
 私も以前述べたと思うのですが、「お寿司」は“日本が世界に発信している料理”のまさに代表格!!
 今回の選抜の真のテーマを満たす料理として、これ以上ない品になる筈なので!
 でも。
 郁魅が同時に言っていた通り、「握り寿司」にするには難易度が高すぎます。(握りの技を習得するのは10年必要とのこと★)

 な・の・で。

 創真は「ちらし寿司(ばら寿司)」を作るのでは。

 これなら秋の選抜という“祭典”に出す品としても、まさに相応しいですしね!

 ・・・まあ、そうなると連載始まって以来初めての、「熱くない」料理を創真は出すことになるわけですが。

 そして理由四つめ。
 今回の番外編(ジャンプ+)の元ネタになっていた番組が、この前寿司特集をやってたから(爆)。
 いやでも、これ結構マジです。
 
興味のあるテーマだったので録画して見たのですが、「熟成」「世界進出」と、驚くほどにドンピシャだったのですよ。
 もし見逃してしまった方がおられたら、宜しければホームページのバックナンバー【2014年11月1日(土)放送  第1335回】をどうぞご覧くださいませ☆



 ・・・まあ、この予想が当たる確率は五分五分といったところでしょうが、もしこの予想が当たってくれたならば、丁度本戦第一回戦でアリスが作った「手鞠寿司」と繋がることにもなるんですよね。
 それだけでなく、創真はきっとこの決勝戦で、この「秋の選抜」という戦いの中で学び得たものを大いに注ぎ込んだ料理を作ってくると思います。
 
予選での葉山との勝負。
 本戦第一回戦のアリス戦。
 第二回戦(準決勝)での美作戦。
 彼らとの勝負の中で学んだこと、そして多くの料理人の調理法を観察して知ったこと、なにより、仲間達からの沢山の協力。
 それらの集大成といえる料理を、きっと創真は作ってくるに違いありません!!



 対して、黒木場と葉山は一体どんな料理を作ってくるのでしょう?
 葉山は皆目見当もつきませんが(ガスバーナーだけじゃねえ・・・/苦笑)、黒木場は少し予想出来るかも。
 「ムール貝」「アサリ」「アンチョビ」を使う料理を調べてみたところ、『アクアパッツァ』という料理があるというのが判明。
 水にトマトと白ワイン、そして魚介類を加えて煮込んだスープで、俗に「暴れる水」という意味で呼ばれていることからしても、まさに黒木場にピッタリ(笑)。
 でも多分違いますね。
 だってこれイタリア料理だもん(爆)。
 なので、オーソドックスかもしれませんが『ブイヤベース』かなあ~と。
 これもフランスの港町で発展・洗練されてきた料理なので、黒木場が非常に得意としそうですから。
 でも・・・。
 まだどんな料理を作るか分かってもいないのに、こう言うのはなんですけど・・・。
 貝類やアンチョビなどを用いて、準決勝の時以上に旨味の強い料理を作ってきそうな黒木場。
 ですが、それら食材の強い旨味に、サンマの美味しさが埋もれてしまいそうな危惧が。
 「料理名」がお題だったこれまでと違い、今回のお題はサンマという「食材」。
 あくまでサンマの美味しさがメインにならなければいけないのですが・・・。
 ま、まあ黒木場がそんな落とし穴に嵌るはずありませんよ・・・ね?



 あと気になるのは審査員。
 仙左衛門が審査委員長なのは確実なのですが・・・。

 う~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ。

 やっぱり[神の舌]も審査に加わるのでしょうかね~~~?(←思いっきりしかめっ面)
 だってあの子が審査したら、絶対創真に票を入れ無さそうなんですもの。
 由緒ある公の舞台なだけに、尚更。
 まあ、そうなってくると、堂島先輩にもぜひ審査に加わって頂きたいところなのですが。
 そもそも三つ巴の勝負ですから、審査員は一人以上になると引き分けの可能性が出てしまうことに。
 果たしてそこをどう対処していくのでしょう?

 そして・・・。
 どうかどうか、叡山の妨害が入りませんように!!(><;)
 ほんともう、これだけが唯一にして最大の不安点です。





 さて!

 いよいよ次回にて、全ての決着となる、「秋の選抜」決勝の戦いの火蓋が切って落とされることでしょう!!
 
 第62話ラストのような、最っっっ高に燃える演出をどうか宜しくお願いします附田&佐伯先生!!!


『食戟のソーマ』第95話感想

2014-11-22 01:50:00 | 食戟のソーマ

 先日秋田県に日帰りで出張に行き、しばらく臥せっておりました。(※過剰表現あり)
 こまち号って早いのね★



 TVアニメ『食戟のソーマ』のプロモーションビデオが公開されたとのことで、早速チェック。

 TVアニメ「食戟のソーマ」ティザーPV

 

 
 おお~~~!
 これはなかなかいい感じ!!
 附田先生が連載開始時に巻末コメントで仰っていた「けれん味」が、いかにも効いてそうな雰囲気です(笑)。

 創真の声も、私のイメージに結構合っていました!(^^)
 あと望むのは声の”ギャップ”。
 例を挙げるなら、江●川コ●ンの子どもモードと探偵モードくらいのギャップを付けてもらいたいですね。
 普段はPVのような明るく快活な声でありながら、怒らせると戦慄するようなドスの効いた声。
 それをめっちゃ期待しています♪

 それと予想以上だったのがBGM。
 この作品って、想像以上に壮大な音楽が合いますね・・・☆

 視聴回数も非常に伸びているようで嬉しい限り♪

 って・・・。

 配給元がワー●ー・ブラザース?


(
  ロ ) ゜ ゜!?




 ・・・と、とりあえず今回も『ソーマ』の感想に入る前に、目に付いたジャンプ作品の感想をば。

 <卓上のアゲハ>
  読切の際に目にしたときから主人公のキャラクターは気に入っていました。(ヒロインはハッキリ言って、どっかの誰かとほぼ被っていますが)
  「地味でダサい」という卓球へのマイナスのイメージを、同様に一見「地味でダサい」主人公が自身の姿を持って覆していくというのは中々王道なスタイルで好きです。
  あとはその卓球の魅力をどうやって表現していくか、主人公だけでなくその周囲を囲むキャラクター達もどう惹き立たせていくかによって、今後の面白さが左右していくかと思われます。
  出だしとしては好感触なので、これから頑張っていってもらいたいですね。(^^)

 <暗殺教室>
  それは『ソーマ』への宣戦布告と取っていいのですか不破さん&松井先生?(笑)

 <磯部磯兵衛物語>
  オニー可愛い~v
  私は乗ってみたいけどな~、っていうか撫でたいv

 <ワールドトリガー>
  遊真の、レプリカとの絆が込められた思い遣りにしんみり。(><。)
  修の真っ直ぐな涙にほろり。(><。。)

 <ニセコイ>
  今回の章で楽のダメっぷりにつくづく幻滅。(急激に辛口ですみません)
  夜さん、言い方が優しいね。私から言わせれば楽の目玉は節穴だと思うよ。(毒舌ノンストップ)
  「いつも笑顔で楽しそう」「本人が平気と言ってるんだから大丈夫だろう」。
  そういう考えがどれだけ女の子を追い詰めるか。
  ましてや楽はとっくの前から羽の境遇を知っていたというのに・・・。
  「良い奴」かもしれませんが、ほんっとーに楽は「分かってない奴」ですね(怒)。






 週刊少年ジャンプ2014年51号掲載。
 掲載順第3位
 第95話 【「旬」を巡る戦い】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 佐伯先生が倒れるんじゃないかと戦々恐々ななか、今回もセンターカラー。



うわあ・・・。



 なんか・・・好きです。
 うん。個人的にとても好きですね。
 この雰囲気。

 早朝の淡い空模様とバイクの金属感のコントラストが絶妙。
 でもそれ以上に、創真の笑顔が朝の爽やかな雰囲気に凄く合っていて。

 うわどうしよう。
 バトル関係以外のイラストの中で一番気に入ってしまったかもしれません。
 それに、創真の私服姿のカラーイラストもこれが初めてですしねv(他は調理姿か制服姿かコスプレのみでしたから/笑)

 アニメ化も正式発表となり、とんでもない仕事量を抱えながらも、こんなに素敵なイラストを仕上げてくださる佐伯先生にはつくづく感嘆するばかりです。
 本当にいつも綺麗な仕事をありがとうございます。

 ・・・このイラストがきっかけで、そのうち本当にホ●ダからモデル依頼が来ちゃったりして(笑)。  





 では本編感想へ。

 前回活躍の場が無かった七輪でしたが、今回は活躍(笑)。
 黒木場が言っていた、“旬”故の個体差。
 塩焼きにして食べ比べてみても、やはり黒木場の言うとおりでした。

 黒木場と葉山に大きく差を付けられている、創真の目利きの腕。
 でもそれは一朝一夕で追いつけるほど甘いものではないことを、昔創真は父親から教わっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

 

天使再来!!!!!

(\(><)/)


 

 創真ちゃん再びですよ!!ワッホーイ!!
 相変わらず可愛いなあもー!

 「目が澄んでて透き通っている魚が新鮮」
 それが魚選びのセオリーですが、イワシは例外で、エラを見るのが目利きのポイントなのだそう。
 自分も早く城一郎のように目利き出来るようになりたいと、創真ちゃんは悔しげ。
 これも幼いからこそ見られる表情ですね。(^^)

 城一郎から、目利きの達人になるには10年以上はかかると言われ、ガーンな創真ちゃん。
 なにこの可愛さ。
 抱きしめたろか。


 現在だけでなく、過去の創真の私服姿も見られて眼福眼福♪
 附田&佐伯先生ありがとう~!





 そういうわけで、本番まで10日を切っている今、目利きの腕を鍛える時間はジョークにもならないほどにありません。
 食材の時点から、創真は手詰まりになってしまうことに。



 一方、余裕綽々といった感じで取材陣のインタビューに対応している葉山。
 「僕」、ですか・・・。
 営業スマイルならぬ営業口調ですね。やれやれ。(┐( -"-)┌)

 創真が僅かに気になるものの、目利きの時点での歴然な差から見切りを付け、葉山はターゲットを黒木場のみに絞ることに。

 一方の黒木場も、目利きで手こずっている奴なんて相手にもならないと、既に創真はアウトオブ眼中。





 ・・・あのさあ、二人とも。

 

 

あんまり創真舐めんなよ?(^^#)

 



 あ~~~決着後二人がどんな表情をしているか非常~に楽しみです♪(ドエスマイル)




 

黒木場を消し炭にしてやると、ガスバーナーで何かを火あぶりにする葉山。
 一方で葉山の首刈ってやるとばかりに包丁でサンマをぶった切る黒木場。
 う~ん、殺伐としてるなあ~。(-_-;)

 葉山にとっても。
 黒木場にとっても。
 相手は倒すべき「敵」・・・ね・・・。
 ほ~~~ら、こういう所もおんなじです(溜息)。

 それだけに、創真の姿勢は心安らぐような感じまでしてしまいますね。
 ここも創真の絶妙な所。
 “戦意”は思いっきり持ってるけど、“敵意”は全くと言っていいほど持っていないのが。



 こうして出だしの差から葉山と黒木場のみに注目が集まり、創真はまるで蚊帳の外のような扱いに。
 ・・・まあ、この扱いの差には正直腹が立ちますが、どちらかといえばこの方がいいと思っています。
 なんていうのかな~・・・。
 私としては、創真を“お神輿”に上げてほしくないんですよ。
 「大きな大会で勝った―!すごーい!」というような表面的な活躍で浅はかな注目を浴びるより、創真自身の人柄や努力を知り、理解した上での良質な注目を創真には浴びてもらいたいんですよね。
 今こうして考えてみると、早津田が創真の追っかけ記者になってくれたのは大変有難い事だったと思います。
 早津田は経歴や実績など関係なく、創真自身を真っ直ぐに尊敬し理解しようとしてくれてる子ですから。(^^)





 河岸からの帰りは、ふみ緒さんから迎えに来てもらった創真と恵。
 ほう、極星寮にはマイクロバスもあったとは☆
 このバスで極星陣がお出掛けしたら楽しそうだな~。
 春休みとか夏休みに、ふみ緒さんの知人の手伝いに行くとかいう展開があったら面白そう~。(←ベタのベタ)

 ふみ緒さんといえば、あれから堂島先輩はふみ緒さんにお会いしたのでしょうか?
 堂島先輩は律儀な人だから、挨拶に訪れそうなのですが・・・。
 それは選抜が終わってから、創真も交えてエピローグのような形となるのでしょうかね?
 その際に、堂島先輩と城一郎の代の選抜の話が語られたりして。


 そんな中、創真は何かを閃いたようで―――?





 ここからの流れすんげー好き♪♪♪


 嵐のように寮内を駆け回る創真くん。
 創真ってこういう熱血行動派な面もあるから面白い子なんですよねー。

 「ここで会ったが百年目ぇ!!」とばかりに勢いよく伊武崎を見付ける創真。
 そして拉致(爆笑)。

 もはや
確信。
 創真はぜってー力持ち。
 早津田にもしていた片手ワンコ持ち再びです。
 あ、伊武崎の場合はニャンコか?(←どうでもいい)



 そして伊武崎の他に榊と恵を集め、力を貸してほしいと頼む創真。

 待ってましたこの展開!!

 いよいよ極星寮のメンバーが、各々の得意分野で創真を手助けする機会がやってきてくれました!!
 創真の料理人人生が懸っていた準決勝(VS美作戦)では、郁魅以外の仲間達の協力がさほど入らず、理由は分かっていたものの、正直なところやはり少しだけ残念だったのです。
 ですがこの決勝にて、恵だけでなく彼らの協力も入ってくれるとは・・・!!
 本当にありがとうございます附田先生!!(^^)
 やっぱり附田先生は分かってくださってますね。 

 ・・・ん?

 ・・・・んん??

 ・・・・・・・・・・んんん???

 

 
なるほど・・・!

 第92話感想、「第一回戦、第二回戦共に、創真と対戦相手それぞれの近親者に何らかの関係性が持たれているから、決勝では「ただ一人の特別な人」について描かれるかもしれない」といったような予想を述べた私。
 この予想、思いっきり外れそうです(笑)。
 だけど全く残念感は無し!!むしろこういう方向に外れてくれるならば大歓迎です!!

 どうやら決勝戦では、「たった一人の大切な人」ではなく「大切な人が一人しかいない」という観点で人間模様が描かれるのではないのでしょうか。

 アリスという近しい者がいる黒木場。
 ですが、料理の場においてはお互い競争相手。

 汐見という大切な者がいる葉山。
 ですが、汐見は理論を築く役目で、葉山は理論を実践する役目。

 黒木場も葉山も、調理場では“独り”。

 対して創真は、決して“独り”で料理をしていないんですよね。
 実家ではずっと父親と料理をし、遠月学園に編入してからも恵や極星寮の仲間達、丼研の小西先輩等と一緒に協力し合い、励まし合いながら頑張ってきた創真。
 単独でピンチに陥った合宿での朝食ビュッフェでも、お客を思い遣り、交流を持ちかけてくれていました。
 こういう所が、創真の魅力であり絶対的安心感だと思っています。

 この多くの仲間達との協力・絆が、葉山と黒木場の心境に大きな波紋を投げかけそうですね。



 さて、創真は果たしてどんな策を思いついたのでしょう?
 早くも「良いサンマ=新鮮なもの」という概念をひっくり返してくれているあたりは、やはり流石といったところ(笑)。
 「新鮮さ」を重視している葉山&黒木場に対して、「時間」で創真が勝負を懸けるなら、四宮VS恵の食戟にも相通じる部分がありますね。
 
 集めたメンバーは伊武崎、榊、恵と、いずれも時間をかけて食材の旨さを高める手法に精通している者ばかり。
 伊武崎の燻製、榊の発酵、そして恵の熟成。
 それらをどう融合させて「旬を超えるサンマ」にさせるのか。
 非常に期待が煽られます。






 う~ん、それにしても・・・。

 葉山の「才能」、黒木場の「経験」。
 それらに対抗できる創真の武器がやっぱり「発想」だったのが、とても嬉しいです。(^^)
 でも考えてみれば、この創真の「発想」って、“才能”と“経験”二つの要素を両方併せ持っていると思います。
 スポーツであれ何であれ、大抵のバトル物の主人公は「天才型」か「努力型」かに二分化されがち。
 創真も基本的には「努力型」ですが、彼の「発想」は、本人自身の“才能”と言えます。
 ですが同時に、それは彼がこれまで積んできた“経験”を基にしたものでもあるという。
 つくづく幸平創真という人物を考察すればするほど、彼があらゆる面において両立的なキャラクタ―だというのを実感させられます。
 本当に果て無き魅力の主人公ですv






 さて、それでは一眠りしてからコンビニに行ってこようと思います。
 連休の多い秋は、ジャンプの発売日には要注意!!

 


『食戟のソーマ』第94話感想

2014-11-16 02:40:00 | 食戟のソーマ

 ジャンプの大きな看板漫画の一つとして、長きに渡った『NARUTO-ナルト-』が遂に完結。
 特にファンではありませんでしたが、そんな私でもこの作品が世界に与えた影響の大きさは分かります。
 これほどの作品を作り上げ、そして見事に有終の美を飾らせた岸本先生、本当にお疲れ様でした!!

 加えて、他のジャンプ作品の感想もちょこちょこと。

 <暗殺教室>
  秋の味覚の王者に磯貝君が吹っ飛んだ☆(大笑)

 <ワールドトリガー>
  最初誰だか分らなかった。
  メガネキャラのお約束通りだった修(笑)。
  ・・・修って堅実派かと思いきや、かなり危うい子なんだな~・・・。

 <磯部磯兵衛物語>
  問題の判じ絵の答えは「とかげ(反転)」かと。





 週刊少年ジャンプ2014年50号掲載。
 掲載順第4位
 第94話 【旬をつかむ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 決勝のお題であるサンマを仕入れに、魚河岸へとやってきた創真と恵。
 うろちょろな創真がカワイイv


 とここで、恵の怒鳴られ気質が発動(苦笑)。
 ですが創真達が遠月の者と知るや否や、途端に業者のオヤジさん手の平返し☆

 
 ・・・!!(-"-)

 ここも遠月の支配下傘下にあるのですね・・・。
 ・・・・・遠月と敵対することになったならば、相当不利な状況に置かれるというわけか・・・・・。



 そしてここで、なんと黒木場&アリスとばったり。
 彼らも創真らと同様にサンマを見に来たようですが、それだけでなく、魚河岸に赴くのが黒木場の毎日の習慣になっているとのこと。

 そういうわけで、河岸の人達とも顔馴染みだった黒木場。
 これは意外。
 こういう、人々の活気溢れる場所は創真のテリトリーと思っていたのですがね~。
 ・・・ということは、黒木場もある意味での創真と同じかも。
 一見苦手意識や反感を抱かれやすいけど、腰を据えてじっくり付き合っていくと、本当はとても良い子だという事が分かってくるというのが。(^^)


 そして黒木場くん、秋の早朝という中でシャツ一枚とは★
 さすが北欧育ちだけあって、寒さには強いご様子です。
 





 ・・・・・。

 ・・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 ハッ!!(Σ( ̄ロ ̄))

 あまりにナチュラルだったので思いっきりスルーしかけました。

 何気に創真と黒木場、初会話を交わしちゃってるじゃないですかーーー!!

 えらくまたあっさりと・・・。





 ちょっとした事からサンマの目利き対決となった創真と黒木場。

 おお~~~!!

 初会話からいきなり初勝負ですか!!

 おおお~~~!!

 妄想しまくった、鉢巻き&バンダナ同時にギュッ!!

 う お お を を ・ ・ ・ ! !

 コントラストが半端ねえ!!
 しかも今回はお互い黒シャツだから尚の事!!
 ここ、カラーだったらより一層二人の対照性が引き立っていたでしょうね~。

 附田&佐伯先生もこの構図はきっと狙ったに違いありません。
 期待通りの対照振りに非常に満足也♪

 調理の合間に、黒木場を見やる創真。
 果たして創真は何を感じ取ったのでしょうか?



 そして両者ともお刺身完成。
 んーおいしそv
 多分手前の品が黒木場、奥が創真の品かと。感覚的に。

 そして解く時も二人一緒♪
 うを~~~~~!!
 附田&佐伯先生ありがとう!!



 そして食べ比べてみたところ・・・創真の選んだサンマの方が歯応えが弱い・・・だと・・・!?

 どうやらサンマの歯応えには「硬直指数」と「身の強度」という二つの要素が関係しており、創真はその二つの要素のタイムラグによる“落とし穴”に嵌っていたという。
 一方の黒木場は、長年の経験で培ってきた野生の”本能”に近いもので、新鮮なサンマが分かったと。

 黒木場が河岸にほぼ毎日通っているのも、素材に対する感覚を鈍らせないためとのこと。
 う~~、ぐうの音も出ない説得力です。



 で。

 創真さんと黒木場さん、ガチのメンチ切り。





こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいマジこわい

 

  

 

 創真さんひっさしぶりにダークサイド全開なお顔です(滝汗)。



 そうして、黒木場との間にも因縁が。

 しかも河岸の人達の話によると、葉山もその嗅覚を用いて最良のサンマを選んでいたとのこと。
 素材選びの時点で付いていた、黒木場と葉山との大きな差。

 創真くん、これまたひっっっさしぶりに「ヤバいかも・・・」と落ち込んじゃってます。
 第11話の資金不足のピンチ以来だね(苦笑)。

 まあでも、こういうコミカルな場合の創真くんは特に心配ではなかったり。
 むしろ心配なのは・・・。




 ―次回予告にて―
 “次号センターカラーで創真勝機を見出せるか!?”






 前回表紙&巻頭カラーだったというのに

 

 

 

 

 センターカラー

 

 

 

 

 

佐伯先生ーーー!!!!!(><|||)



 

 


 

 

 

 ・・・あれ~?
 感想短縮期間の筈なのに、いつもの文章量とあんまり変わってないような(汗)・・・?
 それもこれも本編が面白いからです!(責任転嫁)





 今回はドキドキとモヤモヤが入り混じってそりゃ~も~複雑な気分になってしまいました。
 ず~~~っと待ち焦がれていた創真と黒木場の対決が叶ったのは大変嬉しかったのですが、黒木場に軍配が上がったのが・・・。いや、こうなることは予想出来てましたし、創真を侮辱する形ではなかったのですが・・・。
 ああ、やっぱり私は創真至上主義者なんだなあ~と再実感☆



 予選の「カレー料理」以外は、「お弁当」、「ビーフシチュー(洋食)」と、作り慣れていた品がお題に挙げられ、今回の「サンマ」もこれまた馴染み深いもので良かった~、と安心していたらば、まさかこんな面で大きなハンデを負うことになろうとは。
 “旬”という、最も素材の質が高まる時期だからこそ試される、料理人の目利きの腕。
 う~む、なかなか奥深いものがありますね~。



 前回はバーサクモード(笑)で葉山に、そして今回は省エネモード(笑)で創真に宣戦布告した黒木場。
 [創真のライバル三本柱(※栗うさぎによる独断)]である彼にはずっと前から注目していました。

 ―――果たして黒木場は、創真のどの「自信」にヒビを入れてくるのかと。

 ・・・なるほど、そう来ましたか。

 それは

 これまでの“経験”。


 準決勝時のアリスの話(第90話)にて、黒木場が6~7歳頃から厨房に入ったことを知った際、創真は3歳から料理に携わってきたから、創真の方が経験が長いね♪と思ったのですが・・・そうでした。

 創真がこれまで培ってきた実家での料理経験は、愛情というものに守られた世界。

 対して黒木場が経験してきた料理の世界は、毎日が生きるか死ぬかの壮絶な修羅場。
 
多分親からの庇護も、学校に通ったことも、普通の少年としての生活も全くと言っていいほど無かったのかもしれない黒木場。
 そんな極限状態で得てきた黒木場の料理経験は、確かに創真のそれとは比べ物にならないほどの密度でしょう。

 “経験”を重視している創真なだけに、得意分野とはいえ自分を超える経験値を持つ相手の登場はかなりショックだったと思います・・・。
 まあ、タクミの時といい、葉山の時といい、その“ショック”を“刺激”に変えて自身の成長に繋げるのが創真の大きな強みなのですが。



 そして今回の件で、正反対のように見える黒木場と葉山がやはり同タイプであること、そして三人の中で創真だけが違うタイプというのも示されました。
 
 創真は「大衆料理」を持ち味にした料理人ですが、基本オールマイティ。
 それは万能型ということでもあり、言い換えれば全てにおいて中途半端ということ。

 これは結構痛い所を突かれましたね~~~。(><;)

 一方。
 葉山は「スパイス」の、黒木場は「海鮮系」のスペシャリスト。
 専門タイプの二人と比べて、万能タイプである創真の弱みが浮き彫りに。
 ・・・それを考えると、タクミが葉山や黒木場とぶつからなかったのはそういう意味合いもあったのかも。
 タクミも「イタリアン」という特色はありますが、創真と同タイプの料理人ですから。



 葉山は「スパイス」という看板を掲げた「天性の嗅覚」。
 黒木場は「海鮮系」「フランス料理」を目玉にした「濃厚な経験値」。
 それらが彼らの“力”の真髄。

 となると創真の武器は・・・。
 やはり自由な発想。それと着目点だと思うんですよね。
 確かに自由な発想だけでは相手の長年の専門武器には勝てないことが、予選での葉山とのカレー料理勝負で思い知らされたわけですが・・・、

 それでも。やはり。

 創真の最大の武器は彼のメンタリティだと思うのです。

 発想、姿勢、信念、着目点、思慮、気概・・・。
 料理に対してだけではなく、戦う相手に対しても向けられる、これら創真の武器。
 「膂力」でも、「鋭さ」でもない、創真にしか作れない料理でこの勝負を乗り切って貰いたいですね。(^^)


 予選ではかつてのリベンジ作を、第一回戦では実家の思い出を基にした料理を、第二回戦ではこれまでの自分の努力を基にした料理を作ってきた創真。
 いうなれば、これまで選抜で作ってきた品は全て「自分の過去」を基にした料理。

 それならば。

 この決勝戦では、ぜひ。

 「自分の未来」を。
 外の世界に目を向けた料理を拵えて貰いたいです。
 そしてそれが、この選抜の真のテーマへと繋がることになるのではないのでしょうか。
 “世界へ発信する「ゆきひら」の料理”として。

 

 さて。
 果たして創真はどうやって、食材の質の差という大きなハンデをカバーしていくのでしょう?


 サンマの“目利き”では敵いませんでしたが、料理に対する“目の付け所”では勝る。
 それを本番で、黒木場に見せつけて欲しいです!!
  

 


『食戟のソーマ』第93話感想

2014-11-09 22:30:00 | 食戟のソーマ

 さて、公式ホームページなども開設され、アニメ化に伴って色々動き始めた『食戟のソーマ』!
 早くもジャンプ本誌にてアニメの設定画が披露されておりましたね。

 

おお~~~!!!

 

 これは・・・!
 原作からそのまま抜け出たような画ですね~!!(最上級の褒め言葉)
 作画の綺麗さが大きく評価されている原作ですから、作画は力を注いでくださるだろうと信用していましたが、それを裏切らないクオリティです!!
 創真もとっても格好良くて素敵!!(・・・ヘラ顔も見たかったな・・・/笑)
 しかもなんだか恵にいたっては・・・な、なんか・・・原作より可愛いような・・・。(最大級の褒め言葉)

 しかも!
 アニメの調理シーンは、森崎先生が実際に作っている姿を基に作成されるとのこと!!
 これは凄い!!
 アニメ制作スタッフの真摯な姿勢が感じ取られてとても嬉しかったです!!(^^)

 
 それと単行本10巻も無事ゲット。
 今巻に抜擢されたサブタイトルは第80話の『勝負の条件』だったことに、いたく納得。
 やっぱりかー。やっぱりなー。(><。)
 小説版第二弾も同時発売されましたが、こうしてみると、表紙のイラストは丁度アニメ化のお祝いをする準備をしているように見えますね。(^^)



 追記:たった今公式ツイッターを覗いてみたところ、創真役の声優さんやメインスタッフの方々が発表されておりました。



うおおおおお・・・!!!

 

 

 

 

 

・・・誰?(核・爆・死)











 

 週刊少年ジャンプ2014年49号掲載。
 表紙&巻頭カラー
 第93話 【秋を告げる“刀”】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 めでたくもTVアニメ化大決定&少し早目の二周年記念ということで、表紙&巻頭カラー!!
 
 連載開始当初は一体どれだけの人がここまでの人気作になると思っていたでしょうか?
 それが今やジャンプを力強く支える柱の一つとなり、しかもアニメ化までいくとは・・・。
 途中からファンになった私でも、この作品の成長ぶりには感無量です。
 これからも良い所はそのままで、とことん突き進んでもらいたいですね。(^^)



 そんな今回の表紙イラストは、アニメ化を祝って祝杯をあげる創真と、その水飛沫に乗って飛び出す三人のミニキャラ達。
 恵、えりなはヒロインとして当然としても・・・。
 なんで堂島先輩???
 しかもなんか一番良いポジションに。(^^;A)



 もはや恒例となった、冒頭のアリスのナレーター。
 えりなとのやり取りももう恒例ですね。
 そんな二人は、呼ばれて次のページへ―――


おお~~~!!!




 テレビ画面を通して一堂に集まった、極星メンバー+薙切一族!!(私にとってはアルディーニ兄弟&郁魅も、もはや立派な極星陣の仲間です(^^))  
 記念撮影を思わせるような賑やかで楽しげな雰囲気に、自然と顔が綻びました。(^^)

 後ろで「めばえ」ポーズな一色先輩や、眼鏡しか描かれていない丸井はもはやいつも通りとして(←酷)、アリスがとっても良い笑顔♪
 この子って、女性キャラの中で一番活き活きと描かれていると思います。

 画面枠に飛び込むアリスと、そんな彼女に押される形になったえりなが非常に上手い効果を生んでるんですよね。
 押されることで創真と背中合わせになって驚くえりな。
 えりなに少し押されて恵の方に寄る創真。
 そんな勢いと創真の接近に驚く恵。
 創真と恵、創真とえりなというツーショットで見ても、お互いの関係性が窺える非常に上手い構図になっていました。


 いいですね・・・こういうイラスト。
 いつか本編でも、こうして皆集まって明るく騒ぎ合う時が来ることを願っています。(^^)





 堂島先輩から提案された、三つ巴の決勝戦という案を仙左衛門も許可し、かくして本当に創真・葉山・黒木場ら三人による決勝戦が執り行われることに!!

ここの創真の扱いが笑えるやら泣けるやら、泣けるやら笑えるやら。(TT)



 
そしてインタビューを受ける黒木場達ですが・・・。
 これほどあからさまに荒れると、むしろ面白いですね黒木場さん(笑)。


 一方の葉山は、黒木場とは正反対に落ち着いた受け答え。
 ・・・・・。(-_-)
 
・・・うん。「優等生」な受け答えですね~・・・。

 そんな葉山の様子に思うところがある創真。
 あ・・・、やっぱりキミもそう思ってますか・・・?


 それとは別に、ここの創真の頬杖姿が新鮮!
 この作品って料理漫画なだけあって立ち姿がほとんどなものですから、座っての仕草って実は結構レアなんですよね☆


 そしてよ~~~やく創真にも取材陣が。
 ここの早津田、さり気に創真の手を取ってます。
 羨ましい!

 まあ、そうしてド天然に不敵発言をかましてくれる創真さん(苦笑)。
 でも葉山と黒木場が険悪な火花を散らす中、「二人一緒に戦えてツイている」と言う創真はとても清々しいものがありました。(すっごいパッチリお目め&ネコ口で可愛いぐらいに良い表情だったしv)
 創真って、勝負を純粋に楽しむ子ですよね。
 子どもっぽく無邪気にはしゃぐわけではないのですが、戦いの勝敗や勝つことによる目的達成以前に、相手との真正面からのぶつかり合いを大切にしているというか。
 相手を見下しているわけではなく、むしろ強者と認めているからこそ戦いたい、そして自分の自信や成長の糧にしたいという前向きで真っ直ぐな姿勢。
 創真のそういうところが凄く好きですね。ほんと気持ちのいい主人公です。



 そして注目の、決勝の対決テーマが発表に。
 これまでは料理名がお題でしたが、決勝は食材がお題になるとのこと。
 実りの秋がもたらす最高の素材で、選ばれし者達がぶつかり合う。
 だから「秋の選抜」なのだと。
 へ~~~。な・る・ほ・ど☆


 秋が旬の食材といえば、パッと思い浮かんだのがサンマ。

 でもまさかね~~~。

 そんな安直な物じゃないよね~~~。

 そんなわけ・・・・・・・・・・

 あった。



 番外編でも取り上げられていたから、さすがに二度はないだろう・・・と思っていたらば、取り上げられちゃいました☆

 吉野が言っている通り、調理法としてオーソドックスなのは塩焼き。
 でも・・・。
 このシンプルな調理法が一番サンマの美味しさが堪能出来ると思うんですよね~。
 確かに応用は効くでしょうが、これほど「シンプル イズ ベスト」な秋の食材もそうそう無いようにも思えます。 



 あ、それと。
 これまで、選抜の隠れたテーマを「日本独自の進化・発展を遂げた料理」なのではと考えていた私ですが、この度の決勝戦では“料理名”ではなく“食材”がお題に取り上げられたため、、言い直さなければなりませんね。
 この「秋の選抜」でのお題に隠された真のテーマ、それは。

 「日本が世界に“発信”している食べ物」だと思います。

 これまでのお題であった、「カレー料理」、「お弁当」、「ラーメン」、「ハンバーガー」、「デザート」、「洋食」。
 これらは全て、日本独自の工夫が加えられた物が世界で高い評価を受けている品々です。

 そして、今回のサンマ。
 調べてみたところ、日本にとっては非常に馴染み深いサンマですが、日本以外で食べる習慣のある国はなんとロシアのごく一部だけとのこと。
 
その理由としては、サンマが獲れる地域が日本近海のみだからだそうです。
 湧いて腐るほど獲れるようなイメージのあるサンマですが、実は世界規模で見ると大変希少な魚だったのですね。
 どおりで外国で食べられているイメージが無いわけだ・・・。
 そんなこれから世界に向けて発信されていくであろうサンマが、今回のお題に選ばれたという事は・・・

 つまり。

 この決勝戦では、「これが日本のサンマ料理だ」と世界に誇示出来るような品が求められているのでは。


 そして、この選抜の真のテーマは、本格的に“外の世界”に目を向け始めた創真に非常に相応しいテーマだとも思います!!





 決勝戦は10日後。

 長きに渡った戦いが、創真、葉山、黒木場の三者によって遂に決着を迎えることに!!!

 うおお・・・!!
 既に燃えて堪らない!!
 そして、ここにタクミがいないことが残念で堪らない!!(いい加減しつこいですかそうですか)



 大会終了後、歓喜する汐見を見送る葉山に声を掛ける創真。
 あ、やっぱり。
 創真は見抜いていましたね。
 葉山が落ち着いているように見えるのは上辺だけで、本当は引き分けたことをかなり悔しがっていたことに。
 う~む・・・。
 汐見でさえも気付かなかった葉山の内心を見抜くなんて・・・。
 つくづく創真の洞察力は恐ろしくも素晴らしいです。


 そんな葉山に絡む黒木場。
 ちょっと言い過ぎ・・・。
 別に葉山は格上を気取っているわけでも、スパイスだけの料理人でもないのに・・・。

 そんな挑発しまくりの凄みも、強制終了☆
 これを待っていました♪
 いつかアリスか創真がやってくれると思っていたのよね♪

 そうしてスイッチを切らされて(笑)、帰路に就く黒木場。
 う~むむむ。
 ここにきても尚、創真と会話が交わされないとは・・・。
 随分と引っ張りますね~~~。


 葉山も去りますが、創真はそんな葉山に不満げな表情。
 黒木場程ではないでしょうが、やはり創真も葉山が自分の心を勝負にぶつけてこないことに物申したいようです。 
 創真としては葉山に、自分の感情を押し込むなんてことをせず、もっと自身の心を解き放ってもらいたいのでしょう。



 そして、なるほど・・・。

 黒木場はこういう表情もする子なのですね・・・。
 彼は多分、「料理が全て」というより、「勝負が全て」という子なのでは・・・。

 葉山も黒木場も、もともと自分から望んで料理の世界に身を置いていたわけではなくて。
 お互い、そこしか居場所は無かった。それしか自分の生きていくための「武器」は無かったという。

 目の前の勝負に全身全霊で挑む黒木場。
 あくまで先の目標だけを見据え、感情を抑え込む葉山。

 苛烈さの奥の空虚。
 理性の裏の激情。

 「イケメンカルテット」の中でも両極端な二人ですが、案外似た者同士かもしれませんね。まったくもう。

 そんな二人と比較すると、丁度創真は二人の“間”というポジショニングなのですよね。
 こりゃあ、想像以上に創真は「イケメンカルテット」の中心になり、礎になりそうです。



 そんなこんなで、黒木場の「スパイスだけ」発言はかなりの禁句だったらしく、怒りの火が付いた葉山。
 決勝戦にて自分の料理の“深奥”を見せるようですが・・・。
 確かに葉山の武器は秀でた「嗅覚」であって、スパイスはあくまでその延長線。
 黒木場にああ言われてしまった以上、決勝戦では用いなさそうです。
 ですがスパイス以外にも香り高い食材なんてごまんとありますしね☆
 それに・・・。
 葉山はこれまでスパイスを用いた「香りの“付加”」による料理を出してきましたが、もし「食材そのものの香りを最大限に“引き出す”」ことも出来るならば、相当凄い事になると思いますよ?



 早朝に出掛けようとする創真に気付く恵。
 そういえば部屋がお隣ですものね☆

 そして魚河岸に行く創真に恵も同伴することに。
 やはり港町出身だけあって血が騒いだようです(笑)。
 選抜本戦が始まってからというもの、料理関連で一緒に行動する機会があまり設けられなかった二人ですが、この決勝戦という大事な局面でその機会が訪れてくれたというのは非常に意味深いですね!!
 やはり創真のパートナーは恵で決まりだな!!!(><)
 港町出身ということもあり、海産物の理解に深いであろう恵。
 創真の良きアドバイザーになってくれそうで、活躍が楽しみです!!
 勿論二人の仲睦まじいやり取りにも期待!! 
 


 うおお。
 ラストの創真が格好良いことこの上ない!!(o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o)
 
 間違いなく附田先生が意図してのことでしょうが、番外編でのえりなを始め、第72話での葉山達といい、夜空に見上げるのは「月」であるライバル達。
 ですが、第60話の時といい、創真が見上げるのは「星」。
 創真は遠月という「月」よりもずっと“先”を見据えているのでしょうね。

 ここの創真の発言は、リアルタイムのタイミングもあって、より感慨深かったです。
 附田先生もきっとその意味を込めて、創真に言って貰ったのでしょうね~。(^^)

 そう!まだまだこれから!!

目指せ映画化!!!(え)


『食戟のソーマ』単行本第7巻感想 (アニメ化&単行本10巻突破記念)

2014-11-04 23:55:00 | 単行本感想

 祝!!アニメ化&単行本10巻突破!!!

 ということで、お祝いを兼ねて『食戟のソーマ』単行本第7巻の感想にいってみたいと思います!






 ・・・・・と、

 そ・の・ま・え・に・・・・・。


 公式にてテレビアニメ化決定記念プロモーションムービー公開!!!



 そうです。
 「静止画MADコンテスト」にて優勝された“あの方”が再び『食戟のソーマ』の静止画MADを作成してくださいました!!(><)
 アニメ化決定の報を知ってから、きっと実現するだろうとは思っていましたが、まさかこれほど早く作り上げてくださるとは・・・!

 今回も恐ろしいまでの素晴らしさです。
 もうこの方の進化は止まるところを知らない・・・!

 TVアニメ化決定記念 『食戟のソーマ』プロモーションムービー   

 (ちなみにニコニコ動画でも閲覧できまーす!)





 さて、それでは私も個人的なお祝いとして単行本感想をば。
 いやはや、新刊発売に合わせて書き進めていたものなのですが、まさかアニメ化のお祝いにも重なるなんて思いもしませんでした。
 なんともタイムリー☆

 ちなみに今回の単行本感想は、ちょいと考察に力を込めてしまったためこれまでで一番の文章量となってます★
 本当に文章を簡潔に纏められない人間で申し訳ありません。

 それにしても今回の後半に述べている考察が、これほど今現在の本誌の展開にドンピシャに嵌るとはこれまた思いもしませんでした。
 全くもってタイムリー☆☆☆

 それではいってみましょー!







 このたびの第7巻は2014年4月4日に発売。
 久し振りに番外編等は掲載されておらず、全て本編で構成されています。

 

≪掲載話≫

 ~第49話~ 【郡狼】

 ~第50話~ 【日常を超えるもの】

 ~第51話~ 【魔女の食卓】

 ~第52話~ 【花に仕える者】

 ~第53話~ 【寒い国からやってきた男】

 ~第54話~ 【華開く個の競演】

 ~第55話~ 【知で穿つ穴】

 ~第56話~ 【トスカーナの月】

 ~第57話~ 【彼女の思い出】

 

≪表紙≫
 前の巻である第6巻で裏表紙に取り上げられていたため予感してはいましたが、やはりその通り。
 今巻は葉山アキラが表紙を務めることになりました。
 得意のカレーを作っている葉山。
 前巻ラストから始まった「秋の選抜 予選」に向けての試作に取り組んでいる様子にも見えるイラストです。
 そして表紙イラスト恒例の相方は、やはり汐見潤教授。
 今回は水やり当番を忘れなかったようですね(笑)。

 ちなみに表紙の裏側は毎回その表紙イラストのメインキャラクターの顔半分が単色でアップになっているのですが、今回はいつもと違って目を引かれました。
 ここの葉山、髪を結んでいる部分が載っていないせいで短髪に見えるんですよ☆
 それがちょっと新鮮でしたね。
 葉山・・・短髪も似合うじゃん(笑)。



≪裏表紙≫
 表紙が葉山なら、裏表紙は同期の北条か貞塚かと思っていたのですがこれは予想外。
 この巻でようやく名前が判明したえりなの秘書こと『新戸 緋紗子』でした。
 本邦初公開な、私服姿の新戸。
 笑顔でえりなにお茶を運んできました。

 で。

 裏でえりなとアホやってます。
(※栗うさぎは「そっち」の興味皆無)



≪附田先生コメント≫
 ご自身が大好きと仰る、「赤いタンバリン」という曲を紹介なさっている附田先生。
 特に歌詞が染みるとのこと。
 さっそく私もY●uT●beにて視聴。
 正統派ロックバンドといった感じの曲でした・・・が、歌詞が深すぎて理解できず(爆)。



≪中表紙≫
 壁を背に佇む葉山。
 その壁には今回の巻数「7」と、サブタイトル「群狼」の文字が書かれています。
 そして葉山の手には、表紙と同様にここでもカレーリーフが。
 葉山がイラストで手にしてる物って大抵このカレーリーフかシナモンなんですよね☆
 創真の手ぬぐい、タクミのメッザルーナと同様に、葉山のキャラクター・アイテムはスパイスの模様です。

 これまでの中表紙イラストの中で、一番シンプルと言えるかもしれない今回。
 確かに静かで大人びた葉山に合ったシチュエーションではあるのですが。
 これまでの登場キャラの中で、一番感情の“振り幅”が少ない葉山。
 それだけに、これからどんな変化が起きていくのか楽しみなキャラクターです。



≪特別付録≫
  この巻は始めから終わりまで「秋の選抜予選」の模様が描かれていることもあり、今回は全てお題である「カレー料理」のレシピのみとなっています。
 最初の一品目は、128ページに紹介されている、郁魅のカレー料理[トンポーローカレー丼]。
 この品で「肉将軍(ミート・ジェネラル)」へとランクアップした郁魅。
 そんな彼女に、小西先輩も敬礼(笑)。

 続いては、「味の物知り博士」こと丸井の[白のポタージュカレーうどん]。
 これは148ページに。
 ここの挿絵は、本編で思慕の表情で丸井を応援していたメガネちゃん。
 名前は『榎本 円(まどか)』さん。
 丸井の“丸”に対し、“円(えん)”・・・。
 うん。
 200%丸井のガールフレンド確定ですね(大笑)。
 実はさり気に、かなり初期に登場していた彼女。(単行本第1巻117ページ3コマ目参照)
 丸井との関係のこともあり、密かに気になっているキャラです。

 そして最後の〆は、恵の[アンコウのどぶ汁カレー]!
 これは外せないでしょう!!
 ある意味でこの料理は、この第7巻のメインを象徴する品ですから。
 挿絵は恵応援隊の皆様・・・もとい、地元漁師の皆様(笑)。
 っていうか、今回はその料理を作った人物のサポーター(笑)で挿絵が統一されていましたね☆

 以上の3品。
 実際はこれら以外に10品ものカレー料理が登場していたという満載振りでしたが、その中でも一般家庭でも作りやすい品が抜擢された模様です。
 アリスの料理なんてそれこそ、どうやって作ったらええねんな品ですし。
 でも。
 貞塚の料理のレシピが紹介されていたら、私は森崎先生を日本一の豪胆料理人として表彰したに違いない(核爆)。



 今回もこまめに描かれていた、単行本オリジナル挿絵。
 その大部分が、直前に掲載されていた本編の補足&おまけ的内容になっていました。

 まずは直前の第49話のサブタイトルであり、この第7巻の代表タイトルでもあった『群狼』にちなんで、オオカミさんな創真と葉山が26ページに。
 ・・・どうコメントしろと。

 そのページから恵の扉絵を一枚挟んだ後ろに、その扉絵にも描かれていた秋の象徴、紅葉が。

 そして48ページでは、第50話のみならず今巻最大の名場面といえる恵の集中シーンを、背後から。
 しかし、見る角度を変えるだけでこんなにも名シーンが地味シーンになってしまうとは摩訶不思議()
 (恵の袖の長さが違うことには敢えて突っ込まないでおいてあげましょう/苦笑)

 68ページに描かれているのは、色々と強烈なインパクトを放った貞塚ナオこと「鍋の前の魔女(ボイリング・ウィッチ)。
 確かに“淀んだドロドロマジック”な彼女の雰囲気は、「マジカル☆キャベツ」と対極と言えますね。
 彼らは“弾けるキラキラドリーム☆”といった感じでしたし。(←なんじゃそりゃ)

 そんな貞塚とぶつかり合ったのが新戸。
 附田先生からして見れば、彼女は作中でもトップクラスの正統派美少女らしく、88ページにご丁寧に紹介されています。
 う~ん、私としては榊の方が・・・。
 ま、ここらは個人個人の好みでしょう☆

 と、ここで108ページにお知らせが。
 ジャンプ本誌で掲載された番外編『夏休みのエリナ』が、都合によりこの第7巻に収録できなかったとのこと。
 謝ることないよ創真くん。(^^)
 私は全く構わないから(爆)。

 引き続き149ページでもお知らせ。
 一周年を記念して、本誌で開催された「第1回キャラ&料理人気投票」の結果が巻末に掲載されているとのこと。
 「おたのしみに。」と創真くん。
 はーい。(^^)

 アルディーニ兄弟がメインの回だった第56話。
 170ページに描かれているのはそんな彼らの一場面。
 いつも一緒のタクミとイサミ。
 相棒であり競争相手。でもそれ以上に大切な家族。
 そんな二人の絆が、この挿絵だけで伝わってきます。



 そしてラストを飾るのは、事前のお知らせの通り「第1回キャラ&料理人気投票」!
 本誌ではTOP10しか発表されませんでしたが、この単行本ではTOP30まで発表されています。
 とりあえず、上位10名への感想はコチラにて。
 
 今回発表された11位以下のキャラクター達と料理。
 その中でも目を剥いたのが、『豪田林 清志』の順位。
 な、なんと倉瀬や堂島先輩よりも上という結果に!!


いったいこれはなんの冗談ですか?
と真剣に聞きたい。

 だってこの人、第9話にしか登場していないのですよ?
 出番はたった一話のみですよ!?
 それなのにサブヒロインの倉瀬よりも票を得るとは・・・。
 いやはや、世の中分かりませんねえ~。

 あと、ふみ緒さんが「10代」と指定されていたのには笑えました。

 それと附田先生の総評が私の感想と少し重なっていたことが、ちょっと嬉しかったり。

 さて、次回は果たしてどうなるでしょう?
 きっと葉山や新戸は今回よりもランキングを上げてくるでしょうね。
 ですが、それ以上のダークホースと私が予想しているのが、新戸と同様にこの第7巻で名前が明かされた『黒木場リョウ』。
 今回はTOP30にも入れませんでしたが、次回は間違いなく順位を大幅に上げてくるに違いありません。
 勿論新キャラの活躍にも期待したいところ。
 特に次巻で正式披露となる「あの人物」はかなりの人気を獲得してくると思いますよ?
 勿論私は変わらず創真に全力投票でーす♪
 
 
 そして最後は、自分と同順位の料理を食べたキャラクター達の各リアクションが。

  • 葉山×炙りゲソのピーナッツバター和え
    勿論辿るは倉瀬と同じ末路(笑)。
     
    ・・・・・・・・・・でも。
     
    もっと全身がんじ絡めでもよかったのに。(鬼畜

  • 四宮×城一郎特製こってりラーメン
    四宮の初リアクションがコレとはな~(苦笑)。

  • 恵×エッグベネディクト
    「かしずく美味さ」ということで、メイド姿の恵が。

    そのあまりのハマり具合に驚愕。

    ヤバイくらい似合い過ぎです恵ちゃん。
    やはり佐伯先生もその似合いっぷりに士気が高まってか(笑)、これらのリアクションイラストの中で一番丁寧に描かれていました。

  • えりな×シューファルシ
    乾と堂島先輩から勧められるも、マジカルキャベツコスチュームへの着替えを頑として拒否したえりな。
    少しはファンサービスしないと人気落ちるぞ。(えりなファンの方々もきっと見たかったでしょうに)  

 

≪佐伯先生コメント≫
 
ディズニーランドで出会った鳥さんの名前が知りたい佐伯先生。
 多分「ハクセキレイ」かと。
 スズメと同じくらいよく見かける、かわいい鳥さんですよねv

 

                                                                         


 

 さて、いよいよ「秋の選抜編」がこの第7巻から本格スタート!!
 本戦出場を懸けて、鎬を削る戦いが終始に渡って繰り広げられます!



 ですが。
 この第7巻を語る上でまず最初に言っておきたいことがひとつ。


 

 

創真の出番が恐ろしく少なーーーい!!!(TロT)

 

 

 

 創真至上主義である私にとって、本誌で連載されていたこの期間はマジで禁断症状に苦しめられました。(←)

 ですがそんな主人公に代わって、この巻ではこれまで登場してきたキャラクター達が各々の得意分野を活かして、特色豊かなカレー料理と共に様々な姿で魅せてきます。
 なかでも注目すべきは、これまでその実力が明示されてこなかった極星寮のメンバー達と、えりなとアリスそれぞれの側近。
 特に個人的に興味深かったのが、アリスの側近の『黒木場リョウ』ですね。
 その理由はこの後にて。

 勿論彼らだけでなく、既にその料理スタイルが明かされているキャラ達も大いに活躍。
 そんな中、一際大きく魅せてくれたのが恵。
 合宿編が彼女にとっての“解放”だったなら、この秋の選抜編は彼女の“飛翔”。
 そのドラマ性は間違いなく今巻トップと断言できます。
 この大舞台で遂に自分ひとりの力だけで、実力を遺憾無く発揮することが出来た恵でしたが、心に想うことで彼女を支えてくれていたのが、“彼”の存在。
 これまでの努力と共に、“彼”の姿を見て感じ得てきた想いもちゃんと積み重ねられていたことに、もう万感の思いでした。
 ヒロインとしてだけではなく、ひとりの「料理人」としても大変素晴らしい姿が描かれていたと思います。


 参加者一人一人が大いに自分の持ち味を発揮した選抜予選。
 それだけに一体誰が予選突破するのか全然予想出来ず、考察するのが大変楽しかったです♪





 それでは今巻のキャラクター考察に入りましょうか。
 むしろこれこそが今回の単行本感想のメインとなっております。
 も~~~どれだけ語りたくて堪らなかったことか!

 今回は『タクミ・アルディーニ』、『葉山アキラ』、『黒木場リョウ』。
 彼ら、[創真のライバル三本柱]について語らせて頂きましょう!!


 まず最初は『タクミ・アルディーニ』。
 彼は日本人の父とイタリア人の母を持つハーフ。イサミというまったく似てない双子の弟がいます(笑)。
 品の良い整った顔立ちのタクミですが、その外見とは裏腹に実際はかなり熱血で直情的。
 そしてプライドが高くて極度の負けず嫌い。
 なにより天性の空回り気質という、なんとも見てて飽きない性格をしています(笑)。

 実家がイタリアの大衆食堂なため、跡取り息子として幼い頃から店の厨房で働いてきたという経験を持つタクミ。
 そのこともあって、料理人としての考えや誇りは本物。
 限られた状況下における機転や現場の対応力に秀で、イタリアンと日本食を融合させた軽快で迅速な料理を得意としています。

 創真とは地獄の合宿の初日に出会い、いきなりの「ご挨拶」をかましやがるものの、創真のツッコミという名のドSさによって、羞恥心をいたく突っつかれることに(大笑)。
 創真を強くライバル視し、ことあるごとに突っかかっていくものの、その度に空回る様はもはや様式美(大笑)
 高い実力を持っていたが故に、周囲に同等に競える相手がおらず心の一部が冷えていたタクミ。
 そんな彼の前に現れたのが、似た出身、似た料理スタイル、そして何より「現場」で「プロ」として戦ってきたという同じ誇りを持っていた創真。
 遠月学園という同年代の料理人がひしめく中で、タクミが創真にだけ熱くぶつかっていくのも、シンパシーを感じているからでしょう。
 それと同時にきっと、料理に対する創真の熱い姿勢や根の誠実さに好意を持ってくれているのでは。(^^)
 普段は面白いコントなやり取りを、時に抜群に息の合った友人関係を、そしていざという時には熱く格好良いライバル関係を繰り広げる。
 そんな創真とタクミの関係は、まさに私の理想そのものです♪



 次は『葉山アキラ』について。
 彼はスパイスの権威である汐見潤教授のゼミに所属し、彼女の助手を務めています。
 生まれははっきりと明かされておらず(2014年11月現在/第93話までの時点で)、どうやら熱帯地域のスラム街出身の模様。(個人的に、中東ではないかと推測)

 スパイスのゼミに所属しているだけあって、その知識量はかなりのもの。
 ですが、彼の凄さの真髄は非常に優秀な嗅覚。
 そのポテンシャルはえりなの[神の舌]に届きうるほど。
 料理スタイルもその天性の嗅覚を活かし、「香り」を最も重視した、食べた者だけでなく周囲の人間までをも虜にさせる「鋭い料理」を特徴としています。

 青みがかった銀髪に褐色の肌という、エキゾチックな外見の葉山。
 外見と性格の差が激しいタクミとは違い、彼は内外共に落ち着いた雰囲気を持つ大人っぽい人物です。
 ですが、敬いなど全く無いような素振りを見せながら、実際は強い忠義心を汐見に抱いており、態度と本心が一致していないというギャップが。

 面倒見が良く、一見人当たりの良い人物に思えるものの、実はかなり言葉が辛辣。
 城一郎の紹介で汐見のもとを訪れたのが創真と葉山の出会いでしたが、葉山は「あの」創真さえ突き刺さる言葉を言い放ちます。
 勿論しっかり返されますが。

 そうして互いに静かながらも強い対抗意識を抱くことになった葉山と創真。
 ですが、タクミと同様に、多分葉山にとっても創真は初めての「ライバル」だと思います。
 “目的”に一途な故に、立ち塞がる存在は誰であろうと関係ないと、倒すことに決めている葉山。
 それは言い換えれば、特に意識している人物は誰もいなかったということ。
 そんな彼が初めて気に留める存在に創真はなったわけですから。



 そして『黒木場リョウ』。
 薙切アリスの側近である彼は、やや長めの黒髪で、右手首に炎の柄の赤いバンダナを巻いているという出で立ち。
 普段はマイペースでぼんやりとした人物ですが、バンダナを頭に巻くと雰囲気が豹変。
 非常に攻撃的で荒々しい言動を取るように。

 北欧の漁港のパブ(居酒屋)にて、子どもの身でありながらシェフとして店を仕切っていたという黒木場。
 彼も葉山と同様に両親やその生い立ちは不明ですが、幼くして「食の現場」で戦ってきたという点は、創真やタクミとも共通していると言えます。
 ですが、その環境は非常に過酷だったらしく、そんな世界をたった一人で生き抜いてきた彼は厨房を「戦場」、料理は「力」と考えており、料理人同士の親しい関係にも嫌悪を。
 そんな一匹狼的な人物ではあるものの、アリスには忠実。
 ですが、やはり料理の事に関してだけは自分の意見を通している模様です。

 彼の料理スタイルは、暴力的なまでに相手を叩きのめす「膂力の料理」
 それは見栄を捨てさせ、なりふり構わず料理に溺れさせる、強烈な旨さという“力”。
 料理の腕前自体も非常に高く、海外の港町出身ということから、魚介類とフランス料理を得意とする二刀流の使い手です。

 実は葉山よりも早く創真と対面していた黒木場。(第29話)
 ですが現時点に至ってもなお、創真と会話は交わされておりません。
 タクミや葉山と同様に、黒木場にとっても創真は特別なライバルとなるに違いないと踏んでいる私ですが、果たしてどういう形のライバルとなるのでしょうか?




 これから数多くのライバル達と出会うことになるであろう創真。
 ですが、私個人から見て上記の三人は、その中でも特別なライバルになると推測しています。

 何故私がこれほど彼らに注目しているのかというと、そもそものきっかけは、少年ジャンプ2014年1号に付随された「新鮮力キャンペーン」のポスターイラストでした。

 その桁外れの格好良さに発狂。(←)

 それ以降、創真・タクミ・葉山・黒木場、彼ら4人を[イケメンカルテット(4人組)]と名付けて注目するように(爆)。

 とまあ、きっかけはホントにしょーもないことだったのですが、彼ら四人をセットで見ていくうちに気付いたのです。
 彼らの物凄く深い関連性に。



 それではこれから、その事についての私個人の考察を述べさせて頂きます。

 タクミ、葉山、黒木場。

 ・・・・・・・・・・実は彼ら三人は、

 

創真、えりな、恵という主要人物三人の重要なファクターをそれぞれ持っているのですよ。




 まずは創真との関連性について。

 この作品の隠れた特徴のひとつとして挙げられるのが、主要人物達に何らかの「共通性」を持たせていること。
 互いに「相似点」を持たせることで気が合う交流を、「相違点」を持たせることで刺激を受け合うという相互関係が。
 そして読者からしてみても、「共通性」を持たせることで各キャラクターとの比較になり、それがまたキャラクターへの理解にも繋がっていくという。
 それがこの作品を読むうえでの大きな面白さにもなっているのですが、彼ら三人はそんな「相似点」と「相違点」をかなり創真と共通しています。


 まずはタクミ。
 キャラデザイン的に、ツンツン頭という明るいワイルド系な創真に対し、エレガント系なルックスのタクミ。
 調理服も創真は「黒」がベースでタクミは「白」と、丁度対照的な彼ら。
 ですがやはり創真とタクミの一番明快な違いは、その性格。
 創真は飄々としていてマイペースという、あまり動じない性格な一方、タクミは喜怒哀楽が一目瞭然で、単純なまでに相手の言葉に真正面から反応を返すというストレートな性格。
 まさに「静」と「動」

 ですが、性格は正反対ながらも立場や価値観はとても似ている二人。
 彼らが共有しているのは料理人としての「誇り」
 そして、仲間や料理に対する熱く真っ直ぐな姿勢も。
 「自分と同じ」だったからこそ、初めてのライバルとして創真を認知したタクミでしたが、それは創真にとっても。
 「自分と同じ」存在が“外の世界”にもいた。
 その事実は、創真のこれまでの“世界”が広がるきっかけとなることに。



 葉山との違いはというと、片や短い赤髪で、片や長い青みがかった銀髪。
 創真は内面はとても情熱的で表情が豊か。そして少年らしい快活さも併せ持っているのに対し、葉山はクールであまり感情を見せず、言動も大人っぽいという。
 いわば「熱」と「冷といった感じの二人。

 そんな二人ですが、基本的に落ち着いていて面倒見が良いという点が似ていたり。
 ですがこの二人の大きな共通点は「着目点の鋭さ」でしょう。
 涼しい顔してズバショな発言をする両者。
 ですが、葉山は自身の料理と同様に、言い方も「尖っている」という。
 一方の創真も核心を突いた発言をしますが、相手を傷つける言葉は用いません。
 ここが二人の絶妙な違いですね。
 そんな葉山から、創真は自分の料理の至らない点を指摘されることに。
 その発言が基になって、創真は更に“外の世界”へと目を向けていきます。



 そして最も外見的対照性が顕著なのが黒木場。
 創真は左手首に巻いてある白い手ぬぐいを、黒木場は右手首に巻いてある赤いバンダナをそれぞれ調理時に装着するという、まさにライバル風情といったこの二人。
 彼らの勝負を想像しただけでべらぼうに燃えます。(←アホ)
 明朗で人懐こい創真に対して、寡黙で自分からは他者と関わろうとしない黒木場。
 そんな二人はまるで「明」と「暗」のよう。(もしくは「陽」と「陰」

 対照性がとても明確な創真と黒木場ですが、ならば彼らの共通性はというと・・・?
 お互いマイペース。そして何を考えているか掴みにくいところも同じと言えましょう。
 ですが、彼らの根底的共通性については、私はこう考えています。
 それは「攻撃性」ではないかと。
 普段はフレンドリーですが、怒らせるとドSさという名の攻め気質を露わにする創真。
 そして黒木場も相当なSっ気の持ち主です。
 下剋上上等。
 必要とあらば、自分や相手の立場なんて一切関係無しに噛みつく。
 そんな好戦的な“牙”を持っているところ。
 それが彼らの共通点なのでは。

 タクミは「“外”の料理人」という点で、葉山は「“外”の料理」という点で創真の“世界”を広げる非常に大きなきっかけとなりましたが、果たして黒木場は一体何を創真に気付かせることとなるのでしょうか?




 創真のキャラクター性の一部を共有しつつ、彼の“成長”に不可欠な役割を務めているタクミ・葉山・黒木場の三人。
 ですが、彼らにとっての創真もまた、自らに欠けていたものを与えてくれる存在になっていくと思うのです。

 それが二つ目である、えりなとの共通点


 一番分かりやすいのは、間違いなくタクミですね。
 生真面目で真っ直ぐで短気で怒りっぽいという、よく似た性格なタクミとえりな。
 しかも、事あるごとに創真に突っかかっていき、その度に空回るという点までまるで同じ。

 その様はまさに「少年版えりな」と言っていいほど(笑)。

 ですが、タクミはえりなと決定的に違うところがあります。
 それは、創真と同じ誇りを持ち、彼を料理人としても一人の人間としても認めてくれているところ。
 創真を無暗に否定したり侮辱したりせず、彼のピンチには心配もしてくれるタクミ。
 そんなタクミは、個人的にとても好ましい人物です。
 はっきり言って、創真の次に好きと断言できるくらい。
 やはりその最大の理由は、私がえりなに求めているものをタクミは全て持っているからでしょうね。
 そして、本編中でも既に述べられている通り、創真はタクミが求めていた“冷めていた心に火をつけてくれる存在”になってくれたわけです。

 

 共通点が明快なタクミに対し、葉山とえりなの共通点は多数あり、しかもかなり深刻だったり。

 まず最初に目につくのはお互いに天性の身体能力を持っているところですよね。
 葉山は「嗅覚」。えりなは「味覚」という点で。

 あとはその「物言い」。
 彼らの料理に対する発言内容は事実そのものであり、間違ってはいません。
 ですが、その言い様は相手を傷つけるような非常に鋭利な言葉です。
 そして、他者への批判は厳しい半面、自分の事は顧みていないのも同じという。

 ですが、それら以上に重要と私が思える点が、自分の心を抑え込んでいるところ。
 「頂点を取る」という、強い意志をもっている葉山。
 それは、「料理を楽しむ」といったような、自分の“心の自由”を許さないまでに。
 「頂点を取りたい」という“願望”ではなく、「取らなければならない」という“義務感”で料理人としての道を歩んでいるように見える葉山。
 それだけでなく、「香り」に傾倒し過ぎているのも気になるところ。
 おそらくその理由は自分の能力だけではなく、他にもあるのでは。(個人的に、彼の師である汐見が関係しているのではと推測しています)
 そんなひたむき過ぎる故の偏った姿勢。狭い価値観。
 それが、私から見るえりなの姿勢にとても似ていると思うのです。

 少なくとも私から見るに、葉山の社交性は表面上でだけ。
 実際は汐見以外の他者に対しては、ほとんど心を開いていないように見えます。
 だからこそ、出会ったばかりだというのに見栄も虚勢も張らず、ありのままの心の内を明かした創真が印象的だったのではないのでしょうか?

 多分汐見が“自分の世界の中心”であったであろう葉山。
 そんな彼のこれまでの“世界”に初めて介入してきた存在、それが創真。
 葉山にとって創真は“心の自由”というものを教えてくれる存在になってくれるのではないのでしょうか?



 そして一番えりなとの共通点を見付け辛いのが黒木場。
 実際黒木場とえりなは、性格も物腰も料理への姿勢もまるで違います。

 では一体何が同じなのかというと、それは。
 料理の「本質」。 

 黒木場の料理スタイルは、「膂力」という“力”。
 その高い技術とセンスで相手を捻じ伏せます。
 実は、えりなも同じ“力”タイプの料理人なのですよ。
 高級さや優雅さで一見分かり辛いのですが、えりなも天性の[神の舌]と幼少時からの英才教育によって培われた技術によって相手を否応無く屈服させるという、圧倒的な“力”の料理を作る人物です。
 そして。
 その“力”は創真も持っていたりします。
 ですが創真は、この“力”と相反するものも同時に持っているのですがね。
 その件については、またの機会にて。

 黒木場とえりなの共通点はもうひとつ。
 それは、「温かい繋がり」への反発
 友情や恋といった、人と人との温かい交流。
 それらに心の奥底では羨望を持ちつつも、反発し、嫌悪している。
 なぜなら、それは「ほとんど知らない世界」だから。
 交わり方が全く分からない。
 だからこそ、「自分の世界とは違う」と、卑下したり無視したりするしかできない。
 “上”から見下すえりな。
 “横”に目を逸らす黒木場。
 立ち位置は少々違いつつも、彼らの根底にある思いは似ているのではないのでしょうか?

 自分と同じ“力”を持ちながら、自分が最も嫌悪しているものを大切にし、しかもそれらにいつも囲まれている。
 そんな創真に対し、黒木場はおそらく[三本柱]の中で一番複雑な感情を抱くかもしれませんね。
 ですが創真は、そんな黒木場に“温かさ”を伝えてくれる存在になってくれると思っています。


 えりなはメインヒロインであると同時に、最大のライバルとも思っている私。
 彼ら三人は、そんなえりなの「ライバル性」を三分割した存在と言えるのでは。
 そしてそれと同時に、創真がえりなに与える影響もまた、彼らがそれぞれ請け負っているのだと思います。



 ・・・というように、創真とえりなに非常に深い関連性のある三人。
 では、恵との関連性はというと・・・?

 ありません。現時点では。ほとんど。

 ですが!

 ここで注目して頂きたいのが、彼ら三人はそれぞれ「パートナー」と言える近しい相手がいるということ。
 タクミはイサミという、調理場での頼もしい相棒を。
 葉山は汐見という、自分の料理の原点を。
 そして黒木場はアリスという、お互いに高め合える相手を。
 三者三様の形で、それぞれ持っています。

 ということは。

 ひょっとしたら創真の「パートナー」は、彼らのパートナーのファクターを全部備えた存在になったりするのでは?

 創真が安心して背中を預けられ、彼の料理の礎を常に忘れさせず、そして一緒に歩める存在。
 そんな存在になれるのは、恵しかいないと私は思っています。




 
 タクミは料理人としての志という「心」、黒木場は高い技術力という「技」、葉山は天性の五感という「体」、と、それぞれの武器で創真と戦う三人。
 まさにライバルとしての「心・技・体」そのもの。

 「上」にいるえりなとは違う。
 創真と「対等」に並び、共に切磋琢磨出来る関係になるであろう彼ら三人。

 創真を中心にしてこれから更に繰り広げられるに違いない、彼らの戦いや交流。
 それらに大いに期待していきましょう!!()




 彩り豊かな創真の仲間やライバル達の活躍に、より一層これからの展開に思いを馳せられた第7巻でした。
 そして今巻での出番が少なかった分、次巻での創真の活躍にもとんでもなく期待が高まったという(笑)。
 御馳走様!





≪今巻のベストシーン≫
 40ページ
 恵を照らす、“彼”からの「光」。



≪今巻の“裏”ベストシーン≫
 145ページ 1~3コマ目
 この表情・・・やばいにもホドがある。