あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第63話感想

2014-03-30 14:30:00 | 食戟のソーマ

 週刊少年ジャンプ2014年17号掲載。
 掲載順第2位。
 第63話 【たくらみ】






























 非常に熱いスタートを飾った「秋の選抜 本戦」。
 ですがここで一旦、時間が遡ります。

 本戦前日に、運営本部にて対戦相手であるアリスと対峙した創真。
 うわーお嫌味と共に小悪魔全開な笑みですねアリスさん★ 
 そういうわけで創真も応戦。
 う~~~ん、凄い舌戦だ(滝汗)。
 どちらもマイペースで不敵で口達者同士だからな~。





 時は戻り、テーマである「お弁当」の調理に取り組む創真とアリス。
 アリスは試験管やら機械類を多用するという、もはや科学実験にしか見えない手法で調理していきます。
 え~と、とりあえず何かを遠心分離機にかけているのは分かった。

 『味の物知り博士』である筈の丸井も、アリスのこの調理スタイルは解説できない模様。
 吉野からダメ出し受けちゃってます(苦笑)。
 まあ、丸井は過去の文献からの知識に対し、アリスの知識は最先端の科学技術。
 完全に専門外なのだから仕方ありませんよ。

 ですが、そんな科学実験的なものだけではなく、料理人としての腕も確かだったアリス。
 そして、アリスのお茶目に棚上げ発言にツッコむ創真(笑)。
 黒木場が敢えて口に出さない点を、創真はしっかり口にしてくれそうだな~。


 そんなやり取りの一方で、いきなり学園総帥の孫であるアリスに当たった創真に、早くも見切りを付けてしまっている観衆達。
 こりゃ~~~決着の際どうなるか見ものです♪





 再び回想へと入り、極星寮へ帰った創真は早速どんなお弁当を作るか考えを巡らせていました。
 地元のお弁当屋「とみたや」から、倉瀬の事を思い出す創真。
 創真のこういう所好きですねー。
 ナチュラルに相手を気に掛けてくれるところが。
 できれば、また顔見せに行ってあげてね。(^^)

 そんな創真の目の前を集中モードで通り過ぎる恵。
 大舞台というプレッシャーに押し潰されず、より心が強くなったその姿は創真も良い励みになったようです。
 この二人、どんどん理想的な“対等”の関係になってきてますね。(^^)

 創真からお題と対戦相手を聞く榊。
 やはり榊もいきなりアリスに当たったことに衝撃くらってます。(そんな榊を呑気にツッコむソーマさんが・・・/笑)
 でも創真にとってみれば、相手が誰であろうが全力でぶつかるのみでしょうから

 榊からどんなお弁当にするのか聞かれ、創真が答えた弁当は―――
 のり弁!
 数ある弁当の中でも断トツで低コスト&庶民派なそれに、榊は思いっきり脱力。
 日の丸弁当よりは遥かにマシだと思うけど。

 よりによってなんでのり弁に!?と、暗にのり弁を見下している榊に、創真はのり弁舐めんなよ?ということでプロト版を作ることに。
 創真のこのニィという笑みを見ると、否応無く昂ってしまう今日この頃(爆)。



 そうして創真ののり弁当を試食する榊ですが、その美味しさに驚かされることに。
 ビールを使って揚げることで軽い触感になったり、らっきょうとしば漬けを使ったタルタルソース等、今回も一般家庭で使える有用なマメ知識が披露されています。
 しかし、ちくわも自家製とは凄いな創真さん(汗)。

 白身魚、ちくわ、そして海苔。
 磯の香りに包みこまれる榊。

 って!?


 驚愕のコラボ。


 『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』の磯部磯兵衛、突如のゲスト出演です。
 単行本派の人からすれば、誰???でしょうが(苦笑)。


 のり弁当の味のまとまり、完成度の高さ。
 榊はのり弁当を見直さずにはいられませんでした。
 いくら低コストとはいえども、定番として長らく人々に愛されてきたのは伊達ではないということですね。

 お弁当の王道だからこそ、無限の可能性をのり弁に感じる創真。
 こののり弁を更に進化させ、アリスに勝つ品を考え出すことにします。



 まずは敵を知ろうということで、予選の際の録画を観直すことに。(誰が撮ってくれたんだろ?)
 榊も一緒に対アリス戦への策を考えてくれます。(おお、なんという新鮮な組み合わせだ☆)

 やはりアリスの料理は、創真から見ても非常に興味深い品の模様。
 こんなにギラギラな創真さんも珍しい(笑)。
 私も榊と同意見。
 アリスはどっかの従姉妹と違って気さくな子だから。

 知性派な榊は、分子料理の最大の武器は驚きのある演出と意見を。
 その際、創真に本を見せて説明してくれてますが…
 近いよ!!(///)

 悩み過ぎて気が滅入ってしまった榊に、頭を休めるには甘い物と、創真はたくさんのお菓子を取り出します。
 それらは先日「子ども料理教室」を手伝った際、帰り際に子ども達がくれた物でした。
 本当、すっかり子ども達から慕われて。
 どこでも、誰とでもすぐ打ち解けられるのは創真の最大の長所の一つですよね。(^^)

 と、そこで何かを閃く創真。



 

(にたぁ・・・)







きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。





きたきたきたきたぁ!!







「悪食の申し子」降臨よー!!!(←←←)




 どうして創真ってこう悪どい顔が似合うんだろう。
 主人公なのに。


 ゲテモノチャレンジモードに入ってしまった創真にとてつもない不安を抱く榊。
 そんな榊の心配をよそに、創真はどこかへ出掛けて行ってしまったのでした。(声が弾んでる・・・めっちゃ楽しそうだ・・・/汗)





 そんな前日の様子を思い返し、創真がどんな料理を出すつもりなのか心配する榊。
 確かに審査員を倒れさせたりしたらシャレにもならんけど(核爆)。

 そうしていよいよアリスの料理が完成。
 その料理は何と、霧に包まれていました!!
 さすがはアリス、既に「お弁当」の既成概念を覆しています。
 おそらく霧は液体窒素によるものと思うのですが、果たしてその中身は?




 









 ひっさしぶりに
バリッバリな創真様御到来です。




 冒頭でアリスの嫌味顔を小悪魔な笑みと述べましたが
 魔獣の笑みには、足元にも及びませんでした(核・爆・発)。


 ホント創真様の邪悪顔って、とんでもないレベルだと思う。
 そしてそんな創真様がまた大好きな私ももう末期だと思う(爆っ)。



 そんな創真様も素敵でしたが、今回は榊とのやり取りが非常に新鮮でした。
 創真が極星寮に入ってだいぶ経ちましたが、榊とマンツーマンで絡むことはこれまで一度もありませんでしたからね~。
 マイペースだけど多面性もある創真は、これまで出会った女性キャラそれぞれと味のある関係を築けてますよね。
 極星ガールズとも、恵とはベストコンビとして、吉野とは快活コンビとして良好な関係を築けている創真。
 そして今回、榊とはセクシーコンビとして成立(爆)。
 または首回り解放コンビ(爆×3)。 
 榊の色気は誰もが認める所でしょうが、創真の色気も男性キャラ中1・2を争うレベルと思っている私。
 この二人のやり取り、何気ないものだったのにちょっとドキッとさせられちゃいました。

 
 改めて考えてみると、榊って性格良し、スタイル良し、聡明で料理の腕も確かと、この作品中トップクラスの完璧ガールですよね。
 隠れファンが多いらしい榊ですが、この回で更にファンを獲得したのではないでしょうか(笑)?



 前々回の「こども料理教室」での出来事から、駄菓子にヒントを得た創真。
 どうやら駄菓子のワクワク感を、分子料理の驚きへの対抗策にするようですが・・・。
 駄菓子をお弁当に・・・・・・・・・・。





 

中々面白そうじゃありませんか♪(←えー)







 のり弁の磯の風味と、駄菓子の甘味がどんな風に合体するのか全く想像できませんが。予想出来ない分非常に興味がそそられます。
 スナック菓子系なら簡単にお弁当に応用出来るでしょうが、そんな保守的な組み合わせではつまらないですものね。
 ここは飴やチョコ、ラムネ菓子といった、“攻め”の組み合わせを期待します!

 こうして「秋の選抜 本戦」の第一回戦は、[のり弁+駄菓子]という、この上無い庶民的かつ奇想天外な品を出す模様の創真。
 うん、「創真らしさ」200%な品です(笑)。

 私としてはあのダークスマイルを見た瞬間創真の勝利を確信しましたね。

 

ゲテモノチャレンジモードの創真様は最凶かつ最強ですから。



 まあ、心配な点もあるにはあるのですが。
 それは、出す相手がVIPだということ。
 確か吉野も予選のお題が知らされた際(第44話)にそんな事を言っていましたしね。
 仙左衛門は大丈夫でしょうが、他の審査員の方々がどっかのお嬢様のような高級志向の堅物でないことを祈るばかりです。



 職人としての技術を「曲芸」と、経験に基づく発想を「古臭い発想」と卑下したアリス。
 だからこそ、彼女が否定したやり方で正面から勝ってくれることに期待です!!

 さりげに楽しみなのが審査員達のリアクション。
 仙左衛門が脱いだりしたらどうしましょ?(核爆死)





 次回は一周年記念の際に募集した、「レシピ選手権」の優秀作発表記念ということで、センターカラー。
 や~~~っと発表ですか★
 当初は2月に発表予定とあったので、企画倒れしちまったのかと結構本気で思ってしまってましたよ(爆)。
 はてさて、どんな丼物レシピが選ばれたのかな~?(←他人事)


『食戟のソーマ』第62話感想

2014-03-27 01:00:00 | 食戟のソーマ

  週刊少年ジャンプ2014年16号掲載
 掲載順第2位
 第62話 【強者見参】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本編感想に入る前に、ちょっと余談。
 ここ最近の本誌掲載順(=人気アンケート順位)は6位台と、中堅位置にいた『食戟のソーマ』。
 ですが、今回はそれがパコン☆と跳ね上がり、第2位。
 
計算してみたところ、本誌の掲載順は約一ケ月前の回の人気が反映されている模様。
 今回の第62話から一ケ月前の回というと・・・。
 第58話 【聖なる香り】。
 主人公パワー大炸裂の回です。
 
いや~~~本当にあの回は惹きこみ力が半端じゃありませんでしたものね。
 充分納得です。

 さて、それでは本編感想にレッツゴー!





 選抜予選を勝ち抜いた8名。
 彼らの写真が並べられ、選抜本戦の最終確認が行われていました。
 写真でもまったくブレない創真さん・・・(大笑)。

 

 そうして本戦前日、創真は対戦相手と対決テーマの告知のため、運営本部へと呼ばれることに。
 あ☆
 創真の服装が変わってるー!
 半袖バージョンの「ゆきひら」シャツの上に半袖の制服を着ていた夏服姿から少し様変わりし、長袖バージョンの「ゆきひら」シャツの上に半袖の制服を着ている形になっていますね。
 そんな創真の秋服バージョン。
 相変わらず周囲とは違っていながらも似合っている、創真らしいコーディネイトですv 

  
 一方で、相変わらず恵がマジメにボケてて安心しました(笑)。 

 
 運営本部で創真を待っていたのは、十傑第十席・九席・七席であるえりな・叡山・一色先輩。
 創真の制服&手ぬぐいが良い感じにはためいていて、カッコイイぞちくしょうめ☆

 一色先輩から告げられた本戦内容は、創真の出場順は最初の第一試合から。 
 対決テーマは「弁当」!
 
お弁当とは・・・!これまた奥深いテーマがきましたね・・・!!

 お弁当を庶民的なものと捉えていた創真に、
あいっかわらずきつく突っかかってくるえりな。
 普通に説明すればいいのに全く・・・(怒)。

 因果応報。ということで。

 創真:「やっぱ俺お前のそういうとこ苦手だわー(笑)」
 えりな:「!!?」

 相も変わらずヘラヘラズバズバな創真の物言いは見てて気持ちいいね!!((><)b)
 
いい加減えりなは、創真を否定すればするほど自分の格が落ちるだけというのを、学習するべきだと思う。

 他の出場者への対応のため、席を離れる叡山。
 その際に、創真にせいぜい気合入れて勝ち上がれと言います。
 場が白けるからな、と。

 
・・・・・・・・・・(怒)。
 そうさせようとしているくせに。
 それもあって、創真の眼・・・こあい・・・(汗)。

 そうして叡山が出て行ったあと、入れ違いのようにして創真の対戦相手が。
 その人物とは―――





 翌日。
 秋の選抜本戦当日。 

 会場である「月天の間」では、多くの観客が詰めかけていました。
 郁魅やイサミも、極星メンバーと一緒の観客席で応援を。
 もう皆すっかり仲良くなってくれてるね。嬉しいな。(^^)

 さすが本戦ということで、審査員席には食の魔王こと『薙切仙左衛門』が!!
 おお、この方が直々に審査か・・・。
 相当に厳しそうだけど、同時に公正な判定もしてくれそうですね。


 さあ!!
 そしていよいよ秋の選抜本戦、一回戦第一試合の開幕です!!
 

 最初に入場してきたのは創真!!
 
キャーーーーー!!創真頑張ってーーーーー!!(ページフルに使っての全身描写久し振りーv)

 予選での健闘振りに、来賓者からも学生達からも注目される創真。
 同じブロックだった郁魅と榊も嬉しげです。(^^)

 そして反対側の入場口から現れる、創真の対戦相手。
 その人物とは・・・
 
 人物とは・・・ああ゛









え゛ーーーーーーーーーー!!!!!?????
















薙 切 ア リ ス だ と ーーーーー !!!??? 







 えーーーーー!?
 えええええーーーーー!?
 えぇえぇえ~~~~~!?


 マ・ジ・で・す・か・・・!

 
 うっわ、これは完全にやられた・・・!
 

 ここのアリスの威圧感が完全にラスボス級なのですが、創真の眼差しの方に目を奪われてしまう私。
 この静かながらも鋭い眼光・・・、痺れる~~~~~vvv


 「ひ・・・引き強すぎだぞ幸平ぁ!!」
 だって主人公ですから☆


 笑顔を交し合うアリスと仙左衛門。
 家族仲が良さそうで何よりです。(^^)

 そんな薙切一族の一人であるアリスは、やはり著名度・経歴共に相当な様子。
 分子美食学[ガストロノミー]の申し子と呼ばれ、十傑入りに最も近い生徒とまで言われています。 
 それにしてもここのアリス、本当に高校生ですか?と言いたい。
 大人っぽさが半端ないんですけど。

 トレーラー一台分という、予選の時とは比べ物にならないスケールの調理機器を持ち込んできたアリス。
 圧倒的な技術と設備の差という絶望感。
 大舞台という緊張感。
 そんな計り知れない重圧の中に立つ創真を案じる仲間達。

 アリスも、昨日は(緊張して)眠れなかった?といった具合に暗に嫌味を言ってきますが・・・。

 「やー・・・それが結構遅くまで試作しててさ 気づいたらほとんど夜明けだったわー(へらっ)」

ま・た・か・い・!・!・!

 また徹夜明けですか創真!!
 キミ絶対生き急いでる!!!
 もし倒れたりでもしたら、私泣いて怒りますからね!!!

 まあ、創真も「プロ」ですからね、ちゃんと体調管理はしているとは思いますが・・・。
 それでもこのひたむきさを見ていると、もう少し自分を労わってあげて・・・!(><。)と言いたくなってしまいます。

 でも心配は無用と言う創真。
 お客に、自前の包丁、食材。
 それらは自分のいつもの日常にあるもの。
 いつもと違うのは
 手強い商売敵と対面しているということ。

 「今日・・・アンタに勝って 得るものぜんぶ 俺の血肉にして帰るよ」


創真かっこ良すぎぃーーーーー!!!!!
o(><)o




 こんなセリフ、絶対創真しか言えない!!!


 この流れるような料理人モードへのシフトチェンジ。
 変身シーンのようでめっちゃ心踊らされます。
 この作品の十八番である、顔(眼)を敢えて見せない演出も素晴らしい!
 この演出のお陰で、次ページの決めシーンに更に高揚させられます。


 創真にとって、「強い相手と勝負する=負ける」なんて図式はこれっぽっちも無いんですよね。
 そういう所が本当に凄い。凄すぎる。

 どんなに不利な状況だろうが、手強い相手であろうが、それらは全て自分の糧。
 言い換えれば、自分をより高みへと導かせるもの。
 それを考えると、多分当時は大ひんしゅくを買ったであろう(苦笑)、第4話の「踏み台」発言もあながち否定できないものなんですよね~・・・。

 そんな創真の不敵さにアリスも武者震い。
 葉山登場のあたりから感じていたけど、最近創真の挑発スキルがどんどんプラスの方向に作用してきてますね・・・!
 
連載開始当初は多くの読者が創真のこの性格を問題視していたでしょうに、いまやこの点さえも立派な魅力の一つに相成ってしまっているのだから恐ろしい限りです。


 いよいよもって切られる、戦いの火蓋。
 「お弁当」対決のこの勝負、果たして創真、そしてアリスはどんな品を作るのでしょうか?





 


 




 
 これは熱い。
 これは燃える。
 これは滾る。

 とんでもないスタートダッシュとなりました。
 どうしよう、この第一試合終了の時点で既に灰と化しそうなんですけど。(←ナイ)

 一回戦でいきなり優勝候補とぶつかることになるとは、一体誰が予想出来ましたでしょう?
 誰もがアリスと当たるだろうとは予想していたと思うのですが、対戦相手ではなく対戦順を突いてきたのは完全な盲点でしたね。
 流石は創真の生みの親であらせられる附田先生。
 “順当”なんて言葉をブチ壊してくださいましたよ。



 そんな一回戦第一試合のお題は「弁当」。
 もし提供形式のお題が出されたなら、「ビュッフェ」は合宿編で出されたから、「お弁当」もしくは「コース料理」かな~とは考えていたのですが、早くも出てきたかという感じです。
 私から見れば、「弁当」は「カレー」と同じぐらい・・・いやひょっとしたらそれ以上に奥深いテーマですね。
 主食だけでも、白米にするかお握りにするか、味付けご飯にするか、それともパンにするか等々で既にかなりの選択肢がありますし、他のおかずとの相性も考えなければなりません。
 そのおかずもどれぐらいの品数にするかというのもありますし、洋風か和風かそれとも中華風かといったジャンルの選択、年代や性別による好みの違い、加えて盛り付けのセンスも審査の対象に入ってくるでしょう。
 カレーと同様、馴染み深いが侮るなかれなテーマです。

 えりなが余計な言葉と共に説明していましたが、実は海外から高い評価を得ている「お弁当」。
 「和食」の無形文化遺産登録を始め、近年は日本のスイーツも世界的に高い評価を受けていますし、日本の“食”を世界が認めてくれるのは大変嬉しく、有難いことですね。(^^)

 お弁当というと、個人的に思い出されるのが『ミスター●っこ』の「温かい弁当」。
 ですが創真は弁当箱よりも、料理の方の工夫に重点を置いてくるでしょうね。 
 対してアリスの調理スタイルは、これまでの「常識」を覆すものなので、どう攻めてくるか全く想像出来ません。
 私が思いつく「お弁当」のイメージは、“携帯できる食事”、“冷めていても美味しく食べられる”、そして“蓋を開けてのお楽しみ”。
 ここらを創真とアリスは果たしてどのようにクリアしていくのでしょう?

 「分子美食学」という、
これまで創真が全く知らなかった分野の料理人であるアリス。
 非常に手強い相手です。

 でもそれは同時に非常に取り込み甲斐のある相手でもあるということ。
 ぜひとも創真には、アリスの力を存分に喰らってより成長して頂きたいです♪





 
さて、のっけから決勝戦レベルの盛り上がりで始まった秋の選抜本戦。
 一回戦目からいきなりアリスという本命馬に当たったことによって、これまで予想していた対戦図がひっくり返されてしまいました。
 ということで、再び予想を立て直してみたいと思います。
 第一試合は丁度Aブロック(創真) VS Bブロック(アリス)となりましたが、今回はブロック関係無しで考えてみることにしましょう。
 私の予想としては、
 恵 VS 新戸
 葉山 VS 刺客
 タクミ VS 黒木場
 という対戦カードになるのではと考えています。
 そして、勝ち上がるのは恵、刺客、黒木場となるかと。

 選考理由は単純に私の興味という点と、どの対戦が各々のキャラが最も活きるかという点からです。
 [恵 VS 新戸]は、お互い「誰かのために料理する」という点が共通しているから。
 ただ、新戸はえりなの為だけに対して、恵は故郷の人々や友人、そして審査員や予選で敗退となった人達等、多くの人々の為の料理を作ると思います。
 ただ1人への思いと、大勢の人達への思い。
 そこが勝負の分かれ目になってくれるかな、と。
 滑り込みで本戦出場という形だった恵ですが、対決テーマによっては充分新戸と渡り合えると思います。
 それに、ここで新戸とも因縁が出来れば、それこそ[薙切勢 VS 極星勢]の下地がより一層固まりますからね。

 [葉山 VS 刺客]は、単純に刺客の実力を見極めてみたいからです(葉山ゴメン)。
 葉山は予選で充分にその実力を披露してくれましたから…。
 創真とのリターンマッチはまた次の機会でいいかな、と。

 [タクミ VS 黒木場]は、イタリアンVSフレンチという国籍料理対決を見てみたい・・・というのもありますが、それ以上の理由も。
 創真もそうですが、お互い幼少時から“食の戦場”で戦ってきたから。
 「現場」で戦ってもいない連中に負けるつもりはない、と宣戦布告した創真。そして黒木場も「現場」に比べれば遠月学園はヌルイと発言。
 それを考えれば、タクミも創真と同様に黒木場をライバル視しそうなのですが・・・・・・・・・・。
 何故でしょう。
 創真に対する時のように、タクミが黒木場に熱くぶつかる様が全く想像できません。
 きっと「ジャンプ新鮮力キャンペーン」の記念ポスターのイメージの影響でしょうけども(苦笑)。
 「現場」を知る者同士の対決、かなり白熱した戦いになると思いますよ。


 そして、二回戦以降の対戦ですが・・・。
 創真は二回戦目に恵と当たるのではないかと思っています。
 ・・・いえ、むしろ当たって欲しいですね。
 まだまだ成長途上である恵の今の実力を考えると、三回戦でぶつかる可能性は低いと思われるので。

 57話感想のラストで述べていた、「恵が本選出場を決めた際、述べたいと思っていたこと」。
 それがこれです。
 第59話感想の本戦予想の際に述べましたが、ちょっとサラリと述べすぎたかな?と思っていたので改めて。
 良き友人として、仲間として、いつも一緒にいた創真と恵。
 きっとこれから恵は、料理面でも精神面でも創真の最良のパートナーになってくれると確信しています。
 だからこそ、対戦してもらいたいのです。
 「仲が良い」。それだけでは最良のパートナー関係は築けません。
 
四宮編で創真が恵のサポートにつくという、普段とは逆の位置関係になったことで創真の一面を新たに発見出来たように、対戦することでより一段とお互いへの理解や絆は深まるものだと思いますから。
 
 ・・・創真とえりなとの「これから」の事を考えても。

 ただ・・・。
 本戦開始直前に、恵がああいうこと(第60話&61話)になってしまいましたからねえ~・・・。
 それがこの予想の可能性をより高くもしたのですが、それと同時に心配も高まってしまいました。
 もしこの予想が当たってしまい、二人が戦うことになってしまったら・・・。
 創真はともかく恵が苦しんでしまいそうで・・・。
 ですが、試練を乗り越えてこそ絆は強くなるものですからね!
 ここは二人を信じています!!



 そして決勝では、叡山からの刺客と戦うことになるのでは。
 個人的には[創真VS黒木場]になってもらいたいとも思っているのですがね。
 予選の際は葉山との勝負が前面に出されていたので印象が薄くなっていましたが、創真と同点だった黒木場。
 
予選の際の引き分けを本戦で決着をつける、という形も非常に面白そうです。
 ですが、創真にとってこの「秋の選抜」は、暗に叡山との勝負でもありますからね。
 
やはり決勝はこの対戦となるセンが濃厚かと。


 バトル漫画において、主人公に試練はつきもの。
 それら試練は、主に実力・精神・状況的なもの。
 実力的試練はアリスとの対戦で。
 精神的試練は恵と。
 状況的試練は刺客との戦いで、創真に訪れると思います。

 
まずは実力的に申し分無しの相手であるアリス。
 ぜひ創真には、「創真らしさ」を充分に発揮した品でアリスに打ち勝ってもらいたいです!!!





 それと・・・。
 いよいよ始まった「秋の選抜」本戦ですが・・・。
 作品中、多分一番の事情通である仙左衛門が審査員として参加していますが、堂島先輩との再会もありそうですね。彼は遠月リゾートの役員ですし、合宿中(第32話)に「選抜」のことも口にしていましたから。
 彼らと創真との接触があるか、また、その際にどんな会話が繰り広げられるか結構期待しています。 
 
第44話で城一郎が言っていた、遠月への「ちょっとした用」も気になりますし。(創真といい、幸平親子の「大した事じゃない」発言ほど信用できんものは無いので

 合宿編ラストの時のように、これまで隠されていた事や謎だった部分が幾つか明らかになる展開がありそうです。

 


2013年 東京ディズニーリゾートクリスマス旅行記(2)

2014-03-20 23:55:10 | 旅行

 今日で30周年イベントが終わりを迎えた東京ディズニーリゾート。
 なんだかあっという間の一年だったような気がします。
 でも3回も行くことが出来たのは我ながら上々だったなあ。

 
 というわけで、前回の続きから。
 もう季節もクソも関係ない状態ですが、宜しければどうかお付き合いくださいませ。



 『ビッグバンド・ビート』の抽選に外れて凹みつつも、気持ちを切り替えてディズニーランドに行くことに。
 その前にもう一度イクスピアリに立ち寄り、「ゴディバ」のチョコを購入。
 職場の方へのお土産にと、以前から思っていたのでした。勿論自分用にも購入しましたが(笑)。

 



 そしてディズニーランドへ。
 シーではミッキーのツリーでしたが、ここではミニーのツリーが。

                                  

 
 
 こちらは秋の職員旅行以来。

  


 ここでも、この時期限定の装飾をパシャパシャ撮影。
 その写真を一通り掲載させて頂きますね。

                  

 
 ぜひとも見ておきたかった、ランド最大のツリー。
 

    下から~。

    根本~。


 ご無沙汰してます!また来ました~。
 

                    


 このモニュメントはからくりオモチャのように動いていて、ずっと見てても飽きませんでしたね~。
                              

                                



 一通り写真撮影を済ませたら、バケーションパッケージに付いていた「フード&ドリンク券」を使い、昼食をとることに。
 選んだお店は「チャイナボイジャー」。
 ここの担担麺が美味しいと聞いたので。
 寒かったせいもあり、結構込み合っていましたが、思っていたよりは早く中に入れました。
 ここには初めて入ったのですが、アジアンテイストが良い感じ。
 

 メニューはお目当ての担担麺と煮卵、杏仁豆腐をチョイス。    
 

 私は辛いのがあまり得意ではないのですが、ここの担担麺は辛すぎず甘すぎずといった感じで食べやすい味でした。
 杏仁豆腐も、シンプルさが逆に良い味となっていて美味しかったです。


 お腹を満たした後は、これまたバケーションパッケージ付属の「ファストパス」を使って、『プーさんのハニーハント』へ。
 続けて『ミッキーのフィルハーマジック』を堪能。
 このアトラクションがランドで一番好きですね。

 本当は『ピーターパン空の旅』にも乗りたかったのですが、時間になったため、再びシーへ。
 途中、ベイサイド・ステーションにもクリスマスツリーが飾られていたのですが、写真を取り逃してしまいちょこっと後悔。 


 そして戻ってきましたディズニーシー。
 


 向かった先は・・・ここ。 

 


『食戟のソーマ』第61話感想

2014-03-20 00:35:00 | 食戟のソーマ

 そういえば、先週発売された「ジャンプNEXT!!」に、『ソーマ』の番外編が掲載されていましたね。
 早速読みましたが、7ページって結構読み応えアリ!
 かなり楽しませてもらいました♪
 後々単行本に掲載されると思うので、細かい感想はその時に述べさせてもらおうと思います。

 そういえば、いよいよ第二次審査エントリー作品の発表が来週へと迫った『公式MADコンテスト』。
 それについて、インタビューがありましたね!(その記事はコチラ
 附田&佐伯先生のインタビューも掲載されており、中々興味深かったです!


 さて、では今回も張り切っていきましょー!



 週刊少年ジャンプ2014年15号掲載
 掲載順第6位
 第61話 【心をのせる】






























 一色先輩が始めたというビジネスに同行した創真と恵。

 彼らがやってきたその場所は・・・、子どもの巣窟。


頑張れ創真、めっちゃ頑張れ。(T-T)

 

(こんクソガキャーーー!!!)



 そこはこども料理教室。
 一色先輩はそこに極星畑の野菜を提供しているのだそうです。
 えりなは「神の舌」を活かした味見役を、叡山は知略さを活かしてのフードコンサルティングをと、それぞれ自分の得意分野をビジネスにしている十傑陣。
 そんな中一色先輩はどんなビジネスをしているのか、結構興味深く思っていました。
 人柄的に高級店や大企業関係ではないだろうし、小規模経営の保育園や老人ホームかな~と予想してたのでしたが・・・。
 そうきたか。
 今回の話は森崎先生の実体験も入っていそうですね~(笑)。

 そんな仕事先からの相談内容とは、料理教室の主催者である先生がケガをしてしまったため、その代役を頼みたいとのこと。
 今回作るメニューは3品。
 主菜は焼き餃子。

 後を創真達に任せ、一色先輩はちゃっかりご婦人向けの料理教室の指導へ。

ここの創真&恵の後姿・・・(大笑)。 

背中だけで全てを物語る。
これぞ究極のツッコミ。




 そんなこんなで子ども達の相手を押し付けられた任された創真と恵。

 子ども用の包丁を初めて目にする創真。
 ああ、そうか。創真は始めから“本場”で料理を作ってきたから、こういう年少児用の料理道具を扱ったことは無かったのでしょうね。
 子どもの体格や腕力に合わせて小さく軽く、ケガをしないように切れ味も最低限。
 そんな子ども用包丁は、創真からしてみれば確かにオモチャのように思えるでしょう。

 ともかく料理を始めようとする恵。
 ですが、ここで反論する子が。
 その子は最年長の『花音[かのん]』。
 料理なんて覚える必要無いと言う花音。
 そうなんですよね~。
 今の子ども達って、何かを与えられるのが当たり前、誰かがしてくれるのが当たり前と思っている子が結構見受けられるのですよ。
 だから食べ物の大切さや、自分で料理することの楽しさも分からないという・・・。

 説得しようとする恵ですが、一刀両断。
 子どもに理屈は通じません。

 なんかこの花音って子、幼少版えりなとしか思えないませガキなんですが。


 さて、そんな小さきモンスター達を相手にどうするか。
 創真の目に入ったのは、人参等の食材。
 それらをどうするのかと思いきや――― 

(  ∀ ) ゜ ゜!?


 創真の作る料理ってさほど飾り気がない物が多いけど、その気になればこんなに華やかな物も作れるんだね~!!
 (そしてさりげに附田ギャグ/笑)

 続けて

(  ∀ ) ゜ ゜!?!?



創真、キミ『TVチャン●オン』に出なさい!!

(知る人ぞ知る伝説のテレビ番組)


 子どもでなくとも、大人も素で驚愕ですよ!!


 子どもの注目を一気に集め、それを逃さず恵にも向けさせる創真。
 合宿編の朝食ビュッフェの時もそうだったけど、さすがは客商売のプロ。
 子どもを扱う術も心得ています。

 こうして、綺麗さ・格好良さ・可愛さと、それぞれの細工野菜で子ども達の心を見事捉えた創真と恵は、餃子作りを始めることに。
 創真は煽りスキル(笑)を活かして、上手く誘導。
 恵はその母性によって、子どもを温かくフォローと、お互い自分の持ち味を見事に活かして子ども達を指導していきます。
 主催者の先生が体の良い解説役になっている・・・(苦笑)。

 一色先輩が二人を誘ったのは、彼らのそんな能力を見越してのことだった模様。
 ナレーターさんにむっちゃ共感。
 なんかどんどんナレーターさんのツッコみが人間臭くなってきてるな・・・好きだけど(笑)。

 そんな中、いまだに輪に入ろうとしない花音。
 でもやっぱり和気藹々とした様子が気になるのは隠し通せず。
 そういうわけで創真が声を掛けますが、どうやら花音は料理に興味が無いわけではなく、失敗して笑われるのが嫌なだけのよう。
 そんな花音に今度は恵が声を掛けます。
 自分の大切な人の事を考えながら作れば、料理は遥かに美味しくなると。


・・・!
きた。




 不味くても自分が食べるから大丈夫、と花音に言う創真。

創真、キミほんと良いお兄ちゃんだよ。(⌒⌒)


 創真が言うとこの言葉もとんでもない説得力になるのが凄いですよね。
 悪食の申し子たる創真さんにとって、子どもの失敗作など取るに足らないレベルでしょうから。(^^;)

 そんな創真と恵のダブル後押しによって、遂に花音もツンデレ全開で参加(笑)。
 餃子作りは、具を皮で包む工程に。
 ですが無残な結果になる花音を、創真は優しく指導。
 

創真、キミほんっとーに良いお父さんになれるよ。(TT)


 今回最大のほっこりシーンですよ。
 10年後(※予測)の姿を見ているみたいですよ。

 そうして出来上がった餃子。
 味は勿論・・・
 特上の「美味しい笑顔」いただきです。(^^)

 そうして子ども達とも仲良くなり、料理教室は大成功に終わったのでした。
 花音達はもう登場してこないのでしょうかね?
 選抜は一般の人達も観戦可能のようだし、応援に来たりとかしてくれないカナ・・・。


 どうやら一色先輩の本当の意図は、本戦前にリラックスできるようにとの、彼なりのエールだった模様。
 確かにここずっと戦い通しだったし、小難しい理屈無しの、純真な心に囲まれての料理は良い息抜きだったかもですね。
 同時にこれほどの子ども達を相手に料理を教えたことは創真も恵も無かったでしょうから、「経験」としても価値があったでしょうし。
 一色先輩ありがと。(^^)


 帰路に就く中、花音に言っていた恵の言葉を褒める創真。
 その言葉は、恵が実家の旅館で教わった事でした。
 料理に心をのせるには、誰か一人、特別に想っている人を思い浮かべなさいと。

 そう言いながら、何かに思い当たる恵。

 予選で吊るし切りに挑む際、恵が心に思い浮かべていたのは―――



 不意に掛かる、創真の声。



 距離が広がっていた恵に、置いていかれるぞ、と言う創真。

 胸の高まりに戸惑う恵。

 この気持ちが何かも分からず、恵は創真に追いつこうと駆け出すのでした。



 























せーのっ。
























キターーーーー!!!!!

 

(゜∀゜)━(∀゜ )━(゜  )━(  )━(  ゜)━( ゜∀)━(゜∀゜)





 とりあえず、踊れ。



 長かったような・・・早かったような・・・。
 色々感慨深いですが、遂に遂につ・い・に恵ちゃん創真への恋心が芽生えました。
 自分の気持ちが分かっていない様子から見るに、恵ちゃん・・・これが初恋とみた☆
 恵の初恋を奪っちゃったか~~~・・・。
 創真さん、おめでとう。(←←←)
 

 前回だけでも半端無かった創真&恵パワー。それがまさか2週連続で畳み掛けてくるとは!
 何があったんですか附田先生!?と思ってしまうくらい、秋の選抜編に入ってからの、創真&恵・・・というより、恵の創真への想いの描写が半端ありません。
 選抜編が終わった時、果たして創真と恵の関係はどうなっているのやら。・・・ドキドキ。




 恵のラストシーンの言葉がサブタイトルになっていた今回。
 「自分の大切な人の事を考えながら作れば、料理はずっと美味しくなる」というこの言葉。
 「おもてなし」の精神から成る、旅館出身の恵だからこそ知り得ていた言葉と言えますね。
 そして、この言葉は第1話で城一郎が創真に伝え損ねた、「良い料理人になるコツは、自分の料理の全てを捧げたいと思えるような女性と出会うこと」という言葉に通じるものです。

 えりなや恵、郁魅や倉瀬など、これまで多くのヒロイン達の心に一石を投じる言葉を掛けてきた創真。
 いずれは、逆に創真の方がヒロインから、心に一石を投じる言葉を言われる時が来るのだろうな~とは思っていましたが、そのトップバッターが恵となり、しかもその内容も、城一郎の言葉と重なる超重要なものになるんだなんて・・・!!
 もはやヒロイン街道まっしぐらといった感じですね!!(><)

 そんな恵の言葉に、思う所のある表情を見せていた創真。
 「自分の大切な人」と聞かれるとまず思い浮かぶのは肉親でしょうが、創真にとって父親は大切な人というより超えるべき目標ですからね。
 かといって母親は・・・。

 そんな創真の心に一石を投じたこの言葉。
 ですが、まさか創真以上に、言った本人である恵の心が動かされることになろうとは。


 ラストのページ。
 さり気ないシーンでしたが、私にとってここは「これから」を示唆するものに見えました。
 先頭を行く一色先輩。少し離れて続く創真。そしてさらに離れて恵が。
 これは遠月の“頂点”までへの、現時点でのそれぞれの立ち位置ですね。
 きっとこれから恵は、先を行く創真の背中を追いかけていくことになるのでしょう。
 置いて行かれないように。
 共に並んで歩んでいくために。



 ここ最近はかなり専門的な料理解説が続いていた分、今回の話は一般家庭でも使えるアイデアが用いられており、箸休め的にも色々と楽しめました♪

 そういえば、さりげに創真の「ゆきひら」シャツが長袖バージョンに衣替えとなってますね・・・。
 ・・・二の腕よ、さらば(核爆)。

 それと今回「あれ?」と思ったのが、創真が手ぬぐいを手首に巻いていなかったこと。
 「ゆきひら」シャツと同じくらい、いつも肌身離さず付けていた物だったのに・・・。
 それだけ今回は“勝負”とは関係の無い料理だったという事を示していたのでしょうかね?



 さあ!!
 次回は大増23ページにて、いよいよ本戦開始を迎えます!!


 予選を勝ち上がった8名の選手達。
 きっとそれぞれが、料理人としての力をこれでもかと言わんばかりにぶつけ合ってくるのでしょうね!!ワクワク♪


 そんな本戦を前に、静かに芽吹いた恵の創真への“想い”。



 ずっと以前から蒔かれていた想いの種。
 それがとうとう芽吹いた今回。
 やがて花咲くその時まで、温かく見守っていきたいと思います。

 


『食戟のソーマ』第60話感想

2014-03-14 21:45:00 | 食戟のソーマ

 とりあえず、最初の週刊感想である第48話の一部分を削除してみましたが・・・。

 あんま変わってないね(爆)。

 極力セリフは抜き、細かいツッコミを減らそうとしてるのですが…。
 『ソーマ』は一件些細な事に思える事柄が、後々大きな伏線になるという事が多々ある作品なので、さり気ないことも大事なことに思えてしまうんですよね~。
 しかも、当時は今とは違う形式で書いていたため、今の形式に変えるのがかなり大変な作業で・・・。
 う~ん、前途多難★

 煮詰まるのも良くないので、今日は映画鑑賞に行ってきました。
 観た作品は、今日公開したばかりの『アナと雪の女王』!!
 いや~素晴らしかったです!!
 あの映像美には、ただただ圧巻でしたね。
 事情があったのか3Dは無く、2Dのみの放映でしたが、それでも最高の映像でした。
 3Dも公開されたら、また改めて見てみたいと思います!


 さて、それではかなり遅れてしまいましたが、先週の『ソーマ』感想にいってみたいと思います。
 今回の第60話は、絶対今日中にUPしたいと思っていたのでした。
 なんせ今日はホワイトデーですものね♪(ニヤリング)





 週刊少年ジャンプ2014年14号掲載。
 掲載順第4位。
 第60話 【戦士たちの宴】






























 日が沈み、場は極星寮。

 吉野の主催により、選抜予選の終結を記念しての「お祝い&お疲れパーティー」が催されていました。
 そこには極星メンバーだけでなく、アルディーニ兄弟や郁魅の姿も。





 時は遡り、数時間前。
 予選の終了直後―――

 地元の漁師さん達に囲まれ、祝福される恵。
 そんな恵に声を掛けてきたのは北条。
 恵のことを誤解していたようだった、と詫び、何か困った事があったら協力すると言って去っていきました。
 おお!やはり北条は気持ちの良い姉御キャラとして、これからも活躍してくれるようですね!!(^^)
 ここにまたひとつ、素敵な“繋がり”が出来ました!!

 北条に続き、吉野も恵に声を掛けます。
 選抜本選では自分が恵の応援団長だから!と明るく言う吉野。
 でしたが・・・。
 恵が吉野の側を離れた際に、ふみ緒は吉野に声を掛けます。
 ふみ緒の温かい言葉に、吉野は涙を溢れさせるのでした。

 ここの吉野、ギャグ調に描かれていますが、もしシリアス調に描かれていたら私も涙を誘われてしまっていたことでしょう。
 予選敗退となってしまった悔しさを胸に押し込め、友達である恵を気持ちよく応援しようとした吉野は、本当に本当に良い子。
 そんな吉野の気持ちを察し、温かく労ってくれたふみ緒さんは本当に良い「お母さん」。
 同じく予選敗退となっても、創真の活躍を喜んでくれていた榊も。
 予選にすら出られずとも、仲間達を全力で応援してくれた揚げ物コンビも。
 皆とっても良い人達。
 改めて、創真はとても素晴らしい所で暮らせていると思います。(^^)



 そうして、吉野の計らいによって予選終了パーティーが行われる運びになったのでした。

 談笑し合う面々。
 鴨肉について語り合う、郁魅と吉野。
 お!ジビエ限定とはいえ、「肉」が得意分野という共通点を持った吉野と郁魅はいつか関わってもらいたいと思っていましたが、その関わりの場をこういう形で設けてくれましたか!

 片や、榊から麹についての話を聞くタクミ。
 おお!確かにイタリアンと日本食の融合をスタイルにしているタクミにとって、日本食の大きな特徴の一つである麹の話は興味深いでしょうね。
 この関わりは予想だにしていませんでしたが、とても納得性のある描写でした!

 その一方で、丸井が実力者だったことが分かり、見る目が変わったと話す揚げ物コンビ。
 でも丸井の部屋で騒ぐのは相変わらず。
 見る目が変わっても扱いは変わらない、そんな男丸井善二。
 ・・・頑張れ丸井。


 そんな思いのほか極星メンバーと仲良く交流し合う、アルディーニ兄弟と郁魅。
 てっきり創真が彼らを誘ったのかと思っていたのですが、一色先輩が招待してくれたようです。
 十傑第七席である一色先輩に恐縮しつつも、内心で裸エプロンという姿にツッコまざるをえない郁魅達。
 タクミ:(気圧されてるオレ達がおかしいのか・・・?)
 いいえ、君達は至って正常です。
 ただ、他の方々が「慣れ」という恐怖に侵されてしまっているだけなのです(大苦笑)。


 そして、話題は前回ラストに登場した例の巨漢に。
 どうやら結構謎が多い生徒らしく、詳しく知る者はいない模様。
 良くない噂はよく聞かれるようですが・・・
 噂その1:ヤバい組織と繋がりがある
       ⇒これは叡山の傘下に入っていることを言っているのでしょうね。
 噂その2:暴力団を壊滅させた
       ⇒“懐柔させた”の間違いなのでは?その料理の腕をもって。
 噂その3:熊(もしくは牛)を一撃で倒す所を目撃
       ⇒クマの着ぐるみと戯れていたとかいうオチだったら笑ってやる。


 そんな中、伊武崎の姿が見当たりません。
 どうやら予選敗退となってしまった悔しさのあまり、自室に閉じこもってしまった模様。
 吉野によると、伊武崎はクールに振舞っているが意外とコドモだそうで。
 へ~~~。
 1年生の極星メンバーの中でもオトナな子と思っていたのですが、そんな一面があったとは意外でした。プライドは高い子だろうとは思ってましたが。
 神経質でヒステリックな子かと思いきや実は静かで理知的だった丸井のように、伊武崎も他の極星メンバー共々、これまで見えていなかった部分が明かされていきそうですね。


 予選を勝ち抜いた創真ら8名が挑むことになる、「秋の選抜本戦」の開催は2週間後とのこと。
 あれま。予選が終わった次の日にでも始まるとばかり思っていたのですが、結構時間を置くのですね。
 ということは、この2週間という期間をどう使うかによって、本戦での勝敗が大きく左右しそうです。

 そんな「秋の選抜」は、薙切えりなを除いた、現時点での遠月1年生最強を決める戦い。
 「現時点で」というのがさりげにミソですね。
 病欠などの何らかの理由で今回は選出されなかった生徒もいるかもしれませんし、後から急激に頭角を現してくる生徒もきっといるでしょうから。
 第4話の始業式の際に描かれていた、創真と同年代のライバル達。
 その中にアルディーニ兄弟や黒木場も居たわけですが、未だに半分以上のキャラクターが未登場のままですもの。(・・・ん?でも7:3分けのメガネの女の子って・・・、ひょっとして丸井を応援していたメガネちゃん!?)
 ここのシーン、創真・恵・タクミ以外の本戦出場者がバックに描かれていますが、皆「手」をアピールさせていますね。
 その中でアリスだけが唯一何かを持っているようなんですが・・・?
 ま、ここは単行本化された時には見切れてることでしょう。(単行本化されると、画面領域が縦幅は広がるけど横幅は狭まってしまうんですよね~★)

        
 創真との再戦に向けて、士気が高まるタクミ。
 そんなタクミに創真も応えますが・・・。

 ・・・創真、元気無いね・・・。

 いつもの創真なら、こういう時「おう!」と気風良く応えてくれる筈なのに・・・。
 笑ってくれてるけど、でも・・・。


 (・・・・・?)
 
 そんな創真の様子に気付いたのは―――



 皆のいる部屋から離れ、一人、ベランダに佇む創真。
 吉野らの計らいを汲んでパーティーに出席してくれたけど、やはり少しだけ一人になりたかったのでしょう。
 うう、この後姿が・・・!(><。)

 そんな創真に声を掛けたのは、恵。

恵ーーー!!!気付いてくれたんだねーーー!!!(p(TT)q)


 創真の様子がおかしかったという恵の言葉に、創真は「・・・・・そーかな・・・」と。
 肯定するでもなく、否定するでもなく。
 敢えて曖昧に答える創真。
 肯定したら、自分から内心の落ち込みを明かしてしまうことになってしまいますし、だからといって否定したら嘘になってしまいますものね。
 プライドと正直さ。
 こういったところにも、創真の“絶妙さ”が感じ取られます。


 ・・・不謹慎は百も承知で言わせて頂きます。
 ここら一帯の創真さんに胸キュンが止まりません(核爆)。
 だってね、創真って普段は強気で明朗快活な表情が多いじゃありませんか。
 そんな子が普段見せないアンニュイな表情をしちゃってたらもう・・・!
 これは母性本能?それともギャップ萌え?(←誰かこのバカを蹴ってやってください)
 


 そんなアホな考えは置いといて、と。

 やはり創真は、葉山との勝負を自分の敗北と捉えていました。
 いくら審査員が揉めようが、1点という超僅差であろうが「負けは負け」と。
 そしてやはり、本気で勝とうとしていたことも。

 「もっと 強くなりたい」

 ああ・・・、星が綺麗・・・。
 創真さんも綺麗・・・。

 じゃなくって!

 創真はこの敗北もまた、自分の糧にしていました。

 四宮戦での敗北で思い知ることになった、父親以外の強者の存在。“世界”の広さ。
 その時の「気付き」を、今度は知りたい、学びたいという「願望」へ。
 自分の向上心をより一層、高く、広く。

 そんな創真の姿に、彼の相当な悔しさを感じ取る恵。
 それと同時に、そんな悔しさにも縛られることなく前を向き続ける、彼の強さも。


 話題を変え、地元の食材をカレーに活かした恵を称賛する創真。
 ですが恵からすれば、今一つ実感が湧いていないようで。
 そうだね、崖っぷちに追い詰められていた当時からして見れば、今のこの状況は全く考えられなかったでしょう。
 そっか・・・、創真と出会い、初めて一緒に組んだあの時からもう半年経ったのですね・・・。

 恵は言います。全部創真のお陰だと。
 感謝の思いを述べながら、両手を軽く合わせる恵。
 それは言うまでもなく、「合掌パチン」のおまじない。(何となく意味合い的に、これからは「裏技」でなく「おまじない」と呼ばせて頂きますね)
 創真が恵に与えてくれたものの象徴です。

 そんな恵に、恵がここまでやれたのは元々いいものを持っていたからだと言う創真。

 「田所の料理いいよな 気持ちが温かくなるっつーか」
 「好きだよ俺」






○×△□ーーーーー!!!???




 

創真&恵派の皆様!!私達も宴ですよ!!!



 

 いえね、勿論料理が好きと言っているのですが、それでも・・・!!


 創真にそう言われ、満面の笑みでお礼を言う恵。

(⌒⌒)



 本当に嬉しそうに笑ってくれてるなあ~。
 恵のこういう所、本当に好きです。
 相手の言葉を純粋に受け止め、そして素直に自分の気持ちを返してくれるところが。
 やっぱり女の子は素直が一番ですよ、うん。


 そんな二人の微笑ましいやり取りを遠巻きに見ていた郁魅。
 まだ創真への気持ちに気付いてないのですか郁魅ちゃん・・・。傍から見れば一目瞭然なのに(苦笑)。
 まあ、創真と恵の仲の良さを考えると、気付かないままの方がいいかもだけど。

 そこへ吉野と榊という、新たな覗き隊二名追加(笑)。
 とりあえず吉野と榊には、これから良い仕事をしてくれることを心から期待しています。
 郁魅はまあ・・・頑張れ(苦笑)。


 
 



 そうして皆のもとへと戻った創真と恵。
 そこで二人は、一色先輩が最近ビジネスを始め、その所用で明日出掛けるという話を聞きます。
 ビジネス・・・。
 高校生という若い身でありながら独立起業・・・(汗)。
 えりなといい、叡山といい、やはり十傑になるほどの人物は「一介の学生」では収まらないようですね・・・!
 そのビジネスとは、極星畑で収穫した野菜を使ったものだそうで。
 お~!またもや既存の設定から上手く話を広げてきましたね附田先生!

 とここで、作品中でも有数の策士な一色先輩、何かを閃いた様子。
 創真と恵に手伝いを頼んできます。
 二人も興味を持ち、同行することになったのでした。


 文字通り(笑)伊武崎を引っ張ってきた吉野によって、パーティーは第2ラウンドへ突入。

 景気付けに一品(=ゲテモノ料理)を作ろうとする創真を必死に止める吉野と榊。
 ・・・この二人の様子だと、恵同様被害に遭ったな(苦笑)。にしても、ゲテモノ料理に挑むという事は・・・創真さん、お元気になられたようで何よりです(爆)。
 高級和牛をタレで食べようとした揚げ物コンビに激怒する郁魅。
 ・・・さすがは「ミート・ジェネラル」と新たに呼ばれたこともあり、鍋将軍ならぬ肉将軍な郁魅さん降臨です(笑)。あ~・・・、それと附田&佐伯先生すみません、スッは余計だったと思います。ゴッだけの方がテンポが良いかと。
 なんか熱血スイッチが入っちゃったタクミ。
 ・・・「三つ子の魂百までも」ということで。期待を裏切らず、タクミは泣き上戸でした(笑)。

 とまあ、だんだん場がカオスな流れに(笑)。

 そんな危険領域に入りつつある空気を無意識に感じ取ったのか(笑)、そろそろ休んだ方が良いのではと、恵は創真に提案しますが・・・。
 極星寮・・・というよりこの漫画の最大のカオスはそれを許しませんでした。

一色先輩、第三形態披露です(汗)。



 郁魅の反応がまともすぎる・・・(笑)。

 より盛り上がる宴。
 笑いあう面々。(あ、伊武崎も笑ってくれてる。良かった。(^^))

何かが放り投げられましたが、それは敢えてスルー。

 こうして夜はふけていったのでした。



 夜が明け、一色先輩の呼び声で起こされる創真と恵。
 一色先輩以外皆同じ部屋で寝落ちしているあたり、昨晩は相当盛り上がったようですね。う~ん、青春だ☆
 そして・・・頑張れ丸井、めっちゃ頑張れ。

 出掛ける身支度を整え、創真らが玄関から出ると。
 そこに居たのはビジネススタイルな一色先輩。

 『食戟のソーマ』ならぬ

衝撃のソーマ&メグミ(爆笑)


 
 イサミの激ヤセ以上の驚愕っぷりです。

 私は創真一筋なので、一色先輩のこの姿は「カッコいい」と思うより「うわ新鮮☆」って感じでしたね。
 むしろそんな一色先輩に対する創真達の反応の方が面白かった(笑)。


 そうして、一色先輩の仕事先へと向かう面々。
 果たして一色先輩のビジネスとは?



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 恵、ありがとう。

 前回でのモヤモヤした気持ちが、今回でかなり浄化されました。
 それぐらい、今回の恵の創真への働きかけは嬉しくもあり有難かったです。



 覚えておいででしょうか?
 単行本第2巻感想の最後の方にて、私が「創真は「ああいう子」だからこそ、恵(癒し)が必要に思う」と述べたことを。
 今回はそれがまさに示されていました。


 創真は「ああいう」プライドが高くて好戦的な子です。
 そして
 「ああいう」妥協なんて一切しない、とても自分に厳しい子です。
 一途で向上心が高く、迷い無く目標に向かって真っすぐ進む創真。
 彼のそんなところは、物凄い“力”を生み出す反面、非常な“危うさ”でもあるのではないか。
 第27話【敗北の苦み】を読んで以降、そんな不安を抱いていました。

 だからこそ、思ったのです。

 創真には、常に傍に寄り添い、温もりや安らぎを与えてくれる子が必要だと。



 いつも創真と一緒にいて、彼の姿をずっと見てきた恵。
 その事が地盤とされ、遂に今回「創真への眼力」として発揮されました。
 誰もが気付かなかった中、恵だけは創真の胸の内に気付いてくれたわけですが・・・。
 ここ最近、ちょっぴり思っていたんです。
 創真に好意を持ってくれる人は沢山いるけど、彼を理解してくれる人はどれぐらいいるだろう・・・、と。
 創真は難解な子ではありませんが、非常に“絶妙”な子ですから・・・。
 そして恵は、そんな私の心配にも見事応えてくれました。
 審査員全員から満点を貰う気だったと冗談調に言いながらも、実際に本気だったことを。
 もっと強くなりたいという言葉から、敗北への悔しさと、変わらず前を向き続ける意志を。
 ちゃんと恵は創真の思いを理解してくれていました。
 四宮との敗北の際は気付けなかったけど、時の重なりと共に創真への理解を深めてくれていた恵。
 彼女には、創真の最大の理解者になってもらいたいと願っています。



 そんな創真への着眼と尊敬、そして感謝の思いが描かれていた恵でしたが、同時に創真も恵に対する思いが描かれていましたね!

 基本的に裏表がありませんが、同時にプライドも高い創真。
 そんな彼はこれまで、内面に触れる繊細な表情はあまり見せてきませんでした。
 だけど、恵の前ではそんな表情、そして思いを見せるようになっているんです。
 今回もそうでしたが、個人的にその先駆けと感じたのは第46話で「今の時点で負けてる事はちっとも問題じゃない」と話した時の、あの柔らかい笑みですね。
 きっとそれは、「心を許す」とか「信頼する」といったものとは似て非なる思い。
 無意識にかもしれませんが、創真は恵に「自分」を預けているのではないのでしょうか。
 今回の後半ではいつもの元気な創真に戻れたのも、恵に自分の気持ちを打ち明けられたのが大きかったのではと思います。(^^)


 そして、恵の料理に対する創真の思いも。
 これまで数多の人々をその料理で笑顔にさせてきた創真。
 ですが。
 創真自身が誰かの料理を食べて笑顔になったのは、全くと言っていいほど無いのですよ。
 料理に対するリアクションは時々見せますが、その表情はいずれも「驚き」。「笑顔」ではありません。
 それは何故か。
 個人的に、私はこう考えています。
 美味しい料理を食べた時、人が思う事は大きく分けて以下の3つ。
 一つ目:その美味しさを純粋に喜ぶ。
 二つ目:その美味しさを、誰かと共有したいと思う。

 そして
 三つ目:その料理と同じぐらい自分も美味しく作りたいと思う、もしくは超えたいと思う。
 創真はまさに三つ目のタイプだと思うのです。
 創真は、本物の「プロ意識」と果て無き向上心を、素で持っている子だから。
 美味しい料理を口にしても、美味しさへの喜びより先に、その料理や作った者への対抗心を先に感じてしまうのではないのでしょうか。
 そんな創真が、美味しいと笑顔になった数少ない料理、それが。
 第14話【恵の庭】で、恵が作ったおにぎり。
 その回では一色先輩のトマトにも良い笑顔を見せていましたが、トマトは料理ではなく食材ですからね。
 小さめのコマで、しかもプニキャラ状態でしたが、確かにここで創真は恵の料理の美味しさに無邪気に喜び、そして素直に感心していました。
 その当時から創真は恵の料理を認め、好いてくれていたのですよね・・・。
 改めて、第23話【存在の証明】で創真が恵に言った「お前のおにぎり ほんとうに美味かった」というセリフが、どれだけ深い思いが込められていた言葉だったのかというのを感じます。

 そして、その第23話にはもう一つ、今回との繋がりが感じ取られました。
 それは、「料理というのは、皿の上に自分の全部を載せること」という言葉。
 これも創真が恵に言ったセリフですが、この言葉は裏を返せば「料理は、それを作った者の人となりそのもの」ということなのでは。
 そう考えると創真は恵自身にも好意を持ってくれていると言えるんですよね。


 今回最大の爆弾発言(笑)である、創真のこの言葉。
 「好きだよ 俺」
 今に始まった事じゃありませんが(笑)、創真はどストレートな物言いをしてくる子ですよね。
 ですから他の事でも、好きか嫌いかと聞かれたら、「好き」という言葉は口にするでしょう。

 でも。

 普段の創真の口調から考えれば、「好きだ」と言うと思うのです。
 なのに、この時は「好きだ」と言っているのですよね・・・。

 「ぞ」と「よ」。

 たかが一文字。

 されど一文字!!

 最近本誌の方で、漫画賞の審査員を務めておられた附田先生。
 その際のコメントで、キャラクターの言葉に背景を反映させることは常に心がけていると仰っていました。
 数多くのキャラクターの中で、附田先生がとりわけ言葉に留意しているキャラクターは間違いなく創真でしょう。
 それだけ創真の言葉は、非常に絶妙な配分で真実性と様々な要素が組み込まれています。
 そんな附田先生によって、創真が口にしたこの言葉。
 一文字の違い。
 軽く扱っていいわけがありません。 
 私としては、この言葉に優しさと柔らかさ、そして誠実さがとても感じられました。
 この言葉もまた、創真の内面に触れた言葉だったと思います。




 まだ本戦が控えているわけですが、その前に「予選」という戦いを終えた面々の総括と言えた今回。
 勝ち上がった者。予選落ちしてしまった者。
 それぞれの描写がありながら、その中で特異的に描かれていた創真。
 予選は勝ち上がったものの、葉山との勝負には敗北したという事に悔しさと更なる精進を決意するという、他の本戦出場者には見られない心情が描写されていました。
 眼の前の事実をしっかり捉えつつ、同時にずっと先の事も見据えている。
 そんな、より一層掘り下げられていた彼の絶妙さが印象的でした。

 その一方で、恵と北条との和解、極星メンバー・アルディーニ兄弟・郁魅らの交流、そして創真と恵の気持ちの交わし合いも。
 “横”の広がりと“縦”の掘り下げ、両方が大変良く描かれていた回だったと思います!



 では最後に。

 附田&佐伯先生ありがとうございます。
 
 創真&恵派の読者にとってはとりわけ最高の回だった第50話から、丁度10回目の今回に設けてくださった、創真と恵のやり取り。
 星空の下での語り合いという、今回の素敵シチュエーション。
 極星寮にはあんなに立派なベランダがあるというのに、何でそのシチュを描いてこないのか。
 そうず~~~っと思っていただけに、今回はもうなんのご褒美かと思ってしまいました。
 創真が落ち込んでいなかったら、きっと今の3倍のテンションで騒いでた(笑)。
 
 そんな二人のやり取り。
 ほっこりほかほか感が半端無かったです。(^^)
 ピュア最高。
 イノセントは正義。


 贔屓目入っていると言われても構いません。
 創真の相手は恵しかいない
 改めて、心から思います!!!