あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第83話感想

2014-08-31 23:40:00 | 食戟のソーマ

 遅ればせながら、「ジャンプ NEXT!!(vol.4)」を拝読。
 お目当ては本誌から移籍となった『SOUL CATCHER(S)』!
 本誌で連載中は、『ソーマ』、『暗殺教室』に次いで応援していた作品だったのですがね~、移籍と知った時は結構残念でした。
 まあ、打ち切りよりかは遥かにマシなのですが。
 そして今回から連載再開となったわけですが、人気投票の結果も発表されていましたね!
 結果は予想通りといった感じ。
 ・・・ですが。
 びっくりしたのが投票数。

 さんまんごせんて・・・!!

 確か『ワールドトリガー』の時は26000通ぐらいでしたよね?
 あの時も投票数の多さに驚かされましたが・・・上には上がいた・・・(汗)。
 『黒子のバスケ』並みの票数に、影なる人気作だったんだな~とつくづく思いました。
 だからこそ、「NEXT!!」の牽引役に抜擢されたのでしょうね。(^^)

 でも、こういうのを見るとどうしても『ソーマ』の投票数と比較してしまう・・・。
 今度は最低でも10000越えはしてもらいたいな~。




 それではジャンプ発売日の日付に変わる寸前ですが(爆)、今回の週刊感想に入りたいと思います。
 今回は自分でも思いがけず長い感想になってしまいました・・・(汗)。
 どうかご了承ください。


 週刊少年ジャンプ2014年39号掲載。
 掲載順第5位
 第83話 【追う者と追われる者】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 漫画間違えた。







 そう、本気で思った冒頭。



 

 そしてページを捲って感じたことは。

 寂しっ。

 せめて明るい場所でやりなさいよ美作さん・・・。



 ということで、1ページ目から顔の筋肉が硬直しましたが、すぐに創真くんの正面顔のお陰で硬直がほぐれました。ありがとう。



 美作が一人劇場(笑)をやっているその頃、創真は引き続き早津田とビーフシチューの改良に取り組んでいました。

 ビーフシチューの改良の方向性は
 ①牛肉をいかに美味しく食べさせるか
 ②デミグラスソースを変えてみるか
 ③出汁[フォン]にこだわるか
 以上の3点だそうで、創真はやはりビーフシチューのメインである牛肉の美味しさに重点を置いた改良に挑んでみることに。

 ですが、なかなか上手くいかず。
 う~ん、やはり一度完成されたレシピを更に改良するのは難しいのですね・・・。
 
それを考えると、あの土壇場でレシピを更に進化させたタクミはやはり大したものですよ。

 いっそ丸ごとレシピを変えてみては?と早津田が言うものの、創真としては隠し味の白味噌は出来れば崩したくありませんでした。
 確かに。
 この白味噌の隠し味は、当時の創真の試行錯誤と努力の果てに辿り着いた答えの象徴ですからね。
 美作に、この品を通して「料理をする本物の喜び」とはどういうものかを分かって欲しいであろう創真にとって、ここは外したくないというのはよく分かります。


 白味噌のまろやかさを活かしたまま、牛肉の旨さをより引き立たせるにはどうしたらいいか・・・。
 創真達は完全に行き詰まってしまいます。

 考え込みながら、改めて今回の勝負の異様さを感じる創真。
 郁魅との勝負の時は「A5肉の旨さ」に、アリスの時は「分子料理の驚きの演出」にと、それぞれ相手の得意分野に対抗する策を考えてきたものの、「相手の模倣」というスタイルの美作には特徴的な部分がありません。
 これは、美作を介した自分自身との勝負。


 ここのやってる事は自分自身との追いかけっこ・・・のコマ。
 めちゃテンション上がりました。
 背中合わせの創真と創真・・・!!うおおおお!!
 こういう「もう1人の自分」みたいな、背中合わせ描写大好きなんですよー!!
 もっと大きいコマで、いや1ページ丸ごと使って描いてくださってもよかったのに!
 ビバイメージ画!!


 客観的な意見を貰うために早津田に試食してもらったわけですが、当のご本人のお腹はもうポンポコリン★
 創真の料理を残すなんて出来ないと、これまでの品を全部完食していた早津田くん。
 その気概は高く買おう。(←何様)


 そういうわけで、残念ながら早津田はいまひとつ役に立たず。
 さて、他に舌が確かな人物は・・・?






 って。

 えりなぁ!?!?

 そりゃ確かにこの作品中で一番優れた味覚の持ち主ですけども!
 まさかこんな形で登場するとは思いもしませんでしたよ。
 よかったね出番があって。(←)

 少女マンガを読んでるえりな。
 ヒロインとその彼氏が手を繋いで下校するのではと、想像するだけでドキドキのプルプル。
 どんだけピュアやねん。
 『To L●VEる』とか読んだらどうなっちゃうんだろこの子。

 っていうか、夏休みにカップル達が手を繋いでいた時は「くだらない」なんて言ってたくせにやっぱり恋愛に興味深々じゃありませんか。(┐( -"-)┌)

 そんなマンガは8巻。
 サブタイトルは「心をのせて」。
 これ絶対本作の単行本の事を言ってますね分かります。
 ほんと巻末に番外編が載ってるお陰で続きが気になる引きで終わってましたものね~~~。
 こういうのを自虐ネタというのでしょうか?ねええりなサン?

 続きが気になるものの、次の巻は無く、新戸に持ってくるよう言うえりな。
 ですが気付きます。
 新戸はいないことに。
 葉山に負けてしまったことで、新戸はえりなに合わせる顔が無いと、自らえりなの傍から去っていました。
 まあ、郁魅の時のようにえりなが新戸を切り捨てていなくて何よりです。
 さすがに自身の「最後の砦」を自ら捨てるようなことはしませんでしたか。

 いつも当たり前のように傍にいて世話をしてくれていた新戸がいない今、えりなは単行本の入手方法すら分かりませんでした。
 どんだけ世間知らずだっちゅーねん。
 この調子だときっとインターネットすらも知りませんよこの子!
 夜の市街地に放り出されたりしたらマジで警察のお世話になりますよこの子!!
 てゆーか仙左衛門の書斎に少女漫画があったりしたら逆に怖いわ!!!
 ふう、ふう・・・、ツッコみきれんよこの子。



 と、寂しさを覚えていたその時、来客が。
 新戸が戻ってきてくれたと思い、全開の笑顔で迎えるえりな。

 ・・・と思ったら。

 いたのは創真さん。(&早津田)



 不覚な姿を思いっきり目撃されてしまう。
 これツンデレヒロインの運命。

 そんなヒロインの油断している所に偶然立ち会う。
 これ主人公の天命。



 早津田グッジョブ☆
 “外”では絶対見せないえりなのレアスマイルを見事カメラに収めましたね。
 これはいい揺すりのネタをゲットだぜ♪(←鬼)

 薙切の邸宅に入るには守衛のチェックがあったようでしたが、それも偶然アリスと会ったことによって顔パスで通れたとのこと。
 相手に行きつくまでのガードもあっさり突破。
 これも主人公(っていうか創真の)スキル☆


 というわけで、
 畏れ多い!!と強く突っぱねる⇒素直すぎて、いま一つ通じず。
 忙しいから相手をする暇は無いと断る⇒あっさり嘘を見破られる。(ていうか自爆)
 (もはや弱声で)お引き取りを願う⇒最後のトドメ 

 結果。
 陥落。


 基本天然、時に計算、そして天の運さえも味方に付けてツンデレの拒絶を引っぺがす。
 やっぱ創真さんって最強♪♪♪



 そして漫画の続きという誘惑に負け、えりなは味見を了承します。
 
この全巻持ってる極星寮の人物って・・・。
 やはり恵なのでしょうか?
 いよいよ恵とえりなメインヒロイン二人が邂逅となるのでしょうか!?
 ま、一色先輩とかだったらオチとして最高だけど(核爆)。 



 薙切邸に入り、えりなに件のビーフシチューを出す創真。
 ここで創真がビーフシチューの説明をする中でパセリやローリエと一緒に「エストラゴン」という名も口にしていますが、これもブーケガルニの代表格として用いられる香草です。
 というわけでちょこっと説明。

 エストラゴン・・・キク科の多年草。日本の香草である「よもぎ」の近縁種。
           欧米では広く多用されており、特にフランスではセルフィーユ、パセリと並ぶ三大ハーブの一つとして扱われている。
           別名、「食通のハーブ」とも。
           フランス種とロシア種の二つに大別されるが、香りの強いフランス種に対し、ロシア種は香りが穏やか。
           スターアニス(八角)のような甘くやわらかい芳香と、僅かな苦味を持つ。
           日本では栽培が難しいため乾燥ものが主に使われているが、本当は生の方が望ましい。 
           鶏肉や魚との相性が良く、酢に漬け込んだりバターに練りこんだりするほか、ドレッシングやソース等にも用いられる。
           淡白な味を引き立て、料理の味を劇的に変化させることから「魔法の竜」と呼ばれている。(「エストラゴン」という名は「小さい竜」という意味とのこと)



 ここで、なんと口にしなくとも、隠し味に白味噌が使われていることをえりなは見抜きます!!
 ・・・さすがですね。
 これまでの人生を味見で歩んできたのは伊達ではないということですか。


 そしていざ試食。
 案の定、ダメ出しするえりな。
 一般レベルの相手に出すとするならばこれで問題はないのだろうが、「秋の選抜」という美食の祭典に出す品としては相応しくないと。
 「このお題の事を何も理解していないのね」
 ほう☆
 ここで遂に、今回の選抜のお題の真のテーマについて迫ることになりましたか!



 一方、そんなやり取りを遠目に見ていたのは仙左衛門。
 始業式の時も二人のやり取りを遠目に見ていたし(第4話)、やはり一番の事情通はこの方のようです。

 どうやら準決勝である第二回戦では審査員が代わるらしく、仙左衛門は決勝戦で再び審査委員長として出るとのこと。
 確かに第二回戦でもおはだけ連発していたら、読者もウンザリしちゃうしね(爆)。
 ということは大泉のお爺ちゃまも、もう出ないの~~~?
 他の審査員達と違って唯一名前も明かされていたのだし、一番存在感もあったし、ぜひとも引き続き審査を受け持ってもらいたいんですが・・・。
 そしてタクミの時のように、創真の品も「天晴れ!」と褒めてもらいたい・・・!


 では、準決勝の審査員は一体誰が務めるのかというと―――

 よっしゃ!!
 やっとお目見えですか!
 それはザ・マン・オブ・インパクトこと堂島先輩!!
 相変わらずで何よりです(苦笑)。



 いや~俄然盛り上がってきましたね!!
 仙左衛門や城一郎に並ぶ「見届け人」として申し分ない人物である堂島先輩の再登場が確定したことで、また重要な“動き”が起こりそうです!!

 

 

そして次回は表紙&巻頭カラー!!やっほーい!!
\(><)/ 

 

 楽しみ過ぎて、夢に見ちゃった☆(実話)
 

 


 

 

 今回は個人的に見て、美作の追跡[トレース]への対策の“切り口”がはっきり掴めた内容でしたね。
 その分、これから巻き起こるであろう人間模様にかなりの期待が湧きあがりました!!



 それにしても創真と早津田がどんどん良いコンビになってきてますね~。
 元々創真は多面性豊かでコミュ力も高いため色んなキャラクターと息が合う子ですが、早津田とは良い兄貴分と弟分といった感じで、なんだか微笑ましさまで感じてきちゃいました。(^^)
 う~ん、これで早津田が記者でさえなければ、本当に安心して見ていられるんだけど・・・。



 そして今回、予想外も予想外でアドバイザーに選ばれたえりな。

 相手が自分をどう思っているかとか、立場とかなんて基本お構いなし。
 本当に、創真は自分から「隔たり」を作らない子ですよね。(^^)
 彼のそういう所が無遠慮なところであり、フレンドリーなところでもあるのですよね。

 郁魅に対しては冷酷に切り捨てていたのに対し、新戸への対応はまるで違っていたえりな。
 それだけ、えりなにとって新戸は特別な存在だったのでしょう。
 幼い頃から自分に仕え、純粋に尊敬し、尽力し、守ってくれていた新戸。
 従姉妹であるアリスともライバル関係であるという、ある意味で周囲は敵ばかりという世界に身を置いているえりなにとって、新戸は唯一と言っていいほどの、心を許せる相手だったのでしょう。・・・それでも、主君と従者という「上下」の関係は崩さなかったようですが。
 まさに新戸は、えりながそのままの自分でいられる「最後の砦」だったといえます。

 ですが。

 「最後の砦」であった新戸ですが、これはもう一つの意味も持っていたと私は考えています。
 それはえりなの“世界”への。
 もはやえりなを神聖視すらして敬っていた新戸。
 それ故に、えりなに従わない者は全て敵視し、これまで過保護なほどに外部からの接触からえりなを護っていました。
 でもそれは、えりなの“世界”を極端に狭くしていたのでは。
 新戸がいない今、これはチャンスとも言えると思うのです。えりなの“世界”を広げるための。
 創真も“世界”が狭い子ではありましたが、合宿編をきっかけにどんどん“世界”が広がりつつあります。
 ですが、えりなは依然として「狭い」ままでしたからね・・・。
 しかもえりなの場合、料理だけでなく人間関係もという、創真以上の「狭さ」でしたから。
 これを機に、えりなの“世界”が広がってくれればと思います。
 ・・・もっとも・・・。
 世界が広がるということは、これまで経験したことの無かった波乱や苦悩も生まれるという事でもあるのですが・・・。
 でもそれを経験してこその成長ですからね。

 今回の中盤の展開は、番外編『夏休みのエリナ』に通じる感想をかなり抱きました。
 その上で当の番外編の自虐ネタを入れてくるあたり、附田先生の巧みな手腕にはもはや感嘆するばかり。
 マジで凄いです附田先生。

 新戸がいなく、“自分の世界”に変化を起こせる状況にいるえりなに今、創真が接触してきたこと。
 料理人人生が懸っているという、重要な勝負を前にした創真に、(本人は意図してないとはいえ)えりなが重要なアドバイザーになったこと。
 やはり二人の浅からぬ縁を感じずにはいられません。

 

 さて。
 これまでの自分を超えるには、やはり他者からの助言は不可欠。
 今回久し振りに創真の料理を口にし、意見を述べたえりなでしたが、その内容は的を射ていたものでしたね。
 しかも食べる前に隠し味を言い当てるとは、彼女が「神の舌」だけの人物ではない、味見役としての百戦錬磨であることを今回ようやく認めることが出来ました。
 「滑稽だ」と嘲笑うのは余計でしたけど。
 なので、私も返させて頂きます。
 そんな事言ってるけどえりな、気付いてないでしょう?このお題のもう一つの事実に。

 
 創真を尊敬・応援している恵とは反対に、創真を蔑視・否定しているえりな。
 ですが、きっとえりなはそういった「敵対方面」から創真を伸ばす存在なのでしょう。
 「クレームは最大のアドバイス」
 こういう言葉を聞いたことがありました。
 まさに創真はそういう否定発言さえも、「自分の至らぬ点の指摘」として己の糧としていくでしょうね。
 素直で前向き、そして器の大きい所が創真の最大の武器なのですから。

 そしてえりなが口にした「お題の意味」。
 創真への見下しのつもりで言ったのでしょうが、これ見事なヒントになっちゃってますね。
 創真に対して意地の悪いえりなのことですから、きっと助言になるようなことは言うつもりなど無いのでしょう。
 ですが、そもそも第一回戦のお題発表の時点で最初のヒントを言っちゃってるんですよねこの子。
 それは「弁当は日本で発達してきた独自の文化であり、世界にリードしている分野」だと言ったこと。
 いや~~~それを思いながら当時のえりなを見返すと笑える笑える笑える♪(Sうさぎ発生)
 創真は学識は浅いでしょうが賢い子です。
 きっとえりなのこの発言からお題の真のテーマに気付くことでしょう。
 そしてえりなは創真に礼を言われ、自分が創真にヒントを与えるという自爆発言をしてしまったことに凹むといいと思います。(Sうさぎ大量発生)




 そんな選抜の「お題の意味」ですが、私がこれまで散々述べてきたように、「日本独自の進化・発展を遂げた料理」でまず間違いないと思います。
 それを考えると、「これが日本で進化を遂げた料理だ!!」と誇示できるような、「世界」に目を向けた料理をこの美食の祭典では求められているのかもしれません。
 そうして見直してみると、
日本独自の進化した弁当箱である「ランチジャー」を用い、定番を踏まえながらも革新的な品だった第一回戦の『ゆきひら流進化系のり弁』は偶然にもお題の真のテーマにも合っていたのですね!
 それだけでなく、予選の『カレーリゾットオムライス』も。
 これはさほど目新しくない品だったかもしれません・・・・・日本人から見れば。
 ですが、外国の人達から見ればこの品はかなり新鮮な料理だと思われます。
 なぜなら、オムライスは日本生まれの料理だから。

 
 凄い・・・!!
 読み込むほどに、全ての点と点が繋がっていく・・・!!

 附田先生、森崎先生、貴方がた天才ですか!?



 こうなると、今回のビーフシチューの改良の方向性がだいぶ見えてきましたね。
 このビーフシチューを、日本独自の発想・工夫を加えてより進化させるにはどうしたらいいか・・・。
 そして同時に、白味噌のまろやかさを活かしたままで、牛肉の美味しさを引き出すにはどうすべきか・・・。
 白味噌、牛肉ときて、とりあえず私の浅知恵で思いつくのは「味噌漬け」でしょうかねえ~。
 味噌漬けは日本独特の手法ですし、これなら牛肉と白味噌は更に味が調和すると思いますし・・・。
 あとは、前回の感想で乾物が出汁の素材として非常に優秀なのを知った時に思い浮かんだことなのですが、牛肉を乾燥させた物―――ビーフジャーキーで出汁[フォン]を引いてみるとか・・・。
 私が思いつくのはそれくらいですね。
 あとは創真の柔軟な発想に期待したいと思います。
 (タクミVS美作戦で、タクミの十八番である「日本食との融合」が無かったのも、今回は創真がこれを行なうという布石だったのでしょうか?・・・と考えるのは深読みしすぎでしょうかね?)


 冒頭で衝撃の爆弾を落とした(笑)美作の一人劇場。
 ですが、これはギャグとしてだけではなく、美作のトレースと“今”の創真との「ズレ」を感じました。
 実家の「ゆきひら」と地元の人達を中心にこれまで歩んできた、それが美作がトレースしている創真。
 ですが、遠月学園に来て世界の広さを知った今の創真は、“外の世界”に目を向け始めています。
 やはりそれが今回の勝敗の鍵になるようですね。
 そして・・・。
 創真がそんな“外の世界”に気付くことが出来たのは、他ならぬ、タクミのお陰。
 そこがもし描かれてくれるならば、私としては嬉しい限りなのですが・・・。(^^)
 


 
最後に、全てを持って行ってしまった(笑)堂島先輩について。
 今回も審査員として、創真の食戟を見届けてくれることになった堂島先輩。
 今回で初めて、堂島先輩は創真の料理を食べることになるのですね・・・。
 ・・・ふみ緒さんは、城一郎と創真を似た者親子だと言っていたけど・・・。
 堂島先輩は。
 堂島先輩なら。
 創真と城一郎の“違う所”を分かってくれるように思います。
 きっと今回の食戟は、城一郎では出来ない事を創真はしてくれるそう私は思っていますから。(^^)
 城一郎とはまた違った形で、創真を遠くから見守ってくれている堂島先輩。
 合宿の時のように、創真と堂島先輩がゆっくりお話出来る機会があるといいな~と願っています。
 たとえまたもやお風呂場でも(爆)。





 美作のイメージトレーニング、新戸不在の影響、えりなの発言。
 ひとつの出来事が「それだけ」に留まらない。
 それがこの作品の凄さの一つです!!

 「インパクト」で大いに楽しむだけでなく、「深さ」でもとても考察し甲斐があり、今回は本当に読み応えがあったと思います。



 さあ、日付が変わるまでもう少し!
 朝一番でコンビニに突撃してきまーす!!(←)

 


『食戟のソーマ』単行本第6巻感想

2014-08-26 23:30:00 | 単行本感想

 本当は単行本第9巻&「ジャンパック」発売記念に合わせて9月4日にUPしようと思っていた、今回の単行本感想。
 ですが、今週の本編がこの第6巻感想の内容にかなりタイムリーだったので、予定を繰り上げさせてもらいました。

 といっても。

 御免なさい。
 すみません。
 申し訳ありません。

 今回もまた、創真&えりな派の方々を敵に回す考察を述べています。
 前巻の時以上にやばい内容なので述べていいものかどうか少々迷ったのですが、彼らをもう一度見直すためにも敢えて述べさせて頂きました。
 これもまた個人の勝手な考えであり、ある意味で後ろ向きな考えでもあるのですが、どうかいち読者の戯言と思って軽く読んでくだされば幸いです。


 あ。
 あと・・・。
 出来ることなら、本編が決勝戦に入る前までに次巻(第7巻)の感想もUP出来たらと考えています。
 第7巻で述べようと思っている内容も、割とタイムリーになると思うので。
 ただ、述べたいものははっきりしているのですが、それを纏めるのが中々大変で・・・。
 とりあえず頑張って取り組むことにします。(ま、その前に今週の感想からですけどね☆)



 それでは・・・いってみましょう。





 2014年2月4日。その日にこの第6巻は発売となりました。
 掲載内容は第40話【帰還】から、第48話【未知なる既知】まで。
 そして今巻でも番外編が最後に収録されています。
 今回は「ジャンプLIVE」第1号で掲載された『真夏の肉魅さん』が。

 本編の一周年を機会に始めた週刊感想。
 それが、この巻に掲載されている第48話からでした。
 なので今回から整理も兼ねて、当時の週刊感想をリンクしていこうかと思います。(といっても、この第6巻には1話分だけしか載っていませんが/爆)


  ~第48話~ 【未知なる既知】



表紙
 さてさて、今回は誰が表紙に選ばれたかというと、薙切アリスと彼女のお付き君でした。
 イラストのシチュエーションは、ピクニックに出掛けた先で休憩とばかりにフルーツをつまむアリスと、そんな彼女にリンゴを剥いているお付き君というもの。
 さすがはお嬢様。フルーツの盛り合わせとはさりげに贅沢。

 白い肌と髪(銀髪)に赤い目と、正真正銘アルビノルックスなアリス。
 そして黒髪に黒みがかった目と、名前の通り・・・おっといけない、彼の名前が明かされるのは次巻でしたっけ。黒がメインカラーのお付き君。
 まさに「白と黒」といった、カラーリング的にもピッタリな2人です。
  
 ちなみにこの表紙イラストには、公式ツイッターにて描き下ろし漫画が掲載されておりますので(掲載日時:2014年1月27日)気になる方はそちらをどうぞ☆
 自分で言っときながら、早くも矛盾なことをする。
 それがアリスクオリティ(苦笑)。



裏表紙
 表紙はアリスペア、それなら裏表紙は・・・?
 と思っていたら、この第6巻で初登場の『葉山アキラ』が早くも取り上げられることに。
 今巻の内容的に城一郎かもとも思っていたのですが、ある意味ラスボスな人物ですし、ここで取り上げるのは確かに時期尚早ですよね。

 スパイスの苗木に水をやっている葉山。
 このイラストだけなら、ごく日常的なワンシーンなのですが・・・。
 実際は本編でも語られていたとおり、水やり当番を『汐見潤』教授が忘れていたので代わりにやっていたのでした☆
 色々とダメな汐見を、なんだかんだで面倒を看てくれてる葉山。
 外見上はもとより、性格的にもホントどっちが年上だかわかりゃしません(笑)。
 ま、これはこれで良いコンビと言えますが。



附田先生コメント
 この第6巻に収録されている第48話【未知なる既知】で、めでたく連載一周年を迎えた『食戟のソーマ』。(正確には第49話で達成なのですが)(←禁句)
 連載が始まってからというもの、非常に充実した日々だったと振り返る附田先生。
 人間ギチギチしてるうちが華。
 
私も全く同意見。
 余白の多い薄い人生より、詰め込まれた濃い人生を送りたいものです。
 でも体調は崩さない程度の詰め込みで、これからもどうか頑張ってくださいね附田先生。(^^)



中表紙
 従姉妹という理由から?第2巻のえりなと同じくベッドで寝転がっているアリス。
 これまた無防備な姿を晒してるわけですが・・・。
 さすがに短パンはちゃんと穿きましょう!!!(///)

 それとは別に、今回の中表紙はこれまでと少し違って、サブタイトルの書式だけでなく作品タイトルや巻数にまでアレンジが加えられていますね。
 作品タイトルはポップ調に、そして今回の巻数である「6」の文字がベッドの模様として入っています。
 今後の中表紙もこのような感じで、イラスト内に巻数やサブタイトルが組み込まれていくのでしょうか?



特別付録
  今回は創真と城一郎、そして葉山ら三名によるレシピが。
 まずは66ページに、創真の[りんごの洋風がゆ(リゾット)]が掲載。
 恒例の附田先生による挿絵は、創真の調理着夏バージョン。
 腕まくりな創真だー♪わーい♪ (腕まくりの創真って、逞しさ倍増でとっても好きv)

 そして86ページには[城一郎特製 朝のこってりラーメン]が載っていますが―――
 城一郎父さんにほっこり。()
 息子さんへの愛情がとっても感じられる、大変良い挿絵&呟きでした。
 ちなみに「テンペ」が入手できない場合は、高野豆腐で代用できるかと思います。(さすがに触感は違いますが、同じ大豆製品ということで)

 126ページでは、葉山が[コリバタカレー]をご紹介。
 簡単に作れると葉山は言ってますが・・・。これ結構本格的なカレーですよ?(汗)
 とろみの一切ない本式のカレーなので、ひょっとしたら好みが分かれるレシピかもしれませんね。(※とろみのあるカレーは日本式☆)


 今巻最初の挿絵は26ページに。
 乾の超簡潔コメントに一人ツッコむ叡山。
 なんか四宮みたい(笑)。

 さり気に多いと思われる榊の隠れファン。
 そんな方々の熱いリクエストに応えた、彼女の「あらびあ~ん」姿は46ページに。
 榊ファンの皆様良かったね☆

 106ページには、世界を旅してた頃の城一郎が。場所はアメリカ西部あたりでしょうか?
 それにしても、トランク一つと料理の腕前だけで世界を渡り歩いたというあたり、改めて城一郎は凄いことをやっていたのですね~。

 ジャンプ本誌で「全力少年―――」と煽り文が付けられていた第46話扉絵の一色先輩。
 そんな夏を堪能する姿が146ページにも。
 ・・・ひとりぼっちで(苦笑)。

 一色先輩の挿絵が第46話の裏話なら、166ページには第47話の裏話が。
 「秋の選抜」の本戦会場である「月天の間」にて掲げられている歴代十傑第一席の肖像。
 ですがこの伝統、傍から見るにはいいものの、実際その立場になってみるとそうでもないようで。
 少なくとも当時の若かりし四宮は、軽く晒し者のような気分だった模様です(苦笑)。

 そして170ページには、直前の第48話扉絵に描かれていなかった選抜メンバーの中から、極星ガールズが抜擢。
 にしても、佐伯先生・・・
 いくら恵がキメられない子だからって、これはやり過ぎかと。



番外編 『真夏の肉魅さん』
 スマホ等で、ジャンプの作品や関連情報が閲覧できる「ジャンプLIVE」。
 今回の番外編は、そんな「ジャンプLIVE」に掲載された『真夏の肉魅さん』です。
 
 夏休みに入る直前でしょうか?(夏休み中は選抜の修行に励んでいたでしょうから)
 丼研の部室で、今日も丼物の研究に勤しむ郁魅。
 だけどやはり「丼物」だけあって火を使い、おまけにクーラーも無いらしく、その暑さに郁魅は普段以上の露出に。
 私から言わせれば、普段とそれほど変わらないような気がするけど(爆)。

 そんな郁魅の格好を目の毒と注意する小西先輩でしたが、一番の原因は己の季節感無視なライダース姿だったという。
 どうやら小西先輩は、暑かろうが寒かろうが常にライダースでいるというポリシーをお持ちの様子。
 なにそのこだわり。
 常に「ゆきひら」シャツの創真とは似ても似つかぬこだわりだな。

 ・・・と思っていたら、当のご本人ご登場☆
 ヘラ顔とはちょっと違うこの創真のほのぼのな笑顔。これからは「ホノ顔」と呼ばせて頂きましょう。
 ああ可愛いv

 第13話ラストで「たまには遊びに行く」と言ったことを守り、こうして丼研を訪れてくれた創真。
 本当に創真は無責任な発言はしない子ですよね。(^^)

 
創真が来たことによって、一気に乙女モードな郁魅ちゃん。
 もじもじと新作の丼物を勧めるものの、「暑いから」とあっさり断る創真さん(苦笑)。

 丼物の代わりに皆で食べよう、と創真が取り出したのは、縁日の屋台でよく見かけるかき氷を作る道具。
 確かに夏の暑い中だったら、どう考えたって丼物よりかき氷の方が食べたいよね。
 だけど、拗ねちゃった郁魅は「食べない!」と創真の誘いを突っぱねます。

 で・す・が。

 意地や見栄を崩落させるのは創真さんの得意分野♪

 というわけで。

 郁魅ちゃんあっさり陥落☆

 創真さんのこの言葉攻め&煽りスキル。
 最初は天然と思っていたけど、ここ最近考えを改めました。
 絶対これ計算も入っているよね?
 合宿編以降の創真さんって、“白さ”もパワーアップしたけど“黒さ”も確実にパワーアップしてると思うの。

 そして最後は、お決まりのリアクション☆
 かき氷による涼しさに圧倒される~ということで、ウェイクボードのようにイチゴ型(いちごミルクのかき氷なだけに)のボールに乗って水上を滑走する郁魅ちゃん。
 「ジャンプLIVE」では、このイラストはカラーで見られたそうです。
 掲載時にはカラーだったイラストが収録時には白黒になってしまうのが、単行本の残念なところですよね。

 とりあえず。
 夏の間は海鮮丼や山掛け丼など、火を使わない丼物の研究にしときましょ(笑)。



佐伯先生コメント
 
まだまだ続く、上野動物園シリーズ。
 今回はというと、第2話で登場した懐かしの(?)ニシローランドゴリラさん。
 佐伯先生曰く、ヒガシローランドゴリラもいるとのこと。
 奥が深いぜゴリラさん☆(d(‐ ‐))





                                                               





 
この第6巻は、新たに迎える大きな章である「秋の選抜編」へのいわば準備期間。
 ですが、単なる準備期間と言い表すにはあまりにも重厚な展開だったり。
 
 この第6巻の大きな見所は2つあるのですが、まず一つは選抜に向けての新たなライバルキャラの登場。
 一気に三名も登場しますが、それぞれ一人ずつ、創真・恵・えりなに関わってくるというのがまた興味深いところです。
 その中でも創真に関わってくる葉山は、選抜予選の最大のライバルとして大きな存在となります。
 それと同時に、既存の人物達にもスポットが。
 以前から登場していたにも関わらずその実力は不明だった人物達が、遂に選抜という大舞台でその手腕が明かされることとなります。



 そしてもう一つが、創真の父親:城一郎の再登場。
 むしろこれこそがこの第6巻の最大のメインと言えるでしょう。
 第1話のみの登場でありながら、この作品における最大のキーパーソンである城一郎。
 彼の再来によって、様々な点に余波が起こることに。

 まずはなんといっても息子である創真。
 城一郎の過去の一部を知ることで、これまでも本気でありながらどこか漠然としていた「遠月の頂点」への思いが本格的に固まります。
 それは同時に、「十傑」入りへの最初の足掛かりとなる「秋の選抜」への意気込みにも繋がっていくことに。

 次に、昔城一郎が、そして今は創真が暮らしている「極星寮」の背景。
 かつての黄金時代によって、極星寮が独立採算制を取っているということが判明。
 これはさりげに大きな情報でした。
 後々創真とえりなが全面的に衝突するであろうと予想している私としては(単行本第5巻感想参照)、極星寮が経営的に遠月の支配を受けずに済むということが分かったので。
 創真を筆頭とした極星陣、そしてえりなを筆頭とした遠月陣。
 その「対決」への土台になる設定と考えています。


 そして、創真と城一郎は久し振りに料理勝負を行うのですが、偶然それに立ち会うことで大きな影響を受けることになったのが恵。
 その影響とは、創真の「もう一つの姿」を見たこと。
 これまで常に強気で自信に満ち、それに見合った高い実力を持つ創真は、「無敵」ともいえるイメージがありました。
 ですがそんな彼の裏側に積み重ねられてきたものを、この機に恵は知ることになります。
 数多の敗北や悔しさを味わいながら、それでも諦めずに挑戦を続けてきた創真。
 そんな彼の前向きさと強さに、彼女は感化されることに。
 そして、この事は創真への理解を深めるうえでも、とても大きいことだったと思います。


 ちなみにこの後、創真と恵はちょっとした会話をするのですが・・・。
 創真が恵に言った「ある発言」。
 その発言に恵はとても無理だと返します。
 ですが、きっと創真の言葉通りとなるでしょう。  
 創真は時々あっけらかんと大胆な発言をしますが、その言葉に込められた思いは常に本気ですから。

 
敗北という見られたくなかった姿を見ても、変わらず純粋な気持ちをぶつけてきた恵。
 
どんなに大きな「壁」であろうが恐れずに挑み続ける、真っ直ぐな創真。
 そんな二人の関係はまた一歩、近くなったのではないのでしょうか。(^^)



 そして―――

 ※警告
 ここからしばらくは、かなり重要なネタバレについての個人的考察を述べているため反転させて頂きます。

 そして、創真&えりな派の方はどうかご覧にならないでください。
 
それでもご覧になりたいという方がおられたら、申し訳ありませんが自己責任でお願いします。


 それでは述べさせて頂きます。(以下反転)


 今回、城一郎と一瞬の邂逅を果たしたえりな。
 あの表情から、いまだに城一郎への憧れは全く色褪せずに抱いている模様です。

 ・・・正直、私個人の好意を抜きで考えれば、えりなもかなり創真とお似合いと思っていました。
 私の思う理想のカップル像、それは「一見正反対ながらも根底的な部分が似ているペア」

 創真とえりなはまさにこの理想像に当て嵌まるんですよね。(創真と恵もですけど)

 料理に対する考え方はもとより、飄々としていてマイペースながらも実は大人同然の落ち着きとブレなさを持つ創真と、毅然と振る舞い生真面目ながらも実は子どもっぽく振り回されやすいえりなという正反対振り。

 だけどお互い自信家で強気なうえにプライドが高く。
 そして。
 料理以外の道を知らず、危ういまでに一途。
 そんなよく似た部分がある二人。

 創真の相手はえりなになるのか恵になるのか、その天秤は本当に、本当に均衡状態だったのです。


第34話【遠月を巡る因縁】を読むまでは。

 
 創真の父親である城一郎に、えりなが初恋ともいえる憧れを抱いていたことが判明したその回。
 その時初めて、天秤が傾いたんです。恵の方に。

 

 前巻の感想でも述べましたが、憧れの人の子があろうことか自分の理想と真逆の存在と知った時、より一層えりなは創真を否定するのではと危ぶみました。
 ですが、反発が強くなる一方で、ある意味で彼に対する思いも特別になるのではとも。
 対立しながらも、どこか惹かれる関係・・・。

 

 ・・・最高ですね。(Σd(‐ ‐))

 

 ですが。

 

 それでは創真のためにはならないと思えたのです。

 そして、えりなのためにも。

 

 第一話から述べられた、創真の最終目標。

 それは、実家の定食屋を背負える料理人になることと、父親を超えること。

 もし創真とえりなが結ばれたら。

 創真はこの先ずっと、えりなの中にある城一郎に挑んでいかなければならなくなってしまうのではないのでしょうか。

 そして。

 えりなもまた、創真の中に城一郎の影を見続けることになってしまうのではないのでしょうか。

 確かにえりなに「美味い」と言わせることは彼女の中にある城一郎の料理の味に打ち勝つことでもあり、創真の目標の一つでもあります。
 ですが、彼女とこれからもずっと一緒にい続けるとなると、ある意味で城一郎に縛られたままになってしまうのでは?

 そして創真はただでさえ基本的な性格や仕草が父親に似ています。
 たとえ無意識にであろうが、えりなにとってそんな創真の姿は城一郎と重なってしまうと思うのです。
 それは、創真に対して非常に失礼なことなのでは?

 

 創真とえりなの因縁は強いです。本当に。

 ですが、二人が結ばれるとなると、それはこれからもずっと城一郎という存在に囚われ続けることになってしまうと思うのです。

 

 この作品は、最終的に主人公が父親からある意味で一人立ちするお話です。

 だからこそ、創真とえりなは生涯の「パートナー」としてではなく、「ライバル」としての関係である方がお互いを高め合える。

 私は、そう思っています。

 

 

 

 

 

 ・・・さて。

 突然現れ、そして突如として去って行った城一郎でしたが、その行動の根底にあったのは息子である創真への愛情。
 
彼なりのやり方で。彼なりの言葉で。
 創真の成長を見届け、激励した城一郎の姿は、「最強の料理人」ではなく「大きな父親」でした。
 
それだけではなく、他人には取らないような態度も創真には取っているあたり、家族としての温かい関係が窺えました。
 実際、ある意味最強ともいえるほどのマイペース人間な城一郎が汗かきツッコミを入れてしまう相手なんて、創真だけだと思いますよ?(笑)

 一方の創真も、城一郎に対しては普段見せないような表情を。
 そのことからも、彼にとって城一郎はいかに大きな存在かというのが改めて分かりました。

 なんだかんだで二人は仲の良い、似た者親子ですね。(^^)


 本当に創真と城一郎は似ています。びっくりするぐらい(笑)。

 でも。

 似ている部分が分かったということは、違う部分も分かったということ。


 
むしろ。

 

創真は

内面は

 お母さん似ですね。




 

 どんな相手であろうが常に真摯に向かい合うという、誠実なところ。
 熱く真っ直ぐなところ。
 人の話をちゃんと聞き、事実を受け止める素直なところ。
 何より、本当に本当に相手を思い遣る優しいところ。

 創真のそういうところは、城一郎に無いものを感じます。

 そんな創真だからこそ、昔の城一郎が成し遂げられなかったことが出来る。

 そう、私は確信していますよ。(^^)



 そうしてある程度の謎が明かされたものの、同時に城一郎はまた新たな伏線も幾つか張っていくことに。
 彼が残していった伏線がこれからどういう影響を、どこに与えていくのか。
 それもまた、これからの展開を予想する上での楽しみの一つとなりました。



 連載一周年記念回も収録されていたこの第6巻。
 “原点”に立ち返りながらも“これから”に大きな期待が煽られる、そんな内容でした。
 城一郎と関わる創真の姿が描かれたことで、彼のメンタリティの原点を改めて見直せることに。

 そして、この巻から実は創真に僅かな変化が。
 それは、これまで表にあまり出してこなかった(直接的には描かれてこなかった)、内面的な柔らかい表情を見せるようになったということ。
 
そんな表情を見せた相手との関係がこれからどう変化していくのか、目が離せません♪

 他にも努力家な面や繊細な部分といったところなど、この巻は普段にも増して創真の多様な姿が多く見所満載でした。
 「幸平創真」という人物をより理解するうえでは欠かせない巻と言えるでしょう。


 さあ、様々な思惑と共に。

 「秋の選抜編」、満を持して開幕です!!

 “これから”への期待も込めて、御馳走様でした!!





≪今巻のベストシーン≫
 144&165ページ
 格 好 良 す ぎ る (眩暈)。



≪今巻の“裏”ベストシーン≫
 134ページ 1コマ目

 素 敵 す ぎ る (卒倒)。


 


『食戟のソーマ』第82話感想

2014-08-23 10:40:00 | 食戟のソーマ

 夏ということもあり、時間の合間を縫って最近『ソーマ』で出てきた「セミフレッド」を自己流で作ってみました☆

 

 私は酸っぱい物が苦手なので、レモンの代わりにオレンジを代用。
 プラリネがちゃんとできるか心配でしたが、思っていたよりは上手くできて満足。味もまあまあでした♪
 この品も単行本にレシピが載ってくれるでしょうが、タクミが作った4層の物が紹介されるのでしょうかね?


 さて、それではお待たせして申し訳ありませんでした!!(いや待っててくださった方なんていないかもですが)
 『食戟のソーマ』第82話の感想いってみましょう!





 週刊少年ジャンプ2014年37・38合併号掲載
 掲載順第2位
 第82話 【スタートライン】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本編の前に、第2回目となる「レシピ選手権」のグランプリが発表されておりました。


 和歌山県の平井さんありがとう!ありがとう!

 

賞品の描き下ろし色紙のキャラに創真を選んでくれて

ありがとーお!!!(≧≦) 



 自分が貰うわけでもないのになにこの喜びよう・・・と引かれるかもしれませんが、これには本気で嬉しかったんです。
 だってね。
 前回の選手権で入賞された方々のうち、創真をリクエストした方は一人もおられなかったんですよ!?一人も!!
 これマジでショックだったんですから!!
 主人公というのを差し引いても、料理に携わる人なら、創真のような「料理」に真摯でひたむきに努力し続ける子は好意を持てると思うのに・・・何で???(泣)と、かなり落ち込んでしまいましたっけ、あの当時は。
 それがようやく報われた思いです。ああ嬉しい。
 そのためか、これまでの描き下ろし色紙の中で一番良い出来のイラストに見えるのですが?
 やっぱり佐伯先生も主人公をリクエストしてくれたことが無意識に嬉しかったのかな~、なんてね☆

 

 

 

 さて本編。
 のっけからなんですが、白髪のモブ男子生徒蹴っ飛ばしていいですか?

 そんな学校中の話題になっている創真を心配する恵。
 当の創真はそんな噂話はどこ吹く風。
 っていうか思考はビーフシチューオンリー☆(そんでもって胡坐・・・講堂用の机でよかったね/苦笑)
 折角同じ教室なんだから恵も創真の隣に座ればいいのに。
 そうすりゃ創真&恵派の読者は大喜びなのに(爆)。



 そうして午前の授業は終わり、一緒に教室を出る創真と恵。
 へー、この前(少年ジャンプNEXT!! vol.3掲載)の『別腹!』で遠月学園のお昼の様子が描かれていましたが、料理学校だけにお昼は自分らで作るのかと思っていたのですが(又は弁当持参)、やはり食堂も一応あるのですね。

 ・・・って。

 あれ?デジャブ?

 と思ってしまいました。
 だって前回と同じ画・・・ゴホゴホ、同じシチュエーションなんですもの。

 創真にお弁当を作ってきた早津田くん。
 これで彼が女の子だったら見事な青春シーンの一幕です。
 そんなわけで「そういう関係」なのかと疑うモブ女子生徒達。

 「そういう関係」ってどういう関係?
 とは訊きません。敢えて。



何故ならこの作品は少年漫画☆

 



 というわけで、あっさり断る主人公(笑)。
 創真は人当たりのいい子だけど、イエスノーははっきり言ってくれるから「そういった」誤解が生じないのが良いよね。
 それでありながら相手をちゃんと気遣ってくれる言葉で。(^^)
 早津田のお弁当を断ったのにもきちんと理由があり、これからビーフシチューの試作をするため、食べられないと言ったのでした。

 
 創真の時間割もしっかり調べ上げていた早津田。
 へ~、料理関係のみの授業内容かと思っていたら、数学などの普通教科も必須科目に含まれているみたいですね。
 あ。遠月学園は高校過程の単位も取れる学校だからそれも当然か☆

 追っかけ全開な早津田に、これってストーキングなのでは・・・と恵は思ってますが、まあ、そうなると世の芸能レポーターは皆ストーカーになっちゃいますし(苦笑)。
 とりあえずセーフでしょう、これは。
 
 
 結局熱意が通じ(?)、早津田は創真の試作の様子を取材させてもらえることに。
 まあ、創真としても影からコソコソ嗅ぎまわられるより、正面から真っ直ぐ向かい合ってくれる方がずっと良いでしょうしね。(^^)

 恵も創真を手伝いたいものの、午後も授業があるためここで一旦お別れ。
 ふむ。やはり今回の勝負は創真だけの力で乗り越えていく流れのようです。





 そうして、学園の空いている調理室を使っていざ試作に取り組む創真。(おおー立派な調理設備だ・・・。特にあの業務用冷蔵庫・・・うちの職場にも欲しい・・・。)
 ここでビーフシチューの説明が。
 広く食べられているビーフシチューですが、大体の一般家庭では市販の固形ルーを用いているのがほとんどでしょう。
 そのため、「料理人」から見てのビーフシチューとはどういうものなのかということが語られます。
 本格的に作ると実は無茶苦茶手間が掛かるビーフシチュー。
 専門店などでは、デミグラスソースだけに二週間もかけるところもあるとか。
 うわ~~~お・・・。
 ラーメンをも超える手間暇の掛かりよう・・・(茫然)。


 ちなみに「デミグラスソース」はテレビ等でそれなりに耳にする言葉ですが、栗うさぎの勉強も兼ねて今回出てきた料理用語の説明をここに纏めさせて頂こうと思います。

  • デミグラスソース・・・西洋料理の基本的なソースの一つ。
                小麦粉をバターで色が付くまで炒めたもの(これをブラウン・ルーという)に「フォン・ド・ヴォー」と呼ばれる出汁を加えてアクを取りながら煮詰め、ワイン等で風味を付けたもの。
                 料理店によってはルーを一切使わずに作る所もあるが、その場合はとろみを出すために出汁を十分の一程度まで煮詰める必要があり、作るのに手間と時間がかかる。

  • フォン・・・フランス料理における代表的な出汁であり、動物性の材料から引いたものを言う。
          フォンは大まかに、素材をそのまま煮た白いフォンと一旦素材を焼いてから作る茶色いフォンの二つに分類される。
          上記の「フォン・ド・ヴォー」は茶色系のフォンの一種で、子牛を素材として使ったものを言う。
          子牛の骨やスジを焼き色が付くまで炒めるかオーブンで焼いてからブイヨンや水に入れて煮込み、これにタマネギやセロリ等の香味野菜と香辛料、トマト(生あるいはピューレ)を加えて、弱火でじっくり煮込んで作られる。

          
  • ブイヨン・・・フォンと並ぶ、フランス料理の基本となる出汁。
           スープのベースとなるものがブイヨン、ソースやシチューのベースとなるのがフォンである。
           牛、鶏、魚などの動物製素材を野菜等と共に長時間煮込んで作られる。
           これを丸ごと食べるのがポトフ、汁の部分を出汁として取り出したものがブイヨンである。
           ちなみにコンソメは、このブイヨンを更に調理したもの。
           このコンソメを始め、日本では簡単に用いられる固形調味料としての印象が強いが、本来は大量の材料が使われる最も贅沢な出汁である。

  • タイム・・・シソ科の多年草。古くから様々なことに利用され、現在でもヨーロッパで頻繁に使われているスパイス。
          爽やかな芳香とほろ苦さを持ち、乾燥させた葉や茎は魚や肉の臭みを消す効果がある。
          魚介類ととても相性が良いため、魚料理によく使用される。
          ハム、ソーセージ、ウスターソース、トマトケチャップなどの加工食品にも、タイムは欠かせないスパイスである。
          臭い消しだけでなく香り付けの効果もあり、タイムの爽やかな香りはハーブティーとしても楽しまれている。
          また、タイムの花は蜂が非常に好むことでも知られている。

  • ローリエ・・・クスノキ科の常緑樹。日本では月桂樹として知られている。ローレル、ベイリーブスと呼ばれることも。
           果実にもほのかな芳香があるが、スパイスとしては若葉を乾燥させた物が用いられている。
           清々しく明瞭な芳香があり、香り付けだけでなく肉類や魚介類等の消臭効果としても使われる。
           東洋料理、西洋料理共に、なくてはならないスパイスの一つ。
           欧風カレーやポトフ等の煮込み料理によく使用されるほか、出汁やソース等にも。
           調理に使う際には長時間煮込むと苦味が出てくるので注意。
           基本的に刻まずに用いるが、葉を揉んでから入れると一層香りが強まる。

  • ブーケガルニ・・・パセリ、タイム、ローリエ等の香草類を数種類束ねたもの。
               ちなみに一種類のみの香草の束はブーケ・サンプルという。
               ガーゼなどの袋に入れて使われることも。
               肉等の食材の臭みを消したり、料理自体の風味付けとして、煮物やスープ等の煮込み料理に使用される。
               用途等に応じて用いられる香草の種類は変わる。

 パセリについてはもはや今更なので、説明の必要はありませんよね☆
 ですが、ヨーロッパのレストランにおいてはパセリが無いと店が開けられないとまで言われているほど、頻繁かつ重要なものとして用いられているそうです。
 

 これまでにもさらりと出てきた西洋版の出汁である「フォン」や「ブイヨン」ですが、改めて調べてみるとま~~~その手間の掛かり様に絶句。   
  

 恐るべし煮込み料理。
 大偉業です●の素株式会社。

 ですが。それだけに。
 ごく短時間で出汁が引ける日本の鰹節やだし昆布は、世界的に見ても出汁の素材として非常に優秀だそうです。
 
こうして見てみると、西洋料理の手法だと出汁は“生の食材”から引いているのに対し、“乾物”から引いている日本料理。(そういえばず~~~っと前には、創真はスルメで出汁をとってたっけ・・・/第6話)
 恵の料理(テリーヌ、ラーメン)といい、乾物は一見地味ながらも非常に優れた食材なのですね。
 やっぱり日本ってさり気に“食”に恵まれた国なんだな~~~。



 大方は美作が勝つと予想していたため、創真の所には来なかった取材陣。

 イラッ(創真&栗うさぎ)

 気にするな創真!!「勝つだろうと思われる」のと、「応援されている」のは大違いだよ!!

 そして早津田もこういう事を悪気無しに言うなよな・・・。(-"-)



 ま、とやかく言う前にまずは味わってもらいましょう!ということで試作開始!

キャーーーーー!!
はちまき創真久し振りーーーーー!!


 なんだかんだで創真の料理人姿って第一回戦以来ですものね~!
 それ以降も出番はありましたが、やっぱり料理人モードの創真は普段とはまた一味違う格好良さで堪りませんv
 勝負の場面ではないというのに、見てるこっち側も何だか気合が入ってしまいますよ。

 早津田に丁寧に説明してくれながら、調理を進める創真。
 こういったところが創真のさり気ない人柄の良さです。(^^)



 そして試作第一号が完成し、味見する早津田。

 ・・・・・。

 ・・・・・。(-"-)

 ・・・・・早津田・・・キミって奴は・・・。

 

本当に美味しそうに食べてくれるね!!(Σd(><))

 

 私が創真至上主義者だからでしょうが、創真の料理をこういう風にとても素直に喜んで食べてくれるのは、見ててとっても嬉しいです。
 作る側としても、こんな風に笑顔で食べてくれると作り甲斐がありますよね~。(^^)
 正直、この早津田の「パアアア」な笑顔だけで、創真の追っかけの資格あるな・・・と思ってしまった・・・。
 なんて甘いの私。(←)
 まあ実際、周囲の風潮に流されず真っ直ぐに相手を見ているところにも好感が持てますしね。


 早津田からしてみれば、余裕で美作に勝てるのではと思える程の出来栄えだったビーフシチュー。
 ですが、創真はそう思っていませんでした。
 なぜなら、このビーフシチューは美作に振る舞ったのと同じ品だったから。

 なんとこのビーフシチューは、創真の実家である定食屋のメニューとして、創真が初めて父親から認められた品だったのでした!
 え~~~!?
 定食屋なのにビーフシチューを出してたの!?
 と思ったら、やはり季節限定の裏メニューだそうで。

 そしてすごい久し振りにこの言葉が出てきましたね~!
 『食事処ゆきひら 裏メニュー』!!
 連載開始当初はちょこちょこ出てきた印象がありましたが、初の食戟(VS郁魅戦)の頃あたりから全く出ていませんでしたから・・・、本当に久方振りです。
 え~・・・っと・・・。(単行本を読み返しつつ)
 これまで登場してきた裏メニューは
 其の8 「化けるふりかけごはん」 (第2話)
 其の20 「鰆おにぎり茶漬け」 (第8話)
 これら二品の筈ですよね?
 今回の「ビーフシチュー」は其の5とのこと。
 
・・・ん・・・?
 初めてメニューとして父親から認められた品が“其の5”なら、“其の1~4”は一体どういう経緯を持った「裏メニュー」なのでしょう?
 ・・・・・ひょっとして、母親から認められた・・・とか?
 すっかり忘れ去られていたと思ってた(←コラ)「裏メニュー」ですが、この様子だとまた時々出てきそうですね。


 ああそして・・・!
 早津田も創真の父親に興味の一端を抱いてしまいました。(><;)
 えりなも一色先輩の言葉から僅かに気に留めていましたし、確実に城一郎の正体公表が近づいてきている感がして気が気ではありません。
 せめて選抜が終わってからにしてくれませんかねぇ・・・。
 ただでさえこの選抜は叡山という介入者がいるので、これ以上人間関係的波乱が加わると少々雑多感が・・・。


 ここの「・・・そんでな」と話す創真の顔立ち素でイケメン。
 小さいコマだというのに目を惹かれてしまいましたよ。
 本当に普段のさり気ない様子の中でもどんどん顔立ちが整ってきてますねー創真は。
 もう格好良いやら可愛いやら綺麗やら男前やら・・・。
 時が重なるほどに外見も内面も味わい深くなっていく子だな~。

 

 当時中学2年生の創真が努力の末に完成させたビーフシチュー。
 それを美作にわざわざ振る舞い、しかも自身の全てが懸った勝負の品目に選んだ創真。
 その理由は幾つかありましたが、一番の理由は、条件を対等にしたかったから。
 過去の自分の最高傑作をスタートラインとし、今の自分と、美作の追跡[トレース]、どちらがより進化させられるか。
 それをハッキリさせた上での勝利こそ、真の勝利と創真は考えたのでした。

 創真キミって奴はぁあああ!!

 

なんて気持ちの良い奴なんだーーー!!!


 

 私がこういう感情を、ましてや漫画作品のキャラクターに抱くことなんてこれまで無かったのですが・・・。
 創真とだったら戦ってみたい・・・!!
 勝敗なんて関係なしに、純にそう思わされます。
 これは葉山登場のあたりから感じ始めていたことですが、思いっきり堂々とした態度ながらも見下したり侮辱はしないという、清々しい形で相手を挑発する創真。
 それでありながら、対決のやり方も裏工作や心理的駆け引き等はせず、正当な真っ向勝負を望むという真っ直ぐさ。(多分その気になればかなりの知将であろうに)
 なにより、どんな結果になろうとも、全く後腐れ無く屈託ない態度で接してくれるいう。
 そんな創真だからこそ郁魅やタクミも彼に惹かれ、勝負後も良好な関係が築けているに違いありません。(郁魅・・・ホント今回の創真の言葉も聞かせたかった・・・!!)
 バトル漫画において主人公のそういう気質は非常に重要なものですが、創真はその点を、「挑発」を軸に非常に素敵な形に磨き上げてきたな~とつくづく感心します。

 こりゃあ、美作が創真流浄化を受けるのは確定ですね♪

 

 


 

 

 まずは一句。

 今回は 創真が出ずっぱり いと嬉し (字余り)

 いや~創真ファンな私からすれば、今回は最初から最後まで創真尽くしで大満足♪
 第一回戦が終わってからここしばらくは、各選手達の闘いを観戦するというサブ的立ち位置にいましたし、それほど喋りもしませんでしたからね~。
 タクミ敗北後の第80話からストーリーの中心に戻りましたが、当時はそんなことを思う余裕なんて全く持てない展開でしたし・・・(苦笑)。
 久し振りの鉢巻姿や料理をする様子が丁寧に描かれていたこともあって、「料理人な創真」をじっくり堪能することができました。

 それだけではなく、これまであまり触れられなかった学校生活の仕組みなども描かれていて、その点も創真達の日常生活の一部を知れた感じで良かったです。
 教室が講堂なこと、生徒一人一人が自分で授業を選択していることから、遠月学園は大学に近い授業システムのようですね。
 ということは、遠月学園は進学率こそは非常に厳しいものの、それ以外では割と自由な校風なのかも。


 前回に引き続き今回もまた、第80話の解説を兼ねていましたね。
 前回は料理人人生を賭けてでも美作がこれまで集めた道具100本を対価に要求した理由が述べられましたが、今回は相手に手の内を明かした意図が述べられていました。
 ああもうホント、静かながらも強い信念やら、清々しい真っ直ぐさやら・・・。
 ここ最近創真の「正統派主人公」っぷりが発揮されまくりで逐一惚れ直してしまいます。





 そんな創真が対美作戦に向けて作る品は「ビーフシチュー」。
 偶然作っていたので美作に振る舞い、これまた偶然第二回戦のお題に合っていたので勝負に出すと宣言した品でしたが、まさか父親に初めて認められた品だったというエピソードがあったとは。

 ・・・・・。

 ここまで見てきて感じたことですが、なんだか創真が選抜で作っている料理は、いずれも中々の思い入れが込められた品ばかりになってますね。
 まず予選では、合宿での失敗と父親からの敗北のリベンジ作である、カレーリゾットオムライス。
 第一回戦では、実の祖母同然に慕っているキヨお婆ちゃんとの思い出の、海苔弁当。
 そして今回のビーフシチュー、と。

 理詰めの計算無しで選んだ品でしたが、やはりこの判断は正解でしたね。
 今回創真が語っていたように、スタートラインを揃えることで対等な勝負になったという効果もありましたが、それだけではないと思います。
 これまで、料理を通して相手に「何か」を気付かせてきた創真。
 今回の勝負もまた、自身の譲れぬ信念だけでなく、美作に「料理人としての誇り」に気付いてもらいたいという配慮の上で挑んでくれていることでしょう。
 そんな勝負の品が、試行錯誤と努力の結晶であり、自分の料理を認められた喜びという思い出がある、ビーフシチュー。
 まさに今回の勝負に相応しい品だと思います!!



 さて、ここから始まる想像力の真っ向勝負!!
 多分これから1~2話ほどかけて、アレンジに取り組むのでしょう。
 果たして創真は今回、どういった切り口から工夫のアイデアを探っていくのでしょうか?

 


『食戟のソーマ』第81話感想

2014-08-15 19:00:00 | 食戟のソーマ

 すみませんでしたーーーーー!!!
 ありえないほど感想が遅れてしまいました!!
 この感想をUPし終えたら、すぐに第82話の感想に取り掛かります!!
 どうかもうしばらくお待ちを!!

 ああ、本当は「来月発売の単行本と一緒に発売されるという[ジャンパック ]ってなんだろう?」とか、「附田先生北海道に取材ですか~☆美味しい物一杯食べてこられたのかな~?(^^)」とか、ちょこちょこ綴りたいことはあったのですが・・・。
 どういうわけか不思議なほどに筆が進まず・・・。(パソコン入力だけど)
 合併号のため、本誌の発売が再来週なこのタイミングを利用して書き進めたいと思っていたものがあるのに・・・。
 ほんと鈍亀ですみません。(><。)







 週刊少年ジャンプ2014年36号掲載。
 掲載順第8位
 第81話 【観察者、来たる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 至高の回だった前回。
 ラストで自分の作る料理をぶっちゃけた創真でしたが、郁魅&吉野にドカァッほとんど体当たりレベルで口を塞がれます(苦笑)。
 とりあえず怪我はしていないようで良かった☆
 ・・・と思っていたらば。


眼前に飛び込んできたのはモデル雑誌な扉絵。

 

 きゃ~~~v
 創真ステキ!!

 タクミのモデル姿は既に単行本の中表紙等で目にしていたけど、創真のモデル姿はこれが初ですよ初!!イェア!!(d(><)b)
 創真は私服はゆきひらシャツ+パーカーがほとんどでしたからね~。なんという眼福。
 そしてヘッドフォンも似合うけどイヤフォンも似合うね!(←もはや盲目の愛) 

 煽り文がまた良いんですよ~。
 「荒野を行く―――だけど、独りじゃない」っていうね。
 良きライバルな二人の関係を示唆する文とイラストが堪らなかったです♪
 佐伯先生!!こういう路線のイラストをこれからもどうかよろしくお願いします!!!

 

 正座させられちゃう創真君。しくしく。
 そんなに怒らなくったって・・・創真の言う事ももっともなんだしさあ~。

 そんなやり取りの傍らで、創真のぶっちゃけ発言は出任せなのではないかと怪しむ美作。
 違うから。
 創真は相手をわざと混乱させるような姑息な事はしません。

 勝負する品目をばらしたのは何とか譲歩するものの、料理人をやめるという創真の宣言にはどうしても納得出来ない郁魅と吉野。(すっかりこの二人意気投合しちゃってるね)
 そんな二人の必死さにも関わらず、創真は至って前向き思考。
 でも、こういった創真の発言は珍しいですね。まあ、本人からしてみれば、あくまで「仮定」の話だったからかもしれませんけど。

 ああ・・・!そんな創真の態度に、郁魅は憤って出て行ってしまいます。
 違う!!そうじゃないんだよ郁魅!!(><。。。)
 思えば郁魅は創真の強く真っ直ぐな「料理人」としての姿勢に惹かれた子ですからね・・・。
 この創真の言動に本気で憤ってしまうのも無理はないのですが・・・。
 そんな郁魅に恵も共感するところがある模様。恵もまた、創真の「料理人」としての姿勢を尊敬しているのは同じですからね。
 でも違う、違うんだよ、あああ・・・。 

 こんな時に場違いですが、吉野はタクミだけでなく、郁魅も「肉魅っち」と呼んでたのね。
 最初の頃(第15話)は郁魅を「肉魅」というあだ名で呼ぶことすらはばかっていたというのに。
 ホントに仲良くなったものです。(この様子だと、イサミも「イサミっち」と呼んでそう)



 創真にとって「料理」は、簡単に賭けられるような軽いものだったと誤解してしまった郁魅。
 思慮深い榊はそうは思わないでくれましたが、それでも料理人人生を賭けるなどという大きな危険を負うことはないと創真に言います。
 ですが。

 それではダメなんだと言う創真。

 そして遂に、料理人をやめることを食戟の対価にした理由を話し始めます。

 ああ、やっぱり創真は美作を見込んでくれていました・・・!!
 これまでの感想で私も散々美作を勿体無いと言ってきましたが、やはり創真も美作の腕は買ってくれていたんですね!

 「なのに・・・ 何であんなくだらねー勝負やってんの?
 ・・・!
 初めてかもしれない。
 「くだらない」なんて、これほど直接的な否定発言を創真が口にしたのは。


 「可哀想だよお前・・・ 料理をする本物の喜びをお前は知らない」

 いい男は背中で語る。



 これを地でいってる創真さん。
 恐るべし。
 前回は真正面顔で魅せてきましたが、今回は後姿ですか。
 ほんと油断なりません、この方は、全くもう。

 包丁ケースに手を置くこの仕草もいいですね・・・。
 料理に対する想いが伝わってきます。

 ここの「試行錯誤を繰り返して―――」のくだり、単行本第1巻に収録されている読切版の「新しいことを試して―――」のくだりを彷彿とさせました。
 なるほど。
 創真にとって「料理の喜び」というのは、失敗や試行錯誤なども全部ひっくるめたものなのですね。


 やはり創真は、美作が確かな料理の腕を持ちつつも、その使い道が間違っていることを憂いてくれていました。
 数限りない食材、調理法、工夫、発想・・・。
 そんな数多の要素の中、ゼロから「自分だけの物」を作り上げるのは本当に大変なこと。
 でも、それだけの努力と心を注いだものだからこそ、それは自身の誇りになる。
 それに対し、他人の料理を土台に作っている美作はどんなに素晴らしい料理を作ったとしてもその品に対する思い入れは持てない。
 逆に模倣された相手は誇りを傷つけられるだけ。

 きっと敗北をとても恐れているからこそ、確実に勝利できる策としてこんな保守的ともいえる手段を取っているであろう美作。
 確かに敗北は怖いし、とても悔しいです。
 それが、自分が心血を注いで作り上げたものなら尚のこと。
 だけど。
 それに屈せず頑張った末に得られた勝利は、何物にも代えがたい至上の喜び。
 美作の「料理への姿勢」、そして「勝利に対する考え」。
 敗北を恐れずに城一郎という大きな壁に挑み続ける創真だからこそ言えた言葉だと思います。
 本当に創真のこの背景は、非常に良い形で働いていますよね・・・。


 上っ面の勝利を求め、相手の誇りを奪うだけの勝負を続ける美作。
 そんな彼の蛮行は「料理人」として許せない。
 だからこそ、自分の全てを賭けてでも、挑む。
 そこには静かな怒りと確固たる信念、そして深い覚悟がありました。
 本当にもう・・・普段は飄々とした態度のくせに、「料理」に基づく正義感が非常に強い子ですよね、創真って。
 つくづく少年漫画の主人公の鑑です。

 恵以外の極星メンバーが創真のこういった「料理人としての信念」を聞くのは初めてですね。
 その強くも誇りある考えに、もはや誰も意見することは出来ませんでした。
 郁魅にもこの創真の言葉聞いてもらいたかった・・・!
 そうしたら、誤解なんてしなかっただろうに・・・!(><。)


 かくして、食戟は成立することに。





 明朝。
 早速創真は早起きし、食戟に出す料理であるビーフシチューへのアイデアを探っていくことにします。
 あ。
 美作の情報通り、右下の奥歯から磨いてる☆

 案の定、自分で提示しておきながらなーんにも無かったビーフシチューへの対策(苦笑)。
 やっぱりね。でもそこが創真らしいところなんだけどね。(^^)
 そして、ここにきて郁魅と仲違いしてしまった事が不利な波及効果に。
 実家での経験をもとにした発想が創真の大きな武器ですが、ビーフシチューは定食屋ではまず出ないであろう品ですからね~。(カレーでさえ無かったんだから)
 しかもビーフシチューのメイン食材である牛肉に詳しい郁魅の協力も得辛くなったとなると、もはやとっかかりはゼロです。
 ・・・どうしましょう?(汗)

 と、そんな時に来訪者が。

 現れたのは、「僕はスパイです」と言ってるような道具一式を持った、平々凡々な男子学生。

無音で組み伏せる創真さんがステキです。(←)


 

 この少年、名前は『早津田 みつる』。
 すみません、キミ倉瀬ちゃんの親戚だったりします?
 なんていうか、平凡な雰囲気がよく似てるので。(おい)

 中等部で新聞部に所属しているという早津田くん。
 そこで発刊している新聞の名は『遠月スポーツ』、略して『遠スポ』・・・。
 なんで「スポーツ」???
 いや、確かに以前本誌の記事か何かで森崎先生が「料理はスポーツ」と仰ってはいましたが・・・でも普通に『遠月新聞』でいいのでは・・・うむむ・・・。
 ていうか凄いなんてレベルじゃねーぞこの情報収集力(汗)!!

 しかしこの遠スポ、よく見ると小ネタが満載ですな。
 そこかしこに四宮ら遠月卒業生の記事が載っているのも面白いですが、個人的に一番の注目記事は「豪田林、地区大会優勝」。   
 ず~っと前にえりなにちゃんこ鍋研究会を潰されて以来な~~~んの音沙汰もありませんでしたが、普通にお相撲さんとして頑張っているようで何よりです。
 それにしてもこんな形で再登場してくるなんて・・・、人気投票で倉瀬ちゃん以上の票を獲得した甲斐があったね。(おい!) 
 しかし、ちょいと気に障った個所がひとつだけ。
 創真と美作との対決の記事の中で、美作には『周到なる追跡者(パーフェクト トレーサー)』というカッコいい二つ名が付けられているというのに、片や創真は『平民編入生』って・・・。
 なにこの差!?!(怒)
 せめて『未知数の編入生』とか書いてあげてよ!
 むしろ美作は『KING of ストーカー』で充分だよ!!(←いや発刊物としてそれは)
 創真は優勝候補筆頭だったアリスに勝ったというのにこの扱い・・・。どっかのお嬢様といい、遠月学園には目が節穴の人間が多いんでしょうかねえ?(←言い過ぎ)



 で、この早津田という子、何のために創真のもとを訪れたのかというと・・・これから二回戦までの一週間、創真を密着取材させてほしいと。

 
創真:「・・・・・はぁ?」

 栗うさぎ:はぁあぁあ???

 

 

ざけんじゃねーーーーー!!!((ノ`Д´)ノ彡┻━┻ガッシャーーーン

 

 

 



 ただでさえ今の創真は厄介なストーカーに標的にされているというのに、これ以上面倒事を持ち込まないで!!
 っていうか創真と四六時中一緒なんて羨ましすぎること許してたまるか!!(←本音)

 ・・・まあとりあえず。

一言ばっさりに断る創真に拍手。

 

 


 

 

 

 前回の解説ともいえるべき内容だった今回の前半。
 静かすぎる態度とは裏腹に発言は爆弾だった創真の意図が描かれていました。

 ですが、それを語る前に郁魅が創真と仲違いしてしまったのは、見ててとても辛かったです。
 久し振りに創真の「誤解されやすいところ」がストレートに露呈してしまいました・・・。
 全然緊張感の無い物言いや表情をするため、軽薄に見られがちな創真。
 本当は誰よりも深くしっかりした信念と誠実さを持っているというのに。
 
切に、創真には、彼を理解し信じてくれる人が傍にいてほしいと願ってしまいますね。



 嬉しいことに、やはり美作を評価してくれていた創真。
 ですが。
 「くだらない」。
 「認めない」。
 普段まず聞かないであろう言葉も口にした創真。
 それだけ、静かでありながらも怒りは真剣だったわけです。
 「道具100本、あるべき場所に返してもらう―――」
 そう言いながら振り向く際に垣間見せた眼・・・。
 あれは第21話ラストと同質のものでした。

 創真が自身の身を賭けることも厭わない子だというのは確かに元からだったのですが・・・。
 それでも、自分の信念を貫くためなら自分の身は二の次どころか三の次なこの姿勢を見ていると・・・。 
 叱りたくなります。
 物申したくなります。
 好きです。(←結局デレ)

 それにしても、創真が自分から「料理人としての未来」を賭けてくるとは・・・。
 これまでも度々述べてきましたが、それを要求してくるのはえりなとばかり・・・。
 ほんと附田先生は出し惜しみをなさらない方です。素晴らしいです。
 ただ、こうなってくると後々創真とえりなが対決する時に何が対価とされるのでしょうか・・・?
 やはり実家の「ゆきひら」や極星寮関係でしょうかねえ・・・。
 実際、創真は自分の身よりも仲間達を巻き込むことの方がよっぽど堪えそうですし・・・。



 そうして、お互いの「料理人としての在り方」を賭けて食戟が行われることになりましたが、果たして創真はこれからどのような対策を立てていくのでしょう?
 創真とタクミは同タイプの料理人だけに、タクミの二番煎じにならないためにも、“現場での対応力”を発揮する展開にはならないでしょうね。一週間という、長めの準備期間が設けられたのもおそらくこのためでしょう。
 そしてどうやら今回は、仲間達の協力もあまり入らない気配が。
 創真の力になろうと、仲間達が一致団結して協力するという展開も個人的には大歓迎なのですが、それは後の展開のメインでしょうから。
 今回はほぼ純粋に創真単独の実力勝負になりそうです。(それはそれで大好き!)
 第一回戦では「お弁当」というお題への“着目点”が勝敗の決め手になりましたが、今回は「洋食のメイン一品」という広範囲なお題故にそれも勝利の鍵にはならないと思われます。
 となると、あと考えられるのは・・・。
 “経験に基づく工夫”、それとやはり“料理への姿勢”でしょうかね。
 特に“料理への姿勢”は美作のトレースに対する大きなポイントかと。

 美作の弱点ともいえるべき所は、相手を徹底的に調べ上げるものの、それは情報をもとにした「知識」としてであり、共感を伴う「理解」ではないということ。
 それは“料理人としての誇り”を持たない彼だからこそ。

 アリスとの勝負で「得るもの全部自分の血肉にする」と語っていた創真でしたが、今回の美作との勝負も創真にとって大きな糧になるものと思っています。
 「これまでのやり方では頂点は獲れない」。
 選抜が始まる直前に葉山に言われた創真。
 それが分かった今、自分の料理を美作を通して客観的に見るのは「これまでの自分」を超える絶好の機会ですから。
 果たして創真はどういう方向からこれまでの自分の料理を超えていくのでしょうか?




 とまあ、前半は良かったのですが・・・。
 ここにきて新キャラが出てくるとは思わなんだ。

 初の後輩キャラである、早津田みつる。
 後輩キャラが出てくるのは創真が2年生になってからとばかり思っていたので、意表を突かれました。
 確かに遠月学園は中等部からなので登場してもおかしくはないのですが、この作品って学園モノでありながら普段の学校生活があまり描かれていないこともあってすっかり忘れてましたヨ☆

 創真とたった一つ違いなのかと、少々疑わしくなるほど幼げな雰囲気の早津田。
 いかにも「後輩」「年下」といった感じのキャラですね。
 それにしても、この子と一緒にいると創真のカッコ良さが引き立つなあ~。
 こりゃ良い引き立て役になりそう♪(コラ) 

 日本トップレベルの料理学校に在籍しながら、料理人ではなく一人前の新聞記者を目指している早津田はかなり珍しい立場に居る子です。(まあ、川島麗みたいな子も既にいますが)
 料理に深く携わっているキャラがほとんどの中、料理人とは全く別方面の視点を持つキャラが現れたのはある意味かなり新鮮だと思います。
 そういった意味でも、早津田は「創真と関われる機会の多い倉瀬」といった感じのポジショニングになるのでしょうか?
 ・・・やばい、ますます倉瀬ちゃんの出番のチャンスが減ってしまう!!(おい!!)

 なにやら創真をえらく尊敬し、彼を追いかけることにかなりの熱意を持っている様子の早津田。
 ただね~~~。
 こういう純真でひたむきな子って、「悪気無しのトラブルメーカー」になりそうな予感が思いっきりしてしまうんですよ・・・。
 しかも私は、記者やレポーターといったメディアキャラにあまり良いイメージを抱いていないので尚更。
 ただでさえ創真はメディア陣営にとって垂涎ものの存在ですからねえ~。
 「神の舌」を屈服させ、総帥直々に入学を認められ、遠月卒業生達からスカウトされ、おまけに今現在だけでも十傑の内十席・九席・七席と浅からぬ因縁がありますし・・・。
 特に心配なのがやはり、創真の父親が元・十傑第二席という事実が知られた時。
 美作の場合だったら、知られたとしても大事にはならないだろうという不思議な安心感があったのですが、この早津田には、その点で大きな不安を抱いてしまいます。
 低俗なパパラッチではなさそうな子ではあるのですが、「創真は凄い人物なんだというのを皆に知ってもらいたい」という純粋な思いから記事を載せるものの、それが元になって創真にトラブルが訪れてしまう・・・といった展開になってしまいそうで心配です。かなり。

 ・・・まあ・・・。
 早津田は少なくともスパイでは無いでしょう。
 これからの動きに不安はあるものの、キャラクター的には嫌いではありません。(創真至上主義な栗うさぎは、創真を傷つけない&侮辱しない人物には基本好意的)
 それに、「情報を制する者は世界を制す」という言葉があるように、情報面でコネクションが出来たのはこれからの展開において非常に重要と思います。 
 この早津田が所属している新聞部も学園の黎明期から存在しているとのことから、城一郎を始めとした遠月卒業生陣の過去のエピソードがここから明かされるという展開もありそうですしね。

 この作品の特徴ともいえる、「対照的でありながら一部が共通しているキャラクター作り」。
 今回美作と同じ「創真の追っかけ」(笑)として登場してきた早津田。
 果たしてこの子はこれからどんな働きをしていくのでしょうか?



 創真もハッキリ断ってはいますが、結局取材を受け入れてしまいそうだなあ~。
 なんだかんだで面倒見が良くて懐が深い子ですから。(^^)