あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第87話感想

2014-09-28 00:50:00 | 食戟のソーマ

 週刊少年ジャンプ2014年43号掲載。
 掲載順第6位
 第87話 【秘策】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 前回ラストで多種の牛肉を取り出し、審査員達に「牛肉の遊園地」にお連れしようと告げた創真。


 この1週間ずっと創真につきっきりで取材していた早津田も、この事は全然知りませんでした。
 それもその筈。
 これらの肉は今朝選んで買ってきたばかりの物だったのです。
 あら?それじゃあ郁魅の差し入れとは直接関係は無かったのかな?
 それでも、「色々な部位」ということが、今回のアイデアの元になっていてほしいな~と密かに思ったり。


 そして、準備期間中に全然手掛けていなかった各牛肉の部位を創真は次々と調理していきます。
 その手際の良さは、現役のスターシェフである水原達でさえも目を見張るものでした。
 
凄いぞ創真!

 それぞれの部位を、各自的確に処理、火入れしていく創真。
 う~んやっぱりこの作品の調理シーンは凄くテンポが良いですね!!
 見ててグイグイ惹き込まれます。

 見事な調理技術を披露する中でも、しっかりマイペースさも貫く創真さん(笑)。

 
 手ぬぐい、ゲソ、そして七輪。
 これぞ幸平創真の三種の神器☆

 ちなみにこの七輪はハラミに使われましたが、ハチノスにはどんな処理を施したのでしょうね?ちょっと気になります。



 そうやって、「今この場」で料理を組み立てていく創真。
 そんな彼に、美作は言います。
 「やっぱりお前は“そっち”のタイプだったか―――」と。

 美作が言う事には、彼の手の内を知っている者が取ってくる手段は二つ。
 一つ目は、「虚勢」を張ってからのだまし討ち。
 事前に出す品目を宣言し、本番では全く違う品を作って攪乱を狙うという、美作が最初に創真はこれを狙っているのではと疑ったパターン。

 ・・・。(-_-)

 二つ目は、「即興調理」。
 
何を作るか全くの白紙で闘いに臨む方法。最終的に、美作が創真が取るであろうと予測したパターンがこれ。

 ・・・。(-_-)

 違うから。どっちも。


 第80~81話の感想でも言わせてもらったけど・・・。

 美作、キミは確かに創真の事を知っているかもしれない。
 けど、分かってはいないね。


 そして出ました。
 タクミの時と同じ「信用してる」発言が、ここでも。

  “信用している”から。
 美作は知っていました。
 創真がタクミのマンションに寄った事も。その後沢山の肉を購入していたことも。





 そうして、いよいよ審査へ。
 先攻は美作。

 ここで美作、あろうことか創真の常套句である「おあがりよ」を。

 郁魅:(むっ)
 創真:(それ俺のなのに・・・・・ (ゴゴゴゴゴ))

 ごもっともーーーーー!!!
 

 それは創真だけの決め台詞なのに!!
 なにパクってんだコラーーー!!
 と、私も創真と一緒に怒った次第です。



 さて、クールダウンして、と。

 意外(?)にも、ウンチクキャラだった木久知。
 個人的に料理のウンチクは勉強になるので有難いのですが・・・。
 なにも蹴ることないでしょ角崎(汗)。

 いざ口に。
 その味に木久知は悶絶。
 ・・・あれ?
 木久知のペンダントってあんなに大きかったっけ?
 もう少し小さくて、色も淡かったと思うんですけど。
 ま、細かい所なんですけどね。

 え?ツッコみはそれだけですが何か???



 洋食のプロである木久知を唸らせる出来栄えだった美作のビーフシチュー。
 辛口の角崎さえも絶賛するという凄さでした。

 創真が直前に多種多様の肉を購入していたことを知りながらも、それを模倣してこなかった美作の意図がここで判明。
 その場で料理を組み立てる「即興調理」。
 それは所詮付け焼刃。
 そんな「軽い」調理に対し、約一週間の手間暇をじっくりかけた「重み」のある特製ベーコンを、対抗手段として美作は選んだのでした。

 「浅はか」
 「熟慮の放棄」
 「無駄」
 タクミの時と同様、ま~~~ここから美作は言いたい放題。

 再び創真に忍び寄るヘビさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やばいやばいやばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 誰がやばいって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美作が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 言っときますが。



 創真はこんな可愛らしいヘビさんにやられるようなタマじゃありませんよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何故ならこの方。

 

 

 

 

人の皮被った魔獣せ。  

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、ひとしきりゾクゾクしてから、はたと気づく。

 ここのコマで、ヘビさんは創真の足に絡みついているわけですが。

 

 

 

 

これってセクハr(←蹴っっっ)
 

 

 

 

 

 牛肉と豚肉の熱いぶつかり合い。
 そのイメージとして、牛男と豚男からプロレス技をかけられる木久知。
 とどめの合体技:クロスインパクトが炸裂ー!!

 って。

 炸裂したのは堂島アニキのポージングでした☆

 合宿でのお風呂でバッタリといい、マジカル☆キャベツといい、今回といい・・・。
 堂島先輩、そのポージング好きなんですか?ねえ、好きなんですか???(←)



 現役シェフ達の高評価に沸く観衆達。
 創真の敗北を危惧する仲間達。



 そんな喧騒から離れたところで、佇む人物が一人いました。

 やっぱり来てくれたね。

 ありがとう、タクミ。

 見ててね。
 この勝負の、創真の姿を。

 

 

 美作が「信用してる」と言ってからというもの、一言も喋らなかった創真。
 ですが、ここで口を開きます。

 お前の事を信用してたのは俺も同じだと―――

 

 

 

 

 うっわ 

 うっわ

 うっわ・・・っ

 

 

 

 

キ・ターーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

 

 

 創真様の「言葉返し」が~~~!!!(><)



 

 

 美作がタクミに散々言っていた時はただ気持ち悪いだけでしたが(爆)、創真が口にするとやはりこう・・・格が!格が違いすぎる・・・!!!
 (
o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o)



 ここの創真の表情。
 余裕で犯罪。

 なにこの凄まじいサドっ気(爆)。
 なにこのほとばしる色気(爆死)。
 ―――そして。
 なにこの底知れない温かさ。



 その創真の笑みと言葉に戦慄する美作。
 そうでしょうとも♪
 
タクミとの勝負の際は、悪魔のイメージで描かれていた美作。
 だけど、今回の相手は。
 悪魔さえも喰らう魔獣ですよ♪♪♪





 滅茶苦茶勢いよく七輪から立ち上る煙。
 送風機でも仕掛けてるのかとツッコみたくなるくらい(爆)。
 ですがこの演出は、美作が伊武崎の燻製技術を模倣してきたことへの「返し」を意味してるのでしょうね。
 そっちが技術なら、こっちは演出というわけで。(伊武崎、お株取られまくりやな/苦笑)

 

 舞い上がる煙の中を歩み近づいてくる創真。
 ここのシーン、私の頭の中では「ターミ●ーター」のメインテーマが鳴り響いてました。(ダダン ダン ダダン♪)

 

 さあ。

 き・ま・し・た。


本家本元の「おあがりよ」が~~~!!!(o(><)o

 

 


 



 遂に創真が垣間見せました。

 限りなく優しい「牙」を。



 『果て無き荒野』、『春の嵐』など、実は創真に結構な数の二つ名を付けている私。
 今回のラストにかけての創真は、それらの内二つを見事に満たしてくれるものでした。

 ひとつは言葉の支配者』

 もうひとつは心優しき魔獣[モンスター]』

 間違いなく、ストーカーの王者は彼にひれ伏すことになるでしょう♪





 サブタイトルが『秘策』であった今回。
 多種の肉の部位を即興で創真が調理していたことから、これが彼の“秘策”のように描かれていましたが・・・。
 違いますね。
 
 自分への対抗策として、「だまし討ち」と「即興調理」という二つのタイプを提示していた美作。
 まずは「だまし討ち」。
 これはありえません。絶対に。
 創真は嘘をつく子ではありませんし、そんな卑怯な手段も取りません。

 そして「即興調理」。
 これもありえません。絶対に。
 全くの白紙で闘いに臨むなんて・・・そんな軽薄なこと創真はしません。
 創真はいつだって全力を持って勝負に挑んできましたよ?
  

 とどのつまり、創真は二つのパターンのどちらでもなかったということです。



 では、今回冒頭で創真が行った、即興にしか見えなかった調理は何だったのか?

 私はこう考えました。
 この調理は、単に事前に「試作」をしなかっただけ。
 実際はずっと前から、当日仕入れた肉での調理を考案していたのでしょう。
 では、何故試作をしなかったのかというと―――
 
 信じているのでしょう。
 自身の躰に沁み込まれた、これまでの料理経験を。

 勿論、美作のトレース料理への対抗策としての考えもある程度はあったかもしれません。
 ですがそれ以上に創真は、このビーフシチューに「これまでの自分の全て」を詰め込みたかったと思うのです。

 一週間の準備期間中に、ビーフシチューの“土台”を徹底的に創り込み。
 そして今。
 これまで積み重ねてきた“料理人としての自分の力”を、その“土台”に乗せたのではないのでしょうか。

 現に創真の各種の肉の調理は、プロのシェフでさえも驚くほど迅速かつ的確な対応力が発揮されていました。
 これらは他でもない、創真が“現場”で培ってきたもの。
 そう、タクミと同じように。(^^)

 創真が即興調理をしてくるだろうと想定し、その「軽さ」に勝つ手段として、一週間の手間という「重さ」で挑んできた美作でしたが・・・。
 とんでもない。
 対する創真の料理は、12年間と半年分の手間という「重さ」ですよ。(( ̄ー ̄)ニヤリ

 大抵の場合、どれだけ相手の「裏をかくか」に焦点が当たりがちと思うのですが、そこを信じられないぐらい真正面から挑んできた創真。
 それぐらい、創真の誠実さは他の追随を許さないレベルだったということです。



 「俺だってこの一週間 お前の事をずうっと考えていたんだぜ?」

 創真の“秘策”は、むしろこの言葉に込められているでしょう。
 
 やっぱり違いますね。美作の言葉と創真の言葉では。そのニュアンスが、全然。

 
 「あの時」と同じです。

 そもそもこの食戟は。

 創真自身の為ではなく。

 タクミの為以上に。

 美作の為の勝負なのですから。(^^)







 いつも面白いこの作品ですが
 今回はマジで満足度が半端じゃありませんでした。

 もう前半の創真の調理姿にワクワクしっ放し。
 後半の創真の不敵さにゾクゾクしっ放し。
 やっぱり格好良すぎます創真は。

 次回披露されるであろう、創真の「牛肉の遊園地」。
 角崎達がそれに魅了されまくるのは容易く目に浮かびますが(笑)、それ以上に気になるのが創真が送る、タクミへの、そして美作へのメッセージ。
 
 創真にとっての「勝負」は単なる“潰し合い”ではありません。
 彼にとって「勝負」というものは、きっと料理を通した“相手との語り合い”でしょうから。
 果たして創真の皿は彼らに一体何を語るのでしょう? 
 

 







 これまでに無いくらい、楽しみ過ぎる次回。
 既に心拍数がヤバイです。

 


『食戟のソーマ』第86話感想

2014-09-21 22:55:00 | 食戟のソーマ

 暗殺教室の投票数の少なさに愕然。
 順位結果より、こっちの方が衝撃でした。
 ・・・記念すべき第一回投票で応募券制はやめましょうよジャンプ編集部・・・。

 それと、今回の読切の『拝啓 運命の人』。
 普段は新人作家の読切を読んだ場合、眉毛も動かない私。(←)
 ですが、この作品は素直に面白かったです。
 出だしの引き、テンポの良さ、主人公の背景。
 どれをとっても読み易く、分かりやすく、「面白い漫画」の基礎がとてもしっかりしていると思いました。
 久し振りに、次回作も読みたいと思えた漫画家さんでしたね。





 週刊少年ジャンプ2014年42号掲載。
 掲載順第4位
 第86話 【ガルニチュール】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 創真のビーフシチューからのアレンジということで、美作が出した肉の塊はベーコン。
 ・・・なんだ。こうして見るとそれほど大きくないな。(←)

 美作はそのベーコンを付け合わせ[グラニチュール]として用いようとしていました。
 どうやら創真のビーフシチューのような濾して仕上げるタイプは、ソースと肉だけの地味な品になってしまうため、付け合せが必須とのこと。
 へ~。確かに言われてみれば、ホテルやレストランで出されるビーフシチューには、茹でたブロッコリーや人参のグラッセ等が必ず付け合わせに添えられていますね。
 だけど、ベーコンも添えられる場合もあるとは全く知らなんだ☆

 丸井を筆頭に、これまで榊、吉野、郁魅と解説役を担ってきましたが、やっと伊武崎に順番が回ってきましたよ(笑)。
 おっと、ここでまた新たなスパイス名が。

  • セージ・・・シソ科の多年草。ビロード状の繊毛で覆われた灰緑色の葉が特徴的。
          よもぎに似た強い芳香と爽やかなほろ苦さを持っている。
          肉の油臭さを消す効果が抜群のため、豚肉や挽肉料理等に最適。
          中でもソーセージには不可欠で、[ソー(豚肉・豚肉の塩漬け)+セージ]という名前の由来にもなっている。

  • ナツメグ・・・ニクズク科の雌雄異株の熱帯性常緑樹。10〜20mの巨木だが、成長は遅く実をつけ始めるまでに7年くらいかかる。
           種子は甘い刺激性の香りとまろやかなほろ苦さがあり、その強力な矯臭効果から、世界の様々な料理に使われている。
           肉料理、特にハンバーグやミートソース等の挽肉料理には欠かせないが、焼き菓子にも用いられ、シナモンと相性が良い。
           他にも非常に用途が広く、ペッパー(胡椒)、クローブ、シナモンと共に、世界4大スパイスと言われている。

 ほ~・・・。もしやとは思っていましたが、やはりセージはソーセージの由来になってましたか。
 またひとつ賢くなった栗うさぎでした☆(←)

 

 美作のベーコンにはかなりの燻製技術が施されており、そのレベルは伊武崎並みのもの。
 この事に、かなりの怒りを見せる伊武崎。
 う~む、伊武崎がこれほど怒りの感情を漂わせるなんて初めて。
 美作は万能型といえるタイプですが、こんなに専門的な知識を持っているのは確かに不自然ですね。
 前回、新戸のスッポンバーガーから学んだ創真のように、美作もまた予選での伊武崎の手法から学び取った・・・とも考えられるのですが・・・。
 「模倣」を得意スタイルとする美作がそういう手段を取るとは、ちょっと思えませんね~。
 創真をより精神的に失墜させるために、同僚である伊武崎の技術を使ったという可能性もありますが、それを狙うならば、今回創真と主に関わった郁魅の技術や得意分野を使った方が効果的な筈。
 ここはやはり、伊武崎が自分のことを調べていたというのに気付いていて、そのあてつけに伊武崎の技術を模倣した・・・と考えるのが妥当でしょうか。
 まあ、この事はほぼ確実に後々の伏線になりそうですね。

 アレンジの一環として、付け合わせ[グラニチュール]に工夫を仕掛けてきた美作。
 それに対し、創真の付け合わせは特に変わり映えの無い物の様子。
 そのことから、もはや角崎は「絶対に勝てない」と言って笑います。
 まだ食ってもいないのに断言すんなや(怒)。

 どうでもいいけど、ここのイメージ画の「あばよ☆」な美作がちょっとナイス。



 その一方、美作のトレースに違和感を覚える早津田。
 えりなに味見をしてもらった直後(正確には、郁魅から差し入れを貰った直後)、創真は厨房を立ち入り禁止にしたというのに、何故美作は創真がテール肉を使う事を知っていたのか―――?
 そこに美作が通りがかり、話しかけます。
 「これからはパスワードはもっと凝った方がいい」と。
 そう、美作は早津田が書いていた創真の取材記事を盗み見ていたのでした。
 
 この件に関しては後で述べさせてもらうとして、と。

 早津田、キミも差し入れの直後に閉め出されたよね。
 なのに、なんでテール肉の件を知ってたの???

 そして。
 もはや神出鬼没の名を欲しいままにしている美作に脱帽。
 




 思い出される、創真の試作に費やした日々―――

 厨房に泊まりこんで頑張り続ける創真を心配し、足を運ぶ郁魅と恵。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わ゛゛ーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 この時の私、きっと郁魅と同じ顔になってた。





 郁魅:「試合の前に倒れちまったら元も子もねぇだろうがー!!」

ごもっともーーーーー!!!!!(TT)



 っていうか下手したら、この漫画終わってたぞ―――!!!(爆)



 いざという時は本当に頼りになるしっかり者なのに、こういう所がとても放っておけない男の子、それが幸平創真くん。
 そんなわけで、郁魅は創真を労わってくれてます。
 やっぱり本当は、創真の料理に対する真摯さを分かってくれていたんですね。(^^)
 ただ、創真に料理人をやめてほしくないという思いが強すぎて、ああいう憤りになってしまったのでしょう。
 そんな郁魅に、恵も笑顔でお手伝い。
 創真と郁魅が仲直りしてくれたことを喜んでくれているんですね。(^^)

 
 ・・・・・・・・・・もう遠慮無しで言わせてもらいます。

 今からでも遅くないから、メインヒロインは恵とえりなでなく、恵と郁魅にしましょうよ附田&佐伯先生。


 二人に感謝する創真。
 あああこの屈託のない笑顔・・・!(><)
 この天然め!!
 天然老若男女キラーめ!!!





 自分のせいで創真の努力をかすめ取られてしまった事に、罪悪感に苛まれる早津田。
 このままでは、タクミの二の舞・・・?


 そこへ、クーラーボックスを取り出す創真。

 ・・・・・うん。
 絶望の空気を変えるための演出だというのは分かります。
 創真が早津田に、自分を責めることなんて全く無いんだと伝えたいのも分かります。
 私も早津田を責めるつもりはありません。

 そ・れ・で・も。

 ちょいと切り替え早すぎやしませんか早津田く~ん?(^^



 角崎に話しかける創真。
 あ☆ この時点で角崎タキ、創真の餌食に決定(苦笑)。
 審査員である自分に至って普通に話しかけてきた創真を訝しく思う角崎。
 ですが創真からしてみれば、相手が例え総理大臣だろうがローマ法王だろうがそんなの関係ありゃしません。
 相手がどこの誰であろうが、彼にとっては一人の「客」以外の何者でもないのですから。

 そして、ごちゃごちゃした文句は料理を食ってから言えという主旨(笑)の発言をした後、創真はクーラーボックスを開き―――










 う・・・わっ!









 久し振りに影分身の術披露!!(←違)










 合宿編でのライブクッキングを彷彿とさせる勢いで調理していくのは、牛肉の様々な部位!

 一気に審査員の注目を引く創真。
 そして彼は告げます。

 「牛肉の遊園地」にお連れしよう、と。



 ラストのイメージ画は分かりやすくてとても良かったです。
 行き止まりと思われていた道が、新たな世界へと続いていたという。



 ・・・だけど。



 ・・・・・だけども。

 

 

 

どーして創真くんはこうも悪どい笑みが似合うのかな~~~?
(^^;;;A)

 

 

 


 

 

 今回は・・・そうですね。
 正直に言わせてもらえば、早津田がテール肉の件を知っていた事に関する辻褄の合わなさに「ん?」と思わざるを得ませんでした。

ですが、重箱の隅を突っついてばかりじゃ
漫画は楽しめねえ!!!!!


 それ以外は創真と美作の技と技、技術と技術のぶつかり合いが繰り広げられていて楽しく読めましたしね。
 特にラストは、純粋にワクワクさせられました。
 自分の料理人人生が懸っているというこの超重大な勝負の最中でも、“楽しさ”を創り出そうとする創真。
 創真が何をやらかしてくれるのか楽しみでなりません!!(><)



 早津田からの情報漏れの件は、私からしてみれば「あ、やっぱり★」といった感じでした。
 早津田が“記者”という時点で既に嫌な予感はしていましたから。
 創真への純粋な敬意や記者としての熱意が裏目に出て、創真に不利な状況を作ってしまうかも・・・と。
 それに、今回の件で罪があるのは明らかに美作の方であり、早津田の行動自体にはどこも否はありませんしね。 

 ・・・まあ、それでも。
 さすがにパスワードの甘さには物申したいものがありましたが。
 その点に関してだけは、美作の言う通りです。
 情報というのは、扱い一つで人に光を当てるものにもなれば、人を奈落に突き落とすものにもなる、非常に強力で恐ろしいもの。
 ましてや、記者というものはそれを生業とする役職。
 守秘管理の徹底は基本にして鉄則です。
 これからは早津田にはそれを肝に銘じて欲しいですね。

 今回大きなミスをしてしまった早津田ですが、逆に私としては安心しました。この程度で済んでくれたことに。
 私が一番心配していたのは、創真の父親の件が公に知られることでしたから。
 今回の件で、その可能性は低くなったと思います。



 そして今回も非常に残念極まりない行動を取ってしまった美作。
 タクミとの勝負の際はメッザルーナにガムを吐き捨てるというとんでもない侮辱行為を行い、今回は早津田が集めた情報を盗み見たという一目瞭然の犯罪行為を。
 もはやどこにも擁護の余地はありません。
 これまでの美作のトレース行為は、徹底した相手の観察と情報収集、そして高度な予測という、美作自身も己の時間と労力を掛けていた故にある程度の正当性が認められるものでした。
 ですが、今回取った手段はまさに「相手の努力の上澄みをすくい取っただけの行為」。
 
創真が折角スタートラインを揃えてくれたというのに、その思いに背く卑怯な手段を選ぶなんて・・・。
 もう遠慮はいりません。
 角崎共々、優しく徹底的に調教してやってください創真!!



 そんな創真は、ガルニチュールという「付け合せ」に焦点を当てた美作に対し、どうやら「メイン」である牛肉の美味しさを存分に堪能させることに焦点を当ててきた模様。
 第83話冒頭で述べていたことを、究極にまで突き詰めてきたようです。

 もしかしたら理由はそれだけではないかも。
 折角郁魅が差し入れてくれた、色々なお肉の部位。
 それらからどれか一つだけを選び取るのではなく、なるべく全てを取り入れたいという考えもあったのかもしれません。
 “切り捨てる”どっかの氷の女王サマと違って、創真は全てを“受け入れ”ようとする子ですから。(^^)

 「優しさ」を維持したままの「強い味」への取り組み、牛肉の活用と、次々披露される創真のビーフシチューへの工夫。
 残るは、白味噌の活用。
 多分ここが創真がタクミに見てもらいたいと願っている部分になると思われます。



 心配なのは、美作のトレースがどこまで及んでいるか。
 まあ、ラストの創真ピエロの笑みが、そんな心配を木端微塵に吹き飛ばしてくださりましたが(爆)。
 VSアリス戦の時もそうでしたが、創真がダークスマイルを浮かべた瞬間、私の中で彼の勝利が確定されます。
 ホント創真ってば黒いたくらみが凄まじく似合う子☆

 「優しさ」を維持した「強い味」への工夫はトレースされてしまいましたが、美作の表情から見るに、今回の牛肉のフル活用はトレースしきれていなかった模様です。
 それでも、「あの」美作のこと。
 きっと創真が白味噌を活用してくることは予測済みに違いありません。
 タクミの手法である、「日本食との融合」を創真は必ず取り入れてくると。

 ですが、きっとここが決定的な両者の格差になると思っています。

 仲間想いで真っ直ぐ。
 創真のそういう面は美作にとって読み易い面でしょう。
 ですが、創真はそれと同時に型破りさと思慮深さも兼ね備えている子です。
 美作はきっと創真のそういう面は読み切れないでしょうね。

 素直すぎて。
 器が大きすぎて。
 優しすぎて。
 逆に掴みにくい子、幸平創真。
 それを考えると、タクミとは勝負の面で相性が良かった美作でしたが、創真とは相性が悪いかもしれませんね~♪




 ラストに差しのべられた創真の手を取るためだけに、今週のジャンプを購入しました。(マジ)
 
 さあ、いよいよ次回実食開始となるようです!!

 果たして創真はどんな「牛肉の遊園地」に私達を誘ってくれるのでしょう!?(^^) 



『食戟のソーマ』第85話感想

2014-09-12 21:45:00 | 食戟のソーマ

 今度の少年ジャンプは土曜日発売ですか!
 これは感想UPを急がねば!と、いつもよりは急いだつもりなのですが・・・。
 結局発売日前日の夜になったという。(orz)

 今回もジャンプ本誌の方の感想をちょっとばかり述べさせてもらいまーす。

 ≪暗殺教室≫
 烏間先生が(色々な意味で)凄すぎて、もはや笑うしかない。
 今人気投票を行ったら絶対烏間先生が一位だなあ~、と思っていたら、次回その人気投票の結果発表とのこと。
 それはいいんだけども・・・。
 え?カラーじゃないの???

 ≪僕のヒーローアカデミア≫
 爆豪勝己。
 ヒーロー目指してる筈なのに、やってることはもう完璧にヒール。
 一方で、「よっしゃらあああ」のコマがシュールすぎ(笑)。

 ≪巻末コメント≫
 目が釘付けになったのは、作家さん方の欄ではなく左下の編集者さん方の欄。
 『ヒックとドラゴン2』を、台湾で鑑賞してきたとのこと!
 う、羨ましすぎる!!(><)
 そうなんですよね!真の良作の前には、言葉の壁なんて無いんですよ!!
 あ~~~!本当に後生ですから、どうか劇場公開してください日本映画業界!!



 それはそうと、『食戟のソーマ』単行本9巻無事ゲットしました~。
 同時発売のジャンパックの方は・・・、購入しないつもりです。今回は。
 でも、第9巻の単行本感想を書く機会がきたら、軽く感想(っていうか印象?)を述べようかと思っています。



 それでは『ソーマ』の感想の方へいってみましょう!

 ・・・と、その前に。
 ここで警告を。

 すみません、今回の感想はえりなファンの方はどうかご覧にならないでください。
 多分、いえ、きっと不快感を抱いてしまうと思われますので。
 それでも興味を持たれた方は、どうか自己責任で閲覧のほどを宜しくお願い致します。





 週刊少年ジャンプ2014年41号掲載。
 掲載順第7位
 第85話 【一口目の秘密】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 遂に始まった、秋の選抜準決勝第一試合。
 創真VS美作戦!!  

 今回は第一回戦のVSアリス戦とは異なり、対戦者同士の対峙や鉢巻を締めるシーンに照準はそれほど当たっておらず、淡々としたスタートですね。
 試合形式の場合、大体開始時は同じような流れになりがちですが、細やかに描写を変えている所に作者の気配りを感じます。(^^)

 ここの創真の立ち姿、スタイリッシュで素敵v
 この膝の軽い曲げ具合が良いんだなこれがv(マニアック)



 そして紹介される、準決勝の審査員達。
 まずは審査委員長であろう、堂島銀。
 続いて久方振りに登場の乾日向子、水原冬美。
 そしてなんと、ここにきて新キャラ導入!
 1人目はスペイン料理を営む、『角崎タキ』。
 2人目は洋食専門店のシェフ、『木久知園果』。 
 
以上遠月卒業生5名が、今回の審査を務めることに。

 なにこの女性率の高さ!!( ̄ ̄;)
 年輩男性100%だった第一回戦の審査員達とは真逆すぎる!
 しかも待遇まで違いすぎ。
 彼らの時は名前が明かされたのは大泉のお爺ちゃまだけだったのに、今回の彼女らは全員フルネームで紹介。しかも見開きで。
 ちょっとこれはあからさまなのではありませんか附田&佐伯先生?
 確かに男性読者は大喜びでしょうけども(爆)。

 まあでも、私から見てもこの見開きは中々良いですね!
 天然マイペースな乾、クールビューティーな水原、そして攻撃的なSキャラ角崎、気弱で大人しい木久知と、皆しっかりした個性ある外見&キャラクターばかり。
 
 しかも、彼女達一人一人のファッションもこれまたとても良い感じ♪
 そのいずれも個性が反映されながらもセンスあるコーディネイトになってます。
 ついこの前はモデルさんな創真&タクミも扉絵で登場していたし、キャラクターの私服のセンスが光るようになってきた気がする今日この頃。
 もしかして、キャラの服は森崎先生が考案なされるようになったとか?
 森崎先生もお洒落な方ですからね~。(^^)

 それにしても堂島先輩以外は全員、十傑の第二席に在していたのですか~。
 水原の代の第一席は四宮だったけど、乾の代の第一席は誰だったのでしょう?
 考えられるのはやはりドナート梧桐田・・・?
 キャラ的に第三席以下かと思ってたのですけども。(←失礼)



 堂島先輩や水原達と違って、創真とは初対面な角崎と木久知。
 創真が定食屋の出身という事から、二人は創真の勝利は難しいと判断します。
 その理由は、定食屋特有の「味付け」。
 えりなが創真のビーフシチューにダメ出ししていたのも、二人と同じ理由でした。

 どうやら定食屋の味付けは毎日通っても飽きさせないことを重視して「やさしい味」にされているのに対し、今回のお題は『洋食の“メイン”の一品』ということで、主役に相応しく印象的で「強い」味が求められているとのこと。
 
 創真のビーフシチューは優し過ぎると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そ れ が ど う し た 。

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は創真の料理のそういう所が本当に大好きです!!!
 心から好きです!!!

 

 「料理はそれを作った人物の人となりそのもの」と考えている私としては、ここのえりなの言葉は創真自身の優しさまで否定されているようで本気でカチン★ときました。

 それに!!

 「優しさ」と「強さ」は両立出来ますもの!!

 それはラーメン対決で恵が証明してくれましたよ!!



 合宿で創真の実力を知っている乾は、創真の肩を持ってくれています。ありがとう!!
 
ってゆーか、今回の栗うさぎはヒナコさんとめっちゃ気が合いました(笑)。

 そしてそれは堂島先輩も。
 表には出さずとも、創真を見守ってくれています。(^^)



 せせら笑うえりな。
 創真が敗北するであろうこの日が、楽しみで仕方なかったと。






 すみません、コイツに鍋投げつけていいですか?

 相変わらずのこの性格の悪さ。ほんと腹立ちます。
 ただ創真の敗北する姿を見たがっていたのなら、投げつけたいのはスリッパぐらいに抑えておきましたよ。(←え)
 ですが、創真にとって今回の勝負は退学どころか料理人人生が懸っているという、非常に重要なもの。
 それを知っていながら、敗北を楽しみにしているなんて・・・(怒×100)。





 そんな中、創真が取り出した肉に目が留まるえりなと郁魅。
 ここの郁魅の顔可愛いな~。
 第53話(単行本第7巻100ページ3コマ目)の時もそう思ったけど、郁魅のキョトン顔って私のツボかもしれない。

 創真が選んだ肉、それは牛テール!
 ・・・・・・・・・・牛テール、ですか・・・・・・・・・・。
 えー・・・ゴメンナサイ。
 そんな珍しいお肉ではありませんでしたね・・・ハハハ。(^^;A)
 少なくとも私の感覚では、タンと同じくらいビーフシチューによく用いられているお肉といったイメージです。
 う~~~ん、肉の選択の時点で既に、私の予想大空振り・・・(苦笑)。

 えりなの「お題を理解していない」という言葉。
 「何杯でも食べられる」と言った早津田の言動。
 そして郁魅の差し入れの中に入っていた牛テール。
 それらによって、創真は自分の品の至らぬ点に気付けていたのでした。

 そして、その問題点の打開策も見事見つけていた創真。
 テール肉のゼラチン質による「とろみ」によって、白味噌の風味を壊すことなくコクを深めることを狙っていました。
 それは新戸のスッポンバーガーで用いられていた技術の応用!!
 おお~~~!!
 振り返ってみると、創真って相手の調理している様子をじっくり観察することってこれまで無かったんですよね。
 ラーメン対決やハンバーガー対決で黒木場や新戸の調理を見ていた創真。
 あの表情は、ただ“観戦”していたわけではなく、“観察”していた表情だったというわけです。
 そういう影的描写も、背景としてきちんと活かしてくださるとは・・・!(^^)
 こういう作風の姿勢や創真の姿を見てると、「無駄な事なんて無い」と凄く自然に感じられます。



 えりなに、否定の言葉を返す創真。
 このシーン最高!!!(Σd(><))
 ここはまさに創真とえりなの関係性そのもの!
 不敵に笑みながら見上げる創真。
 見下ろしながらも悔しげなえりな。
 創真の精神的優位性が感じられてめっちゃ嬉しかったです♪♪♪

 そんなえりなとは対照的に、微笑んでくれてる郁魅。(^^)
 自分の差し入れを創真が活用してくれたのを嬉しく思っているその姿は、まさに正統派ヒロイン☆
 文字で書くと同じ「ツンデレ」なのに、どうしてこうも違うのか。
 まさに天と地の違い。
 月とスッポン。
 お日様とスリッパ。(←?) 
 星と消しゴム。(←??)
 ・・・へ?前回も同じような事を書いているって?
 えりなが創真のことを認めない限り何度だって言ってやりますよ。



 そうして更に、やさしい風味を活かしつつコクを深める調理を重ねていく創真。
 創真の料理の進化振りに、歯噛みするえりな。
 
 創真は良い子だから、こういう言葉は言わないでしょう。
 だから、代わりに私が言わせてもらいます。
 ざまあみろ♪♪♪(Sうさぎ無限増殖)



 ですが・・・!

 忍び寄ってきた美作のトレース!

 おいこらヘビさん!なに創真の腕に巻き付いてんだ!
 ハッキリ言ってヘビさんは嫌いじゃない!(←)
 だけど創真の邪魔をするなら、たとえヘビさんであろうが許さない!(←←)
 っていうかこのヘビさん、美作のイメージだけあってちゃんと頭がドレッドモヒカン☆

 創真がこの一週間で、何を買ったか、誰と会ったか、どんな事を試したか、全部把握していると言う美作。
 そうして、同じテール肉を用い、完璧に創真の調理手順を辿っていきます。
 やはりえりなや郁魅、早津田との関わりも知っていましたか。
 ・・・でも。
 この一週間で、創真が会っていない人物が若干1名いるのですがね。
 

 周到なトレース、そしていよいよ創真の料理を追い抜くためのアレンジに入る美作。
 吊り下げたのは、特大の肉。
 さて、その肉は一体・・・?

  


 


 

 

 今回審査員として初登場となった、角崎と木久知。
 個人的には引き続き大泉のお爺ちゃまが審査員になって欲しかったのですがね~。
 ・・・決勝戦にて再び審査員になってくれないでしょうか・・・?
 無理だろうな(苦笑)。

 そういうわけで一気に年代が若くなった今回の審査員勢ですが、特に当の角崎と木久知は創真達とたった3~4歳しか違わず。(一番年下の木久知は19歳・・・若!
 それでありながら既に自分の店を持ち、ベテラン勢と対等にやりあっているというあたり、この二人も相当の実力者の模様です。

 角崎は口調は郁魅や北条と似て粗暴な感じ。
 ですが、これほど攻撃的なSキャラはいませんでしたし、新しいタイプといえますね。
 まあ、暴力に訴えようとするあたり、かつての四宮やえりなのようにかなり敵を作りやすいタイプでもあるでしょうが。
 

 一方の木久知はキャラクター的には、恵や倉瀬と同タイプと言えます。
 ですが、そこに決定的な違いとして用いてきたのが「バスト」。(^^;A)
 これまでで一番豊満な女性は乾と思っていたのですが(※「えー?」と思われた方は、第18話のラストをご覧ください(単行本第3巻84ページ))、それをも凌駕するキャラが現れるとは(苦笑)。 
 でも個人的には、それと同じくらい「眼」が印象的でしたね。
 眼の綺麗さだけならえりなが一番でしたが、そんなえりなとは対照的でありながらも匹敵するほど綺麗な眼に思えました。



 さて、えりながダメ出ししていた「お題の意味」ですが、そういう“今回のみ”のものだったのですね。
 てっきり、“選抜全体”のお題に隠されている意味かと思ってしまいました。
 ああ勘違い。お恥ずかしい。
 ・・・・・でも。
 ここまで偉そうに述べておきながら、もし違っていたら・・・。
 もはや赤っ恥どころじゃないなあ~~~。(冷や汗ダラダラ)



 今回、創真の味にダメ出ししていたえりなの批評が述べられていましたが、その中にかなり気になった一文が。
 それは、創真の「定食の味」は「おふくろの味」と言い換えられていたこと。
 これはかなり前から感じていたことですし、時々この感想内でも述べさせて頂いていたことですが(VSアリス戦等)、創真の料理って温かいんですよね、とても。

 以前の『ジャンプNEXT!!』で掲載された番外編にて、過去の城一郎のゲテモノ料理に対するイメージ画が描かれていましたが、それを見て思ったことは。
 「創真だったら絶対ありえないイメージ描写だな」

 強烈なお色気表現なため気付きにくいのですが、創真の料理のリアクションはそのほとんどが本質的に優しいものとなっています。(選抜予選のリアクションでは審査員方を殴り飛ばしてはいますが、殴られた方は恍惚の表情でしたし)
 過去の城一郎が攻撃的な料理だったのに対し、温かい創真の料理。
 加えて、今回のこの表現・・・。

 もしかしなくとも、創真の料理の味は母親由来のものだと思います。

 美作がかつての食戟相手から、亡くなった母親の形見を奪っていたという事を聞いた時の創真の反応。そして今回の表現。
 少しずつ、でも確実に母親のエピソードが明かされる下地が出来上がってきているように感じます。



 そうして前々回からのいきさつから、今回のお題『洋食のメイン一品』に求められていたものに気付けた創真。 
 この定食の味云々のくだりは、半年前の創真ならまず気付けなかった点だったと思います。
 実家の定食屋を中心にしていた、これまでの世界観の変化。
 それが、まず今回は示されていましたね。

 その一環として発揮されていたのが、新戸の手法のエッセンスを用いるという、遠月学園に来てからの経験”の活用。
 元々創真は「経験」を重視する子でしたが、いよいよその姿勢が「吸収力」となって発揮され始めましたね。

 そしてそれは、美作の「模倣」との対照性も示されていたように感じました。
 意図的に相手と同じ食材、手法を丸写しにする美作。
 それに対し、相手の根幹的発想や技術から学んだことを、違う食材や方面で応用・発展させた創真。
 「真似」と「学習」の違い。
 それらが非常に良い形で描かれていたと思います。

 これまでの経験やライバル達との関わりを糧にして、更に己を磨き上げる。
 まさに創真は、場数を踏めば踏むほど無限に強くなっていく子ですよね!!



 しか~し。

 さすがは「周到なる追跡者」。
 これほどの創真の閃きや工夫もしっかり把握していました。
 ですが。
 思えば、出会った当時から美作は掴んでいたんですよね。
 創真には、「他人を観察する時片眉が僅かに上がるクセがある」ことに。
 危惧していた通り、ハンバーガー戦の様子を一緒に観戦していたことは、美作に今回のアイデアに繋がる情報を与える結果になってしまいました。
 主人公がかつての経験を活かしているならば、敵側も過去の出来事をしっかり踏まえている。
 この公平かつ巧みな描写・・・もうどれだけ敬服すればいいのやら。

 
さて、そしてアレンジとして美作が取り出したのは特大の肉。 
 吊り下げたお肉・・・といえば。
 思い浮かぶのは、創真にとって初めての食戟であった丼物対決で、郁魅が用いた「A5ランク」の牛肉。
 ここが美作という“料理人”の最も残念なところなのですが、美作はわざと相手の“大切なもの”を傷つける手段を用いてきます。
 このことから察するに、美作は創真と親しい人物の得意分野やかつて用いた技術を使用して、創真の料理を超えようとしているのではないのでしょうか。
 人一倍仲間想いな創真。
 そんな創真が、その仲間達からの技法で敗北し、料理人の道を閉ざされたらどうなるか。
 美作はそれを狙っているのでは・・・。
 ううう、想像するだけで凄く苦しいのですが・・・!(><。。。)

 勿論創真はそんな思惑に負けないと信じてますけどね!!!


 
 前回の描写から、創真が美作に勝つ鍵はこれらかと読者に思わせておきながら、それらは踏破され。前々回冒頭の美作の一人劇場からの考察も、これまた踏破され。
 前回&前々回で私が推測した、残る勝利の鍵は一つ。
 それがタクミの十八番である「日本食との融合」。
 タクミに見て欲しいと言った勝負だからこそ、この点はとても重要と思えるのですが、今回の美作のトレース力を目の当たりにすると、それさえも踏破されかねないような気がしてきちゃいました・・・。(><;)

 仮に。
 もしも。
 タクミの料理から学んだ事までトレースされていたならば。

 最後の最後の鍵はやはり  「美作自身への思い遣り」  になるのでは。
 
 
 個人的に神回だった第80話。
 創真を自分の狙いに嵌めようとしたものの、逆に創真の言動が全く掴めなかった美作。(しかも翻弄されたという/笑)
 その創真の言動にあったのは、とても深い思い遣り。


 今回の食戟は、きっと私が思う以上に、創真の“優しさ”が大きな意味を持ってくると思っています。 

 


『食戟のソーマ』第84話感想

2014-09-07 09:25:00 | 食戟のソーマ

 早くも9月。
 カレンダー上ではもう秋となりましたね。
 実際お盆が終わったと思ったら急に涼しくなり、気候の方も一気に秋になった感じです。
 寒暖の差が激しい故に体調も崩しやすい時期なので、皆様もお気を付け下さいねー。



 さて、今週のジャンプですが、朝5時に目が覚めたのでそのままコンビニに突撃してきました。(←)
 『ソーマ』以外の内容についてちょこちょこと。

 ≪名場面複製原画プレゼント≫
 応募するっきゃないでしょ!!!
 いや、次号も買わないと応募できませんけども。
 場面は担当編集者が選んでくださったとのことですが・・・。
 『ソーマ』の担当の方、分かってらっしゃる。

 ≪火ノ丸相撲≫
 もはや凄いとしか言いようが・・・(汗)。
 連載開始当初から確かに「面白い」と注目してはいましたが、この掲載順位の高さ。
 明らかに当初の『ソーマ』よりも人気を得ていますね。
 そして次回からは2号連続でセンターカラーと、編集部側も全面的にプッシュしているのがしかと見て取れます。
 このまま順当にジャンプを支える看板漫画の一つとして、成長していってもらいたいですね。(^^)

 ≪暗殺教室≫
 烏間先生カッコいい!
 良い所取られちゃったけど、舌ペロな殺せんせーも可愛かったv

 ≪黒子のバスケ≫
 色々大変な事もありましたが、ありがちな「引き伸ばし」を入れずに、とても綺麗な形で終わりを迎えてくれたことが私としては嬉しかったですね。
 藤巻先生が悔いの無い終幕を描けて良かったです。
 これまでお疲れ様でした!!

 ≪巻末コメント≫
 岸本先生に超同感。
 『ヒックとドラゴン』。これ本当に名作ですよ!!!
 タイミング悪く放映された時期が『トイ●トーリー3』と被ってしまったため、日本での興行収入はそれほど伸びなかったこの作品。
 ですが、内容は本当に物語・演出・キャラクター、音楽・・・、もう全てが最高峰!!!
 それほどの最高傑作であるにも関わらず、続編の公開は、日本では未定なのです・・・。
 この作品は劇場で見てこそ真の価値が伝わる作品なので、私も劇場公開を切実に祈っています!!
 もし純粋なワクワク感を求めている方がおられたら、DVD(&ブルーレイ)になっているので宜しければご覧になってみてください。
 自信を持ってオススメできる作品です!!!
 


 さて、では今回もいってみましょう~。





 週刊少年ジャンプ2014年40号掲載。
 表紙&巻頭カラー
 第84話 【隠された課題】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うおおおおお表紙&巻頭カラー!!

 なんて熱い表紙なんだ!!

 これ本当に料理漫画ですよね・・・?
と尋ねてしまいたくなるぐらいの気迫と熱さ。
 完全バトル漫画なノリに圧倒されてしまいました。

 剥き出しの闘志!!
 まさに煽り文の通り。
 これまでの表紙イラストの創真は全て明朗な表情でしたが、今回は本編の内容にも沿って不敵さ全開です。
 これほど挑戦的な笑みを表紙でぶちかます主人公も珍しかろう・・・。(※褒めてます)

 ・・・ていうか、準決勝でこの熱さなら、決勝戦の際は一体どうなっちゃうんでしょう・・・?


 と、冷や汗をかきつつもページを捲っていざ本編へ。


 表紙の熱さとは打って変わって、巻頭カラーは静かな雰囲気。
 第76話でちらと言われていたのに沿って、武蔵坊弁慶な美作と牛若丸な創真です。
 そういえば、『唐揚げ編(商店街復興編)』でも今回のようなイメージ画から始まる巻頭カラーがあったけなあ・・・と懐かしくなり、見直してみたらなんとまあ!
 丁度一年前が、その表紙&巻頭カラーでした!!
 ジャンプ編集部の方や附田先生達も敢えてそれを狙ったのでしょうか?
 このタイミングと一緒にストーリーの展開も合わせるのはかなり大変だったでしょうに・・・。
 相変わらずの影にして緻密な配慮、恐れ入ります。

 それにしても美作の弁慶姿似合いすぎ・・・(汗)。
 でもそれ以上にツッコみたい。
 その首にぶら下げている物を。
 そうか怪我したいのか!そんなに怪我したいんだな!?(←)

 そんな美作に対し、牛若丸な創真には正直違和感。
 私の中の創真のイメージは、「牛若丸」とはちょっと違うので・・・。
 むしろ「牛若丸」なら、タクミの方が似合ってたかも・・・。
 と、ぐだぐだ考えながらページを捲り、見開きの扉絵へ。

 





 

前 言 撤 回 。

 

 

創真かっけえええええええ。









 ベール???に隠れていて最初気付けませんでした。
 長髪な創真さん!!!
 ポニーテールな創真さん!!!(←髷と言いなさい)
 うひょーーーーーvvv 

 第76話の扉絵でアホなほど騒いだ後「創真だけ髷を結ってない」と感想を述べたのですが、ここにきてお披露目とは!!
 やはり私のように、創真の長髪バージョンを見てみたいという女性読者の声が多かったのでしょうかね(笑)?
 こうして見ると牛若丸な創真もかなり良い感じv(←ザ・手の平返し)
 「中性的な美少年」「正義感はあるが争いは好まない」、私にとってそんなイメージだった牛若丸。
 それが創真にかかると好戦的で凛々しい、ある意味新しい姿で描かれているようにも思えます。

 そんな今回のイラストは、シチュエーションに合わせて画風もいつもと変えてますね。
 普段より彩度を落とし、日本画風な色使いになってます。

 ・・・でもなんといっても。
 右上の小さな注釈に笑いが止まらない。
 (附田&佐伯先生のこういうとこ好き。ホント好き。)

 

 

 
 それでは満を持して本編へ。
 
 遠スポを通して創真と美作の食戟を知り、電話口で話し合うのはかつての「非公式の食戟」に立ち会った方々。
 遠スポってネット配信もしてるんですね。こりゃあ思っていたよりもずっと大きなメディア陣営みたい。 
 やはり「彼ら」も創真の食戟には興味があったようでしたが、予定が合わず、今回は不参加とのこと。
 う~ん残念★またの登場をお待ちしています。
 それにしても・・・。
 随分と穏やかな表情が出来るようになったね四宮。(^^)
 今度は、うまくやれているようで何よりです。




 場は戻り、えりなにビーフシチューをダメ出しされる創真。
 えりなの態度が予想通り過ぎるほど予想通りで、もはや呆れた。
 確かに最初に「味の是非をみるだけ」とは言ってたけどさ。それでも、創真へのこの冷遇はほんと癪に障ります(怒)。
 そんでもって追い出しておきながら、ちゃっかり報酬として漫画の続きを催促するという抜け目の無さ。
 でも、借りるのはいいけど・・・、返す時はどうすんだろ? 

 蔑むだけ蔑んで、えりなが何も助言しなかったと頭を抱える早津田。
 ですが、創真はえりなの言葉に引っ掛かりを感じ取っていました。
 流石!!
 創真って本当に「言葉」に鋭い子ですよね~。
 敵対するのであれば、創真ほど発言に気を付けなければいけない子はいないと思います。



 それからずっと考え込んでいる創真に、気分転換にと、準決勝の審査員が堂島先輩になったという話題を振る早津田。
 しかも、水原と乾も審査員として参加するとのこと!
 お~彼女達もここで再登場ですか~。
 四宮と乾のどつき漫才が見れないのは残念ですが(笑)、彼女達単独でも充分個性はありますし、面白くなりそうですね。

 乾も来ると知り、合宿の時に彼女から出された課題の事を思い出す創真。
 そう、日本料理・・・!
 そうそう、タクミの品・・・!
 そうだよ創真!!“近づいていってる”よ!! 


 そんな時、現れたのは郁魅。
 夜分遅い時間であったのに、創真に差し入れするために訪れてくれたのでした。
 そんな郁魅に笑顔でお礼を言う創真。
 本当に創真って素直な良い子。(^^)
 効果音は「へらっ」だけど、私的にはここの創真の笑顔は「ヘラ顔」ではなく「ホノ顔」。
 見てるこっちもなごむ、可愛い笑顔v

 喧嘩してしまった時は辛かったですが、どうやら改めて仲直りする必要は無さそうですね。
 郁魅も本当に良い子。(^^)
 文字で書くと同じ「ツンデレ」なのに、どうしてどっかの氷の女王サマとはこうも違うのか。
 まさに天と地の違い。
 月とスッポン。
 お日様とスリッパ。(←?)

 そしてツンデレ炸裂な激励(苦笑)を送り、郁魅は走り去ったわけですが・・・。
 ・・・・・・・・・・う~~~ん・・・・・・・・・・。
 読ませて頂いている身でありながら、かなり失礼なことを言わせて頂いても宜しいでしょうか?
 佐伯先生、ひょっとして人物の走る姿は描き慣れていませんか・・・?
 前回の駆けるえりなの後姿といい、今回の郁魅といい、「走る」描写に時々違和感を覚えてしまうんです。勿論、しょっちゅうというわけではないのですが。
 ま、自分は描けないくせに何言ってんだってハナシなんですけどね。



 郁魅からの差し入れは、牛肉の様々な部位の詰め合わせでした。
 さすが「ミートマスター(いや、ミートジェネラル?)」、ビーフシチューにおいての牛肉の主役性をよく分かってくれていますね。
 保冷袋に入っているというのが、さり気に芸が細かい。(ちゃんと保冷剤も入っているし)
 こういう描写に郁魅の、ひいては作者の細やかな気配りが感じられてとても好ましいです。(^^)

 一般的なものだけでなく、珍しい部位も入っていた郁魅からの差し入れ肉。

 ですが、この肉は使えないだろうと考える創真。
 もしこの肉でシチューを作ってしまったら―――

 その時。

 

遂に、創真の中で“繋がった”ようです!!

 


 早津田に(も)感謝する創真。
 「お前がいてくれてよかった」なんて言われてますよ!!
 いーなーいーなーいーなー!!
 この幸せもーん!!(←やっかみ)

 ・・・と思ったら。
 つまみ出されちゃいました☆
 ここの早津田くんマジワンコ(笑)。

 っていうか、中学生男子を片手でつまみ出すって・・・。
 創真さん、キミひょっとしなくても力持ち!?    



 アイデアが固まり、早津田も閉め出して完全単独作業に入る創真。
 窓にも気を付けて!
 美作は盗撮も得意よ!(爆)



 決戦の日が刻々と迫る中、創真は一人ビーフシチューの改良に打ち込みますが・・・。
 ああ、この調子だとまた徹夜を繰り返してる模様。
 お願いだから少しは休んで・・・!最低限の睡眠は取って・・・!(><。)

 そんな中、戸口に置かれた水筒に気が付く創真。
 それは恵からの差し入れでした。
 創真の試作の妨げにならないようにと気遣って戸口に置いてくれたのでしょうか?
 郁魅も健気だけど、恵もやっぱり健気な良い子。(^^)
 置手紙の文章も、恵らしい慎ましやかさが伝わるものでした。
 冷たい麦茶を置いていってくれた恵。
 創真がビーフシチューという、熱くて味が濃いものばかりを口にしていることを配慮して、冷たいさっぱりしたものを選んでくれたのでしょうかね?
 そういえば、第14話【恵の庭】で、恵はおにぎりと一緒に麦茶とほうじ茶も皆に振る舞っていましたっけ。
 あの時、創真は麦茶を選んでいたのかなー?
 それを恵は覚えてくれていたのかなー?
 と、この事だけで色々と思いを馳せてしまいました。
 この時の創真の表情も優しいんですよこれが。(⌒⌒)

 そうして創真は気合を入れ直し、再び試作へと取り組むのでした。





 そして、いよいよ訪れた選抜準決勝当日。  

 開始に向けて集まる多くの面々。
 あ。大泉のお爺ちゃまも来てくれてるー♪わーい♪
 堂島先輩、乾、水原の三人でも食戟の審査は成立しますが、大泉のお爺ちゃまと眼鏡の青年も審査に加わってくれるのでしょうか?むしろぜひ加わって欲しいです。

 選手入場口で創真を待っていた早津田。
 関係者以外は立ち入り禁止の筈ですが、早津田は報道関係者ということで入れているようです。
 やはり早津田は創真達が気付けなかったり行けないところに、介入出来るという存在になりそうですね。
 フットワークもありますし・・・、これはなかなか頼もしい味方が出来たのではないでしょうか。
 一抹の不安はやはりありますが、もうこれからは早津田も創真の仲間として見ていこうと思います。

 開始時刻ギリギリに現れた創真。
 用事があってそこに赴いていたようですが、一体どこに寄っていたのやら・・・?

 そして、美作のトレース料理に勝つアイデアは浮かんだのかという早津田の問いに、創真は「分からない」と。
 うん、創真らしいです。
 勝負というものはやってみなければわからない。
 だからこそ、時間が許す限り対策を練り。
 全力を持って立ち向かう。
 あとはいつも通り、料理を楽しむだけ。



あ゛~~~~~!!!



かっこいい!!!







 一方その頃。
 自宅のマンションにて、いまだ一人落ち込むタクミに、イサミは伝言を伝えていました。

 それは創真からの。

 そうか、試合前に創真が寄っていたのはここだったのですね。
 その伝言とは・・・

 「俺の試合を見てろ」


 ここの創真の表情。  

 素でドキッとさせられました。
 この表情もまた、これまであまり見せてこなかったものでしたから。
 なんていうんだろう・・・。
 優しい表情とも、柔らかい表情とも少し違う・・・。
 強いていうならば、それは・・・
 “温かい”表情。
 


 
自分の料理人人生。
 料理人としての誇り、
 そして、ライバルであり友への思い。
 色んなものを背負い・・・。

 いざ、食戟へ。




 


 

 


 あ~格好良い格好良い格好良い。
 なんかもう360°どこから見ても創真を格好良いとしか言えなくなってきました。



 今回は随所に心温まる交流がありましたね。
 久し振りに登場した四宮も元気そうで嬉しかったですが、やはり今回ピックアップすべきは、ヒロイン達それぞれの創真への“助力の形”でしょう。
 えりなは「否定」という形で、創真の品の至らぬ点を指摘。
 郁魅は「協力」という形で、改良のアイデアのヒントを。
 恵は「応援」という形で、創真の気力を補填。
 
それぞれが、自らの個性、能力、立場等に沿った形で創真を支援していました。(若干一名、協力するつもりなんて毛頭無い人物がいましたが/怒)

 一人で頑張って戦ったタクミと公平にさせるためにも、附田先生方は創真の料理人人生が懸っているというこの大勝負を、敢えて基本的に創真一人で考え、努力させたのだと思います。
 ですが、これまでの自分を超えるには、他者からの助言や協力は不可欠だということ。
 そして、創真を支え、応援してくれる人達はたくさんいてくれるということ。
 それを示すために、直接的ではなく、あくまでえりなや早津田の何気ない言動から、美作のトレース料理に勝つアイデアのヒントに繋げさせたのだと思います。
 「創真自身の力」と「他者からの協力」。

 そのバランス加減がとても良かったと思いました。



 唐揚げ編といい、今回の件といい、今のところ実質的な創真への貢献度が一番高いのが郁魅。
 
選抜が終わったら、創真から「お礼」としてなにかイベントでも起きてくれないかな~。
 如何でしょう附田先生(笑)?

 そんな郁魅が差し入れてくれたお肉から発想を得た創真。
 さて、そのお肉とは一体どこの部位だったのでしょうか?
 それは珍しい部位とのこと。
 軽く調べてみただけでも、ミスジ(肩甲骨の下の部分)、カイノミ(脇腹のあたり)、イチボ(臀部)、ヒウチ(後ろ足の付け根)等といった、普段聞かないような部位がたくさんありました。
 そのいずれも、柔らかいため普通は刺身や焼肉で食すとのこと。
 もし、これらの内のいずれかが用いられているとするならば、創真が最初「シチューには適さない」と考えたのは、「そんな柔らかい肉を煮込んだら、トロトロに溶けて形が完全に無くなってしまう」というふうに解釈できるのですが・・・。
 ですが、ビーフシチューの肉は形を留めておかなくてはならないなんて決まってませんものね。
 そのお肉の特性が、鍵である白味噌の風味の活用にも繋がってくるのでしょう。

 そしてその白味噌もまた、「日本独自の進化・発展を遂げた料理」という、選抜の隠されたお題を満たすものです。
 味噌はそれこそ日本を象徴する調味料であり、味ですから。
 プロト版の段階ではえりなからダメ出しされましたが、創真はひょっとしたら「隠し味」程度ではなく、かなり全面的に白味噌を押し出してくるかも。

 いま一つ推測できなかったのが、早津田からのヒント。
 どうやら残さず食べた挙句に、満腹になってしまった事から創真は着想を得たようですが・・・。
 多分・・・ビーフシチューの「重さ」に関係する・・・のかな?
 早津田が口にしていた、「何杯でも食べられる」品・・・。そして「洋食のメイン一品」というお題・・・。
 そのことから、創真はメインとして確かな存在感がありながらも、伏せて他の品も食べられるような軽さも合わせ持つビーフシチューを目指している・・・とか???
 味噌と牛肉がメインで、何杯でも食べられそうな品・・・。
 そして、創真の料理の特徴である、定番を踏まえながらの型破りな料理となると・・・。
 駄目だ。
 「豚(牛)汁」しか思い浮かばねえや(爆)。 

 合宿での課題の件から絡めてきた、タクミの料理スタイル。
 それは「日本食との融合」。
 えりなの発言、早津田の行動、郁魅の協力等、今回の創真のアイデアの元になった要因は多々ありますが、やはり今回のアイデアの最大のキーパーソンはタクミになりそうです。
 どうやら本気でタクミとの絆の描写も期待していいみたいですね。(^^)
 
タクミがいてくれたからこそ、「それまでの自分」から変わることができたこと。
 タクミの料理から学べたことから、今回のビーフシチューが創り出されたこと。
 それを伝えるために、創真はタクミに「見てろ」と伝えたのでしょう。

 タクミを信じる創真。
 だからこそ、彼を待ちます。
 自分の試合に来てくれることを。
 復活し、再び自分と勝負してくれるのを。



 まず次回は、美作のトレース料理が披露されることでしょう。 

 美作がどこまで創真を追いつめ、創真がどれだけ美作を超えるか。

 いざ、尋常に勝負です。