あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『キングダムハーツHD 1.5+2.5 リミックス』プレイ日記 ~KHFM(6)~

2018-03-17 14:50:00 | キングダムハーツ

 遅れてしまっている『ソーマ』の更新の方を優先するべきなのでしょうが、敢えて今回は、これまた随分とご無沙汰になってしまっていた『キングダムハーツ』のプレイ記事を書かせて頂きたいと思います。
 なんだかここ最近キングダムハーツ関連の記事のアクセス数が多いので、感謝の意味を込めて。(^^)

 それと、私も去年大きな感動を貰った「KINGDOM HEARTS Orchestra -World Tour-」が今年も開催されるんですね!
 まあ、全て海外公演ですけど。
 それにしても、アメリカのラスベガスやブラジルのサンパウロ、ドイツのミュンヘンやイタリアのミラノといった、名のある凄い場所ばかり・・・。(・・;)
 『キングダムハーツ』は本当に、全世界で大きな人気を持つ作品なんだなあ・・・と、改めて感じました。
 今年最初の公演は、アメリカのロサンゼルスで行われるそうですが・・・
 その三日後に同所で『E3』が開催されるんですよねえ~・・・。
 もしかしたら、去年と同様にここのロサンゼルスでの公演で『キングダムハーツⅢ』の最新情報が解禁されるかもしれませんね。発売日と共に。
 今年最後の公演はメキシコで10月に行われることから見て、発売日は11月以降になる可能性が高そうです。
 それまでに頑張って全シリーズをクリアしなければ・・・!!

 と、いうことで。
 
 『キングダムハーツ バースバイスリープ』も無事クリアしましたー!!
 巧みに“繋がる”展開に、考察脳がフル稼働させられましたよ(笑)。
 ・・・それと・・・。
 自分でもちょっと躊躇するぐらい大きい・・・と思われる考察がひとつ思い浮かんでしまったのですが・・・。
 まあ、もう皆さん気付いておられることかもしれませんがね☆

 加えて『358/2デイズ』&『Re:コーデッド』も視聴終わりましたー!イエーイ!(←謎テンション)
 『358/2デイズ』は重くて暗くて切ない物語でしたが、その分『Re:コーデッド』は胸がすくような思いになれました。
 やっぱり思います。
 本当に、ソラは全ての“救い”だなあ・・・、と。(^^)

 さあ~て、次は『ドリーム ドロップ ディスタンス』が待っています。
 楽しみ♪







 さてさて、前回の[ディープジャングル]でまた少し絆を深めたソラ達は、「特別なグミブロック」のことをレオンに訊くため一旦[トラウ゛ァースタウン]へ戻ることに。

 


 なるほど。
 それでは早速行ってみましょう。



 破壊行為?
 いえいえ、新たに手に入れたトリニティ(ソラ&ドナルド&グーフィーの三人で発動させるアクション)です(笑)。
 ちなみにこのアクション【トリニティスマッシュ】って、どう見てもドナルドが不憫ですよね。
 押し潰されとる(苦笑)。


 

 地下洞窟にはレオンだけでなくエアリスもいました。

 

 レオン達に「鍵穴」を閉じたことを話すと、それでいいと言われます。
 なんでも、ハートレスは「鍵穴」を通じて世界の中心に影響を及ぼしているとのこと。
 そして、それを放っておけば世界が消滅してしまうと。
 ハートレスの侵略を止めることが出来るのは。
 世界を救うことが出来るのは。
 キーブレードに選ばれたソラにしか出来ないこと。
 
 友達を探すという、ごく個人的な理由で旅立つことを決めたはずが、世界の存亡という大きな事態になってしまったことに不安になるソラ。
 そりゃそうですよね。つい少し前まで平和な普通の生活を送っていた子が、いきなりそんな重荷を任されちゃあ。
 ですが、ここでも皆の励ましを受けて、ソラはやることを決意します。
 偉いぞ!(^^)



 そして肝心の「特別なグミブロック」のことを尋ねると・・・


 でもって、貰った「お守りの石」について尋ねても・・・

(エアリス後ろ向いちゃってるし・・・)

 

 分からないなら分からないと言え。




 レオンでは埒が明かないので、シドに訊いてみることに。
 流石はシド。
 そのグミブロックは「ナビゲーショングミ」という物で、新しい世界へ行けるようになるグミブロックとのこと。
 パイロット(操縦士)にとって、その事は常識だったらしく、知らなかったソラ達はお叱りを受けますが・・・


その通り!!

 何も知らないけど。
 力不足かも知れないけど。
 出来るかどうかも分からないけど。
 それでも、前に進む。
 それでこそソラです!!(^^)


 ソラの決意と立場を知り、シドもソラ達に協力してくれることに。



 ですが、届け物の用事があるため、すぐにはナビグミをグミシップに取り付けられないとのこと。
 届け物とは、とある古い本で、バラバラになりかけていた状態のものを完全にとはいかないまでもなんとか修復したそうです。
 なので代わりにソラ達が届けることに。

 と、その時。

 街全体に響く音。


 シドから、鐘を見物に行く前にちゃんと本を届けるように、と言われます。
 はーい。



 お使いのついでに、新しく出来るようになった魔法や技を随所で使いながら移動。
 シドからはああ言われたものの、実際はお使いの途中でもからくり館の鐘の所に行くことは可能だったり。
 ですが、敢えてお使いを優先させましょう。
 私のソラは真面目なのさっ。(←)



 あ、そうそう。
 二番街のあの仔達の様子も見に行きましょうか。


 まだ全員とはいかないものの、子供達が戻ってきてくれて嬉しそうなポンゴとパーディタ。
 子犬達をある程度見つけるたびに、お礼にと色々なアイテムが貰えます。

 「ありがとっ」
(と、勝手にアテレコしてみる/笑)



 そうして、シドが言っていた目印の場所へ到着。
 このままでは進めませんが、目印にある通り炎の魔法を当てればOK。



 ・・・なんか・・・。
 一人で入るには勇気が必要な建物だね。(←)




 廃墟にしか見えない建物の中。
 そこでソラに話しかけてきたのは・・・

 カイリ!?


 でも。
 ドナルド達に呼ばれて振り返ると、カイリの姿はもう何処にもありませんでした・・・。
 カイリの幻?を見たのはこれで三度目。
 ここまで繰り返されると、もはや幻覚とは言えないのでは・・・。



 そして次に現れたのは、幻ではなく本物の人物。
 その人物は、魔法使いのマーリン。
 私は全く知りませんでしたが、ジミニーメモのキャラクター紹介によると『王様の剣』という作品のキャラとのこと。
 へ~、随分と古い作品も登場してくるんですね~。
 っていうか・・・。
 『“王様”の“剣”』ねえ~・・・。(意味深に)

 それにしても、マーリンをハートレスと勘違いしちゃうソラは少々戦いに疲れていらっしゃるのでしょうか(苦笑)。



 なんとマーリンは、ドナルド達の「王様」に頼まれてソラ達に力を貸すために来てくれたとのこと。
 詳しい説明の前にと、マーリンは杖を振って―――

 お~~~。

 


 あっという間に部屋の模様替え完了。
 私もこんな魔法が使えるようになりたい・・・そうすれば部屋の片付けだってあっという間に・・・。(←)


 シドへの依頼主でもあったマーリン。
 本を渡し、お使い無事完了!



 ちなみに依頼物だった本はマーリンの物ではなく、いつの間にかカバンに入っていたというなんとも不思議なものでした。
 この本は勿論「あの本」ですが・・・。
 これも、訪れるのは後にしておきましょう。


 



 お。これは思わぬ幸運。
 レオンから貰った「お守りの石」の事を知っていたとは。


 その石についての説明は、マーリンからではなく・・・



 お~!
 さすがにこの方は私も知ってますよ!
 『シンデレラ』のフェアリー・ゴッドマザー!

 フェアリー・ゴッドマザーによると、どうやらこの石は「召喚石」といって、世界が消滅してしまった時に本来は一緒に消えてしまう筈だったものの、強い心を持っていたため結晶として残った存在とのこと。
 思いもよらず、哀しい存在でした・・・。
 完全に復活させることは出来なくとも、心だけならばと、フェアリー・ゴッドマザーは「あの呪文」を唱えます。
 そう、世界一有名なあの呪文を。

 
 こうして召喚魔法が使用可能に!
 世界を甦らせれば、召喚石となった存在達も元の姿を取り戻せるそうです。
 頑張らねばならない理由がまた一つ増えましたね。

 

 かくいうフェアリー・ゴッドマザーの住んでいた世界も消滅してしまったとのこと。
 ということはシンデレラも・・・!?

任せときー!(←なぜに江戸っ子風?)



 さて、要件は一通り済ませたことですし、先へ行くとしますか。


 はーい。
 そういえばシドも、お使いを終えたら三番街の「小さな家」に来るように言ってましたっけ。 





 マーリンの家を出て三番街の広場へ出ようとすると、案の定現れるハートレス。
 でもそんなハートレス達を打ち払ったのは・・・!

 

リク!!


 つい先程カイリの幻?に会ったためか、夢じゃないかどうか確かめるソラ。
 っておいおい(汗)。


 本物のリクだと分かり・・・

満面の笑み。(^^)

 

 カイリの安否はリクも知らなかったものの、ようやく再会できた二人。

 でも。

 何故だかリクは、ソラがキーブレードの勇者に選ばれ仲間達と既に世界を旅していたと知ると、ちょっと意地悪にソラのキーブレードを取ってしまいます。


 ・・・って、あれ?
 確かキーブレードは・・・。


 リクも一緒に行こう、と誘うソラ。
 なのにここでも反対するドナルド。

私も思う。いいじゃん別に。


 そんな二人の板についた言い合いを見ていたリクでしたが・・・
 いつの間にか、いなくなってしまいました。
 何も言わずに去ってしまったリクの態度に釈然としないものはあったものの、元気だったことを良しとするソラでした。





 では引き続き、シドへお使いの報告に行くとしましょう。
 最初に訪れた時は空き家だった三番街の「小さな家」は、シドやレオン達のアジトになっていました。



 シドに話し掛けると、「マレフィセント」という魔女について知っているか訊かれます。
 シド達の話によると、マレフィセントは何年も前からハートレスを操って世界を滅ぼしてきたとのこと。
 そしてレオン達もまた、ハートレスの襲来によってソラと同様に故郷を失ってしまっていたのでした。
  


 そんな事件が起きたのは9年前・・・ですか。
 覚えておこうっと。



 そんなソラ達の様子を外から見ていたのが・・・


 当の話題の人物マレフィセント。
 しかもリクも一緒ときたもんだ。



 どこをどう見ても悪魔の誘い。
 
これはマズイ。
 リクが闇に堕ちる予感バリバリです。



 そんなリクの不穏さなど全く気付かず、シド達と会話を続けるソラ。
 お使いの完了を報告し、シドもグミの取り付けが終わったことを教えてくれます。
 しかも、一度訪れた世界へ一瞬で移動できる「テレポグミ」も付けてくれたとのこと。
 ありがとー!
 有難い。これは実に有難い。(←グミシップ移動がめちゃストレスだった人物)


 と、ここで話題は「例の件」へ。

 

 

 では、改めて触れられたことですし行ってみましょう。
 勿論準備万端にしてからね☆



 からくり館の屋上では二番街が一望♪

 

 でもって、ここでも破壊行為(違)。



 鐘を鳴らすごとに広場にある壁画の絵が変わっていき、言い伝えの通り三回鳴らすと―――


 

 「鍵穴」が出現!!

 

 では鍵穴の封印を妨害しようとする、ガードアーマーとの再戦に挑みましょう。
 初戦の時はそりゃもう手こずりましたが、今のソラはあの時より大分レベルアップしてますから楽勝・・・

 ですが、そうは問屋が卸さないということで。

 ガードアーマーはガシャーンジャキーンと変形してオポジットアーマーに。
 はい、ここからが本番です。


 まあ、それでも特に苦も無く勝利☆
 この世界の「鍵穴」もめでたく封印できました。





 さて、それでは次のワールドへ・・・と、その前に。
 ちょっと余談。

 一番街へ戻ると、本業を再開したシドが。

いやマーリンの場合と違って、その恰好からはちょっと・・・(汗)。


 

 他にも、住民と話してみると・・・。

 え?まさかそれって・・・。

 

 ピノキオ!!

 


 このピノキオとのイベントシーンは[モンストロ]に行くまでの期間限定なので、見逃さないようご注意を。
 善悪の区別がつかないピノキオと、彼の“良心”を務めるジミニー・クリケットのかなり充実したやり取りが見られますよ。





 世界の存亡。友人二人との再会。
 そんな思いがけない錯綜があった、[トラウ゛ァースタウン]の再訪。
 突如現れ、突如消えてしまった二人の事を思案しつつ、次の世界へ向かうことにしましょう。

 それではまた!

 

 


7年という月日。

2018-03-11 22:40:00 | 日記

 今日は3月11日。
 忘れもしない、あの東北大震災から7年が経ちました。
 この7年という月日を、「もう」と思うか、「まだ」と思うか。それは人それぞれでしょう。
 私にとって、この7年間は「もう」ですね・・・。
 この7年の内に、大切な人とのお別れを経験し・・・。
 心の準備をする時間があったというのに。ちゃんとお別れもできたというのに。
 それでも、その人の影を探してしまいます。未だに。
 私でさえこうなのですから、災害に遭われた方々は、もっと、ずっと・・・。

 それでも。
 今も尚、頑張り続けてくださっているんですよね・・・。
 人も物も居場所も。
 多くのものを失いながらも。
 そんな途方もない絶望と悲しみの中でも、希望を消さずに。

 だから、私も頑張らなければ。



 あの時の気持ちを決して忘れずに。
 「普通の日々」がどれだけ幸せな事なのかを、心に刻んで。


『食戟のソーマ』第249話感想

2018-03-08 17:30:00 | 食戟のソーマ

 遅ればせながら『ゆらぎ荘の幽奈さん』連載100話目達成おめでとうございます!!
 そして今週は『鬼滅の刃』が100話目達成ということで、これまたおめでとうございます!!
 どちらもとても好きな作品なので、これからも頑張って続いていってもらいたいものです。(^^)
 ちなみに『ソーマ』の第100話目は、秋の選抜決勝戦で葉山の品出しの回でしたっけね。思えばこれが選抜の最終結果の伏線になっていたわけだったのですが。

 その一方で、ジャンプ誌でも安定したギャグ作品だった『斉木楠雄のΨ難』と『青春兵器ナンバーワン』が続けて終了。
 どちらも毎回楽しませてくれていた作品だっただけに残念です。(><。)
 麻生先生、長谷川先生、どうもお疲れ様でした。そしてありがとうございました!!



 『ソーマ』の感想記事ですが、大分遅れてしまってますね・・・すみません。
 ジャンプ本誌の方でもいよいよFINAL BOUT開始となりましたし、なんとか追いつきたいとは思っているのですが・・・。

 そういえば。

 今回も楽しく読みました『ジャンプ+』の『ヒット作のツメアカください!』。
 「やっぱりネズミさんな附田先生可愛いなあ・・・v」と和みながら(笑)。
 ファンとして嬉しかったのは、天望先生が附田先生ならではの苦労、そして凄さをしっかり理解してくれていたことです。(^^)
 『食戟のソーマ』という作品は、附田先生(ネーム)・佐伯先生(作画)・森崎先生(料理知識)・担当さん、という多人数で話作りを行なっているという、ジャンプの作品勢の中でも少々異端な作品なんですよね。
 だからこその面白さ。
 だからこその大変さ。
 それらをちゃんと汲み取り、取り上げてくださっていた天望先生に感謝です。
 そして。
 このお話で、また附田先生が好きになれました。(^^)
 う~~~ん・・・単行本にしてほしい・・・絶対買うのに・・・。

 それにしても直し8回て。
 頑張り抜いた附田先生に敬礼。

 

 

 

 週刊少年ジャンプ2018年10号掲載
 掲載順第7位
 第249話 【君の横顔】

 

 

 や~・・・前回(第248話)は失礼致しました(苦笑)。

 でもね。

 うあああああうさぎさんかわいいうさぎさんかわいいおっきいよまんまるだよもふもふだよちょっとアンそこかわれいやかわってくださいおねがいしますあああなでなでしたいかおうずめたいほおずりしたいあああかわいいかわいいあ~~~~~~~~~~~~~~かわいい

 といったような事を延々と述べている感想なんて誰も読みたくないでしょ?(そりゃそうだ)
 そんなわけで、あの一言を叫んだだけに留めたわけです。

 うさぎさんの可愛さで吹っ飛んでしまった分を、今回の感想と合わせて述べさせて頂きましょう。




 ・・・さて。




 ようやく五周年突破を祝ってくれましたか。(←地味にキレてた人)
 少年ジャンプも50周年を迎え、一緒にゴーゴー(55)☆
 なるほどね。

 そんなゴーゴー感(←どんなや)に合わせてか、カラー扉はレーサー風。
 ・・・附田&佐伯先生・・・。
 レーシングスーツはえりなより創真の方が圧倒的に似合うと思うんですけど。(もしくは郁魅)





 ようやく明かされた一色先輩のバックボーン。
 そのあまりの冷たい乾燥した境遇に絶句。
 出来て当然。出来たとしても一切褒められない。
 重視されるのは一色先輩本人ではなく、家柄の格式や名誉。
 「傍から見ればこれ以上ないほどの後継者」「料理が何の為にあるのか分からなかった」という点など、えりなとよく似た過去を持っていたのですね。
 なるほど・・・。
 こんな世界での出身だったならば、極星寮を「家」と呼んで愛するのも当然ですよ。
 初期(第7話)に一色先輩が語っていた「青春や学生生活に憧れて極星寮に入った」という言葉が漠然とした憧憬ではなく、しっかりとした背景に裏付いていたものだったということがここで説明されたわけです。
 基本ギャグ調に扱われ気味ですが、実際はほとんど真面目な理由で行動してるんですよね一色先輩って。
 そういう意味においても一色先輩は既存のキャラの中でもトップクラスで味わい深い人物です。



 前回は「汁」の審査が描かれていた一色先輩の椀物でしたが、今回は「椀種」へ。
 これはとても面白い工夫ですね!!
 正直なところ、創真ら反乱軍がこれまで出してきた料理の中では、一色先輩の料理が一番食べてみたいと思わされます。(セントラル陣側で一番食べてみたいのは斉藤先輩の料理)
 『野ウサギ』というテーマ食材は馴染みが無いだけにどうしても味のイメージが想像しにくいのですが、その点を一色先輩の品は料理分野や副食材で上手くカバーしているなあ~と。
 そして料理に仕込まれた工夫に伴うメッセージ性も、これまた見事。
 「澄まし汁」が「味噌汁」へ。
 この発想はエンタメ性としても勿論面白いですが、それ以上に澄んだ(純粋な)もの濁った(不純物な)ものへという変化は、遠月革命編の序盤:黒木場VS楠戦で示された不均一の肯定とも相通じていますよね。
 そんな清濁併せ持つという思想をこれほど的確に料理で体現させた一色先輩(&森崎先生)は本当に凄いと、改めて尊敬し直しました。

 しかもそれだけではなく。
 一色先輩は椀種に「お餅」を用いていましたが・・・。
 「お餅」を用いたことで、この品は「お雑煮」としても見ることが出来ますよね?
 作中で言われていますが、「椀物(汁物)」という和食の中でも最も繊細かつ高度な技術が求められる洗練された品を、一色先輩は「お煮」という名前と共に上記で述べた“不純物”へと変えてもいるわけです。


 「お餅」を用いた面白みは他にもまだまだ。
 うさぎさんといえばお餅ですよね。(どーん)
 うさぎさんは月でお餅をついてますし。
 『雪見だ●ふく』のパッケージにだってうさぎさんがいるし。(←)
 しかも。
 月と遠“月”学園を掛けていたとしたら、もはや巧妙なんてもんじゃないレベルですよ。
 そんな連想イメージを見事に踏襲しているのがひたすら感嘆しきり。

 勿論これは私個人の勝手な連想&こじつけですけどね。
 でも、この多重構造的関連性に気付いた時、かなり興奮したんですよ。
 やはりこの作品は「創造」と共に「想像」も素晴らしく膨らませてくれます。
 改めて言いましょう。
 この料理漫画に出会えて良かったです。本当に。(^^)


 優雅に。
 それでありながら攻撃的に。
 イメージと共に、まさに「一色慧の料理」と呼ぶに相応しい品でした!!





 そして、長きに渡る蟠りがようやく解消された寧々先輩との関係。
 結局のところ、寧々先輩は一色先輩に認めてもらいたかった・・・
 “見て”もらいたかったのでしょうね。
 
有象無象の数えきれぬ賛辞より、ただ一人、最も見てもらいたかった人からの褒め言葉の方が遥かに価値がある。
 そういうものですよね。

 一色先輩という存在に対して、常に心の奥底にあった劣等感。
 それをこれまで寧々先輩は強者として歩み続けることで誤魔化していましたが、創真に敗北し、自分の至らなさを思い知ってしまった事で隠しきれなくなってしまったわけです。

 確かに一色先輩は常に余裕ある態度で飄々としている分、内心が分からない人物。しかもドS(爆)。
 そんな掴みどころのない態度が、余計に寧々先輩の劣等感や不安を助長させてしまっていたのは事実でしょう。
 ですが。
 それは単なる寧々先輩の思い込み。
 寧々先輩は一色先輩から馬鹿にされている、見下されていると思っていたようですが、一色先輩はそんな言葉は一言も言っていないし、思ってもいないんですよね。
 ・・・そこが一色先輩の悲しいところだと思います。
 誤解されやすいというところが。
 主人公と同じく。

 実際は、寧々先輩が思っていたよりもずっとずっと、寧々先輩の事を“見て”いた一色先輩。
 対して、幼馴染という間柄であったというのに、ずっと見ていた筈なのに、一色先輩の本心が“見えていなかった”寧々先輩。
 この二人の相違性はこれからの群像劇においてもかなり重要な鍵になると思っています。





 ちなみに。
 今回のサブタイトルは【君の横顔】。
 まさにその言葉通りの内容でしたし、この回で一色先輩&寧々先輩の関係性に注目するようになった読者もおられることでしょう。


 ・・・でも。

 一色先輩が「その横顔」に見入った人物はもう一人いますが、ね。