今週のジャンプは、とにかく一番次回が気になる・・・というか、心配なのが『ゆらぎ荘の幽奈さん』ですね。
先週までは
コガラシがハーレム系ラブコメ史上最強の主人公になっちまったー!!(Σ( ̄□ ̄;))
と、良い意味で緊張感の無いツッコミを存分に入れられる展開だったのに・・・
予感はしていましたが、やはりシリアス全開の戦いが始まってしまいましたね。
呑子さんのフルパワーは如何ほどのものなのか勿論気になるけども、ここはやはりコガラシに止めてもらいたいし、コガラシだからこそ止めるべきところ。
幽奈も自分の衝撃の事実に混乱しているでしょうが、守られるだけではなく、ちゃんと師匠さんにも“己自身”にも向き合ってもらいたいところですね。
それにしても、師匠さんと再会した時からずっとコガラシは深刻な雰囲気を醸し出していましたが・・・
ひょっとして、師匠さん・・・
既に悪霊になっちゃってる・・・とか・・・?(いやそれはさすがに重すぎるかそんなわけないよねっていうかお願いそうじゃありませんように)
でもって今回一番の注目作は、個人的にやはりコレ。
『食戟のサンジ』。
附田先生はツイッターにて、読者の方々が受け入れてくれるだろうか心配なされておられました。
確かに熱心な原作ファンであればあるほど、こういうスピンオフには抵抗を抱いてしまう傾向がありますものね。
取りあえず私の感想としては・・・
まんま『食戟のソーマ』第一話ですね。(扉絵からして)
でも、これってとても大事なことを示していますね。(^^)
料理や店を大切にする信念、誇り。
そんな創真が見せていた姿勢をサンジも見せていましたが、これは「サンジ」というキャラクター単独として見ても全く違和感がありませんでした。
それはつまり、『ONE PIECE』でも『食戟のソーマ』でも、“料理人としての誇り”が両者ともに共通しているということです。(^^)
このスピンオフは、そんな作品の壁を越えた同じ信念、誇りを描いてくださったと思うんですよね。
だからこそ『ONE PIECE』のスピンオフとして初の正史と公認されたのではないでしょうか。
個人的にはオリジナル作ではあまり見られない構成・演出にもかなり目を引かれました。
もともと私が『食戟のソーマ』という作品に惹かれた切っ掛けは、その卓越した「演出力」です。
それがまさに今作では遺憾なく発揮されていたと思います。
あくまで私の印象ですが、『ONE PIECE』という作品はそのキャラクター数の多さやテンポ感から、全体的にコマが小さめでカメラを引いた俯瞰的描写が多めに感じます。
そして背景を非常に緻密に描き込んでいるという特徴も。
ですが、今作ではかなりコマを大きめに取って、サンジの行動一つ一つをカメラをアップにしてゆっくり丁寧に描いているという。
それが最もストレートに描かれていたのは、料理を始める前のあの一連のシーンですね。
その結果、サンジの大人としての余裕やダンディズムが申し分なく表現出来ていたという。
これだけのクオリティなら、できればまた今後も何かの機会で読んでみたいですね。佐伯先生のお体が大丈夫ならば。
個人的には「マリンフォード頂上戦争」後のサンジの修行に興味あり。佐伯先生のお体が大丈夫ならば。
でもそれ以上に見てみたいのはやはり!ホールケーキアイランド編!!ウエディングケーキ作りを是非改めて拝見したいです!!佐伯先生のお体が(以下略)。
佐伯先生、本当に本当にお疲れ様でした。(m(_ _;)m)
でもって。
普段以上の鬼作画どうもありがとうございました。
(「神作画」じゃなくてもはや「鬼作画」。容赦無しで攻めてくる超画力。)
週刊少年ジャンプ2018年34号掲載
掲載順第8位
第272話 【不穏なる来訪者】
今週は面白かったです。
ああ・・・早く今週も面白かったと言えるようになりたい・・・。
創真達に引き続き、今度はアリス達が[真夜中の料理人]の探査任務に就いている模様。
っていうか、いつの間に遠月学園って料理界の警察になったの?
やはり、あの後城一郎とは音信不通になってしまっていましたか。
こりゃ話がかなり進むまで城一郎の出番は当分無いな★
[真夜中の料理人]に関する諸事件についても「サイバ」の正体についても進展がないことに苛立つえりな。
でも創真は相変わらずヘラヘラと悠長な態度。
そんな創真にえりなは怒るものの、恵は・・・。
その頃、学園に新しい臨時講師が。
その人物の名は
あ―――「鈴木」とのこと。
間違いなく、絶対、疑いようもなく、『才波 朝陽』ですね。(断言)
名乗る前の前置きと、ど~ん というオノマトペで明らかに「鈴木」が偽名だということが読者にだけは分かるという巧妙テクニック。
ここらは上手いですよね、相変わらず。
それにしてもまさか講師として遠月に潜入してくるとは☆
前回の時点では年齢がよく分からなかったこともあって予想外でした。
前後するけど、創真の発言が大的中という(苦笑)。
そんな朝陽は、今でいう無造作ヘア?といった感じの髪型。
これは創真のツンツンヘアと良い対照性がありますね。
・・・あ~~~・・・。
だから創真の髪を短くしちゃったのかなあ~~~。
以前のヘアスタイルだと、朝陽にかなり似た感じになってしまうから・・・。(←ヘアチェンジに盛大に落ち込んだ人)
そんな気になる朝陽はどんな人柄かというと、まずはお近づきにという事でお菓子を持ち込んで恋バナ大会を開催という、遠月学園の講師としては随分と異色な超フレンドリーな人物でした。
こういう砕けた感じや、強引に自分のペースに巻き込むところは確かに城一郎や創真との共通性を感じさせますね。
チータラ好きというのも、創真&城一郎のイカゲソ好きという設定と似通ったものが。
ちなみに私はチータラとゲソでは、どちらが好きかというと・・・
・・・(悩)
・・・・・・(悩)
・・・・・・・・・・(悩)
ホタテ貝柱かな?(←贅沢者)
そんなこんなで、偶々近くを通りがかった創真と恵も巻き込まれることに。
なんともドラマ性も何もない出会いだね(苦笑)。
しっかし・・・
「中々男前じゃないか?いい目をしてる」
その瞬間、朝陽とがっつり握手したくなりました。(←)
それにしても葉山に手を取られた時といい(第183話)、今回といい、創真くんって意外と無防備くん?
そういう所も好きだけどv(←アホ)
そしてようやく描かれた創真の恋愛観。
うん。やっぱりそうでしたか。(⌒‐⌒)
創真のこの反応を意外に思う方は多いかもしれませんが、創真が「色恋」に全く無頓着な子ではないことは、実はもう随分と前から示唆されていたんですよ?
それは単行本第11巻の同梱版に付いていた、ドラマCDの郁魅編で。
あれは個人的に大絶賛のお話だったんですが、実は深読みすると「異性」に対する創真の姿勢が垣間見れるお話だったんですよ。
あのお話を視聴していたからこそ、あの考察記事が書けたといっても過言ではありません。
ですが、思っていた以上に創真くんは純だった模様。
可愛いv
そんな創真に、朝陽は“師匠”からの受け売りという「良い料理人になるコツ」を教えます。
それは
自分の料理の全てを捧げたいと思えるような相手と出会うこと。
遂に来ました。
これまで5年余り。
第一話から提示され、我々読者が最も注目していたこの観念が。
創真がどうやってこの考えを知ることになるのかは前々から気になっていた案件でしたが、まさか朝陽からだったとは・・・。
でも確かに、肝心な事ほど言わない人物である城一郎のこの観念を知る人物なんて、それこそ一人いるかいないかでしょうからね。
堂島先輩でさえ知っていなさそうですもの。
創真はその言葉に、朝陽に既視感を。
これはやはり、朝陽に城一郎の影を感じ取っているのでしょうか・・・?
その「良い料理人になるコツ」を教えてあげた代わりにと、「お願い」を聞いてくれないかと言ってきた朝陽。
その「お願い」とは・・・
これから自分と“食戟”をして欲しいと。
ここ、「ユキヒラくん」とカタカナ表記にしていますが、「サイバ」との対比を意図しているのでしょう。
これはシチュエーション的に、明らかに司との勝負(第162話~)の対比になっていますね。
実力的に見れば勝敗の行方はあの時よりも遥かに明白。
ですがまだ朝陽の目的が不明な事もありますし、相手が手加減をする可能性も。
ま。取り敢えず司戦の二番煎じにならない事を祈りましょう。
それにしても最近は“原点”を無下にするような展開が続いていた本作でしたが、そんな悪印象を挽回するかのように最大の“原点”をここで取り上げてきてくれましたね。
そしてやはりここでも、創真の「出会い」に同伴したのは恵だったという。
「良い料理人になるコツ」。
この観念には創真だけではなく、恵も感銘を受けていました。
恵も(そしてえりなも)この「コツ」を知る必要があると考えている私としては、ここは意味深かったです。
そもそも恵は今回、私がとてもとても求めている姿勢を創真に取ってくれているんですよ。
それは、創真を心配してくれていたということ。
城一郎の件があるにも関わらず、悠長な態度でヘラヘラしていた創真。
えりなはそんな創真の態度を「いつもの事」と見て怒っていました。
そして、えりなのこの創真への見方は大抵の人物の創真への見方と同じなんですよね。
でも、恵だけは違い、創真の内心を汲み取ってくれたという。
恵のそういうところが、凄く、凄く、創真に必要だと私は思っています。
それだけに、描写こそは控えめなものの、今回は私にとっては「良い料理人になるコツ」の件も含めて、創真と恵のこれからを考えるうえで見逃せない内容でした。
まあ・・・朝陽が創真にガールフレンドの有無を聞いた時に
朝陽:「あれ?お前ら付き合ってないの?」
創真&恵:「「え?」」
とかいうシーンがあったらそれこそ最高☆でしたけど。
朝陽のキャラクターも中々良いのではないでしょうか。
「特別に大切な人の存在」、すなわち「恋愛」を最重要テーマに掲げておきながら、この作品は今まで「色恋」に積極的なキャラや場面を描いてきませんでしたよね。
アリスや吉野等はその話題を出してきたことはあったものの、それらはいずれも番外編や小説版といった、本編からは離れたステージででしたし。
その「色恋」という要素をしっかりと一個人のキャラクター像に組み込んできたのは、作劇的に勿論重要であると同時に、キャラクター的にもかなり新鮮味があります。
こと、この作品の男性キャラはほとんどがストイックで恋愛事は二の次でしたから尚更。
今回見せた振る舞いからは、かなり創真や城一郎に似通ったファクターが見受けられた朝陽。
ですが、それが彼本来のものかどうかはまだ怪しいですね。
薊の例があるように、裏世界の実力者であればあるほど社交術や人心掌握術に長けているものですから。
そして。
そういう一見人気者ほど、奥底に孤独を抱えていたりするわけですが・・・。
あくまで現段階の、あくまで私の目から見てですが、朝陽は一色先輩寄りのキャラに思えます。
人当たりが良いように見えて、腹の底が見えにくいところが似ていると。
・・・ん?
ということは・・・。
朝陽もえりなとお似合いと言えるのでは?
他にも、現段階で推察される朝陽のバックボーンから窺うに
タクミの「兄弟」。
葉山の「血の繋がらない親」。
黒木場の「一人で過酷な世界を生き抜いてきた過去」
といったような、創真の三大ライバルのファクターをそれぞれ持ってもいるんですよね。
その点を考えても朝陽の存在は創真だけでなく、周囲の人間模様にも波紋を広げていきそうです。
これだけ深読みするのは随分と久し振り・・・。
それだけ朝陽のキャラクターが良いという事なのでしょう。
附田先生の実力が久し振りに感じられました。(^^)