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名も無きねこに

at 2006 04/27 00:09

2006-07-23 23:00:45 | わたし
海洋の下

昔、ユング関連のゼミに出席していたころ、夢の分析に興味を持ったことがあった。
象徴事典やら何やら、怪しげな本を持ち出しては文章に頭を引きずられて、
目が覚めてからの時間を不毛に過ごすことを半年ほど繰り返した。


去年の夏に通院し始め二三ヶ月経った頃、精神分析的な治療を担当医から進められた。
残念ながらその費用が無いと言ったところ、自己分析もひとつの手段だと助言された。
多分わたしの場合、自己分析を試みても症状がひどくなる事は無いのだろう。
分析として何をどう行うのがわたしにとって効果があるかはわからない。

「わたしの日常」の下に敷き詰められているはずの基板のふたを外して、
回路に不具合があるか検査する必要がある。
何をもって不具合とするか、わたしの置かれた環境に依存する問題でもあるので、
環境に適応するべきか環境を変えるかという別問題にもつながるのだけれど。
医師の言ったことを煎じ詰めれば、だいたいそういう事らしい。

改めて夢の解釈に興味を持ち、去年から自由連想法もどきを試すことが多くなった。

夢を反芻して、何が何の表れだったのかそのつながりを掘り起こそうとすると、
ときどき、ことばに出来ない影に遭遇する。
青を帯びた黒が、真正面から取り組む気力を挫くほどの大きさで、海面の下にいる。
呼び名が思いつかない。
対象ですらないかもしれない。恐ろしさが何よりも先行する。

目をつむって、日常に戻るとまた回路が焦げ付く。
どうしてもあんなものを相手にしないといけないのか?

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