広尾の山種美術館では7月22日まで 前期・後期と分けて
〈特別展〉生誕120年 福田平八郎と日本画モダン を開催しています。
斬新な色と形を追求した日本画家福田平八郎の作品と
大正から昭和にかけて活躍した画家の「モダン」な作品(約70点)
を紹介しています。
彼の初期の作品、「牡丹」(大正3年)は描いた時の年齢が
20代後半と書いてありビックリです。
紅白の牡丹の細密な描写、妖艶な恐さを感じる作品です。
その後の福田平八郎は、違う画家の作品かと思わせるような
画風の変化があり、「おしゃれな色彩」「グラフィック的」
「シャープでモダン」と言われるようになりました。
その代表作の「芥子花」「青柿」「筍」などが展示されています。
今回の目玉作品のひとつ、福田平八郎の「雨」(昭和28年)は有名で、
どこかで必ず見たような気がするはず。
画面いっぱいに瓦屋根を描き、
降り始めた夕立の雨の跡を繊細に書きこんだ傑作だと思います。
福田平八郎以外の画家の作品では
山口蓬春の「夏の印象」(昭和25年)がいい。
本当に60年以上前の作品?と疑いたくなるような爽やかで涼しげな
今風のおしゃれな日本画でした。
山種美術館「福田平八郎と日本がモダン」については
ここから http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html