あんみつとシナモン

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熱海の「起雲閣」に行こう!

2018年11月27日 | 散策



熱海の三大別荘と
称された名邸のひとつ
起雲閣に来ました。

起雲閣は大正時代に別荘として
建てられたのち旅館になり
2000年に熱海市の所有となって
一般公開されています。


JR熱海駅から
歩くと15分~20分かかります。





立派な門は薬医門といいます。
名前の由来は
説明すると長くなるので
省きます。

内田信也という
大正・昭和の政治家で実業家が
最初に別荘として建てました。

二代目の持ち主
根津嘉一郎
(政治家)の後の
桜井兵五郎(政治家・実業家)が
増改築し、旅館にしました。

敷地は三千坪だそうです。





門から手入れの行き届いた
庭木を見ながら
玄関に入り
510円の入館料を払います。





麒麟(1階)
大正8年、
内田が足の悪い実母の為に
バリアフリー様式で建てた和室。





麒麟の二階は
大鵬という名の和室。
1階2階とも
伝統的な和風建築。

旅館時代は
太宰治が滞在し、
ここで人間失格
執筆したそうです。





二階の大鵬から見る
日本庭園と洋館。





麒麟がある建物から
廊下を行くと
根津嘉一郎が昭和7年に
建てた洋館玉姫があります。
天井は、神社や寺の建築技法、
中国やアールデコの装飾が優雅。





玉姫にあるサンルーム
ここの天井も美しいステンドグラスの
優美な模様が描かれていました。
床のモザイクは陶芸家の
池田泰山作。





玉姫の隣の部屋は玉渓
ヨーロッパの山荘風の造り。
サンスクリット語の装飾が独特。





三島由紀夫・船橋聖一
武田泰淳・尾崎紅葉
山本有三・志賀直哉・
谷崎潤一郎
・など
の文豪や著名人に愛された
部屋と美しい庭。





旅館として著名人達は泊まり
美しい庭園を見ながら
執筆に励んだのでしょう。





ローマ風浴室
浴槽の周りは木のタイル。
ステンドグラスの窓。
テラコッタ製の湯出口は
建築当時のものです。





孔雀
内田信也の別荘の一部。
竹や漆の内装で
落ち着いた雰囲気。
窓ガラスは当時のままの
大正ガラス。





庭に出てみます。
緑豊かな庭園は
茶人としても知られた
根津嘉一郎が整備したそうです。

この庭園は
池泉回遊式庭園と呼びます。





自然の地形を利用し
バランスよく樹木を配したのです。





どの部屋からみても
快適で美しい庭になるように
設計されているのです。




起雲閣は熱海市の
有形文化財に指定されました。
多くのドラマの撮影にも使われています。

各時代の流行を取り入れながら
増改築を行い
日本・中国・ヨーロッパの建築様式が
融合し、独創的な雰囲気をもつ名邸でした。