愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

不愉快な日々

2008年07月07日 | Weblog
いつから大学の授業で私語が問題になり始めたのでしょうか。私が教員になった13年前にはすでに大教室の講義はやかましくて,全国的な問題になっていました。私の記憶では,90年代初頭の自分の大学院生時代に,学部の授業をのぞくとうるさくて授業が成り立たない大教室があったように記憶しています。ちょうど団塊ジュニアと呼ばれた世代が大学生になった頃です。ちなみに,自分が大学生だった80年代半ばから後半ではこういうことはなかったように記憶しています。今うるさい学生を注意すると,「授業が難しいから,面白くないからしゃべっている」と言い返す者がなかにいます。家でテレビを見ているのと同じ感覚です。自分が大学生の頃は面白くない授業はそもそも出席しなかったし,出席しなくてはならない授業ならば黙って聞いていました。分からないからといって授業を邪魔する道理はないのです。新人類と呼ばれた当時の幼稚な大学生にはその程度の分別はあったのです。もちろん,今授業を邪魔するほど騒ぐ学生は少数ですが。

大教室では個人が特定されないからと,授業をじゃまするくせに,少人数の演習型授業では発言を求めても借りてきた猫のように押し黙っている学生がいます。何も話せずうつむいて黙っています。意地悪かもしれませんが,そういう学生にはこちらは助け舟を出さず,じっと黙ったまま待っています。こういうときにきちんと意見を主張できるのなら,覇気があるとしてその学生を高く評価しますが,ただ幼稚なだけのようです。

今大学では学生による授業アンケートをとっています。学期の後半にとることになっています。回答項目に教員は私語など授業の妨げになることに対処していたかどうかというものがあります。これは不思議な項目だと個人的に思っています。なぜならば,私語で授業が邪魔されることについて,教員の責任であるという解釈がありうるからです。普通に考えれば教員は被害者のように思えるのです。もちろん悪いのは少数の幼稚な学生たち。でも,教員が注意しないから悪いのだというように捉えられます。考えようによっては,学生はもはや幼稚すぎて,犬猫がほえているのと同じなので,そのように対処すべしということになっているのかもしれません。この前非常勤で講義をしている他大学でアンケートをとったところ,私が授業中にうるさい学生を怒鳴ったことを高く評価する回答がありました。「くずどもを怒鳴ってくれて,感謝します。スカッとしました・・・」と書いてありました。あまりの強い調子に驚きました。実は学生たちこそが私語による授業妨害の被害者なのです。そして大半の普通の学生たちは憤慨しています。

私語を抑える秘策があります。学籍番号順に座席を決めて,座らせるのです。友人・顔見知りを引き離し,個人が特定できるようにするのです。そうすると私語がなくなります。今必修科目ではそうしています。雨音が聞こえるくらい静かで良かったというアンケート回答がありました。ただし,こうすると教員は授業の妨げになることに対処していたかどうかというアンケート項目では評価が下がるのです。怒鳴ることがないわけですから,対処していないと学生は考えるのです(笑)。毎日怒鳴りまくったほうがいいのでしょうか?(笑)


コメント
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