愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

第1回中間発表会を終えて

2012年06月24日 | 名古屋マーケティング・インカレ
6月23日に,名古屋マーケティング・インカレ2012年度第1回中間発表会が名城大学において開催されました。うちのゼミからは2チーム出場しました。1つは中日ドラゴンズの集客増を考察するチーム(プロ野球研究チーム),もう1つは商店街活性化を考察するチーム(商店街研究チーム)です。アメリカ滞在中の私は当然参加することはできませんでした。

発表用のレジュメをゼミ生からあらかじめ提出してもらい,その内容をチェックしていました。また,スカイプのビデオ通話機能を使って,ゼミの模様(ゼミ生による自主ゼミ)を配信してもらい,それに対してコメントすることも行いました。この2チームの研究発表を私なりに振り返ってみます。


プロ野球研究チームは,ファンでありながらも球場に足をあまり運ばない人々をいかに運ばせるかについて,マーケティング戦略案出を目指しています。ファンを来場頻度によってセグメント分けして,そのうちいわゆるライトユーザーの獲得もしくはヘビーユーザー化を図ろうというのです。購買頻度によるマーケット・セグメンテーションはマーケティング理論や実践においておなじみです。研究の方向性としてはオーソドックスだと思います。ただし,彼らはその理論的背景や実践例の理解が足りないようです。大学生の研究発表でありがちなのは,プロ野球のマーケティングを考察するというと,プロ野球の現象のみに拘泥してしまい,類推対象になりそうな他の事例や,現象の背後にある理論になかなか目を向けないことです。彼らはプロ野球現象を追うとともに,マーケット・セグメンテーションに関する理論と事例を幅広く学ぶ必要があります。

商店街研究チームは,生鮮食品分野など生活用品分野で買い物弱者化した高齢者への対応を軸に,衰退した商店街の活性化戦略の案出を目指しています。政治課題になっている商店街活性化を彼らなりに考察しようというのです。商店街は,ヒューマンタッチの接客と,居住地に近い立地を強みとして持っているので,それを活かして,高齢者にやさしい存在になることを目指すべきというのが,彼らの方向性です。近年行政が示してきた方向性に通じるでしょう。しかし,本当にそれで活性化するのでしょうか?なぜ,コンビニエンス・ストアやスーパーマーケットでなく,商店街が買い物弱者対応にふさわしいのでしょうか? 彼らの現段階の発表には根拠が見られません。ジャーナリズムの報道や行政の発表に追随しているという印象持っています。実は私は大学院生の頃からこの手の説をいくつも聞かされてきました。しかし,実際に活性化した商店街の例は少数です。一度,自分たちの発表内容,そして通説を疑って,欲しいと思います。

中間発表会後,ゼミ生の一部から感想が送られてきました。「他大学の学生のレベルが高い」というのがその感想の大筋です。発表会前に私の方から何度も指摘しておいたことなのですが,ゼミ生たちは身に染みてくれたようです。そして,それは私が望んでいたことです。他大学生よりも劣っているということを認識してもらうために,そしてその思いをきっかけに,発奮してもらうために,研究発表大会に参加してもらっているのです。

うちの学部には,淀んだぬるい雰囲気が漂っています。厳しい姿勢で学問に取り組む学生は変わり者扱いされかねません。この中にいて,この雰囲気しか知らなければ,高をくくって,知的能力向上を図ろうという意欲はわかないでしょう。ゼミ生には,他大学の学生のレベルにどのようにすれば近づけるのか,そして彼らを超えられるのか,今月中冷静に考え抜いて欲しいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

応募資格

2012年06月13日 | 募集
現在愛知学院大学商学部では,2年生に対するゼミ募集活動期間中です。

愛知学院大学商学部不人気ゼミ筆頭にあげられのが,この青木ゼミです。不人気なんだから,もっとソフトな語り口で応募者を増やす努力をしたらどうなのかと,現ゼミ生や卒業生はやきもきしているのかもしれません。しかし,担当教員の私はそんなことはどうでもいいと思っています。大事なことはきちんとした高等教育をやりきることです。

正直いえば,私は愛知学院大学商学部の大半の学生にはあきれかえっています。大学教育を受けるにふさわしい意欲と学力をかいているうえに,甘えていて,常識がないからです。

もちろん,好き嫌いと,仕事の遂行とは別次元なので,私は仕事である教育には全力であたっていますが,その教育を無にする振る舞いをする学生が多数です。1講義あたり学生1人が2千円も負担する講義において,それなりの専門家がきちんとしゃべっているのに,私語でその講義を台無しにするのが許されるのでしょうか(自分たちが思っている以上にうるさく,苦情が必ず来る)。私がその騒いでいる学生をしつこく注意すると,ヒステリックだと評されましたが,そうですか? 

現2年生のうち,私をヒステリックだと評する学生は,当然このゼミには応募しないでください。教育は成り立ちません。

愛知学院大学商学部のたるんだ雰囲気を嫌う学生に応募して欲しいと思います。この雰囲気は卒業後はあり得ないし,「並みの大学」でもあり得ないのです。愛知学院大学商学部のこんな雰囲気ではまずいと思う学生に応募して欲しいと思います。

中堅以下の私立大学では,中学,高校時代にまともに勉強したことがない学生が,在籍者の大半を占めています。大学はそういう学生をきちんと勉強させる仕組みを構築しないままやり過ごしてきました。まずいことに,能力と意欲のない学生を野放しにすることで,まじめに学びたいと考えている学生を腐らせてしまっています。愛知学院大学商学部も同じ状況に陥っていると認識しています。

せめてゼミだけは,そういう状況から決別したいのです。同じ気持ちを持つ学生は当ゼミに応募資格があります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カード社会

2012年06月09日 | Weblog
現在私は滞在中のアメリカでは支払いにクレジット・カードを使っています。現金はほとんど使っていません。現金の保持はあまり安全ではないし,現地通貨を入手する際に手数料や手間がかかるからです。

アメリカはカード社会だといわれるだけあって,どこでもクレジット・カードが使えます。滞在先の大学でも,カフェテリアや売店での買い物だけでなく,授業料の支払いでもカードは使えます。また,日本では実質的にほとんど普及していないデビット・カードもどこでも使えます。ビザやマスターの加盟店で使えるデビット・カードがアメリカでは普及しているのです。たいていの店で,支払い時にカードを差し出すと,「Credit or Debit?」と店員から聞かれます。決済処理方法が違っているようです。デビット・カードの場合には暗証番号を機械に入力しますが,クレジット・カードの場合にはサインをします。

なお,アメリカではデビット・カードが普及している代わりに,日本で急速に普及してきた電子マネーは普及していません。ここアーカンソーではその決済端末を見たことがありません。

クレジット・カードはどこでも使えますが,カード・ブランドによって,通用度は違います。こちらでは,ビザとマスターはどこでも使えます。この2つは使えない施設がないといっていいくらいです。私が出向いた範囲ですが,どんな小さな店でも,この2つのブランドのロゴがレジに貼られていました。そのつぎに通用度が高いのはディスカバーです。これは北米地域に普及しているブランドです。もともとは大手小売業者シアーズが発行したカードです。

アメリカ代表アメックスは意外にも使える施設が限られます。チェーンではないいわゆる個人商店ではたいてい使えません。大学でも使えません。日本から出国前に,アメリカに行くならアメックスを持つべきだ,信用度や通用度が格段に高いよと,何名かの方からアドバイスをもらいました。日本では一定以上の年齢の人の間に,アメックス神話というものが存在しています。したがって,そのようなアドバイスにつながったのかもしれません。しかし,それは過大評価だなという実感です。

日本発のジェーシービーはほとんど使えないと思っていましたが,やはり使える施設は少数です。ただし,大規模なショッピング・モールやホテルでは使えます。そして世界的小売業者ウォルマートでも使えます。十分ではないものの,観光で訪れる場合には,ジェーシービーで事足りるかもしれません。ダイナースの通用度はジェーシービーと同じくらいという感じでしょうか。使える店は少数です。

近年,アジアで加盟店を急増させた中国発の銀聯カードは通用するのかと思って,色々な施設で観察していますが,少なくともアーカンソーではほとんど使えないようです。中国人の観光客が来ないからでしょう。

さて,クレジット・カードで生活上の支払いをほとんど済ませているのですが,どうしても現金を使わざるを得ない施設が身近に存在しています。ガソリン・スタンドです。もちろんガソリン・スタンドではクレジット・カードを歓迎しているのですが,施設側の設定で(おそらくセキュリティーのため),どこでも外国で発行されたカードは決済端末が受け入れないようにしているようです。したがって,私のカードはガソリンスタンドでは使えません。カード払いできる方法があるのかもしれませんが,頻繁に給油するわけではないので現金払いしています。

ガソリンの給油は少々面倒です。現金の場合前払いなので,ポンプの前に車を停めて,施設内部のレジまで行き,ポンプ番号を告げて,現金を預けます。そして,そのポンプを開けてもらって,セルフ式でガソリンを車に入れます。最後に,再度レジまで行き,購入したガソリン代金と預け金との差額を受け取ります。

現金を使用する人が少ないうえに,私が怪しげなのか,ガソリン・スタンドにおける支払いの2回に1回は,店員が「こんなお金を見たことがないが・・・」といって,渡した紙幣が本物かどうか確認します。給油は気分の滅入る作業です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする