愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

インプット

2024年10月12日 | 名古屋マーケティング・インカレ
先日,名古屋マーケティング・インカレの第2回中間発表会が開催されました。その閉会式で,総評を求められたので,つぎのような話をしました。

今,皆さんはどのように研究発表を進めたらよいのか分からないで,迷っている。なぜ迷っているかといえば,知識が足りないからだ。知識がないまま,研究テーマや方法を議論したら,ぼんやりとしたあいまいな内容のやりとりをするだけだ。したがって,これから1か月間は徹底して知識のインプットに努めて欲しい。

夏休み前の1回目の発表時,皆さんは安直に研究発表を考えていたように見受けられる。仮説を思い付きのように立案して,アンケート調査によって根拠づけすれば,結論が見いだせると考えていたようだ。しかし,あれこれ文献を読み,消費者に対するアンケートや企業人へのヒヤリングを実施していくと,思っていた通りにはいかず迷いが深くなっただろう。

迷ったときには,とにかく知識のインプット。とくに本や論文のような文献のレビューを行う。さらに消費者,企業人,大学教員など他の人に聞いてみることも進める。徹底してインプットした後。発表の2週前ぐらいに,大胆にばっさり得た知識を捨て去る。100の知識を得たならば,90を捨てる。残った10で発表を組み立てる。もったいないように感じるかもしれないが,この捨て去る過程で「頭がクリア」になる。10を得ただけで,これをすべて使った発表はぼやんりとした曖昧なものになる。概念と概念の関係性が見えないからだ。しかし,100を得ていれば,概念には様々な解釈が存在し,その背景に違いがあることが分かる。そのうえで,90をばっさり捨て去れば,概念の本質が見え,概念間のつながりが明確になる。

以上理解してもらえたでしょうか。元々これは,文献の読み込みを中心に知識のインプットの甘い自分のゼミ生に対するメッセージでしたが,すべての参加学生に伝えました。学生の考えている研究テーマに関連する事項は,たいてい専門家が既に考察しています。まずそれらを徹底的に学ぶことが近道なのです。

最後に次の話をしました。

このインカレは複数大学が連携した拡大ゼミという趣旨で毎年展開している。これを重要視して欲しい。このインカレには様々な大学の8人の教員が関わっているが,それぞれ専門が異なる。この多様さを活かして,自分の指導教員以外の他大学の先生にアドバイスを求めて,良い発表ができるようにして欲しい。

以上,ゼミ生たちに確認して実践して欲しいので,ここに書き残します。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 淡路島 | トップ | 勉学以外の活動 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

名古屋マーケティング・インカレ」カテゴリの最新記事