愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

卒業してから振り返ることができるように

2014年11月30日 | Weblog
一週間前,2009年度の卒業生3名が新キャンパスを訪ねてきました。その日は祝日の月曜日でしたが,大学では授業日でした。そのため,卒業生たちが大学を訪ね,私に会うことができたのです。私たちはハッピーマンデーという施策にうんざりしています。祝日が月曜日に当たることが多いことから,授業回数を確保するため,その祝日を授業日にせざるを得なくなっているのです。祝日が無意味になっているのです。しかし,そのために,卒業生と平日キャンパスで会うことができるという機会が与えられて,少し私の不満は和らぎました。

彼らが卒業して5年近く経ちます。色々と近況を聞きました。驚いたのが,男子卒業生の半数が結婚したということです。20代後半にやっと差し掛かった年齢で結婚するというのは,よほど仕事とプライベートがうまくいっているということなのでしょう。ちなみに,女子卒業生は誰も結婚していません・・・。

彼らに学内の施設をあれこれ案内しました。祝日の授業日ゆえか,キャンパス内学生はまばらでしたが,行く先々で,現役のゼミ生に会いました。授業の予習,研究発表のためのアンケート調査,卒論の執筆などのため,ゼミ生たちは忙しくしていました。その姿を見かけると,私は彼らに声をかけ,卒業生に紹介しました。

卒業生は,ゼミ生の姿を懐かしそうに見ていました。そして,「あの時は楽しかったです」「ゼミで忙しく活動できたので,大学生活が充実したものになりました」と振り返っていました。また,「今のゼミ生たちはいい子そうじゃないですか。学部のレベルが上がっているのじゃないですか?」と聞いてきました。

私は「学部として学力は別段変っていない。ただ,都心部にキャンパスが移ったせいか,だらけた格好の学生は減った気がする。スエット・ジャージ姿が昔より減ったかもしれない。そのため,レベルが上がったように見えるかもしれない」と答えました。そして,「ゼミの活動では,君たちと同じようなことを今もやっている」と述べました。

すると,彼らの一人は「以前と同様に,ゼミ生たちにきちんと勉強させるようにしてください。きちんとやらないと,大学ではつまらない日々を送ってしまうと思います」と語りました。

卒業生がゼミで学んだことを直接仕事で活かしているかといえば,その例はほとんどないでしょう。しかし,彼らは,ゼミは忙しかったゆえに楽しい思い出であったと振り返ってくれました。直接は役立つものが得られなくても,彼らの人間形成には何らかの役に立ったからこそそう語ってくれたのでしょう。

最近,2年次のゼミが始まったばかりなのに,面倒なことをするのが嫌だ,自分にはできないといって辞めた者がいました。また,3年次のチームによる研究発表において,何の貢献もしないゼミ生が何人もいたために,チーム・ワークが瓦解し,4月から手掛けている研究発表大会の本大会参加を辞退せざるを得なくなったチームがいます。

卒業生の思いを聞いて,落ちこぼれるゼミ生がいたとしても,下限に合わせたゼミの指導をしてはいけないと確信しました。甘く単位を与えることを当然してはいけない。今まで以上に追い立てるような雰囲気を作る必要があると思いました。

現役ゼミ生のふがいなさを卒業生には話しませんでしたが,彼らが聞いたならば,残念がったり,怒ったりしたことでしょう。


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もうすぐ締め切り

2014年11月19日 | 卒論
卒業論文締切まで1か月を切りました。もう80%程度の完成を見せている必要があるはずですが,現4年生たちの原稿を見た限りまだまだといったところです。

今年度,ゼミの4年生は5名しかいません。そのためか,あまり私ががみがみ叱らなくても,黙々と作業を進めてくれているようです。今年度の卒論テーマはつぎようなものです。

ビールにおけるロングセラー・ブランドを複数とりあげ,それらのケース・スタディーから,ロングセラーの原則を導き出す。

佐賀県呼子朝市を取り上げ,フィールド・リサーチを通して,その集客要因と問題点を導出する。

購買者の冷凍食品パッケージに関する情報処理過程について,購買者に対するインタビュー・データをテキスト・マイニングすることによって明らかにする。

ドン・キホーテにおける非計画的購買の生起要因を,買い物客に対する深層インタビューから導き出す。

八事興正寺におけるマルシェを取り上げ,フィールド・リサーチを通じて,その販売方法の改善策を提案する。


それぞれの興味関心にしたがって,テーマを見つけてきたわけですが,きちんと先行研究を読み,それに基づいて,もしくはその批判に立って卒論研究を進めるという,ゼミの基本方針は守ってくれたようです。また,データ収集の努力を惜しまないという方針も守ってくれています。数冊の本を読んで,それらをまとめて(悪くいうと引き写して)終わりという安直な卒論はなくなっているので,その点では今年も良かったなという感想です。

ただ,自分なりの主張を展開するという点では,不十分です。4年生たちは,今月に入ってから,結論が定まらないと騒いでいます。

毎年出てくる問題ですが,いつも私が口にするのは,焦点を狭く絞ることです。独自の主張というと,何か大それた提言をしなければならないと学生は思いこむようです。しかし,大きなテーマのもとの大それた提言は,ありきたりの抽象的な言葉の羅列になってしまうことが多いのです。独自の面白い主張を学生ができることはほとんどないでしょう。

研究範囲の一部を取り上げ,それを掘り下げてみることをいつもアドバイスします。とにかく「小さく,狭く」していくのです。そうすると,考慮すべき要因が少なくなり,処理がしやすく,要因間の関係が明瞭になります。その結果,独自の主張がひょいと出てくるようになります。

なお,最近,学生が自由に使えるコンピュータ室を訪ねてみると,卒論執筆中の4年生たちであふれかえっていました。その会話を聞いてみると,「字数が8千までいった。あと1万2千だ」「字数増やすのに,本をここからここまで書き写すよ」という字数稼ぎの話ばかりです。文章の論理性や主張の独自性を議論する学生を見ることはなかなかありません。こういう雰囲気を変えていかないと大学の教育改善にはならないでしょう。

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またつぶやいています

2014年11月14日 | 運営
寒い!! 研究室が寒くて,仕事ができない。研究室は北側にあるのですが,陽が全く当たらないため,室内でコートを着なければならないほど冷え込みます。下手すると屋外より寒いくらいです。エアコンは存在するのですが,集中コントロールされているため,温度設定はもとより,稼働そのものも個人が操作することができません。したがって,屋外並みの冷え込みの時も,研究室の室温を上げることができません。ちなみに,教室も同様で,寒い寒いと騒ぐ学生が多くいます。

今日昼,我慢できなくなり,コントロールしている部署に電話しました。そうすると,驚いたことに,南側の研究室では暑いという苦情が出ているので,冷房を入れているとのこと!! 最低気温5度の今日に冷房・・・。エアコンとは別に,空気循環システム内に暖かい空気を流すので,それで室温が改善するはずだという回答。しかし,暖かい空気が入ってくる気配は全くなし。担当者が研究室に確認に来て「確かに寒いですね」と言い残して去りましたが,何も変わらず。しかたないので,研究室を物置にして,陽が少し当たるラウンジで過ごしました。しかし,そこもうすら寒い。

結局,資料をかばんに詰めて,さっさと帰宅しました。自宅で仕事をするしかないのです。この先思いやられます。
こんなことを書くと,またまた夢の新キャンパスをくさすとはけしからんと怒られそうです。これくらいで。
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