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玄牝(げんぴん)

2011-01-29 14:35:57 | お勧め
河瀬直美監督が自ら撮ったドキュメンタリー映画「玄牝」を観た
。産声を上げたばかりのわが子を抱きながら「生まれてくれてあ
りがとう」を繰り返すお母さん。

ここは愛知県岡崎市にある吉村医院。「自然に産みたい」という
妊婦たちが、全国から集まってくる。院長の吉村正先生は2万
例のお産に立ち会ってきた。

妊婦たちは古びた農家の医院で、共同生活をしながら、出産の
時を待つ。薪を割り、スクワットをし、炊事をする。その表情は
大変明るい。

良い話ばかりではない。妊婦の中には、大病院ですぐに帝王切開
を迫られた話や赤ちゃんをおなかの中で死なせたことも伝える。

吉村先生は「生も死もすべて神様がきめること」と諭す。

映画は医院で起こることを淡々と描写する。妊婦もそれぞれ事情を
抱えているが、吉村先生も「もう、やめたい」ともつぶやく。
でも、すぐに「死ぬ直前まで産科医でいたい」と宣言する。

さて、映画はなかなか評判が高いらしい。観客の中には、男の姿
も結構いた。妊婦、出産の話は女の世界とばかりおと男は敬遠し
勝ちだが。

映画でも、男は妊婦の妻の手を握るばかりで、声は少ない。男の
役目は原因だけなのか。

男は、10か月余りに及ぶ、妊娠生活の末出産という大仕事を成
し遂げた妻をいたわり、妻とともに生まれたわが子をしっかり育
てあげるという大仕事が待っている。