今日の新聞に掲載された「折々のことば」に、八木重吉の詩が取り上げられていました。
八木重吉氏の詩に夢中になっていたころを思い出しました。
飾らず まっすぐな感性のまま 表現される詩に、心が洗われるような感動を覚えたものです。
果物
八木重吉
秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実のってゆくらしい
庭先で うっとりと実った 梨の実を先日味わいました。
穏やかな甘み、しゃきしゃきした食感、水分が豊富なみずみずしさ。
成熟した それでいてさわやかな 秋そのものの味覚を感じました。
目に見えないところで 秋のすべてを感じ取りながら うっとりと 果物は実のってゆくのでしょうか。
今日は、雲が 段々畑のように色違いになって 燃える 美しい夕焼けを見ました。
これから成熟の時を迎える 柿は、そんな色も取り込みながら 実のってゆくのだと思いました。
鷲田清一氏は、解説で 次のように述べています。
秋は稔りと収穫のとき。そんなふうに自然と秋を迎えられる時代はよかった。
秋は、黄昏時というよりは、成熟のときだった。
人のみならず自然にもどこか品位があった。
今は、人生の秋を前にしてひとはつい悪あがきをするし、天候も異常続きで過去の経験が生きない。
なんとも貧相な、このところの秋である。
品位とは、成熟したひとや自然の持つ 包容力や節度、冷静な判断力 を 指すのでしょうか。
悪あがきの一つは、安保法案のごり押し、原発の再稼働 等を 指すのでしょうか。
また、災害に対する備えや心構えの欠落、予想をはるかに超える自然の猛威 を 指すのでしょうか。
うっとりとはできない 未熟で品位に欠ける 政治や社会、自然の動きに、果実たちも嘆いているのかもしれません。
品位のある 成熟した時を迎えてこそ、ひとは うっとりと実のる果実を味わうことができるのでしょうから…。
八木重吉氏の詩に夢中になっていたころを思い出しました。
飾らず まっすぐな感性のまま 表現される詩に、心が洗われるような感動を覚えたものです。
果物
八木重吉
秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実のってゆくらしい
庭先で うっとりと実った 梨の実を先日味わいました。
穏やかな甘み、しゃきしゃきした食感、水分が豊富なみずみずしさ。
成熟した それでいてさわやかな 秋そのものの味覚を感じました。
目に見えないところで 秋のすべてを感じ取りながら うっとりと 果物は実のってゆくのでしょうか。
今日は、雲が 段々畑のように色違いになって 燃える 美しい夕焼けを見ました。
これから成熟の時を迎える 柿は、そんな色も取り込みながら 実のってゆくのだと思いました。
鷲田清一氏は、解説で 次のように述べています。
秋は稔りと収穫のとき。そんなふうに自然と秋を迎えられる時代はよかった。
秋は、黄昏時というよりは、成熟のときだった。
人のみならず自然にもどこか品位があった。
今は、人生の秋を前にしてひとはつい悪あがきをするし、天候も異常続きで過去の経験が生きない。
なんとも貧相な、このところの秋である。
品位とは、成熟したひとや自然の持つ 包容力や節度、冷静な判断力 を 指すのでしょうか。
悪あがきの一つは、安保法案のごり押し、原発の再稼働 等を 指すのでしょうか。
また、災害に対する備えや心構えの欠落、予想をはるかに超える自然の猛威 を 指すのでしょうか。
うっとりとはできない 未熟で品位に欠ける 政治や社会、自然の動きに、果実たちも嘆いているのかもしれません。
品位のある 成熟した時を迎えてこそ、ひとは うっとりと実のる果実を味わうことができるのでしょうから…。