あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

新年を迎えて

2016-01-01 01:06:11 | 日記
明けまして おめでとうございます!
今年も よろしかったら ブログへのお付き合いを よろしくお願いします。

風もなく ヒラヒラと雪の舞う 穏やかな正月を迎えました。
今年一年が 誰にとりましても 心安らかな 幸多い年であってほしいものです。


     「つもった雪」
                金子みすず
   上の雪
   さむかろな
   つめたい月がさしていて

   下の雪
   重かろな
   何百人ものせていて

   中の雪
   さみしかろな
   空も地面も見えないで

以前にも取り上げた詩でしたが、改めて書きだしてみました。

目に見えるつもった雪の姿から 見えない雪の思いを受け止める感性。
さむかろな 重かろな さみしかろな
命あるものに語りかけるような言葉が 温かく心に響きます。

どこの場所にあっても 長い人生のどこかで 人は誰でも 寒さや重さ、さみしさを
抱え込む時があるのだと思います。

つめたい月の向こうに、暖かい太陽の光を見いだせず
人と関わる中で背負うことになった荷物が重く肩に食い込み
空も地面も見えない世界の中で 一人ぼっちのさみしさをかみしめることが
あるのかもしれません。

それでも
上の雪がつめたい月の光を受け止め
下の雪が 何百人もの重さを支え
中の雪が さみしさに耐えていることで
つもった雪は 雪として在り続けていけるのだと思います。

そして 春の訪れとともに
寒さも 重さも さみしさも
つもった雪も ゆっくりと 溶けて流れていくのでしょう。

新しい年が、そんな春に向かう希望に満ちた日々でありますようにと 心から願います。