金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【大相撲】 横綱審議委員会に物申す!

2019-12-04 07:12:11 | 大相撲

横綱審議委員会は、横綱推薦、その他横綱に関する諸種の案件に関して、協会からの諮問へ答申したり、協会の発議に基づいて進言することを任とする(日本相撲協会定款第52条)


 もともとは、相撲協会が横綱を乱造しないように、歯止めをかける外部人材から成る諮問委員会だったそうですが、直近、横綱白鴎のカチあげについて「品位がない」「横綱らしくない」という批判が審議委員会で噴出したと多くのマスコミが伝えています。それが本当ならば、その審議委員の方々は、何を根拠にそんなことを言っているのかをお尋ねしたい。おそらくは、「横綱とは、四つ相撲を得意として、寄り切りで勝つのが本来の姿」とか言って、悦に入っている古株の審議委員の意見にマル乗りしているだけで、何か特別な考えがある訳ではないでしょう

 そもそも、今の相撲協会が解決しなければならない大きなテーマは、①土俵外での不祥事を無くすことと、②土俵内では常にガチンコであること、の2つです。当たり前だと言うなかれ、それがいかに難しいテーマであるかは、ここ数十年の不祥事件の歴史をみれば明らかであります。

 特に②については、審議委員が求めている「品位」「横綱らしさ」と無縁ではありません。力士には、そろぞれ自分の型があります。押し相撲、突っ張り相撲、前みつを取っての電車相撲‥。四つ相撲だけが相撲ではありません。その型を極めて、大関・横綱を目指していくもの。ところが、何も知らない素人が「横綱になったら四つ相撲」だと求めてくる。双葉山や大鵬を想ってのことですが、当然ながら、スピード相撲を得意としていた力士が、急に四つ相撲を要求されれば、短命横綱で終わるか、あるいは陰で「星を買う」という手段しか残らない

 少なくとも、相撲を愛する横綱審議委員であるならば、土俵の上ではガチンコであることだけを求め、一人一人の個性ある相撲を尊重する立場であるべきだと考えます。その立場で、「カチあげはみっともない」とか、「横綱らしくない」とか、技の中身に口を出すべきではありません。

 協会側が言っているとおり、相撲の技術的には、「カチ上げをすれば、脇が甘くなるので、相手がそこを突く相撲をすればよいだけ」であります。それが判らない人に、審議委員をやらせるべきではないというのが、自分の意見です。

 


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