金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】 アーモンドアイの今後

2019-12-12 07:04:45 | 競馬

 アーモンドアイが有馬記念に出走することになりました。香港カップを熱発で回避したあと、状態を見ての判断とのこと。

 この判断は、当然ながら国枝厩舎に最終の決定権がある訳ではなく、実質的なオーナーである吉田勝己氏の判断であると想像できます。前にも書きましたが、アーモンドアイの凱旋門賞への遠征中止が決定されたのは、欧州までの遠征距離、欧州の芝2400mへの適性を勘案して、無理をさせるべきではない、ということだったと思いますし、それは正しい判断だと考えます。そして、JCではなく香港カップの芝2000mを選んだのも、彼女の適性や、競走馬としての国際的な評価を考えれば、これもまた正しい判断であったと思います。

 しかし、ここへ来ての急遽、有馬記念への参戦というのは理解できません。100歩譲って、これが引退レース、というのであれば、ファンへの最後のお披露目という意味で、理解できないこともありませんが、現時点で、引退表明はありません。現役を続けるのであれば、有馬記念は、そして来年は、何を目標に走るのでしょうか?

 2000mで世界を制するという目標があるのなら、春はドバイか香港、秋は欧州に渡り、愛チャンピオンS、英チャンピオンSあたりを目標に走る選択肢はあると思います。しかし、今年の3月のドバイのように、レース後の疲労への対応がリスクだと考えているのなら、もう欧州遠征はないはず。ちなみに、中山の有馬記念は小回りの2500mで、ここを勝っても、アーモンドアイの国際的な評価アップに繋がるとは思えません。引退もしない、しかも来年は2000mを中心に走ろうと言うならば、ここで有馬に出る意義はどこにあるのでしょうか?

 アーモンドアイは、日本競馬史上の最強牝馬であり、この馬が生むであろう馬の中から、日本競馬を劇的に変える血脈が出現する可能性が大きいと考えます。アーモンドアイは種牡馬にはなれませんが、エアグルーヴ以上の母系を形成できる、日本競馬の至宝であります。

 このまま引退とするか、有馬記念を引退レースとするか、この判断を早くするべきと自分は考えます。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする