金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】 アーモンドアイの引退問題に、これが最後の提言!

2019-12-24 07:26:37 | 競馬

 私は知らなかったのですが、シルクRとか、キャロットFで1口馬主になった場合、牡馬が種牡馬になる時は、シンジケート金額の分配金を受けることができるのですが、牝馬が繁殖に上がる時には、特に補償がないままノーザンファームに戻る契約のため、1口馬主は、牝馬をなかなか繁殖に上げることに賛成しないそうなのです。とは言え、さすがに怪我するまで走り続けろ!とは言えないため、原則として5歳一杯までは現役で‥というのが暗黙のルールになっているとのこと。

 アーモンドアイの引退問題が複雑なのは、どうも、そのあたりが原因のようなのです。ノーザンファーム側は「早く繁殖に‥」と思っていても、厩舎と1口馬主サイドは「原則どおり、もう1年は走らせたい」ということ。国枝調教師が5歳現役を前提にする発言を繰り返しているのも、その前提を基にしたものらしい。

 しかし、シルクRでアーモンドアイを所有する1口馬主の皆さん、ここはどう考えるべきでしょうか? アーモンドアイはすでに競走馬として十分過ぎる活躍を成し遂げています。しかも、ディープインパクトですら成し遂げなかった海外GⅠも勝利して、十分すぎる賞金も稼いでくれています。それでも、もし、さらなる賞金積上げを求めて現役生活を続ける場合、思い出すのは、オグリキャップの悲劇です。

 もともと地方競馬の馬主資格しかなかったオーナーが、オグリを中央競馬に転厩させるために、別のオーナーに期間限定で有料貸出をしました。有期の定額契約だったため、新オーナーは出来るだけオグリを走らすことにしました。天皇賞秋に出た後、マイルCSに出て、連騰でジャパンカップに出るという、今ではとんでもないローテーション。その三連戦は頑張り続けたものの、その翌年は原因不明のスランプに陥り、明らかに走る気を無くす、闘争心を無くすという事態になりました。そりゃ、人間不信になりますよ! 少なくともアーモンドアイの名誉を傷つけるような事態を、これ以上、起こすことはあってはなりません

 もちろん、日曜日の有馬記念の結果にケチをつけるつもりはありません。勝ったリスグラシューは賞賛されるべきです。しかし、アーモンドアイの惨敗については、厩舎サイドの判断、オーナーサイドの判断に対して、競馬ファンとして強い憤りを感じざるを得ません。

 吉田勝己さん、ノーザンファーム側が特別に補償金を支払うというやり方はないのでしょうか? ディープのシンジケートが50億円だったことを考えれば、繁殖牝馬のアーモンドアイは5~8億円くらいではないでしょうか。ここは、日本競馬の将来のため、アーモンドアイの未来のため、ノーザンファーム、厩舎、1口馬主と、皆さんに英断を求めたいと思います。


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