金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【GⅠ回顧】 勝ったレシステンシアは、既に最強マイラーかもしれない

2019-12-09 07:00:07 | 競馬

 昨日の阪神JF、日本では珍しいマイル戦になりました。というのは、日本の典型的なマイル戦は、GⅠレースでも、前半はそこそこのペースで流れたあと、後半800mの切れ味勝負になりやすく、一番タイムが速いケースは、前半800mが46秒台、後半も46秒台、といった感じの展開。アエロリットが逃げるマイルを想像すると分かりやすいです。

 ところが、昨日の阪神JFは、逃げたレシステンシアが、前半44秒台という猛烈なペースで入ったあと、後半も47秒台でまとめる(しかも逃げ馬が最速の上り35秒2を記録)という、アメリカのマイル戦みたいな激しいサバイバルレースになりました。こんな勝ち方をしたレシステンシアは、すでに現役で最強マイラーの可能性があります。マイルのレースで、こうして逃げて、誰にも影を踏ませないまま圧勝する馬は、英国のフランケルが代表例であり、まぁ最強の勝ち方と言って良いでしょう。

 今回は、最初から好位置を取った上で、最後までスピードを落とさなかった強豪馬が上位を占めました。こういうサバイバルレースでは、位置取りが重要になるため、じっくり後方で待機していたリアメリアにとっては厳しい展開になりました。レシステンシアと再戦する時は、前半から好位置につけてサバイバル戦をしないと勝負になりませんので、闘い方を変えてくると思います(とは言っても、次はチューリップ賞か桜花賞本番ですかね)。それから、ウーマンズハートは好位置にいましたが、そこからは伸びてきませんでした。この馬にとって、マイルは少し忙しすぎるのかもしれません。


 それから香港国際競走。ヴァーズ、マイル、カップと日本馬が3勝しました。しかも、勝ったのは、前走に大敗していて、少し間隔を空けた馬たちばかりでした。やはり、秋口からここに狙いを定めていた馬たちが勝利を勝ち取ったということ。それにしても、今回の戦果は、芝のマイル以上は、すでに日本が世界最高レベルに到達したという証左だと思います。


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