まずは中山のフェアリーS。
勝ったのは、エピファネイア産駒エリカエクスプレス。好スタートから3番手追走を選択。逃げたニシノラヴァンダの前半3ハロンのラップは34秒1と流れるペースに。直線に入ると、リアルスティール産駒ティラトーレとエリカエクスプレスの2頭が先頭に立ち、激しい競り合いに。残り200m過ぎからエリカエクスプレスが抜け出して3馬身差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分32秒8。2着ティラトーレからクビ差の3着には、後方12番手から追い込んできたサートゥルナーリア産駒エストゥペンダ、ハナ差の4着には、7番手から内を差してきたドレフォン産駒マイスターヴェルク。
勝ったエリカエクスプレスは、10月20日の新馬戦以来の2戦目で重賞初制覇。時計も優秀であり、一躍牝馬クラシックの有力候補に躍り出ました。まだ行きたがる癖がありますが、これが修正できれば桜花賞でも面白い存在になると思います。
2着ティラトーレは、勝ち馬には力負けしてしまいましたが、流れるペースを2番手から粘り切りましたので、地力の高さを見せてくれました。3着エストゥペンダは、逆に最速上りで後方から追い上げました。速い流れを苦にせずラストの切れ味を見せたので、これからの3歳牝馬重賞路線でも楽しみであります。
そして中京のシンザン記念。
勝ったのは、キズナ産駒リラエンブレム。好スタートを決めましたが、中団待機を選択して脚を溜めます。逃げたアーリントンロウが作った前半3ハロンのラップは35秒1と荒れ気味の馬場としては平均ペースの流れに。直線に入るとまず、1番人気のモーリス産駒アルテヴェローチェが馬場の外側から堂々と先頭に立ちます。しかし、その内側からリラエンブレムが鋭く交わして、そのまま突き放して2馬身1/2差で完勝。良の勝ちタイムは1分34秒6。2着アルテヴェローチェから1馬身1/2差の3着には、後方12番手から追い込んできたレイデオロ産駒ウォーターガーベラ、さらにハナ差の4着が、9番手から差してきたダノンバラード産駒マイネルチケット。
勝ったリラエンブレムは、10月の新馬以来の2戦目で重賞初勝利。ここまではマイル2戦のみのキャリアですが、キズナ×ガリレオの血統から距離延長の潜在能力も高いはず。おそらくクラシック路線へ向かうと思いますので、3月の弥生賞かスプリングS、あるいは若葉Sあたりで距離を試す気がいたします。王者クロワディノールを脅かす存在になってほしいと思います。
2着アルテヴェローチェは完璧なレース運びをしながら、勝ち馬には完敗。連戦の疲れがあったのか。いずれにしても、これでクラシックではなくマイル路線へ向かうことになると思います。3着ウォーターガーベラは、荒れた馬場を後方からよく伸びてきました。マイルの距離が合っており、しかも長く良い脚を使うタイプなので、府中マイルなどが合いそう。
4着マイネルチケット、5着タイセイカレントは、サウジアラビアRCの2着馬3着馬ですから、地力どおりに結果を出したのだと思います。
それにしても、この2日間を見ると、今年の3歳クラシック路線でも、キズナ産駒とエピファネイア産駒の活躍が期待できそうです。昨年同様、3歳重賞路線では、この2頭の産駒に注目であります。