☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

お水取り・・・声明の内なる宙(そら)に響き居り

2013-03-11 01:25:45 | 徒然・・・お水取り

 
    今年も南房総から届いた50本のポピー
 この暖かさの中、一斉に帽子を脱ぎ捨て見事に開いている
 オレンジ、黄色、橙、ピンク、赤、白・・・
 艶やかに華やかに可憐に、春を告げる

 今日は奈良へドライブ
 奈良町の陶器の二人展に寄って備前焼きに織部の緑を合わせた湯飲みを2つ買う
 主な目的は東大寺二月堂・お水取りのお松明!
 例年は参籠見舞いで訪れるが今年はS師が籠もられなかったので

    今年初めての東大寺

 去年と一昨年は二月堂の舞台の上でお松明を見せて貰ったので
 今年は舞台がよく見えるちょっと遠い場所から見ることにした
 指折り数えてみるとお水取りにはもう15年連続で来ていることになる

 奈良町のちょっとコダワリの「塩」で食べるとんかつ屋さんでお食事をして
 いつもよりだいぶ遅い時間についたのでもう廻りは人で埋め尽くされている

 それでも始まるまで40分ぐらい
 その間に今年はマイクでお水取りの歴史や行の簡単な説明等があり
 北河原別当の御挨拶と東日本大震災への追悼や復興への思い等
 お参りについての心得やお願いがあった

 思えば1昨年お水取りの本行中に東日本大震災が起こり
 東大寺は色々な形で支援に取組んで来ている
 (私もお松明に参加してお水取りのブログを書いている

   最中に大きな揺れが来たのだ・・)

 童子が階段を2回往復していよいよお松明が始まる
 練行衆(籠もりの僧)が一人ずつ階段を登り二月堂の

   礼堂に入られる足元を照らすのが10本のお松明
 (11人の練行衆のうち1人は先に入られているので)
 先に入られた一人の差懸(サシカケ)と呼ばれる木下駄の音が高らかに響く

 今夜は上空の風が強いらしく松明の炎は高く強く燃えさかり

   容赦なく火の粉の舞い落ちる
 近くに陣取った人たちから小さな悲鳴があがる
 野趣溢れる火と水の遠い昔の行を感じるちょっとハラハラドキドキのお松明だ

 広場にいても練行衆のサシカケの音が高らかに響いてくる
 次々とお松明が登って来て舞台を駆ける・・・
 それにしても今迄で一番の暖かさ
 寒いのは大丈夫だが暑いのは堪えると聞いたことがある修二会の行
 この暖かさではもう紙衣も破れているだろう

 波のごとく人の引いていく境内から階段を登り舞台に上る
 それでも団体客らしい人たちが何組か毎年より多くの人が残っていて
 舞台から夜景を眺めまだ局も騒がしい

 しばらく待って局へ
 礼堂では次々と行が繰り広げられ徐々に気が高まっていく
 時が経つにつれて熱い気の波がこちらにダイレクトに伝わってくる

 声明は勿論のこと鐘の音や法螺貝の響きが今年はことに内に響く
 毎夜528Hzの音叉を響かせているからより敏感になっているのだろうか

 瞬く間に時が過ぎ待ち合わせの時間に・・・
 余波を残しながら清々しい大気に包まれて二月堂を跡にした  

 
   声明の内なる宙(そら)に
響き居り暗き局に星降るごとく 

   踏み鳴らす差懸の音高らかに幕内の僧清く美し

   響き合う声明高く木魂して修二会の熱気波打ち来る



                   

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