☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

東大寺お水取り

2011-03-13 00:32:01 | 徒然・・・お水取り

幼い頃この季節になると祖母が「東大寺のお水取り」の話をよくしていた
「お水取りが始まると寒の戻りがあってすごーく寒くなる・・・」
「今頃、お水取りやってはるんやろなあ・・・」
毎年聞かされる奈良の「お水取り」と言う言葉、お松明の写真・・・
幼い身には奈良はずっと遠く思いを馳せるだけだった
 
出かけるようになって13年目
1260年目の観音悔過(かんのんけか)東大寺修二会
今年は初めて「お松明を二月堂の舞台で」見せて頂こうと出かけた
7時から始まるお松明6時少し前に着き

ぎりぎりガードマンに止められることなく
練行衆が通られる二月堂の石の階段を上って

舞台に上がることができた
人は少なく(少ない日を選んで来たのだが)ほっとした
 
舞台は大きなカメラを抱えた人が多かったが、
お寺のご好意でここでの見学が赦されるようになったが
 あくまでも「行」であることをしっかり認識した上で
注意事項をしっかりと守って頂くこと
守らないとカメラの即没収や即退場等があること」などなど
童子の方々から再三再四注意を受けた

規制があるので舞台上は人は増えず
今年は良く整備されている舞台下の芝生や
広場は見る見る人であふれ

もういっぱいになっていた(少ないどころではない・・・)
 
舞台では
童子の方から
「お水取り」の起こりや行についてまたエピソード等
要点よく分かりやすいお話を聞くこともできた 
お水取りフリーク!?の我々にとっても改めての説明はとてもよかったし
一般の人たちにとってもこの上ないものだっただろう

童子が大きな声を張り上げながら階段を駆け下り
お松明が始まる
松明は練行衆が内陣に入られる足元を照らす灯り

1人がすでに内陣で行の準備を始めてられるらしい 
内陣から差懸(さしかけ・木沓)の音が聞こえる

燃える木の香りとともに赤々とお松明が上がってくる
童子に抱えられたお松明は
目の前で大きく赤々と燃え上がり舞台を流れて行く
歓声が上がる
お松明に導かれた練行衆は舞台正面の局の前から

タッタッタッタッタタタタタと
差懸の音を歌舞伎の拍子木のようなに高らかに響かせて

幕を開け内陣に入られる
幕に映る僧の姿・所作がとても美しい
 
舞台は燃え上がる炎と火の粉、杉の燃える香り、差懸の音・・・
静かな冷気の中で視覚・聴覚・嗅覚を刺激され

厳粛な行の真っ只中にいる興奮を味わう
 
10本のお松明の後局に入って行法に接する
声明の声が合わさると一気にあたりの「気」が高まる
内陣からは練行衆の激しい動きが伝わってくる
五体投地の音が聞こえる
時が瞬く間に過ぎていく・・・

   悔過の行内なる宙(そら)に響き居り

これを書いているときに揺れが来た!
京都でも揺れた!身近な阪神大震災の時より堪えている・・・
何ができるのか今・・・いろいろな意味で・・・
感じながら・・・考えている・・・


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