今年のノーベル生理学医学賞がメッセンジャーRNAワクチンの基礎を築いたカタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏に授与された。カリコ氏は女性研究者でハンガリーで研究することが難しくなりアメリカに移住、そんなこと無理だろうという発想を評価されなくても粘り強く追及して今回の受賞につながる結果を得られたようだ。ちなみに900ドルを隠して持ち入ったぬいぐるみの持ち主の娘さんはオリンピックボートの金メダリストで、マスコミの見方が金メダリストの母からノーベル賞受賞の研究者に変わった。もっと女性の研究者をと発言されているようだが、日本では研究者だけでなく経済界にも政界にもと思う。
たまたま新型コロナの流行があり新型コロナワクチンの基礎を築いていたことが今回の受賞につながったと思われる。日本ではノーベル賞とオリンピックの金メダルが鬼の首を取ったように騒がれる。海外では勿論高く評価されるが日本のように大騒ぎすることはない。高い評価に過剰な飾りつけがないようだ。ノーベル賞クラスの研究は毎年幾つもある。オリンピックの金メダルは世界新記録でないことも多い。
ノーベル賞にもおそらく金メダルにも何某か幸運というものがあるのではと思う。幸運は何かを持っていた人、何かを忘れないでいた人に訪れるような気がする。