駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

本当に困る

2024年10月23日 | 医療
            


 老老介護問題としばしば取り上げられるが、実際にそれに直面している現場は本当に苦労している。奥さんが呆けて旦那が比較的しっかりの組み合わせが意外に多い。奥さんは身体は比較的元気だが認知が進み妄想が出て、旦那は頭の方は割としっかりしているのだが身体の方は筋肉が落ちて動作が鈍くなっている。子供が居てもいつも頼れるわけではない。
 残念ながら起死回生の名案はなく介護保険を使ってケアマネ訪問介護の助けを受けながら施設利用次いで入所とだんだん終わりに近づいてゆく。その途中で終止符が打たれることも多い。
 こうした医療介護に携わる人が数多くいる。医師看護師は比較的経済的にも社会的にも恵まれているが、介護で働く人達は十分な理解や収入が得られているとは言い難い。政治家は生産性を挙げて給与を増やそうと言うが、介護施設で一か月働いてみるといい。美味しいこと勇ましいことを言って票を集めようとする政治家には投票しない。利権と癒合する政治家ではなく、少しでも事実と向き合う政治家に投票予定だ。

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