自分には七十年の記憶がある。思い返してみてもテレビ、新幹線、インターネット・・等相当な変化を指摘できるが震天動地の変化はなかったように思う。
いつも不思議に思うのが幕末から明治に掛けての変化の大きさだ。どうやってたかだか数十年で廃藩置県天皇制という体制の変化に加え徒歩から鉄道・・という科学技術の急激な導入、つまり震天動地の変化を国を分裂させることなく成し遂げたのか不思議な気がする。
同様に近くは太平洋戦争前後にたかだか数ヶ月で民主主義的な体制への極めてスムース?に移行できたのかも理解しがたい。
確かなのはこれは日本人の特技らしいということだ。辿っていけばこの融通無碍というかご都合主義というか、急激な変化に対応できる能力には数百年否千年の歴史があるように思える。
残念ながら歴史の知識は乏しく例証を上げて考察することはできないが、密かに良くも悪くもこれは日本人の異能力と考えている。おそらく既にこうしたことを考察した学者が居られると思うが、その成果が日本社会なかんづく政治経済に十分生かされていないように思う。