駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

大切なこと

2024年12月15日 | 人生
            


 生きていく上で大切なことは優れた判断だろう。おそらく良く生きるに一番大切なことと思う。大切なものを守り育むためには適切な判断がなくてはならない。
 韓国で起きていること、詳しくは承知しないが、またかと感じる。不実不正に対する怒りと行動力には感心するけれども、深謀に欠け短慮に見える。失礼ながら欠けているのは判断力ではないか、失敗に学んでいないように見える。他山の石にしたい。
 どんなに自立しても、社会国家の影響から逃れることはできない。社会国家を動かす両輪は政治と経済で、それに携わる人間に優れた判断力がないと間違う。優れた判断力のある人間を選ぶことが極めて重要で、国民の責務だ。口から出まかせの悪賢い人物に騙されて、他人の痛みを感じることのできないような人物を選んではならん。
 
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後医は名医だろうか

2024年12月14日 | 診療
                           


   病気と言うのは最初は症状がそろわず診断が難しいものだ。有利という言い方は変かもしれないが後から見た医師の方が正しい診断が付けやすい。しかし世間の人は正しく診断できなった前医を藪医、後から正しい診断をした後医を名医と思いがちだ。
 だから我々の仲間内では前医を悪く言うなと言う暗黙の了解がある。しかしながら軽率な若い医者は時に、これがわからなかったなどと口走ることがあり、不要な誤解を生むことがある。初期に正しい診断を下せるのが優れた医師なのは間違いないが、イチローだって毎回ヒットが打てるわけではない。大切なのは確率と布石なのだ。
 優れた医師は居ても普遍的な名医というものは存在しないのでは、名医には出会いと相性があると思われる。
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ワインをお相伴

2024年12月13日 | 旨い物
             


 アルコールはたしなむ程度で沢山は飲めない。しかしワインを楽しむ会に入れてもらい二、三カ月に一度出席している。大蘊蓄家が二人小蘊蓄家が一人、三人が聞き手だ。一晩に三本四本飲んで、あれこれ言うには六人くらいの員数が必要でお声が掛かったらしい。もう二十年近く、メンバーには多少の変化があった。
 蘊蓄家はコレクターでもあり、ソムリエ裸足のS氏が十数年前からワインの値段がべら棒に高くなったと嘆いていた。今は影を潜めた中国成金の仕業らしい。たしかに一本二十万円などというものは飲み物と言えない。
 これは誠に上品な味わいのイタリアワインだ。シャルドネとは思えない味わいの2018年、何度聞いても蘊蓄はよくわからないが、おいしさはしかと味わった。
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讃岐うどん新製品

2024年12月12日 | 旨い物

            


 丸亀が讃岐うどんかどうか問題はさておき、美濃生まれの私には丸亀は旨い、さすが讃岐と時々食べに出かける。丸亀も右に倣えで値上がりしてしまったが、値上がり幅は小さい方だと思う。唯、値上がりのせいかどうか、最近はやや客足が落ち、待たずに座れる。
 感心なのは数か月ごとに新製品を出すことだ。昨夜はうどんカルボナーラを試してみた。これがなかなかの組み合わせで美味しくいただいた。
 世の中にはいろんな人が居て、斜め前のお兄さんも同じカルボナーラを食べていたのだが、何というかネギを山盛り掛けうどんが見えない状態で思わずご面相を拝見してしまった。いくらご自由にと置いてあると言っても二十人分も使うとはサラダのつもりかとお聞きしたくなる。
 きっと本社では新メニュー開発に余念がないに違いない。饂飩は蕎麦に比べ組み合わせの幅が広いから、開発スタッフも頭の捻りがいがあると思う。
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欲望と幻想

2024年12月11日 | 世の中
          


 認知症になると患者さんはしばしば幻想と言われる話をするようになる。自宅から医院まで家族の付き添いなしにはやって来れない患者さんが毎週田舎へ帰っているんですよと百キロ離れた生まれ育った町へ行ってきたような話をされる。「ああそうですか」と相槌を打つのだが家族は違う違うと合図される。勿論、私も事実ではないことは百も承知しているのだが、患者さんにはそれが幻想ではなく事実なのだ。
 有り得ないことと確認できるので幻想と却下して相手にしないご家族が多いのだが、有り得ないと簡単には確認できないので世の中には却下されず流布している陰謀論や中傷やあなただけという儲け話が数多い。これらも幻想の一種で願望怒り欲望で目が眩み事実のように思えてしまうのだ。人間はAIと異なり瞬間の事実だけを認識することが出来ず、常に経緯脈絡連想と軽重様々な思いが付きまとい事実が脚色されてまう。
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