京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

狂言袴(きょうげんはばかま)

2024-02-14 16:58:35 | 作陶館日記
こんにちは。
今日は、「狂言袴(きょうげんばかま)
茶碗についてです。
狂言袴って何ぞや?とおもいますよね~。
茶碗はこんなやつ。

筒型の茶碗

茶碗の形は筒形で、冬に用いられることが多いです。
なぜか。。?
寒い冬、茶碗を両手で包み込むことによって
手を暖めれられるのもありますが、
お茶も冷めにくいからですね~。
ほっこりするためです。

さて、この茶碗が『狂言袴』といわれる由縁ですが
・・狂言(日本の伝統劇)を上演するときに履く
袴に用いられる模様に似た模様を
付けるからだとされています。
〇の中に吉祥模様(分銅、千鳥など)が入っており、
その有りようが似ていたから。だそうな。
狂言の袴が乗っているサイトを張り付けておきますね。

縹地紋尽模様狂言袴(子方用) 文化遺産オンライン

 

そして、この間教室に出没していた時に
クラスの方が作っていらしたので、
写真を撮りました。


作りたてほやほや。

作った時は、上下に入れる線だけ入れておきます。
削り作業の時に、丸い模様を入れ、
その中に吉祥模様を入れ、
その他、鶴などのハンコもの装飾を入れます。

出来上がる頃には・・もう春先ですが、
お茶は点てやすいので、
通年通して使って頂いてもイイかもね。
氷を入れて頂くのも、底が深いので、
冷えたお茶のおかげで
氷が溶けにくいかもしれませんしね。

ということで、また明日。
Please stay healthy and stay safe.

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御本手窯出し

2024-02-03 15:51:37 | 作陶館日記
こんにちは。
今日は、ほんと今!の話題。
先ほど、御本手の窯出しをしました。
酸化焼成された作品を、もう一度
御本手に入れたよと言うお話を、
少し前に書きましたが、焼けました。

その前に、御本手の窯、
綺麗に焼けたので見てください。


どやぁ。

器の中心がピンクっぽい色が出るのは、
高台(器の足)部分から、
空気の出入りがあるので、酸化に転じた時に、
思いっ切り空気を吸い込むので、ピンク。
深呼吸をしたら、青い顔の人に
血色が戻るみたいな?(どんな例えよ)

さて、焼き直しの子を見て見ましょう。


左上の子が焼き直し。


底だけ変な色。

底だけ空気を吸って、
少し化学変化を起こしているので、
変な焼き上がり色がのこる。


高台中は無釉薬でした。

試験でどんな色になるか
見たかったのかもしれません。
お客様にお届けできて、
お家で使ってくださるのならいいけれど。


ある意味オモロイ模様に。

そんな感じで、御本手の窯を焚いて
出したよと言うお話でした。
来週は、還元の窯焚きが控えております。
その窯に入れる器の仕上げが出来てないんだよね~。
ということで、仕上げ仕事に戻ります。
また明日。
Please stay healthy and stay safe.

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御本手窯詰め

2024-02-02 15:46:00 | 作陶館日記
こんにちは。
今日は、今、2024年の世界線のお話。
御本手の窯詰めをしました。
今回は、、作陶教室の作品の
焼き上がり『早くして!』順位の高いものと、
工房の作品とを入れました。

そこで気になった作品が数点。

一度焼かれた器たち。

酸化で焼いたものを(もしくは焼きあがった物を)
もう一度御本手の窯に入れて焼いてくれ
という意味で置かれていた作品。


酸化焼成されている黄色と赤い器たち
(白土か赤土の違いです)

もちろん、お願いされたならば入れますが、
コレはきっと綺麗な色にはならないだろう
な~と、思いながら入れました。

還元と、酸化の焼成は、両極端な焼き方。
一方は、空気を気にせず1230度まで
温度を上げる酸化焼成。
もう一方は、土の中の空気まで使い切って
焼き上げる還元焼成。
なので、釉薬の縮れさえ気をつけたら、
どちらも再焼成は(案外)可能。
同じ焼成窯限定でです(酸化なら酸化)
(色の出具合が、1回だけの焼成作品の
焼き上がりと少し異なりますが)

しかし、
御本手はどちらの焼成もまたがる焼き方。
還元から酸化へと急転換します。
なので、どちらかへと傾いて(酸化、還元)
焼きあがった物を、もう一度色をほぐして
(化学変化を起こして)
御本手の斑点を出すのは、ほぼ無理~。
なんかね、酔っぱらったみたいな
変な模様が出るのです。

今日は、少々イヤミったらしく、
意地悪な文章に思えるかもしれませんが、
それだけ御本手焼成は、
なんか、ちょっと、めっちゃ、
最後の転換時に心を砕き、見守り、
計算しまくって
(一分間に上がる温度を計算して、
細かい微調整をします)、
大変やねん!という事をお伝えしたくて。

今日の作品が、どういう色合いで
焼きあがって欲しいと言うお願いで
お預かりしたのか、幽霊部員のワタシは
作陶館でのやり取りを聞いていないので、
よく分からないですが。。
(申し送りがなかったので)
「うーん、入れてみるけれども、
そのままのほうが良いよ?
何なら、上絵付けをして
華やかにしたらいいのに」なんて
思いながら窯詰めをしました。


その他、今から窯詰め待ちの作品

なんだか書いていてモヤモヤしてきました(笑)
焼きあがり、面白い変化があったら
なにか書こうと思います。
綺麗な変化があったらいいけれど~。
今日は尻切れトンボで終わりますね。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.
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バラ現る

2024-01-27 20:52:52 | 作陶館日記
こんにちは。
今日は、先日お伝えしたバラの続報です。
とはいえ、お客様の作品なので
全容はお伝えできないのすが、、
バラのウエルカムボード、焼きあがりました。

無事に、ボードのまま、バラも欠けずに。

(少し、窯内でゴミが落ちてしまっており、
削り取って、低下度で溶ける釉薬を上から載せ
お渡しできましたが、少し跡が残ってしまい
申し訳なかったです・・)

この窯、干支の皿も入っていたようで
皿を縦に積んで焼けるゴウも
沢山入っておりました。(白の重なってるヤツ)


ゴウが多すぎて、棚をほとんど組めていない窯。


ゴウの隙間に豆皿と干支の酒呑が見えます。
ゴウという柱の間にポツンぽつんと置かれる罠、
若しくは潜む魔物。
それを攻略しつつ、奥へと進む。。
何かの漫画、もしくはアニメを見すぎですかね?
こういう絵面を見ると,エジプトの王の間(?)
もしくはダンジョンの道を想像してしまいます。

今月もガツンとした窯詰めの予定があるので、
その窯詰め・窯出しの様子もお伝えいたします。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.
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ウエルカムボード

2024-01-23 15:37:10 | 作陶館日記
お客様の作品です。

ウェルカムボードです。バラつきの。
この方、それはそれは美しいバラを作られる。


素焼き窯に入れるのもドッキドキでした

割ってしまわないように
そ~っそ~っと丁寧に扱います。
なぜなら、花弁に当てると、
すぐ割れるほど一片一片が薄いですし、
何より、長方形のボードだから、ヘタに扱うと
ボキッと半分に割れてしまいます。

焼きあがってからも、丁寧に。
板状の物って、丸い器以上に気を使います。
あ、違います。今日は扱いにくさを
ぶつぶつ言う日ではなく、
バラが美しいよ!と、称える日でした(笑)

あとは、可愛らしかったものを
載せて終わりますね。


切った丸太から生えた新しい命。


薪を割るための土台にしていた丸太が
使われなくなってから風雨にさらされ、
鳥が運んだのか、種が落ちたようで、
新しく命が生まれる土台になっておりました。
一昨年に撮っている写真なので、
今頃、もっと大きくなっていることでしょう。

機会があったら見に行ってみますね。
それでは今日はこの辺で。
バラ、私も(いつか)作ってみます。
Please stay healthy and stay safe.


おまけ。
こねこねと、
手でムニムニ広げた様子の小皿。
こういうヘニャッとしたものに
心がときめきます。

「偶然が生み出す必然」。ときめきます。
(なお、この言い回しは
相反するので普通は使いません)笑
(必然の対義語が偶然)
あしからず。
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