25日は午前10時半頃に沖縄防衛局員13人と作業員2人、警備員3人がN4にやってきた。前日24日に続いての登場だが、目的は資材搬入としていた。しかし、850キロ積載の小型トラックに積まれていたのはのり面の保護シートや杭8本、厚手の板6枚などごくわずか。作業員が2人だけということからも分かるように、沖縄防衛局は作業を進めることより、通行妨害や作業妨害を印象づけるための行動に終始していた。
10人余りの防衛局員が並んで10時半から午後3時半まで、昼休みをはさんで4時間も「作業をさせてください」云々と声を上げ続けていた。
先週、沖縄防衛局はショベルカーをトラックに積んでやってきて、路上に下ろしたショベルカーのまわりを警備員に囲ませていた。住民や支援者は整然とした座り込みを行っていて、ショベルカーに何かするわけがない。警備の必要などないのに意図的に物々しい雰囲気を作りだし、抗議行動への悪いイメージを作りだす視覚効果を狙ったものだ。
今週はショベルカーは持ってこず、長時間にわたって声を上げ続けることで、作業妨害を印象づけようとしている。そうやって警察権力や司法権力による弾圧を引き出すのが狙いである。しかし、住民には自分たちの命や生活を守る権利がある。集落の近くにオスプレイパッドが建設され、命や生活が脅かされようとしているとき、抵抗するのは当然のことだ。
貴重な動植物が生息し、水源地としても重要なヤンバルの森を守り、次世代に渡していくのは、今の時代を生きる私たちの義務でもある。住民や支援者の整然とした取り組みに対する弾圧を許してはならない。
過ぎたるは及ばざるがごとし、という言葉があるが、並んで突っ立ったままワンパターンで声を上げ続ける沖縄防衛局員の様子に、まわりの刑事たちもしまいには、よくやるよ、という顔で眺めていた。
高江区民の支援者の間からは座り込みの合間に、サンシンの伴奏で合唱が行われたりした。
午後3時半過ぎに沖縄防衛局員たちは疲れたのか声を上げるのをやめると、作業員ともども引き揚げていった。
そのあと総括集会がもたれ、横田基地に反対する運動をとりくんでいるという女性とヘリパッドいらない住民の会から発言があった。最後にガンバローを三唱して行動を終えた。
N4近くの道路沿いにナンバンギセルが咲いていた。ススキなどの根に寄生する植物で、形がキセルに似ている。