海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

辺野古新工事用ゲート前抗議行動/大浦湾にトレミー管式砂撒船が入る

2024-12-27 23:53:31 | 米軍・自衛隊・基地問題

 27日は午後3時前に名護市辺野古の新工事用ゲート前に行き、この日3回目の資材搬入に対する抗議行動に参加した。

 ゲート前の抗議行動は今年最後であり、全体で12人の市民が参加した。

 いつものように参加者で歌をつなぎながら、機動隊に強制排除されるまで、ゲート前に座り込んで工事車両が入るのを遅らせた。

 排除されたあとは歩道でプラカードを掲げ、シュプレヒコールを繰り返して抗議を続けた。

 埋め立て用土砂を積んだ車両の他に、生コンプラントの資材、N1・N2護岸建設用の石材などを積んだ車両が断続的に入っていった。

 見通しの悪いカーブに出入り口を造っているため、左折で入る工事車両が並べる範囲が限られている。

 そのために数台ずつ間をおいて工事車両が来るので時間がかかる。

 キャンプ・シュワブ内を工事車両が通ると米軍の邪魔になるということで、メインゲートから離れた危険なカーブ地帯に新工事用ゲートが造られたのが原因だ。

 すべては米軍優先であり、国道329号線を運転する市民の危険など二の次だ。これが敗戦後80年になろうとする沖縄の現実である。

 資材搬入が終わったあと、ゲート前でデモをしてシュプレヒコールを行い、今年最後の行動ということで、頑張ろう!を三唱した。

 午後3時半頃、辺野古弾薬庫近くの国道329号線側から大浦湾を見ると、K8護岸ではランプウェイ台船が3隻接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。

 ランプウェイ台船1隻がタグボートに曳航されて大浦湾に入ってきた。宮城島の土砂を運んできたようだった。

 午後4時21分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。

 新工事用ゲートから来たと思われるダンプトラックが、2カ所に仮置き用の土砂を下ろしていた。

 25日(水)に海上行動を行った際にも、仮置き用の土砂を下ろしているのが確認できた。

 K5・K6・K7護岸で囲われた工区の埋め立てを優先していたが、そこがほぼ終わったので、仮置きが再開されたのかもしれない。

 午後4時46分頃、瀬嵩の森から大浦湾の様子を見た。

 海上ヤードの砕石投入やK8護岸の土砂陸揚げN1・N2護岸建設など、湾内の工事はすでに終わっていた。

 A護岸の鋼管矢板は左に離れた1本と長く突き出た1本をのぞき、コの字型の手前に21本、右側に12本、奥の方に18本が打ち込まれているようだ。

 午後4時47分頃、長島の沖にトレミー管式砂撒船の姿が見えた。

 軟弱地盤の改良工事として砂杭を打ち込む前に、汚濁防止のため海底に砂を撒く船だ。

 航路付近のオイルフェンスを開けるのが遅れて、しばらく沖に待機していたが、午後5時13分頃に航路標識の間を抜けて大浦湾に入った。

 いつもならこの時間帯に作業船が大浦湾に入ることはない。明日は28日で御用納めであり、何としても年内に入れろ、と政府から現場に強い指示があったのだろう。

 灯台跡にはメディア関係者が10人余り来ていて、トレミー管式砂撒船が大浦湾に入るのを取材していた。

 軟弱地盤の改良工事に着手した、とメディアを使って宣伝し、工事の進行を印象付ける世論工作なのが見え見えだ。

 軟弱地盤と言われる海底にも多くの生物が棲んでいる。丁寧に調査をすれば未知の生物を発見できる可能性だってある。

 それらが砂を撒かれて生き埋めにされるのだ。貴重な大浦湾の破壊が進められる。

 明日は砂を投入する場面をメディアに撮影させ、軟弱地盤の工事着手を政府が声高に強調するだろう。

 市民をあきらめさせようという彼らの思惑に乗せられてはならない。

 傍観者にならずに、工事を止めるため、自分が活動できる場所で力を尽くしましょう。

 


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