智を開く

本当の「生きる力」を求めて…

「さとうくん」

2010-02-22 09:04:33 | 開智っ娘

ぼく、きのうへんなものを見たんだ。
おしえてあげるね。
きのうぼくが夜十一時くらいに、ねようとしたときなんだ。
電気をけそうと手をのばしたとき、体じゅうに、しげきがきた。
ドンとおされるくらいだったけど。
でも、手をはなして見たら、しげきはなくなった。
そして、あたりを見回すと、黒いかげがかべをすりぬけていった。
ぼく、こわくはなかったんだ。
ただ、ふしぎでふしぎで、毎日毎日、ねるころになるとおもいだしてしまう。

ある日、ぼくがねようとしたとき、またドンとおされ、目をさましてしまった。
おおやさんにきくと、
「きみがすんでいるへやはね、前「さとうくん」ていう名前の男の子がすんでいたんだ。
そりゃ、元気な子だった。
きみぐらいの年れいで、せの高さもほとんどいっしょだ。
それでね、さとうくんが、明日マラソンがあるんだっていうから、わたしは一位めざしてがんばれっていってやったの。
で、当日、さとうくんをおうえんに大会にいった。
もちろんもうはじまってたよ。
それで、ほうそうで「いま一番を走っているのは、さとうせんしゅです!」てながれたしゅんかん、さとうくんは車にはねられ、こうつうじこでなくなった。
だから、さとうくんは、このマンションをさまよって、いったりきたりして走っている。
だから、じゃまでおされるんだよ」といった。
ぼくは、そっかっておもった。

この話、このマンションの人ぜんいんにね、おしえてやった。
そしたら、さいごのへやの人が、
「じゃあ、ゴールのロープをはろうじゃないか」といいだした。
ぼくも、そりゃあいいかんがえだとおもってさっそくマンションの人につたえた。
みんなさんせいしてくれたので、その夜、ロープをはった。
そして、しばらくたってから、あの黒いかげがぜんりょくで走ってきた。
くるぞとみんながおもったとき、ロープが切れた。
そしてぼくがさっとうしろをむくと、なにもなかった。

ほんとうに、あの黒いかげはさとうくんだったのだろうか。


後書き
私にとって読んでほしい年れいは、8才から20才です。
大へんだったところは、絵を書くところです。
私は、この本をボロボロになるまで読んでほしいです。
私は、心をこめてこの本を作りました。
工ふうしたところは、絵を文のとおりに書いたところです。
読んでほしい場めんは、一番こわい場めんです。
読んでくれて本当にありがとうございます。


またまた国語の話。
2年生の2学期の学習単元に「こんなお話を考えた」という単元があります

学習指導要領では…
「第1学年及び第2学年」
「目標」
「経験した事や想像した事などについて,順序が分かるように,語や文の続き方に注意して文や文章を書くことができるようにするとともに,楽しんで表現しようとする態度を育てる。」
1年生では経験したことを文章にすること、2年生では自分で想像したことを文章にして表現することが目標となっているのです。

お話を創作するのがもともと大好きな娘
「怪談レストラン」かぶれという感はありますが、なかなかの力作だとハハは思いました
しかも、挿し絵を入れたり表紙の装丁までして、ちゃんと「本」になっています

開智発表会では各教科別の展示というものがあり、「国語の部屋」には2年生の「絵本」が展示してありました。
でも、全員の作品を読む時間がなくて残念

かく言う娘は、最近「怪談レストラン」シリーズに飽き、今度は「マジックツリーハウス」シリーズにハマッています。
先日もブックオフで5冊まとめ買い
登場人物の「アニー」は空想と冒険好きの元気な女の子。
いろんな動物に勝手に名前をつけてしまうところなど、娘ソックリかも

コメント (4)
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