上の娘が望小に通っているわが家にとって、下の娘の合格は必ず成し遂げなくてはならないミッションでした。
上の娘の時、倍率はそこまで高いものではなく、過去問の対策ができていればそれなりに合格することができると言われていました。
しかし、MYPができDPもできる見通しとなってから急激に倍率が上がり、上の娘のホームにも優秀なお子さんがたくさん入学していらっしゃいました。
さらに、ここ数年大きく出題傾向が変わったというだけでなく、兄弟姉妹児が通っていても容赦なくジャッジする現実を何度も目の当たりにしました。
(家族や親を見るのではなく、「子ども自身」を1人の人間として評価するという点がまさに望らしさであり、そこが良さであると思っていますが…)
さらに、今年のコロナ禍においては、子ども自身が学校に行く機会も少なく、また、行動観察・面接等、試験科目も変わるのではないかとの思いもあり、2人目の受験とは思えないほど親も緊張した中での入試となりました。
そんな中、下の娘はペーパーが得意で、コロナ禍での幼稚園の休園もあったことから、春先には「つりあい」や「図形合成」等、一通りの科目を家庭学習で終わらせることができており、正直、合格ラインには早々に達していたのではないかと勝手に思い込んでいました。
現に、アヤアカデミーに入塾して初めての塾内テスト「到達度チェックテスト」では、これまで塾に通っていなかったとは思えないほどの好成績で(親バカです)、このまま順調に合格できそうだな…と、うっすらと期待を抱きすっかり油断していました。
ところが、7月からアヤアカデミーの対面授業に正式に参加させていただいたわが子は、早々に壁にぶち当たってしまいました。
ペーパーはもとより、何よりも制作の実力が圧倒的に不足しており、授業では他のお子さんと比べ、自分のあまりの出来なさに泣き出してしまう状況。
(思い起こせば到達度テストでも、制作は1/10点でした…)
さらに、先生の容赦ないご指導で、これまで家庭でマイペースに取り組んでいたわが子からすると、しっかり授業に耐えられる他のお子さんを見て、数回の授業ですっかり自信を失ってしまったのです。
入試への本人のモチベーションが低下し不安に思っていましたが、学校説明会に参加した時、
「(事前に望で一番厳しい先生であると家族で話題になっていた)T先生がとても優しかった」「田村先生みたいに怖い先生は一人もいなかった」と言ってくれました。
そこから夏期講習に突入しましたが、授業内容が望に特化したこともあり、本人の得意分野に触れる機会も多く、徐々にやる気になってくれました。
とはいえ、メンタル面が安定せず、1日150枚(アヤアカの宿題ではありません)プリントを完璧にこなす日もあれば、2枚で全て間違い、その後全くやる気をなくす日もある状態…
さらには試験直前に足を激しく捻挫して試験前日までギプスをはめていたり、最後の授業が体調不良で参加できなかったり…
試験直前まで合格への不安が大きかったのも事実です。
しかし、最後には、いつの間にか得意科目と自負するようになった制作に自信をもって取り組むことができ、自己発信・面接・行動観察にも楽しく参加できたようで、無事、合格にこぎつけることができました。
アヤアカデミーの通常授業はペーパーや制作が中心ではありますが、授業を通じて先生に多くの気づきをいただくことができました。
小学校受験の世界では、子どもにプレッシャーを与えないようにするために「今日は練習だよ」などと言って本番の入試に臨ませることもあります。
しかし、先生は違いました。
子ども自身が入試に臨むのだという意識を持たせ、適度に緊張感を与えつつリラックスの方法も伝授し、真正面から試験に対峙する心を持たせてくださいました。
親のこちらも良い刺激を受けたと思っております。
また、アヤアカのすごいところは、「ペーパーB対策にも手を抜かないところ」だと思います。
開智のペーパーBは、大人が聞いても設問が1度で理解できないこともあり、正直「奇問」が多いと思っております。
上の子の時は別の塾に通っていましたが、そこでも「ペーパーBはどんな問題が出るか問題自体も読めないし、無理に対策しなくても良い」というようなことを言われていました。
(現に望の採点方式であれば、最悪ペーパーBを捨てても合格に行きつくことができなくもないと思っています)
しかし、田村先生は一切妥協せず、変にテクニックに走ることもなく、真正面から問題を理解し、対峙し、解く訓練を積んでくださいました。
正直、家庭では対策が難しいし、出題内容も読めないため、対策に深入りしすぎないようにはしましたが、問題に取り組む姿勢やチャレンジする姿勢を掴みとることができたと思います。
さらに、還暦を迎えられるご年齢にも関わらず、運動特訓では自ら範を示し、生徒たちをけん引するパワフルさ!
間違いなく他の幼児教室ではありえないことと思います。
先生を見ているだけで、私たち親も(受験以外の面でも)まだまだ成長しなくては!と気づきを与えていただきました。
惜しむらくは、わが家では試験直前からの通塾となってしまった点です。
できるだけ長い時間アヤアカでお世話になりたかったな、と今更ながら思っております。
正直、入塾前にはペーパー対策をするだけの厳しい塾、くらいの認識でいましたが、制作のレベルの高さ、小学校入学後も見据えて有機的に結びつくカリキュラム、子どもへの自覚の植え付け…それらをもっと早くから堪能したかったです。
最後に、改めまして、田村先生、短い間でしたが本当にお世話になりました!
今後もパワフルなご指導で、望にたくさんの生徒さんを送り込んでくださることを楽しみにしています!