元旦が命日という数奇な人生の終焉を迎えたおじいちゃんの法要をします、というご案内が来ていたので、お正月の京都へ出発する。正確には「おじいちゃんの法要」ではなく、「元旦がご命日で本廟に納骨して、永代経をあげてもらうことになっている方々のための法要」ではある。だから元旦が命日という遺族の方々が、人数のわりに狭い本堂に集結するのだ。
この日はお姉さん一家が来る事になっていたので、朝昼兼用のおせちとお雑煮の片づけ、およびおせちの詰め直しなどをしてから、ばたばたと支度をしたので、案の定電車を一本遅らせたあげく、次の電車も一足違いで乗りそびれてしまった。それでも数分後には「新快速」ではなく「普通」ではあっても電車はあったので、間に合う算段はあったのだ。
ところが、私の高校時代のテリトリーにも関わらず、JRから京阪電車に乗り継ぎ、東山で降りた後、道を間違えるという大失態を演じてしまったのだった。しかもほぼ電車一駅分歩いて、やっと気がつくと言うボケぶりである。
引き返して息せき切って、「あと1分」というところで本堂に滑り込み、お経の始まる合図の鐘が鳴るのと同時に席を確保した。
H氏いはく「これは『余裕を持って行動せよ』という今年の自分たちへの警告やな」と、神妙に受け止める。
今回の法要のラストで全員で『恩徳讃』(という有名な浄土真宗の仏教歌)を唱和したとき、なにげなく会場のひとたちをながめていたら、上品なお年寄りの夫婦者らしき方が、リズムに合わせてクビを大きく振り、楽しそうに目で合図を送り合いながら歌っているのに目が釘付けになった。『恩徳讃』をあんなふうに楽しそうに歌う人を、私は人生で初めて見た気がする。はやくも今年の(私にとっては)大きなトピックに遭遇したかもしれない。
法要を済ませたあと、本廟にて自由にお参り。「それにしても、こんな大量のホネ、どうするんやろ? あふれへんねやろか?」と素朴な疑問を持つH氏。「それにこんなに花があったら、すぐに献花台がいっぱいになるし、花を撤収したあと、どうしやはるんやろ?」とハテナの連続である。・・・宗教の世界にはハテナが満ちているのです。あまり疑問に思わないように。
その後、大混雑した八坂神社の境内を通り抜ける。お祭りのような屋台が軒をつらねていたので、屋台好きの私はきょろきょろ。もっともあまりの混雑振りに、屋台で買い物できる気分ではない。押されて将棋唐オにならないよう気をつけなければ。
ただ、むこうの方に見えた「キャラクターおめん」の屋台には、思わずチェックをかける。ウルトラマンやキティちゃんに混じって、ど真ん中に「ひょっとこ」や「おかめ」のお面があったのだ! いつのまにか「ひょっとこ」や「おかめ」が「キャラクター」になっていたのだ! 人ごみで見えなかった下段には、もしかしたら「般若」や「弱法師」も「キャラクター」としての地位を得ていたかもしれない。
では、この続きはまた明日。
続き、といってもたいしたことはなく、単に眠気にギブアップしただけなのです。おやすみなさい。
この日はお姉さん一家が来る事になっていたので、朝昼兼用のおせちとお雑煮の片づけ、およびおせちの詰め直しなどをしてから、ばたばたと支度をしたので、案の定電車を一本遅らせたあげく、次の電車も一足違いで乗りそびれてしまった。それでも数分後には「新快速」ではなく「普通」ではあっても電車はあったので、間に合う算段はあったのだ。
ところが、私の高校時代のテリトリーにも関わらず、JRから京阪電車に乗り継ぎ、東山で降りた後、道を間違えるという大失態を演じてしまったのだった。しかもほぼ電車一駅分歩いて、やっと気がつくと言うボケぶりである。
引き返して息せき切って、「あと1分」というところで本堂に滑り込み、お経の始まる合図の鐘が鳴るのと同時に席を確保した。
H氏いはく「これは『余裕を持って行動せよ』という今年の自分たちへの警告やな」と、神妙に受け止める。
今回の法要のラストで全員で『恩徳讃』(という有名な浄土真宗の仏教歌)を唱和したとき、なにげなく会場のひとたちをながめていたら、上品なお年寄りの夫婦者らしき方が、リズムに合わせてクビを大きく振り、楽しそうに目で合図を送り合いながら歌っているのに目が釘付けになった。『恩徳讃』をあんなふうに楽しそうに歌う人を、私は人生で初めて見た気がする。はやくも今年の(私にとっては)大きなトピックに遭遇したかもしれない。
法要を済ませたあと、本廟にて自由にお参り。「それにしても、こんな大量のホネ、どうするんやろ? あふれへんねやろか?」と素朴な疑問を持つH氏。「それにこんなに花があったら、すぐに献花台がいっぱいになるし、花を撤収したあと、どうしやはるんやろ?」とハテナの連続である。・・・宗教の世界にはハテナが満ちているのです。あまり疑問に思わないように。
その後、大混雑した八坂神社の境内を通り抜ける。お祭りのような屋台が軒をつらねていたので、屋台好きの私はきょろきょろ。もっともあまりの混雑振りに、屋台で買い物できる気分ではない。押されて将棋唐オにならないよう気をつけなければ。
ただ、むこうの方に見えた「キャラクターおめん」の屋台には、思わずチェックをかける。ウルトラマンやキティちゃんに混じって、ど真ん中に「ひょっとこ」や「おかめ」のお面があったのだ! いつのまにか「ひょっとこ」や「おかめ」が「キャラクター」になっていたのだ! 人ごみで見えなかった下段には、もしかしたら「般若」や「弱法師」も「キャラクター」としての地位を得ていたかもしれない。
では、この続きはまた明日。
続き、といってもたいしたことはなく、単に眠気にギブアップしただけなのです。おやすみなさい。