紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

不思議な少年

2009-05-23 22:47:00 | ノンジャンル
 松山ケンイチことマツケンは不思議な俳優である。

 私が知っているだけでも、『デス・ノート』のL、『デトロイト・メタル・シティ』の根岸崇一(= ヨハネ・クラウザー2世) 、『銭ゲバ』の蒲郡風太郎と、アクの強すぎる役柄ばかり。しかもそれぞれキャラはばらばらで、いかに彼が見事な役作りができるかがわかろうというものである。

 上記のテレビドラマや映画を見ていないので恐縮なのだけど、すべてがなりきり(としか思えない)。個人的には『デトロイト・メタル・シティ』の根岸くん=クラウザーさんは、マンガ以上かもしれない、とすら思う。

 なんだか男版『ガラスの仮面』を見ているようだ。マンガは未だ完結していないけど、現実がマンガに追いついてしまったともいえる。角川春樹はなんというダイアモンドを掘り当てたものか!

 「個性の強いキャラクターを演じることが多いという共通点で、日本のジョニー・デップと評されたことがある」とウィキペディアにあったけれども、なるほど~たしかに!と感心する。素の感じは別だとしてもね。ティム・バートン監督に使って欲しい人でもある。

 ところで、昨日Kちゃんと本屋さんに行った。太宰治特集コーナーに角川文庫で『人間失格』と『走れメロス』があり、その表紙はマツケン。『人間失格』とマツケンがあまりにフィットしていたので、Kちゃんに急いで教えてあげる。
 「マツケンって、(イメージキャラとして)人間失格、そのものやな」と、ふたりであまりのハマり具合に感心。

 太宰と同郷のよしみで期間限定のカバーとなったようだ。マツケンの『人間失格』イメージは、かなり掴まれる。ぜんぜんファンじゃないけど、それでもちょっと欲しい、と思わせるなんて、なかなか。