教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

科学技術と英語

2010-06-02 00:07:32 | 科学
よく、日本人は特に英語がダメだという話を聞く。

たいがいその話の後には
「だから日本は国際的に勝負できる企業が育たないのだ!」
とか
「だから日本市場はガラパゴス化するのだ!」
とか
「だから日本の若者の学力が低下して国際競争力が落ちるのだ!」
とかいう話に繋がる。

これは本当に正しいのか?

ある意味で正しい。
頭ごなしに否定するほど間違いではなかろう。

しかし!

これは諸外国が日本と同じ学習環境にいることが前提で展開されている話だ。
国が違えば事情も違うことを全く考慮に入れていないのに強い不満を憶える。

では何が日本とは違うのか?

日本語には科学技術用語が豊富にある。
科学技術に関する文献も豊富にある。
だから英語の文献を読まなければならない必然性が諸外国とは段違いに低いのだ!

こういうのは工学部にいるアジア系の留学生に聞いてみればよくわかる。
技術的なことを考えるとき何語で考えているか聞いてみればいい。

たいがいは
「母国語では単語がないから考えられない。
 考えるときもノートをとるときも日本語でやっている」
と答えるはずだ。

日本以外のたいがいの国では、これと同じことが英語でも言えるのだ。
だから日本以外の国では英語ができないと話にならんのだ。

日本ではそこまで苦労はしない。
なぜなら、先人が英語でしか無かった技術を日本語訳してくれたからだ。
だから日本人は英語ができなくてもさほど困りはしないのだ。

これを証明する事実が1つある。
自然科学部門のノーベル賞受賞者を見てみればいい。
偏りが大きいが、いろんな国の人が受賞している事はわかる。

しかし!

研究用の言語は英語かドイツ語かフランス語か日本語くらいしか無いのではなかろうか。
ドイツ語やフランス語は英語にかなり近いので、共通語である英語をのぞけば日本語だけ特異的に重宝していると考えてもあながち間違いではない。
恐らくノーベル賞の受賞の席で
「I can’t speak English.」
としか英語を話さなかった受賞者は日本人の某氏しかいないだろう。



日本人が英語が苦手だといって過度に非難する必要はない。
諸外国は理系でしかも英語ができなければ仕事にならないという非常に不利な事情があるからこそ、英語の勉強が必須となる。
それに対し、日本人だけは英語ができなくても理系特化なだけで仕事ができるのだ。

青色LEDの中村修二氏も言っている。
好きなことだけやればいい、と。

科学技術だけ特異的に得意なヤツに対して英語で足切りするのは国益を損なう事態だと考える。
科学技術がメシより好きなヤツに無理に英語をやらすのではなく好きなことだけやらせればいいのだ。
それができるのは日本人だけの特権なのだと胸をはればよろしい!