先日は日本放送作家協会のパーティーがあり、
呼んでいただいたのでお手伝いをするつもりで行ったら、私なぞがお手伝いをする余地など微塵もない
盛大なパーティーで、有名な人もたくさん。
毎日決まりきった生活を繰り返している私にとって、
それはもう浮つくなっていう方が無理な夢みたいな世界で、
だってそこにおられる数百人ほとんどが作家で、その道の成功者なわけですから。

その中に大河内さんを見つけた。(↑後ろ頭の人です)
大河内さんとは以前、ラジオドラマの賞で一緒に佳作を貰った。
あれから3年。
私は演劇を続け、大河内さんはラジオドラマを書いておられる。
先日NHKのFMシアターで書かれた「鳥を放つ日」を聞いてとても感動した。
「あれ面白かったですね~!」と私がというと、
誰よりも家族が喜んでくれたことが一番嬉しかったそうだ。
ここだけの話、奥様はラジオを聴きながら泣いておられたそうで。
その話を聞いて私も泣きそうになり、そして少し嫉妬をした。
確かに、その作品に出てくる「奥さん」はとてもかわいく温かく愛おしい…。
どうして私が嫉妬をしたのかというと、
そこにははっきりと、身近な人への思いやりとか慈しみとか優しさとか、
そういうものを感じたからだ。
私の日常生活には、そういうものが全く欠けている。
私のお芝居のほとんどを見てくださっている大河内さんは
出演者の皆さんのことも良く覚えてくれていて、
「僕だったらあの役者さんにはこういう役を書いてみたい、
あんなキャラクターをやって欲しい」と話しておられ、
それは私には思いつかなかったけど、確かに彼らが演じて面白そうな役柄だった。
その話を聞きながら、やっぱり役者さんはいろんな作家・演出家と芝居を作るべきだし、
作家もいろんな役者さんとお芝居を作るべきだなーと納得しながら、やっぱり嫉妬をした。
だって彼らの一番いいところをできるだけ舞台に乗せたいと、
誰よりも考えているつもりで、知っているつもりでしたから…。
夢の世界とはウラハラに、自分の浅はかさと嫉妬深さを思い知ることになりました。
でもどんな有名人を見るよりも、隣にがんばってる人がいることが一番の刺激ですね、
私もがんばらねば。