公演があったのでなかなか書けなかったのですが、公演の間の平日に「東芝未来科学館」へご招待いただきました。
今年の2月の公演「中ノ嶋ライト」の以来、東芝の皆さまには揃ってお芝居を見に来ていただいたり、鹿沼の電球工場を見学をさせていただいたり。
今回は川崎の東芝未来科学館へ。
いつも気さくにお話していただく照明部門の取締役の揖斐さまにご招待をしていただき、B.LET'Sと「中ノ嶋ライト」で主演を務めた渡辺啓太君と4人でお邪魔しました。
その揖斐さまと同期入社だったのが東芝の現取締役の綱川さまで。実はお忙しい時間をぬって、綱川さまも私たちのお芝居へ足をお運びいただいたことがあります。
「中ノ嶋ライト」の時に送った1通の手紙から始まったご縁を、こうして今も繋げてくださり大変嬉しく思っています。
なぜだろうって考えた時に、やっぱり「中ノ嶋ライト」が、「白熱電球」を扱った物語だったからだろうと、気付かされます。
それは東芝未来科学館を見学させて貰ったときも感じた事で。
昭和の時代を変えてきたさまざまな電化製品の歴史を取り扱うコーナーがあり、白物家電と呼ばれる冷蔵庫や電子レンジや洗濯機や、ずらりと東芝製品が並んでいました。
その一番最初に白熱電球があり、一番最後にLED電球が展示されていて。
この大企業にとって「白熱電球」は本当に大切なものだったのだなあと思いました。「だけど無くなるのはほんの一瞬」…というのはお芝居の中のセリフです。
東芝の創業者の藤岡市助さんのことは台本を書くときにも調べたのですが、さらにいろいろ教えてくださいました。「至善」という言葉を大切にされていたそうです。
「最高にいい状態をキープし高めて行くこと」という意味があるそうです。白熱電球を日本に広めようと尽力された人のこの言葉はあまりに大きいもの。
だけど自分に立ち返って、何ができるか考えています。
自分のいる場所とはほど遠い所にある、大きくて漠然とした存在だと捉えている企業や、その一つの東芝さんも、結局は人が集まっていて。そこにはそれぞれの思いや感情があるのだと、そんなあたりまえのことですが、想像力の乏しい私にはこういうときじゃないと実感できません。遠かったものが自分と重なって、書きたい事が見えて来ます。
また、そういう漠然と大きなものと私の身の回りの小さな世界を繋げることができる演劇の力を、その可能性を感じる機会となりました。
東芝の皆さま、本当にありがとうございました。
そのビル全体がショールームみたいになっているので、どこもかしこも大きくてスタイリッシュで、なんだか近未来の世界みたいな。
クリスマスの時期だったので、とてもキレイでした。
これはおまけですが、未来科学館には静電気を発生させるブースがあって、そこに入ると髪の毛が立つからと、全員で体験させて貰いました。
なぜか私の髪が、一番勢いよく立ちました。
楽しかったぁ。